3連休最後の11(月)は、たまちゃんに誘われて、東銀座の東劇にて映画鑑賞。
長年勤め、6年前に退職した会社は、建設業でした。
たまちゃんは今もその会社で働いています。
会社で購読している建通新聞に「黒部の太陽」が東劇で特別公開との記事が掲載されていたそうで、行きませんか?とメールをもらいました。
彼女は数年前に黒部ダムを見学後、これはぜひとも「黒部の太陽」を観たいとレンタルビデオ屋に行ったところ、ビデオもDVDも一切なかったそうな。
私は黒部ダムにも行ったこともないし、さほど興味もなく、まあいっかってなノリで映画館へ。
上映時間3時間30分の幻の名作だそうですょ。
上映前、たまちゃんが白黒映画ですよ!と言ったので、えー、白黒なのかい?とガックリ。
始まってみると、ちゃんとカラーでした。よかったぁ~。
いやぁー、俳優陣がみな若かった。
そしてほとんどお亡くなりになった方ばかり。
今の映画は出演者とスタッフはエンドロールで流れますが、「黒部の太陽」では、最初に縦書きの筆文字で左から右に流れて行きました。
それもアイウエオ順で、最初は確か芦田伸介だったような・・・。
石原裕次郎、三船敏郎を筆頭に、辰巳柳太郎、志村喬、佐野周二、二谷英明、岡田英次、下川辰平、北林谷栄などなど。
宇野重吉、寺尾聡親子が、そのまんま親子の設定でした。
寺尾聡があまりに若くて、たまちゃんが「ルビーですか?」と言ったのが笑っちゃいました。
そうですよ、ルビーですとも!
歌手の前に俳優だったんです、彼は。
昭和31年から始まった黒部ダム建設工事のための、トンネル工事が物語の主軸でした。
建設会社も実名でバンバン出てきます。
熊谷組、間組、佐藤工業、鹿島建設、大成建設等。
観客は高齢のおっちゃんが多く、多分これらの会社のOB、もしくは現役社員ではないかと推測。
特に、石原裕次郎の担当工区熊谷組と反対側から掘り進めた間組は、社命で観に来た人もいるのでは?
しかしこの当時って、こんなに原始的だったの?というほど、人海戦術でトンネルを掘削してました。
だいたい、下請の労務者が作業服ではなく、トビ職のような長半纏を着てるんです。
長いノズル付きマシンガンのような掘削機で、細くて丸い穴を開け、そこにダイナマイトを仕掛け発破~!
そして素手で、砕石をコンベアに乗せているところなんぞ、ほんとにこんなだったの?って感じでした。
この繰り返しで、最初はかなりの勢いで進んでいくのですが、岩盤が軟弱な破砕帯にぶち当たり、ここからはもう何をやってもうまくいかなくなります。
どしゃ降りのように延々と流れ出る地下水。
そしてついに崩落、出水事故。
映画のセットは愛知県にある熊谷組工場内に作られたそうですが、本物のトンネルのようにリアルでした。
このトンネル上部を押さえている木材がギシギシ言い出し、作業員を避難させるのですが、間に合わず、ものすごい勢いで水が流れ出るシーンがありました。
出演者も溺れてる?流れてくる木材にぶつかるぅ~~~。
撮影機材も水没したのでは?というほどすさまじいシーンでストップモーション。
「休憩」の文字が・・・。あー、いいところで10分休憩とは。
しかし、撮影事故にならなかったのかな?
ネットで検索してみると、案の定、予想以上の水の量で、俳優陣が負傷したそうです。
やっとのことで岩盤が開通し、大量の工事従事者達が両側から流れ込み、誰かれ構わず抱き合い、喜ぶシーンでは、涙が流れてしまいました。
「黒部の太陽」見ようと思ってたという人がいるかもしれないので、ネタバレはこれくらいにしときます。
って、バレ過ぎやろ!
いったいどれくらいの人がこの工事で殉職しているんだろと調べてみたら、171人もの方々が犠牲となっていました。
だったら、その方達に捧ぐ等、一言入れてもいいのになって思いました。
最後にダムの慰霊碑がチラッと映るだけでしたから。
そんなに大勢の人が亡くなっても、やるしかなかった難工事だったんですね。
観る前はさほど興味もなく・・・でしたが、いやぁー、ものすごい映画でした。
観てよかったです。
そしていつか黒部ダム、それもあのトンネルを観たいと思います。
2/28まで上映中ですので、興味のある方、ない方、ぜひぜひ東劇へ。
前から是非観たいと思っていた映画ですが、一緒に行ってくれる人は誰だろう?・・・
年齢的に三船や裕次郎ファンはいないだろうし、上映時間が長いので興味がないと
ツライだろうなあと・・・まず浮かんだのが、建設業に関係する人Arielさんでした。
ポスターなどを見てモノクロ映画なんだと思っていたら、映画冒頭に赤々とした黒部
の太陽がどかーんと昇ってきてアレ?カラーだ!とまず度肝をぬかれました(苦笑)
ある意味、映画の中身よりも衝撃的だった気が(笑)・・・ほとんどがトンネルを掘る
シーンでしたね。裕次郎「○○だゼ」(この言い方今はスギちゃんだけ?)に相手役の
樫山文枝「○○ですわね」と答えると、庭にある添水がカポーン・・・とゆったりした
会話の流れが今の時代と違い、多少まどろっこしく感じました。映画を観たことを
会社の佐藤工業OB&富山県出身者に報告したら、驚いていましたヨ。10年前位
までは、工事中トンネル内に女性を入れることを忌み嫌っていたそうですが、最近
はそうではないようです。これまた時代の流れなんですね。私は数字の記憶には
強いつもりでしたが、殉職者数を間違って記憶していてすみません。大変な工事で
できた構造物なので見応えがあります。ぜひアルペンルートにも行ってみて下さい!
あの時代を生きる人達のすさまじいエネルギーが作り上げた黒部ダムでした。
たくさんの人に見てほしいなって思いましたょ。
また何かおもしろそうな映画があったら、教えてくださいな。
そうそう、きょうスポーツクラブのお友達から、2/14から歌舞伎座のライトアップが始まったと教えてもらいました。
写真を見せてもらいましたが、すごくきれいでしたよ。
良い映画なのですねー。
3時間30分かー(笑)
いい感じでしたょ。
「タイタニック」でさえ休憩が入らず、エンドロールが出た瞬間、いの一番でトイレに駆け込みましたからねぇー。