荒川三歩

東京下町を自転車で散策しています。

佃島の佃煮屋の風景

2020年09月06日 | 散文

家の佃煮を食べ尽くしました。残暑の陽射しが白くまばゆい「本家佃煮 田中屋」です。

 

向こうにも佃煮屋が在ります。その向こうは高層マンション群です。新旧が共存する魅力の街です。

 

「元祖佃煮 天安」の佇まいを見ます。

 

 

 

佇まいも老舗の味です。

 

残暑の路地には誰も居ません。

 

田中屋へ行きます。田中屋のお勧めは「穴子の佃煮」です。

面白いもので、天安のお勧めは「鰻の佃煮」なのです。

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佃島の井戸のある街角

2020年09月06日 | 散文

佃島は古い民家が残る街です。運河の向こうに高層マンションが在ります。新旧の文化が見られる街です。

 

防火用水が植木鉢になっています。

 

ここに井戸があります。

 

この町は島なので出る水は塩分が高いと思いますが、ここだけでなく島内には複数の井戸が現役で残っています。そんな暮らしを続けて来た集落です。

 

路地が煉瓦に舗装されても井戸が必要とされる集落です。それは、家に入る前に汚れを落とす習慣があることを意味していると思います。

 

私が生まれた農家がそうです。仕事が終わって家に上がる前に、土で汚れた手足を庭の井戸で洗っていました。ここは漁業の集落です。徳川家康の開幕に大阪から付いて来た漁師の町です。農家と同じように、仕事の後は外で汚れを落として家に入る習慣があるのだと思います。この周囲の家の皆がそうして来たのだと思います。

 

路地の表通りには「屋号」を持った家があります。

 

この家には玄関を開けると土間があって、そこに井戸があります。今も、労働の汚れを落としてから家に上がる生活を続けています。数年前の例大祭の時の写真です。

 

これらの家が、徳川家康に付いて上京(当時は下野)した漁師の直系の子孫だと推察しています。

 

この薮の陰に井戸が在ります。新しいアパートがありますが、古い民家の間に枝道のような路地があります。

 

こんな、人ひとりがやっと通れる狭い路地です。

 

その一つを行ってみます。

 

振り返ります。あの明るい場所が井戸のある路地です。

ここには居心地の良い日陰があります。残暑厳しい東京ですが、涼しい風が通ります。子供の頃に体験した心地良さです。

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