始まったらすぐに行こうと思ってた「ダリ回顧展」に行ってきました。
そう思ったのは、横浜美術館で思いの外、ダリの彫刻がかっこよかったなあと思ったのがかなり大きな原因なのです。
(参照記事:ダリの彫刻、再び!横浜美術館コレクション展 第1期)
これは彫刻でしたが、展示されてた絵画ももちろんよかったのでこれは行かないといけないなと。
さらに、もうひとつ、全然別のところからダリに対する興味が湧いてきたのです。
実は先日、下記の本を読んでたところ、ダリのことが書かれてたのです。
どちらかというと、アートとはほど遠い内容の本。
ここ2年くらい、ちょいと精神関連とかに興味があってこういう本も読んでたのです。
読み進んでいくと、自己愛性パーソナリティ障害の項目でサルバドール・ダリについて取りあげられていたのです。
彼が生まれる前にわずか2才で亡くなってしまった兄の名が同じサルバドールであったが故に、彼は自分の自己証明としてああいった奇抜な自己を演出してきたということなのです。
そういったことで、なおのこと、ダリへの興味が強まったのです。
さて、この展示は今日からだったのですが、まさかこんなに集客があるとはびっくりです。
やはり、ダリだと分かりやすいのと「私はダリでしょう?」のテレビCMの効果なのでしょうか。
11時20分に並んで、会場の中に入れたのがちょうど12時です。
午前でこの行列でしたから、午後は推して知るべしです。
入れたとはいっても、かなりひとが多く、なかなか近づいてみるのが厳しい状況でした。
それでも、行って見てきた価値はありました。
ダリも初期の作品ではかなり普通に描いてたようです。
「自画像(フィゲラス)」なる作品。こんなタッチのも描いてたんですなあ。作家名を隠して、他で展示されていたらダリのものとはなかなか分からないと思います。
こういった作品が見られるのもこういった回顧展で多数の作品が見られる恩恵ですねえ。
これは見た瞬間にぴぴっときました。
「子供ー女の記憶」
というのも、ひとで混雑した会場の中でひときわ大きくとてもキレイな色が目に飛び込んできたからです。
ダリの描く色、特に地平線の上に広がる青がすごく好きですね。
(ロモLC-Aの青の発色が好きだからでしょうかね。。。)
あの奇妙なオブジェクトを多数、画面に登場させても破綻がないのは、こういった背景の描写が独特な美しさを持っているからのような気がします。
この作品は一見、すごくバランスが悪く見えるのですが、穴の向こうが細かく描かれてるところに目が行くようになってたりして、実はすごく計算されているのです。
ううむ。やっぱこういうことが出来るのはすごいなあ。
「夜のメクラグモ・・・・・・希望!」なる作品。
うわああ。これぞ、ダリって感じです。
このぐにゃぐにゃ感はなんでしょう。こういうのって技量だけあっても絶対に描けませんよね。
頭の中にこの画がないと無理な訳です。
チェロを弾く女性のくずれてしまった頭の中に見える、閉じた瞼はそれでも美しい!そこが希望な気がしました。
この作品は頭から離れないですね。それくらいに強烈でした。
「焼いたベーコンのある自画像」
これもまた、強烈です。
顔をひっぺがして、だらーん。支えるのは松葉杖。
画面下には「SOFT SELF PORTRAIT」と書かれたその上にベーコンが。
でも、蟻が這っているのは、ダリの自画像のほう。
だらーんと伸びた首の下が、牛タンのよう。
「記憶の固執の崩壊」
チケットやチラシのメインビジュアルに使用されていた作品です。
意外だったのはその絵の大きさ。思ってたよりもぜんぜん小さな絵でした。
やっぱり、ダリといったらぐにゃりとした時計です。
しかし、冷静に考えて50年も前にこんな絵が描かれてたわけですよ。
今ではパソコン上でいろいろと加工すれば、絵を曲げることも切ることも簡単に出来る時代です。
ダリは自分の頭の中でこういった演算をやってたのだから、やはり人間のチカラはすごいなあと。
「無題 燕の尾とチェロ」
この作品は無題なのですが、これってダリの顔に見えませんか?
黒と赤のf字孔と最低限のシンプルなラインだけ。
中央のシンメトリーなf字孔が、ダリのお髭に見えるんですよ。
ぽかーんとしてて、でも見てて気持ちのいい作品でした。
「Dream Caused by a Bee Flight...」
この絵は1964年に日本で初めて開催されたダリの個展のポスターに用いられてました。そのポスターのみの展示でした。
残念ながら実物は拝めなかったのですが、なかなかかっこいいのです。
東京オリンピックの年にこのポスターが貼られてんだなあと想像してしまうのです。(いや、もちろん、生まれてないので当時の空気は知らないんですが。。。)
ちなみに、この時の個展のタイトルは「幻想美術の王様ダリ展」。
なかなか、いい響きです。
今回はこのように会場では展示されてない作品のポストカードも多数販売されていました。
その中でもう一枚買ってしまったのがこちらです。
前述した、横浜美術館で見た「バラの頭の女性」によく似てるじゃないですか!
裏を見てみたらビンゴでした。
Femme a tete de rosesと書かれてたので、こちらの絵を元に彫刻を後で作ったのでしょうね。
これは見つけることが出来てかなりうれしかったのです。
さて、会場を出るところで意外なものを発見です。
チュッパチャップスの販売機。
といっても、100円入れてボタンを押して1個~5個のどれに当たるか分からないというゲーム。
一見、ダリとは関係なさそう。
でも、説明を見てびっくり。
なんと、この黄色と赤のロゴマークの監修を行ったのがダリ自身とのこと。
ということで、チャレンジしてみました。
結果、なんと3個も貰えてしまいました。ちょっとラッキー!
そう思ったのは、横浜美術館で思いの外、ダリの彫刻がかっこよかったなあと思ったのがかなり大きな原因なのです。
(参照記事:ダリの彫刻、再び!横浜美術館コレクション展 第1期)
これは彫刻でしたが、展示されてた絵画ももちろんよかったのでこれは行かないといけないなと。
さらに、もうひとつ、全然別のところからダリに対する興味が湧いてきたのです。
実は先日、下記の本を読んでたところ、ダリのことが書かれてたのです。
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どちらかというと、アートとはほど遠い内容の本。
ここ2年くらい、ちょいと精神関連とかに興味があってこういう本も読んでたのです。
読み進んでいくと、自己愛性パーソナリティ障害の項目でサルバドール・ダリについて取りあげられていたのです。
彼が生まれる前にわずか2才で亡くなってしまった兄の名が同じサルバドールであったが故に、彼は自分の自己証明としてああいった奇抜な自己を演出してきたということなのです。
そういったことで、なおのこと、ダリへの興味が強まったのです。
さて、この展示は今日からだったのですが、まさかこんなに集客があるとはびっくりです。
やはり、ダリだと分かりやすいのと「私はダリでしょう?」のテレビCMの効果なのでしょうか。
11時20分に並んで、会場の中に入れたのがちょうど12時です。
午前でこの行列でしたから、午後は推して知るべしです。
入れたとはいっても、かなりひとが多く、なかなか近づいてみるのが厳しい状況でした。
それでも、行って見てきた価値はありました。
ダリも初期の作品ではかなり普通に描いてたようです。
「自画像(フィゲラス)」なる作品。こんなタッチのも描いてたんですなあ。作家名を隠して、他で展示されていたらダリのものとはなかなか分からないと思います。
こういった作品が見られるのもこういった回顧展で多数の作品が見られる恩恵ですねえ。
これは見た瞬間にぴぴっときました。
「子供ー女の記憶」
というのも、ひとで混雑した会場の中でひときわ大きくとてもキレイな色が目に飛び込んできたからです。
ダリの描く色、特に地平線の上に広がる青がすごく好きですね。
(ロモLC-Aの青の発色が好きだからでしょうかね。。。)
あの奇妙なオブジェクトを多数、画面に登場させても破綻がないのは、こういった背景の描写が独特な美しさを持っているからのような気がします。
この作品は一見、すごくバランスが悪く見えるのですが、穴の向こうが細かく描かれてるところに目が行くようになってたりして、実はすごく計算されているのです。
ううむ。やっぱこういうことが出来るのはすごいなあ。
「夜のメクラグモ・・・・・・希望!」なる作品。
うわああ。これぞ、ダリって感じです。
このぐにゃぐにゃ感はなんでしょう。こういうのって技量だけあっても絶対に描けませんよね。
頭の中にこの画がないと無理な訳です。
チェロを弾く女性のくずれてしまった頭の中に見える、閉じた瞼はそれでも美しい!そこが希望な気がしました。
この作品は頭から離れないですね。それくらいに強烈でした。
「焼いたベーコンのある自画像」
これもまた、強烈です。
顔をひっぺがして、だらーん。支えるのは松葉杖。
画面下には「SOFT SELF PORTRAIT」と書かれたその上にベーコンが。
でも、蟻が這っているのは、ダリの自画像のほう。
だらーんと伸びた首の下が、牛タンのよう。
「記憶の固執の崩壊」
チケットやチラシのメインビジュアルに使用されていた作品です。
意外だったのはその絵の大きさ。思ってたよりもぜんぜん小さな絵でした。
やっぱり、ダリといったらぐにゃりとした時計です。
しかし、冷静に考えて50年も前にこんな絵が描かれてたわけですよ。
今ではパソコン上でいろいろと加工すれば、絵を曲げることも切ることも簡単に出来る時代です。
ダリは自分の頭の中でこういった演算をやってたのだから、やはり人間のチカラはすごいなあと。
「無題 燕の尾とチェロ」
この作品は無題なのですが、これってダリの顔に見えませんか?
黒と赤のf字孔と最低限のシンプルなラインだけ。
中央のシンメトリーなf字孔が、ダリのお髭に見えるんですよ。
ぽかーんとしてて、でも見てて気持ちのいい作品でした。
「Dream Caused by a Bee Flight...」
この絵は1964年に日本で初めて開催されたダリの個展のポスターに用いられてました。そのポスターのみの展示でした。
残念ながら実物は拝めなかったのですが、なかなかかっこいいのです。
東京オリンピックの年にこのポスターが貼られてんだなあと想像してしまうのです。(いや、もちろん、生まれてないので当時の空気は知らないんですが。。。)
ちなみに、この時の個展のタイトルは「幻想美術の王様ダリ展」。
なかなか、いい響きです。
今回はこのように会場では展示されてない作品のポストカードも多数販売されていました。
その中でもう一枚買ってしまったのがこちらです。
前述した、横浜美術館で見た「バラの頭の女性」によく似てるじゃないですか!
裏を見てみたらビンゴでした。
Femme a tete de rosesと書かれてたので、こちらの絵を元に彫刻を後で作ったのでしょうね。
これは見つけることが出来てかなりうれしかったのです。
さて、会場を出るところで意外なものを発見です。
チュッパチャップスの販売機。
といっても、100円入れてボタンを押して1個~5個のどれに当たるか分からないというゲーム。
一見、ダリとは関係なさそう。
でも、説明を見てびっくり。
なんと、この黄色と赤のロゴマークの監修を行ったのがダリ自身とのこと。
ということで、チャレンジしてみました。
結果、なんと3個も貰えてしまいました。ちょっとラッキー!
ぐにゃんぐにゃんの世界が自分の頭の中を凌駕されそうになりますねー。
宝石や原石に金属でダリワールドを作ったモチーフとかも見たことありますよーあれもダリワールド満載でいいですよ!!
うーん、このひとってば天才!ダリ以降にこういうのって描けるかもしれませんが、彼以前でこんなの描けるひとはいなかったわけですよ。
>宝石や原石に金属でダリワールドを作ったモチーフ
ありました!ショップのところで。今回はグッズの種類がやたらと多かった気がします。
こんばんは
コメントとTBありがとうございます。
> 「私はダリでしょう?」のテレビCM
おーっ....そんなCM打っているのですか...
# どうりで若者が多いわけですね....
閉館ぎりぎりまでねばったのでチュッパチャップスに
気づかなかったのは失敗しました。
また行ってこようかなぁ....
あと、やっぱり芸術=難しいって思ってるひとでも、ダリだったら面白そう!ってなるんではないでしょうか。
チュッパチャップス、おいしいんですがクセになりそうです。甘~い。
TBありがとうございます。
「無題 燕の尾とチェロ」ってあおひーさんが仰られるみたいにダリの自画像みたいですね。融けかかっているベーコンと一緒のものより明るい感じです♪
自分のブログに書きました「水平線」についてですが、あおひーさんがお好きな青い空があるからこそ、その存在が際立っているのかもしれません。
これらの風景はスペイン独特のものなのでしょうか?気になりますね。それにしてもダリの絵画には横一線で区切られた背景が多いですね。
でも、他の作家さんでこういうことやって分かってもらえる人も少ないと思います。やはり、本人の顔が知られてるダリならではってことですね。
>ダリの絵画には横一線で区切られた背景が多いですね。
そうなんですよね~。
線で区切ってることで逆に空間の広がりが増してくってところが魅力だと思います。
一番驚いたのが出口にあった
チュッパチャップスでした。
しかし、3つは凄いなーー
お正月とかすごく混みそうですねよね。
チュッパチャプスはカラオケボックスとかにもこの機械があるとついついやってしまうのです。先日もトライしたのですが2つでした。やっぱ、3つ以上はなかなか当たりませんね。