歌わない時間

言葉と音楽について、思うところをだらだらと。お暇な方はおつきあいを。

B6のカード

2011年06月01日 | メモいろいろ
梅棹さんたちは、〈知的生産〉のシステムを、一から、それもアナログで組み上げていったわけでしょ。そのエネルギーたるや、ものすごいもんだよね。昭和の学者の底力というか。今はただソフトを選ぶだけですもんねえ。パソコンで使える、〈知的生産〉のための便利なソフトがいろいろ用意してあって、悩みどころは、どっちのソフトがより便利かってくらいのもんですよ。

しかしなにを隠そうわたしも学生時代は、それこそ梅棹さんがつかっていたのと同じようなB6のカードを使っていました。わたしのまわりでもみんなB6のカードだった。大学生協に行くと、厚手のや薄手のや、B6のカードがいろいろ売られていました。あるいは、そのころ国文の授業や研究会用の資料はB4の大きさの紙ばかりだったので、準備したコピーが余るとそれをB6×4枚に切って、メモ用紙として常備していた。それらのカードやコピー用紙の裏に、ことばの用例をとったり、卒論とか研究発表用の原稿をまとめるのに使えそうなフレーズを書き込んで、クリップでとめて束にして持ち歩いたりした。でもそのころは、これが梅棹さんの発案だとは知りませんでした。梅棹忠夫という名前は(高校の国語の教科書にこの方の文章が載ってたので)知ってはいたけど、梅棹さんの本もまだ読んでいなかった。