歌わない時間

言葉と音楽について、思うところをだらだらと。お暇な方はおつきあいを。

ムジカ・フィオリタ『メルーラ/器楽曲集』

2006年08月03日 | CD バロック
TARQUINIO MERULA
Canzoni, Danze e Variazioni
Musica Fiorita
Daniela Dolci
TC 591303

2004年録音。62分46秒。TACTUS。タルクィニオ・メルーラ(1594~1665)の世俗器楽曲を集めたアルバム。おすすめ。

メルーラという人のことははじめて知りました。17世紀イタリアの音楽というと、長生きしたモンテベルディ以外にはほとんど聴いたことがなかったんですが、どこかの通販サイトでこのCDをたまたま試聴して、気に入って買いました。曲の雰囲気はモンテベルディのオペラやマドリガーレにおける器楽パートと似ていますが、もっと涼やかでさっくりと楽しめます。ムジカ・フィオリタというグループもはじめて知りましたが、生き生きしていて新鮮な演奏。テクニックもまったく危なげありません。ダニエラ・ドルチという女性が鍵盤楽器を弾きながらリードしています。

楽器は、管弦打楽器に、ハープに、鍵盤楽器。曲は短いものばかりで、合奏ありチェンバロの独奏あり。多彩な演奏で、楽しめます。トラック9 "La Lucignola"のはじめのところに鳥の鳴き声が入ってきます。ナマ音ではなくて、効果音のようです。

トラック2の"Chiaccona"は、ヤーコプスがモンテベルディのマドリガーレ集第8巻で、"Ninfa, Che Scalza Il Piede"の冒頭に引用している曲。このモンテベルディのマドリガーレは、本来いきなりテナーのソロからはじまるはずなのに、ヤーコプスの録音ではトロピカルな感じのする前奏がくっついていて、気になってました。第8巻(1638年出版)だと、同時代の音楽ってことにはなりますね。

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