歌わない時間

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「死がふたりを分かつまで」

2014年04月15日 | 『美しき人生』
『美しき人生』最終話の終わり近くに、キョンス(イ・サンウ)とテソプ(ソン・チャンウィ)が森を歩くシーンがあった。だしぬけに、ふたりが針葉樹?の森を歩いている。例の、第58話でお蔵入りになった教会でのシーンの代りに挿入されたものだろうことは察しがついた。そこでテソプは、ホソプ(イ・サンユン)の結婚式の夜に「死がふたりを分かつ日まで、ぼくたちが一緒にいられますように」と祈った、と言い、キョンスが「おれも同じ気持ちだ」と応じた。そしてハグ。ふたりのせりふは唐突で、座りが悪く感じさせたけれど、教会シーンがカットされた後、なんとか押し込んだシーンなので、こんなふうになったんだろうね。

このシーンを最終話の終わりに置いたことは、セクシュアル・マイノリティへの風当りがおそらくは日本以上に強い韓国社会に対して、このドラマが強い訴えかけの姿勢を失わなかったことの証しだと思いたい。教会シーンの削除とか、問題がなかったわけぢゃないけれど、スタッフもよくやった。そして何と言っても、やはりゲイ役を引き受けたソン・チャンウィとイ・サンウは、いろんな意味でベヒィな仕事だったろうに、よくやったと思う。

ホームドラマの中にゲイの話を取り入れたのは、まあそれしか道はなかったのだろうが、成功だった。テソプの話で気持ちが煮詰まる代わりに、弟のホソプの話で救われる気がするもの。この、お人よしで働き者で家族思いのホソプは、いいキャラクターだった。演じたイ・サンユンはソウル大学の秀才で、お婿さん候補として人気ナンバーワンなのだそうな。まあ、イケメンとは言いがたいが、かわいらしいし、ガタイもいいからな。

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