青い空とわたし

青い空の日  白い雲の帆船をみていると

どこかへ どこまでも Harmonyと

走っていきたくなります

錦繍の白馬大池へ

2014年09月29日 18時51分11秒 | 同上 (山歩き)
9月27日(土)

昨夕から栂池中央駐車場に入り、車中泊。
朝4時半に目覚ましが鳴る。

6時過ぎに、係員さんが駐車料金500円を徴収にくる。

空を見上げると、厚い雲がおおう曇天だ。
おかしいなあ?? さっきラジオでも今日は秋晴れだ、と言ってたが。




▲ 上に登るゴンドラ・ロープウェイは7時から運行だ。

駐車場(820m)からすぐの乗り場へ6時45分に並ぶ。ゴンドラ・イブは6人乗りで次々に廻ってくるから早い。
ゴンドラ20分→ロープウェイ5分で、栂池ヒュッテ、栂池山荘のある栂池自然園前(1860m)に7時半ごろに到着。




▲ 自然園前のビジターセンター右横から、白馬大池への登山道は始まる。

8時ちょうどにスタート、切れがよくて所要時間が計算しやすい。
道はガスっていて、曇天は変わらない。
しばらく木々の中のやや緩い坂を登っていく。

しかし、やはりといおうか歩き始めて30分ほどすると、空が晴れた。




▲ 下を見ると厚い雲海が広がる。その雲海の上に山並みがポッコリ浮かんでいる。

雲の上に出たのだ!!

前に夏北海道トマムで、スキー場の頂上にある「雲上テラス」へ行った時も、下では厚い雲がおおっていたがリフトが上がるにつれて、雲の上に出たことがあった。あれと全く同じだ。





▲ 天狗原(てんぐっぱら)の近くで、青空の下に赤と黄色に色づいた山腹が目に入ってきた。

オオッ! 紅葉している。


天狗原と呼ばれる湿原へ向かって進む。




▲ 左端には、遠くの山並みが顔を出す。左から五竜、白馬鑓ヶ岳、杓子岳の山並みだろうか。





▲ 正面には、見事に色を付けた白馬乗鞍岳の山腹が広がる。右から周って頂上に至る。





▲ 池塘も点々とある、ここ天狗原には休憩ベンチが置いてある。


ここにいた外人夫婦が、Fantastic! と感激していた。相槌を打つと、白馬大池へは過去二回きたけれど、最初は雲で山は見えなくて、2回目は雨が降ってダメ。そして今日はFantastic!。「私は今日初めて。幸運のおすそわけありがとさん」

他の人も言ってたが、紅葉と晴天が重なることはまれらしい。
今年は特に、赤がきれいだそうだ。




▲ 正面の山に向かって、木道の上を歩んでいく。





▲ 天狗原の湿原が切れて山腹に登らんとするところに、白馬大池と風吹大池の分岐点がある。





▲ 山腹の樹林の中を上がっていく。ダケカンバの黄色のトンネルをくぐっていく。





▲ 岩場が出てくる。その上にまた紅葉がある。小さな雪渓も見えてきた。

もう少しで、頂上に出るだろう。





▲ 後ろを振り返ってみる。

天狗原で、二手に分かれた白い木道が、池塘が見える。
その右手奥が、雲海で真っ白。下界から見ればまだここは雲の中だろう。

更に、奥向こうには台形状の黒い山並みが浮かんでいる。
方角的には戸隠だ。




▲ 雪渓が出てくる。この手前だな、錫杖さんが一回転半ひねりの転倒をしそうになったのは。
気をつけなくては。

岩場は一部勾配のきついところもあり、四肢を使って慎重に登る。




▲ 岩場を登り切ると高原状に。そして乗鞍岳山頂(2469m)がケルンとともにあった。

ケルンの向こうに尖がった山は、小蓮華山(これんげさん)2769mだ。


岩場を少し歩くと、平らな岩場が切れたところで、




▲ おおおお! 

眼下には白馬大池と赤い山荘が、視界に入る。


岩場を下り始める。



▲ 大池の端には、細い道が山荘まで続いているのが見える。




▲ 赤い白馬大池山荘。





▲ 山荘の反対側には長い稜線をもつ小蓮華山がきれいだ。

ハート型の雪渓がおもしろい。





▲ 山荘に近づく。ナナカマドの赤があざやかだ。





▲ ナナカマドは、真っ赤からオレンジ色まで濃さが木によって異なるようだ。





▲ 白馬大池に到着。10時半。

空もだいぶ曇ってきたが、池は十分に見渡せる。
出発から2時間半で到着。モデル時間は3時間20分となっている。
とにかく池まで到達するまでは気が抜けないと、せっせと歩いたから早く着いてしまった。




▲ お腹がすいた。助六寿司はやっぱりうまい(ちょっとつぶれているが)。

チョコレートの袋は気圧が低いから膨らんでパンパンだ。


食事は終わった。11時。
さあ、どうするか。
2時間半で来たのだから、帰りは2時間ぐらいで戻れるだろう。
すると午後1時にロープウェイ前。2時前には駐車場だろう。
チト早すぎるな。




▲ では、あの小蓮華山を目指して12時まで、あと1時間だけとにかくいけるところまで登ってみよう。

と、時間決めで小蓮華山への稜線、「雷鳥坂」を登り始めた。





▲ 途中で、白馬大池を見下ろす。逆時計回りで周ってきたことになる。

だいぶガスってきたな。




▲ 稜線の左側(白馬岳方面)は、ガスっていてまったく見えないが稜線の右側は視界がきく。

紅葉のじゅうたんが綺麗だ。




▲ 近場の紅絨毯も、ずっと向こうの山腹、谷の赤色や黄色の紅葉のパレットは見事だねー・・・

ここが一番ダイナミックな紅葉だ。
錦繍の紅葉と呼んでいいかな?

ここまで足を伸ばして良かった。







▲ 稜線をなおも進む。

この女性二人男性一人のグループとは、(編集中に気付いたが)天狗原の池塘前の休憩ベンチからずっと抜きつ抜かれつで、同行している(笑)。




▲ 右側だけ視界のきく稜線はずっと続く。

あの三人は今日、白馬岳(しろうまだけ)まで行くのだろうな。そして白馬山荘泊だろう。そして明日は大雪渓を下って帰るのかな。

私も、そうしようと思えば明日も月曜日も休みだからできる。(白馬山荘の予約状況は知らないが)
いや、Harmonyが駐車場でオレを待っているしなあ。
11時48分。



▲ さらに歩く。12時になった。

先は、ますますガスっている。




▲ ここは標高2617m。小蓮華山の山頂は標高2769m。あと150mほど登らなければならない。

モデル時間で2時間10分要する頂上に、1時間で行けるわけはないのだが(笑)。

よし、戻ろう。Uターンだ。


下りは楽だ。まわりを見ながらおりる。







▲ 山腹の赤い絨毯の正体は、この密集して生えるこの赤い葉だ。

北海道の秋の大雪でもよくみかけたが・・ 名前は知らない。


下りの中途で、登ってくるあの外人さん夫婦にまた出会った。彼らもこのまま白馬岳に行くと言っていた。

"Have fun, Good luck !" "You,too."


そのあとは、誰とも出会わなくて。ガスってるし、この道ほんとに白馬大池に行くんだろうな、と不安になった。




▲ 白馬大池山荘が見えてきた。

お、テント数が増えているな。
オレもここならテント泊してもいいかな。
でも、テント担いで登るなんて重いしな、やっぱり無理だな、
と昔ボーイスカウトはもう、ずくなしだ。

帰る、帰ろう。




▲ さらば、白馬大池。






▲ また、ナナカマドの並木道を下って天狗原へ下りる。





▲ ようやく栂池山荘、ヒュッテ、ビジターセンターの建物が見えてきた。


登山入口へは15時15分に戻った。7時間15分の山行だ。



*****************


帰りは、岩場を降りて行く振動からだろうか、左足のいつもの膝ジョイント腱が少し痛かった。

しかし登り返しのほとんどないコースだから歩き安かった。




▲ 中央駐車場へは4時過ぎに戻る。

今晩の入浴先は、昨日と同じ栂の湯ではおもしろくないので、もう一つの立ち寄り湯である「栂池温泉元湯・栂の森荘」へ行く。
ここもすぐ近くだった。ロープウェイの乗車券で100円引きの600円。アンケートは無かった(笑)。

受付のばあちゃんに、ここは食事は出さないの、と聞いてみた。
すると、3年前は食事もできたが東北地震の時、長野県では酒井村に地震が発生した。それ以降、温泉に来るお客さんが激減して食事サービスも止めたのだと。

まったくのとばっちりだろう。

それはともかく、栂池温泉にも私以外に一人入浴客がいただけで、パシャリ。




▲ 鐘の鳴る丘第一駐車場で、今日は車中泊だ。ここは冬季も無料。ゲレンデへも歩いて5分で行けるだろう。お風呂も先の栂池温泉と地続きみたいなものだから便利。無理して有料中央駐車場に停める必要はないか。


今日の白馬大池で残念だったのは天気。長野は晴れ予想だったにもかかわらず、なぜかここ小谷村(おたりむら)と白馬村のあたりは雲がかぶさってしまったようだ。一日中ではないのだが、スーパー快晴にならなかったのが、かえすがえす残念。しかし特に山の天気は思いどおりにならないよ。雨が降らなかっただけでも良しとしよう。

白馬大池のベストショットは、晴天・新雪・紅葉の重なる「三段紅葉」に加え、小蓮華山が湖面に投影する絶景だそうだ。その時期は10月初旬か。いつか狙えるだろうか、そこまで狙うべきか・・


これもきりがない。
ある程度で十分足りていることを知らねば。


今日のコース;




実際は白馬大池山荘から、雷鳥坂を更に登って小蓮華山頂上の手前付近でUターンしてきました。