歌わない時間

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第1話と最終話

2014年04月20日 | 『美しき人生』
きょうで『美しき人生』の無料配信が終わるので、もういっぺん第1話と最終話を見直してみる。ていうか、途中飛ばさずに第1話を通して見たのは初めてみたいだった。ふふふ。

第1話でいろいろと仕掛けがしてあったことを知る。お祖母さん(キム・ヨンリム)は三男坊のビョンゴル(ユン・ダフン)相手に、「わたしがもし男に生まれていたら大統領にだってなれた」と言う。これは最終話で、来世ではぜひとも男に生まれたい、そして国の役に立ちたい、とミンジェ(キム・ヘスク)に語ったのと響きあう。そして第1話でお祖母さんとビョンゴルはヤン家の後ろの丘に登り、腰を下ろして、ふたりで海を見ながら歌を歌うが、最終話でもやはりふたりは丘の上にすわって海を見ていた。

『美しき人生』第62話でのお祖父さん(チェ・ジョンフン)の死を受けて、最終第63話は全体にしみじみとした色調だった。「上の叔父さん」ビョンジュン(キム・サンジュン)とアラ(チャン・ミヒ)夫婦は、結婚をアラの父に報告するために日本に向かったが、帰国してヤン家に挨拶に来てはじめて葬儀のことを知らされた。お祖母さんが、慶事の中にあるふたりをあえて呼び返させなかったのである。このあたり、お祖母さんの強い個性がよく出ていた。

最終話でお祖母さんは嫁のミンジェと波打ち際へ散歩に出て、「来世では男に生まれたい。そして国の役に立ちたい。そのときはあんたを妻にして、一生大事にしてやる」とミンジェに語る。夫が出奔してからヤン家を一人で守り、息子三人を育てたお祖母さんの言葉は重みがある。お祖母さんはテソプ(ソン・チャンウィ)とキョンス(イ・サンウ)の件もすでに承知していたが、ふたりに対して、これまでと変わらぬ態度で接していた。

テソプとキョンスはふたりで、ヤン家の両親に健康診断と海外旅行のプレゼント。思いも寄らない当惑と喜びを不器用にあらわす父ビョンテ。これを演じるキム・ヨンチョルの演技が、ここでも実にいい。そして父母からの謝意に対する、キョンスのはにかんだ風情がまたいい。それにしてもキョンスのほうがテソプよりも実入りがいいと言ってたけど、どういうこと? やっぱキョンスには母方の祖父からの遺産があるんぢゃ?

そのほかホソプ(イ・サンユン)とヨンジュ(ナム・サンミ)の夫婦喧嘩とか、すでに触れたテソプとキョンスの愛の誓いとか、お祖母さんがいないはずのお祖父さんと話をして、それを見たビョンゴルが大騒ぎするとか、いろいろ。

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