青い空とわたし

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和賀岳へ~それは涙の彷徨で終わった

2021年07月27日 21時11分34秒 | 同上 (山歩き)

7月20日(火)

 

▲ 和賀岳への登山口駐車場の朝

4時に起床。

昨夜に隣の軽自動車でやってきた方は、4時半にもう出発した。登山服のまま寝ていたに違いない(笑)。

熱中症リスクを減らすためには、できるだけ早く出発するに限る。朝食はちゃんと食べて、ボクも5時40分に出発した。水はいつもの1.5L(500mlx3本)ではなくて、大ペットボトル1Lを追加して2.5Lと思っていたが、大ペットボトルは2Lあるのね。で、知らずに3.5Lの水を担いで。(どおりで重かった)

 

 

▲ 持参したガイドブックの絵地図

甘露水口⇒滝倉⇒薬師岳⇒小杉山⇒和賀岳の順に。コースタイムは8時間30分。歩行距離14.9km、累積標高差1363m。技術より体力が要求されるコース。ハイライトは薬師岳以降のニッコウキスゲの群落だ。

 

 

▲ まもなく、右手には滝も見えてきて。5:55AM

「涼し気で、いい感じじゃない」

(本当は滝なんか有るのがおかしい)

 

▲ 渡渉ポイントも2カ所あって 6:04AM

「水かさが増してなくて良かった」

(岩手県側からの和賀岳コースに渡渉があって、頭でごっちゃになっていて疑問に思わず)

 

 

▲ 出発から2時間半ほどして、目の前に山が現れた。8:08AM

絵地図を見ても、どの山かは定まらず。

(おそらく甲山だったのでは)

 

稜線っぽいところに出ると

▲ トラノオもあったりして

これはガイドブックにも載っている花で。

 

 

▲ 傾いた金属標柱に出会う 8:29AM

しかし、残念なことに文字表示は無し。ていうか、出発以来、そのポイントがどこかを示す標識がひとつも無い。なんと不親切な山だろう。やはりマイナーな山だな。

 

▲ この倒れ標識の周りの山並みをワイドに撮っておく。

絵地図とコンパス(磁器)を突き合わせてもピンとこない。

和賀岳があろう前方は北方向だと思うが、コンパスは南方向を示す。??

こりゃ、コンパスがおかしい。バッテリーの側に置いていたから、壊れたのだろうと勝手に思う。

しかし、いったい、ここはどこだ? オレは今どこにいる?

どこか定かには分からないが、赤リボンを確認しながらここに来ているから、コースを逸れていないはずだ。

なおも、いったん下方へ下って、また尾根へ出てまた下方へ下って行った。

 

▲ 樹林帯みたいなところへ入ってきたが、このリボンに従って、踏み跡をたどってきているから

だいじょうぶなはずだが・・・

 

 

▲ 踏み跡が無くなった! リボンも見えない!ところへ来た。9:35AM

僅かな踏み跡の可能性のある2方向へ、歩を進めるが。

どちらもリボンが出てこない。おかしい?

これは行き止まりだ。

とにかく、この道ではない。戻らなくては!

出発から、もう4時間経過していた。

間違えないように、変なとこにさらに踏み込まないように、リボンを手掛かりに慎重に Uターン

 

 

 

▲ あの倒れかけた標柱の稜線スポットまで戻った。10:20

ここから少し戻ったところで次の写真を撮っている

 

▲ どの方向で撮ったのかは不明だが 10:37

後に他の方の登山記事で照合すると、これは薬師岳と和賀岳のようだ。

なぜ、あそこへ行けなかったのだ!!

オレは今どこにいる??

電波がとれたので、google map で現在位置を出すが余計に分からなくなった。

 

なんで、こーなるの?? (怒)

 

怒っていてもしょうがないので、全面退却!!

山の下りが続いて、

▲ 下に金属標柱が立っているところへ来た。12:01PM

その標柱の横に、朽ちかけた木製の標柱が倒れていた。

 

▲ それには

すずみ長根口 甲山・薬師岳縦走コース」と表記がある。

この木製標柱は見てない!

うmmm  なんか違うコースをさまよっていたようだな(涙)

ちゃんと、立てておけよ(怒)。

 

それでも独り敗残兵は、もと来た道を歩き続け

▲ 駐車場に戻った。13:02PM

実に7時間20分の、無駄なさまよい、彷徨の山行になってしまった。

駐車しているクルマは朝よりさらに増えていたが、この彷徨中だれとも出会わなかった。そりゃそうだろう、ボクだけが変なコースを歩いていたのだから(泣笑)。

 

クルマが1台駐車場に入ってきた。オジサンは登山届のボックスを開けて、届出書を回収し始めた。山の管理関係の人だな。標柱標記が無いとクレームしたる。

「そりゃあーた、初めから間違えた道を行ったんだべ。『甘露水口』を上がっていかないとだめだんべ」

滝も渡渉スポットも行きすぎていると。そのコースは現在改修中で、まだ改修は中途で終わっていると。事も無げに言ってくれた。

「甘露水口の標識が無かった? あるだよ」

 

「よしっ、じゃもう一回行ってこようじゃないか。」「今からはもう登れないだべ」

「じゃなくて、標識が本当にあるか確かめてくる」

また、駐車場から15分ほどテクテク歩いていくと・・

 

▲ あっ、これか?! 

それは、左手にポツンと立っていた。

 

 

▲ 「甘露水口」とプレート版が貼ってある。

 

その左側には

▲ 「ブナ台 和賀岳・薬師岳方面」と表示されている。

ここが分岐点で、左に折れて登っていくべきだったのだ。

ボクはこの標柱の存在を見落として、前進を続けていってしまったのだ。甘露水口というポイントが最初にくることは知っていたが、わざわざ水を飲みに行く気も無かったし、ポイントに出会わないことは気にしていなかった。とにかく、早く進みたかったのだ。

不注意といえば不注意、アホだ、馬鹿だ、Sora のバカバカ・・

 

ちょっとクルマの中でランチ休憩したあと、

大きな失意のまま、ボクはクルマに乗って

 

▲ またダート道を下っていった。14:37PM

今日は、サイテー、最悪だ、ブツブツ・・

 

 

▲ 道すがらの立ち寄り温泉・中里温泉に寄って 16:26PM

その日は、昨日と同じ道の駅・美郷でお泊り。

無念感でなかなか寝付けなかったのは、言うまでもない。

 

~・~・~・~・~・~・

 

【失敗・彷徨の原因】

 

▲ これは国土地理院の地図

赤線が和賀岳への正しいコース。

黄色線が誤って、さまよってしまったコースと推定される。「甘露水口」の標識を見落として、そのまま直進した。黄色線は「甲山・薬師岳縦走コース」と名付けられた登山道だから赤リボンも中途までは付いていた。

 

 クリック

持参していた絵地図にも、その登山道は一部だが記載されていた。しかし、この絵地図だけでは、現在地点を推察するのは無理だったろう。

 

それでは、ボクがUターンしたポイントはどこだろうか、どこまで誤って突き進んでしまったのだろうか。

稜線のあと最後は下降していったことから、標高線が密になっているだろうことから A地点 だろうか。しかしUターンポイントまで4時間も歩いた。正しいコースで言えば薬師岳(CT3時間)までは到達する時間だからA地点よりもう少し先までさまよって行ったのでは。

 

傾斜した標柱のある辺りで、GoogleMapで現在地をスクショ保存した絵がある。

▲ あの時、現在地点の絵は雪山で出てきて役に立たなかったのだが。南北に点線で表された稜線上にボクはいることになっている。

これは、なんとなく国土地理院地図の B地点 のようにも見える。経過時間からも妥当だ。

しかし、どこまでさ迷ったのかは、やはり不明。

 

それよりも、こんな不整備なルートに迷い込んで、突き進んでも、正しく諦めて、戻ってこれたことを良しとすべきだろう。諦めず、撤退せずにウロウロを続けていて、足でもくじいて歩けなくなったら、それは立派な遭難だよな。

 

首都圏からの高齢者、和賀岳で遭難。道に迷ったものと推測される。(秋田日報)なんてね。

 

 

【反省点】

1.実は今までもルートを間違えるのは、登山口の進入路が一番多いのだ。早く進みたくて気が焦っているからだろう。進入路は再確認すること。

2.そのためには、絵地図ではだめだ。国土地理院地図をプリント持参しておいて、現在地を地図上で把握しておくこと。

3.現在地点の把握は、正しい方向に歩いているかをコンパスで見張っていること。

4.それでも、現在位置が分からなくなったらGoogleMapでの表示の助けを借りる。今回の間違いは、航空写真で表示させたこと。雪山での表示になっていて判別できなかった。地図表示を選択できることが分かった。地図表示なら和賀岳等の山名も出てきただろうから、現在地の誤りがすぐ分かっただろうに。