草津の紅葉
紅葉を終え赤い実をナナカマドたわわに纏う草津白根に
草津白根の山頂付近には数日前に降ったばかりの新雪がところどころに未だ残っていた。喘ぎながら湯釜を目指す人の中には雪を指で引掻いては包ばって柔らかい感触を確かめている。↓
紅葉が終わったナナカマドの鮮やかな赤い実が枯れ野と化した草原のアクセントとなっていて、ズーと眺めていても飽きない。枯れ葉色一色の下草の中にツツジ科の小低木クロマメノキの紅葉がわずかに目を楽しませる彩を残してくれていた。ストロンチュウムの炎のように赤く紅葉するウラシマツツジとは較べられないがモノトーンよりは良い。ここでは大きくなれないカラマツは結構まだ黄葉をつけている。↓
木が硬く7回カマドに入れても燃えないと言われるナナカマドは紅葉の美しい羽状複葉の樹だが、その高山性の仲間にタカネナナカマドとウラジロナナカマドがある。ナナカマドといっても3種類あるのだ。白根山のはナナカマドで良いそうだ。↓
ホテルのべランダから朝の風景を撮った。所々から湯気が立ち昇っている。日の出の時刻は6時少し前であるが、東の方角は一面の雲海で埋め尽くされていた。東京は昨日も今日も雨が降る予報である。珍しく日本海側と北関東が天気の崩れがなくラッキーであった。K/Tさんは朝の散歩に出かけて行った。↓
湯畑の正面にある草津山(ソウシンザン)光泉寺の釈迦堂は茅葺きの特異な形をした屋根をもつ、こじんまりした良い感じのお堂です。この地は温泉の硫化水素でやられてしまうそうで、金物は錆びてしまい使えないのでしょう。草津町指定文化財とありました。↓
湯畑に白く沈殿する湯の花、土産に一つ買った。(一袋500円)足湯を試してみたが、足裏マーサージと同じ効用があるのだろう、何時の間にやら足がほんのり赤みがさして気持ちよかった。草津温泉のお湯は肌がつるつるヌルヌル、目に入ると痛く、口に含むと酸っぱくて、白濁は無いが、その効用は確かに違いないと思わせた。体が温まり熟睡できたのもそのお陰かも知れません。↓
光泉寺の右手から裏道の坂を下りていった。民家のイロハカエデが黄から赤へのグラデユエーションが豊かで、紅葉の真っ盛りであった。やがて間もなく、この道は人通りの多い十字路である湯畑と西の河原への分岐点え出た。この道で草津の野草のいくつかに出会えたのだった。↓
ツリバナマユミをカメラマンが二人、長い望遠レンズで撮っていた。赤い果皮に黒い実が数個垂れ下がる面白い実です。「何という木ですか?」と尋ねてみたら、「吊り花真弓」と教えてくれた。マユミより花柄が長く、ずんぐりしたマユミとは違って、こちらはホッソリした感じです。手にとって間じかで観察したのは初めてであった。この写真はカメラマンのとは別の場所(玄関へのアプローチ)にあるのを撮ったのですが、画面上からは解らないが、肉眼では未だ紅葉前の緑葉に赤い実が沢山、点々と付き大変綺麗でした。美しさを表現できないカメラ技術の乏しさが残念ですネ。↓
今が盛りの紅・黄葉(草津ホテルの前庭にて)木造3階の古風なホテルです。片岡鶴ちゃんの絵を沢山飾り、敷地内に美術館まで併設している草津では由緒ありそうな旅館です。建物から出てこられて記念写真を女中さんに撮ってもらっている年の離れた中高年のカップルに、つい目が行ってしまい勝手な想像が膨らんでしまいます。それは私だけではなく連れだった仲間も一致の妄想でした。↓
西の河原公園の湯川は大露天風呂の温泉水が流れます。自然林がこの先は続いていますので時間がゆるせばいい散策が楽しめる道でしょう。↓
草津白根山 (活火山・日本百名山の一つ)観光客の入れる範囲は柵で仕切られた意外と狭い範囲に制限されていました。それだけこの山が浅間山などと並んで今なお活動が活発な火山であることの証明です。山頂は一木一草も生えない荒涼とした世界です。火山湖特有の酸性の強い鉱物を溶かしこんでコバルトブルーに発色の湖面は近寄りがたい不気味さを漂わせています。↓