5月23日(土)
知らなかった。
深田久弥がボクの高校の先輩だとは。
はっきり言って、あの『百名山リスト』とかにはネガティブな思いを持っていた。
いや、リストが悪いわけではない。
「百名山踏破を目指している」とか「百名山登頂おめでとう!」とかの言いぐさが(キライなの)だ。
理由は自分が登れないことを知っているからだ(笑)。
で、深田久弥なんかは無関心(名前は知ってたが)だった。
深田久弥著・日本百名山(1964) 新潮文庫
▲ ご存じ『日本百名山』は、山を登るものなら誰でも知っている。本を読んだことはなくても、そーゆーリストがあることは、みんな知っている。だから、「ここは百名山の○○山で・・」等、みんなが言及する。
キミたち百名山のリストに載っているからその山、登るの?
リストが無かったら、山登りしないの?
と、ボクは憎まれ口をきいていた。いや正しくは相手がいないので、つぶやいていた。
▲ しかし『百名山』の著者の深田久弥(ふかだきゅうや)が、ボクの高校のご先輩となると、話はがぜん変わってくる。
先月、高校の東京支部の同窓会会報初夏号が送られてきた↑。
そこに、昭和30年卒の女性の先輩が「深田久弥と『日本百名山』」という文を寄稿されていた。
それによると、
久弥は、生まれは1903年に石川県大聖寺町(現加賀市)だが、大正10年に旧制福井中学を卒業し、作家の道に進んだ、とある。福井中学は現在の福井県立藤島高校(ボクの高校)の前身なのだ。
この寄稿をされた方は、20数年前、夫が「君の先輩が書いた本だ」と『日本百名山』勧めてくれたが、ずっと読まずにほおっておいた。しかし田中陽希のNHKグレートトラバース~日本百名山を機に、初めて読んでみてその美しい文章に惹かれた。しかも山を楽しく読み学べるようになっている。もっと若い時に読んでいたら、より楽しく登山もドライブなど旅行も出来たのに、とこの方は書いておられた。
「えーっ! ほんと? あの深田久弥が高校の先輩になるのー? 知らんかったー・・」
それならと、さっそく↑新潮文庫の『日本百名山』750円(税別)を買ってきたのだ。
彼は北の利尻岳から南の宮ノ浦岳(屋久島)まで順に100山を一山あたり4ページほど費やして紹介している。ちなみに私の登った覚えのある二十ほどの山について読んでみた。
その書き方は、その山の山容の見事さ(品格)にまず触れて、山の(歴史)をひもとく。特に山の名前の由来をたどる。同時にその山の(個性)的な特徴点に目をつけて紹介する。
いわゆる山のガイドブックは、基本的にはコースガイドであって、山が持つ歴史・文化的な側面はほとんど触れない。(それでいいのだけど)
でもこれは、違う。
これは、何座いっぺんに踏破してきたと誇る肉体派登山向けでも、霊験あらたかなパワー求めの現代修験道登山向けでもないし、単に自然礼賛の耽美派登山向けでもない。
深田久弥先輩
これは、教養登山向けだ。アマゾンのコメント欄で誰かが実にうまく言い当てていた。
古今東西の古典の読破が「教養」を育むように、全国各地の頂きを極めることが人生での財産になる。山を総合的に経験することを目標とする「教養登山」向けだと。
ボクはなぜ山に登るかと聞かれれば(誰も聞いてくれないが・笑)、「哲学をするため」と半ば冗談で半ば本気で、常日頃答えていた。独りで登るから、(登りがキツイ時は別だが)登りながら色んなことを考えながら、振り返りながら登っている。そして進む道がはっきりすることがあるのだ。
~
~
~
~
ということで、先日の大菩薩嶺の山歩きを手始めに、事前にこの本を読んでから登ることにしたわけだ。
これからは久弥先輩と山の見かたを比べながら、それを楽しみながら登りたいと思う。
ボクの登り方は、山を自分を見渡しながら、ゆっくり楽しく登ることさ。
さあ、次はどこを登ろうか。
知らなかった。
深田久弥がボクの高校の先輩だとは。
はっきり言って、あの『百名山リスト』とかにはネガティブな思いを持っていた。
いや、リストが悪いわけではない。
「百名山踏破を目指している」とか「百名山登頂おめでとう!」とかの言いぐさが(キライなの)だ。
理由は自分が登れないことを知っているからだ(笑)。
で、深田久弥なんかは無関心(名前は知ってたが)だった。

▲ ご存じ『日本百名山』は、山を登るものなら誰でも知っている。本を読んだことはなくても、そーゆーリストがあることは、みんな知っている。だから、「ここは百名山の○○山で・・」等、みんなが言及する。
キミたち百名山のリストに載っているからその山、登るの?
リストが無かったら、山登りしないの?
と、ボクは憎まれ口をきいていた。いや正しくは相手がいないので、つぶやいていた。

▲ しかし『百名山』の著者の深田久弥(ふかだきゅうや)が、ボクの高校のご先輩となると、話はがぜん変わってくる。
先月、高校の東京支部の同窓会会報初夏号が送られてきた↑。
そこに、昭和30年卒の女性の先輩が「深田久弥と『日本百名山』」という文を寄稿されていた。
それによると、
久弥は、生まれは1903年に石川県大聖寺町(現加賀市)だが、大正10年に旧制福井中学を卒業し、作家の道に進んだ、とある。福井中学は現在の福井県立藤島高校(ボクの高校)の前身なのだ。
この寄稿をされた方は、20数年前、夫が「君の先輩が書いた本だ」と『日本百名山』勧めてくれたが、ずっと読まずにほおっておいた。しかし田中陽希のNHKグレートトラバース~日本百名山を機に、初めて読んでみてその美しい文章に惹かれた。しかも山を楽しく読み学べるようになっている。もっと若い時に読んでいたら、より楽しく登山もドライブなど旅行も出来たのに、とこの方は書いておられた。
「えーっ! ほんと? あの深田久弥が高校の先輩になるのー? 知らんかったー・・」
それならと、さっそく↑新潮文庫の『日本百名山』750円(税別)を買ってきたのだ。

その書き方は、その山の山容の見事さ(品格)にまず触れて、山の(歴史)をひもとく。特に山の名前の由来をたどる。同時にその山の(個性)的な特徴点に目をつけて紹介する。
いわゆる山のガイドブックは、基本的にはコースガイドであって、山が持つ歴史・文化的な側面はほとんど触れない。(それでいいのだけど)
でもこれは、違う。
これは、何座いっぺんに踏破してきたと誇る肉体派登山向けでも、霊験あらたかなパワー求めの現代修験道登山向けでもないし、単に自然礼賛の耽美派登山向けでもない。

これは、教養登山向けだ。アマゾンのコメント欄で誰かが実にうまく言い当てていた。
古今東西の古典の読破が「教養」を育むように、全国各地の頂きを極めることが人生での財産になる。山を総合的に経験することを目標とする「教養登山」向けだと。
ボクはなぜ山に登るかと聞かれれば(誰も聞いてくれないが・笑)、「哲学をするため」と半ば冗談で半ば本気で、常日頃答えていた。独りで登るから、(登りがキツイ時は別だが)登りながら色んなことを考えながら、振り返りながら登っている。そして進む道がはっきりすることがあるのだ。
~



ということで、先日の大菩薩嶺の山歩きを手始めに、事前にこの本を読んでから登ることにしたわけだ。
これからは久弥先輩と山の見かたを比べながら、それを楽しみながら登りたいと思う。
ボクの登り方は、山を自分を見渡しながら、ゆっくり楽しく登ることさ。
さあ、次はどこを登ろうか。
私は、20歳の秋に地元の大台ケ原にその第1登を踏みました。 その時は100名山なんてある事も知り得ませんでした。
学生時代(バブル期の絶頂期)、たまたまリゾートバイトで信州に拠点を置いた事で、自然と山に登る様になっていて100名山を知った時には30座くらいでした。
その後、社会人と旅好きな私にとって山と観光、そしてその地の自然の中で育まれた文化を観察することに魅力を感じました。その時点では猛烈な目的意識が芽生え90座くらいまではあっという間でした。
されど多忙な会社にあって行きにくい山は後回しになってもう100名山なんてどうでもいいやと思う様になりました。 そんな折、ある出会いがあって再スタート。火がついたらサミットを踏んでいました。
Soraさんも触れている様に、山歩きは、哲学の如し。
私もその通りだと思います。ニーチェやドフトエスキーまではと思いますが、日本では「山岳宗教」がこの精神の例にあると思います。
100名山ではないですが、私が錫杖ヶ岳を登り続けるのも、最終的目的はないものの個人の哲学を追求してる姿なんだと思ってます。
今朝は、素敵な記事ありがとうございました。
>今朝は、素敵な記事・・
あいかわらずのごたくを並べてしまって、すみませんでした。
錫杖さんみたいに、百名山を終えてそして先日は信州百名山も周って、これからどうするのだろうかとも思いますが、簡単ですよね。同じ山を楽しんでもいいし、同じ山でも登るルートを違えれば、無限にバリエーションはありますし、体験・出会いは違うでしょうからね。
でもあまり無理をせずに、ご自愛ください。私が今もスキー、山登りできるのも、若い時に全くやらずに体を傷めなかったからだ、と思ってます(^^)。
著者は、義兄と甥っ子の先輩になると、言う事は、sora さんは、義兄の後輩で、甥っ子の先輩になるんですね。
○マチさん辺りと、よう似たとしばいでしょうか?
福井在住のお姉さんのご主人もお子さんも、私と同じ高校を卒業したということ?。
○マチさん? 似たとしばい?
としばい、とは九州弁?でお尋ねされてるのですね。私の歳はAhさんより九つうえばい。
そういうのってアリアリですよね♪
山は車で登れるところまで行き、あとはリフトやゴンドラにて登ることしかしない僕でも、山歩きや山登りの本・雑誌・道具は大好きでして、興味があります。
買うのはちょっとハードルが高いので、図書館にあれば借りて読んでみようかしら・・・。
お、山歩きのグッズに関心ある?スキーと同じですね、けーごさん。もう少し歳を経たら、確実に山歩きをしてるでしょーね。歩く時のしんどさ、なんて全く問題にならないですよ。疲れたら、休めばいいのですから。これが、団体で登ろうとしたら、やはりついて行くのが辛くてイヤになるかもしれませんが。
今週末ぐらいからですか、仙人さんご夫婦も尾瀬、檜枝岐村の方面へ南下して来られのですよね。楽しみですね。お気をつけて。
いいですね。
ホンダHPで見てみましたが、曲線が中心の、よりなめらかなスタイルになってますね。燃費が32キロですか、私の7キロとはえらい違いです。さあ、シャトルでどんな旅になるのだろうか。私も興味がありますので。