先日、マグリットの「光の帝国」だけ先行して書いてしまった、ベルギー王立美術館展です。
ほんとにあんまり期待してなかったのですが、今回は大収穫でした。
実り多き秋ってことでしょうかね。
さて今回も気になった絵をポストカードで取りあげていきます。
「地獄のアイネイアス」ヤーコブ・ファン・スワーネンブルフ
なんだか、ベルセルクにでも出てきそうな魔物っぽいのが描かれていますが、そんなに陰惨ではないんですよね。
これが日本画での地獄だともっと、痛くて辛そうで血だらだら流してるイメージなのです。
ところがこの絵では裸の人がさまよってはいますが、傷ついて苦しんでるという感じは薄いのです。
西洋と東洋の、あるいは宗教の違いってとこでしょうか。
描かれるモンスターたちも、ちょいと緩めな感じです。
「飲む王様」ヤーコブ・ヨルダーンス
これは車内吊りで前から見てて気になってた絵です。
すごく生き生きとした感じが出てるんですよ。
よくみると、左のおっさんが吐いてるわ、右のこどもはお尻出してるわでとんでもない絵ですね。
なのに何食わぬ顔で王様はグラスを口に持ってってる。
左後ろの人の顔とか歪んじゃって、もうおかしくなってます。
酔っぱらって、ぐちゃぐちゃになった感じを出したかったんでしょうかね。
「花と果実」アブラハム・ブリューゲル
微妙に花鳥画なのです、これ。
赤と黒の鳥が花に向けて翼を伸ばしてます。でも、西洋画って鳥の描き込みはそんなにリキ入ってないような気がするのは気のせいでしょうか。
日本画の鳥ってこれでもか!ってくらい一生懸命描いてるような気がします。
まあ、そうは言ってもこの絵は花の色がキレイに出ててすごく好きですね。
「口論」フェリシアン・ロップス
なんか、この作品は目の前で立ち止まってまじまじと見てる人が多かったように思います。
もう、このポーズの決め様ったら、ハマりすぎですね。
不思議なトーンだなと思ったら、かなり面倒なことをして描いてます。
思わずプレートをメモしました。
鉛筆、木炭、パステル、水彩、透かし入りのクリーム色のヴェラム紙。
なんと、ここまで手をかけてたとは。やった甲斐はあったってもんです。
「孔雀」ウィリアム・ドグーヴ・ド・ヌンク
この作品の青はすごく幻想的でした。
是非、実物を見てください。これはポストカードでは伝わらない美しさです。
「ノクターン」ポール・デルヴォー
今回、マグリットの次にヒットだったのが、このデルヴォーです。
落ち着いたと色と質感。夜の色。
でも、意表をつくかのようなイメージ。でも、あくまで突飛ではなく違和感のない感じ。
見ててすごく気持ちいいのですよね。この絵。
「夜汽車」ポール・デルヴォー
ということで、こちらもデルヴォーです。
「ノクターン」ほどのインパクトはありませんが、夜の青がすごくキレイです。
目には見えない夜の空気みたいのが可視化されてる気がするのです。
「血の声」ルネ・マグリット
さて、〆はやはりマグリットです。
「光の帝国」の鮮烈さにはもちろん、敵いませんがそれでもやはりすごい絵です。
この作品に「血の声」というタイトルをつける感覚。やはり、とんでもないひとです。
きっと教科書に載ってても見過ごしてしまうだろう。
でも、実物を見たら間違いなくそのすごさに気付くはず。
やはり、実際にそこに行って見てくることが大事なんだなあと思いました。
この展示ならもう一回行ってみたいなという充実ぶりでした。
ほんとにあんまり期待してなかったのですが、今回は大収穫でした。
実り多き秋ってことでしょうかね。
さて今回も気になった絵をポストカードで取りあげていきます。
「地獄のアイネイアス」ヤーコブ・ファン・スワーネンブルフ
なんだか、ベルセルクにでも出てきそうな魔物っぽいのが描かれていますが、そんなに陰惨ではないんですよね。
これが日本画での地獄だともっと、痛くて辛そうで血だらだら流してるイメージなのです。
ところがこの絵では裸の人がさまよってはいますが、傷ついて苦しんでるという感じは薄いのです。
西洋と東洋の、あるいは宗教の違いってとこでしょうか。
描かれるモンスターたちも、ちょいと緩めな感じです。
「飲む王様」ヤーコブ・ヨルダーンス
これは車内吊りで前から見てて気になってた絵です。
すごく生き生きとした感じが出てるんですよ。
よくみると、左のおっさんが吐いてるわ、右のこどもはお尻出してるわでとんでもない絵ですね。
なのに何食わぬ顔で王様はグラスを口に持ってってる。
左後ろの人の顔とか歪んじゃって、もうおかしくなってます。
酔っぱらって、ぐちゃぐちゃになった感じを出したかったんでしょうかね。
「花と果実」アブラハム・ブリューゲル
微妙に花鳥画なのです、これ。
赤と黒の鳥が花に向けて翼を伸ばしてます。でも、西洋画って鳥の描き込みはそんなにリキ入ってないような気がするのは気のせいでしょうか。
日本画の鳥ってこれでもか!ってくらい一生懸命描いてるような気がします。
まあ、そうは言ってもこの絵は花の色がキレイに出ててすごく好きですね。
「口論」フェリシアン・ロップス
なんか、この作品は目の前で立ち止まってまじまじと見てる人が多かったように思います。
もう、このポーズの決め様ったら、ハマりすぎですね。
不思議なトーンだなと思ったら、かなり面倒なことをして描いてます。
思わずプレートをメモしました。
鉛筆、木炭、パステル、水彩、透かし入りのクリーム色のヴェラム紙。
なんと、ここまで手をかけてたとは。やった甲斐はあったってもんです。
「孔雀」ウィリアム・ドグーヴ・ド・ヌンク
この作品の青はすごく幻想的でした。
是非、実物を見てください。これはポストカードでは伝わらない美しさです。
「ノクターン」ポール・デルヴォー
今回、マグリットの次にヒットだったのが、このデルヴォーです。
落ち着いたと色と質感。夜の色。
でも、意表をつくかのようなイメージ。でも、あくまで突飛ではなく違和感のない感じ。
見ててすごく気持ちいいのですよね。この絵。
「夜汽車」ポール・デルヴォー
ということで、こちらもデルヴォーです。
「ノクターン」ほどのインパクトはありませんが、夜の青がすごくキレイです。
目には見えない夜の空気みたいのが可視化されてる気がするのです。
「血の声」ルネ・マグリット
さて、〆はやはりマグリットです。
「光の帝国」の鮮烈さにはもちろん、敵いませんがそれでもやはりすごい絵です。
この作品に「血の声」というタイトルをつける感覚。やはり、とんでもないひとです。
きっと教科書に載ってても見過ごしてしまうだろう。
でも、実物を見たら間違いなくそのすごさに気付くはず。
やはり、実際にそこに行って見てくることが大事なんだなあと思いました。
この展示ならもう一回行ってみたいなという充実ぶりでした。
見応えありましたよね~
ヨルダーンスの描く絵が「だらしなく」て好きです。
昔から王様ゲームってあったのですね?!
「孔雀」も実物はとても幻想的で
吸い込まれるような色合いでしたね。
これ読んだらまた行きたくなってきました。
ベルギー人はエラリー・クイーンのポアロ探偵のように一癖ありますね。
ベルギー絵画もそこが面白いと思っています。
ちゃんとキャプションに王様ゲーム的なことをやってたと書かれてたので、驚きました。
>これ読んだらまた行きたくなってきました。
12月までやってますから、もう一度行きたいですね。
>とらさん
ベルギー人の知人はいないのでなんとも言えないのですが、絵を見る限りでは一癖ありそうですよね。
見るまではそんなこと思いもよりませんでしたよ。
こちらにもお邪魔しています。
私は象徴派が好きなので、多くの画家を輩出したベルギー絵画という面から、この美術展を注目してみました。
「口論」のロップスもその一人ですが、この絵、本当にポーズが決まりすぎですね!!!
またデルヴィル「トリスタンとイゾルデ」があったのには満足しています。
あまり考えずに行ってみたら、いいなと思える絵がやたらと多くてびっくりしましたよ。恐るべし、ベルギー。
さあ、12月までやってるのでもう一回行こうかなっと。