先週、土曜日に訪れていたものの、今週はずっと仕事が忙しくまとめる時間がなくって一週間遅れでようやくの掲載です。
中村宏「図画事件1953-2007」。
チラシを見てなんとなく60年代っぽい絵だな~ということだけ頭にありました。
さて、全ての展示を見た感想としてはお腹いっぱいという感じです。展示はボリュームがありましたね。
今回の気になった作品をピックアップです。
「砂川五番」
今回、一番感情移入出来る作品でした。
土地収用における警官と住民の対立のようです。
ゴリラみたいな不気味で表情の乏しい警官隊。これに対する住民達の顔には訴えかけてくるものがあります。
全体を描くパースがすごく歪んで見えます。中央の警官と左の警官の大きさの違いが誇張されています。中央奥のやぐらの伸び方もいびつです。
警官と住民の主張の対立の歪みをこの画面に凝縮してまとめあげているように思えるのです。
あと、気になったのは中央の坊さん。普通の人物の半分以下の大きさで描かれているのはどういった理由でしょう。
これはきっと本当のところは描いた中村さんでないと分からない領域なのかもしれません。
「円環列車・A-望遠鏡列車」
これは見ててあり得ない構図ですよね。しばらくずーっと見てました。
座席に座るのは一つ目の女子学生。円環とタイトルについてるだけあって窓の外の景色はぐるっと反対まで回ってしまっています。
テーマはモノラルなんでしょうか。
ひとつの目、ひとつの性、ひとつ目の電灯、そして中央の一つ目の海の景色。
この海の景色が女子学生のもうひとつの目なのでしょうか。
この中央の上の荷網にはトランクに入った骸骨が並んでいます。死したひとには瞳が二つ入る目の穴が空いている。
にも関わらず、女子学生達は一つ目。ひとに至るその過程か?はたまた、そこから外れた狭間で終着駅に永遠に到着しない列車で円環の時間を繰り返すのか。
解釈の興味は尽きません。
「円環列車・B-飛行する蒸気機関車」
同じ、円環列車のタイトルではありますがこちらはシンメトリーではありません。
Aが閉じた円環であるならば、このBは内にどんどんと吸い込まれていくような感じでしょうか。
広陵とした大地と青い空はダリっぽい気も少ししますが、機関車と女子学生はやはり中村さんのオリジナルです。
右手前の女子学生がどうなってるのかが気になります。窓から横に飛び出てて、これは飛び降りてる最中なのか?そもそもこの絵の世界の中に重力という概念自体あるのか。
どうしても自分なりに解釈して回答を出したくなってしまう、そんな作品でした。
「F601機」
この白に黒い線画だけだと、発想の尋常でないことを痛感しますね。
女子学生と機関車とプロペラ機。あり得ない組み合わせ。やっぱ、狂ってて大好きです。
毎回、ポストカードって選んで買うようにしてるのですが、今回は全8種類を購入しました。一枚150円。
あと、このステッカーもオススメです。
原色のトーンに線画というのがしっくりきますね。
こちらはシンプルに黒と白。
やはり、発想とデザインたるや秀逸です。このステッカーは一枚380円でした。
もう一種類あって全部で3種類。
これも手帳の内側に貼るとかなりかっこいいかも知れません。
中村宏「図画事件1953-2007」。
チラシを見てなんとなく60年代っぽい絵だな~ということだけ頭にありました。
さて、全ての展示を見た感想としてはお腹いっぱいという感じです。展示はボリュームがありましたね。
今回の気になった作品をピックアップです。
「砂川五番」
今回、一番感情移入出来る作品でした。
土地収用における警官と住民の対立のようです。
ゴリラみたいな不気味で表情の乏しい警官隊。これに対する住民達の顔には訴えかけてくるものがあります。
全体を描くパースがすごく歪んで見えます。中央の警官と左の警官の大きさの違いが誇張されています。中央奥のやぐらの伸び方もいびつです。
警官と住民の主張の対立の歪みをこの画面に凝縮してまとめあげているように思えるのです。
あと、気になったのは中央の坊さん。普通の人物の半分以下の大きさで描かれているのはどういった理由でしょう。
これはきっと本当のところは描いた中村さんでないと分からない領域なのかもしれません。
「円環列車・A-望遠鏡列車」
これは見ててあり得ない構図ですよね。しばらくずーっと見てました。
座席に座るのは一つ目の女子学生。円環とタイトルについてるだけあって窓の外の景色はぐるっと反対まで回ってしまっています。
テーマはモノラルなんでしょうか。
ひとつの目、ひとつの性、ひとつ目の電灯、そして中央の一つ目の海の景色。
この海の景色が女子学生のもうひとつの目なのでしょうか。
この中央の上の荷網にはトランクに入った骸骨が並んでいます。死したひとには瞳が二つ入る目の穴が空いている。
にも関わらず、女子学生達は一つ目。ひとに至るその過程か?はたまた、そこから外れた狭間で終着駅に永遠に到着しない列車で円環の時間を繰り返すのか。
解釈の興味は尽きません。
「円環列車・B-飛行する蒸気機関車」
同じ、円環列車のタイトルではありますがこちらはシンメトリーではありません。
Aが閉じた円環であるならば、このBは内にどんどんと吸い込まれていくような感じでしょうか。
広陵とした大地と青い空はダリっぽい気も少ししますが、機関車と女子学生はやはり中村さんのオリジナルです。
右手前の女子学生がどうなってるのかが気になります。窓から横に飛び出てて、これは飛び降りてる最中なのか?そもそもこの絵の世界の中に重力という概念自体あるのか。
どうしても自分なりに解釈して回答を出したくなってしまう、そんな作品でした。
「F601機」
この白に黒い線画だけだと、発想の尋常でないことを痛感しますね。
女子学生と機関車とプロペラ機。あり得ない組み合わせ。やっぱ、狂ってて大好きです。
毎回、ポストカードって選んで買うようにしてるのですが、今回は全8種類を購入しました。一枚150円。
あと、このステッカーもオススメです。
原色のトーンに線画というのがしっくりきますね。
こちらはシンプルに黒と白。
やはり、発想とデザインたるや秀逸です。このステッカーは一枚380円でした。
もう一種類あって全部で3種類。
これも手帳の内側に貼るとかなりかっこいいかも知れません。
実は、2月に東京に行こうと思っておりますゆえ、この展示、見に行きたいと思います!ダリっぽい印象もありますが、独特な世界観で一目見て吸い込まれました!!
TBありがとうございました。
ステッカーなんてあったのですね!
次回はショップへも立寄ってみます。
それにしても「小さな坊さん」謎です。
ちょいと不気味です。
この展覧会のチラシは手元にあるのですが、行こうか迷っている所でした。
(蛍光イエローのストライプがインパクトありますよね)
作品と共にステッカーが気になります(笑)
欲しいです。
行こうかな…
「砂川五番」を見て、わかりました。
(よく常設に飾ってあった絵ですね。)
ところで「F601機」って、石田徹也の「飛べなくなった人」
の参考にされた作品なのでしょうか?
初めて見たけど、構図が似すぎてびっくり。
こういうのを見ると、美術史魂に火がつきます。
http://www.at-s.com/bin/even/cale/cale0000.asp?yid=A142054396&y=2007&m=1&w=&p=back
是非、こちらに来られるのであればオススメです。
なかなかこういった作品を一度にまとめて見られる機会はそうそうないですもんね。
>Takさん
ステッカーは予想してなかったので、ポストカードお横にあるのを見つけてうれしくなりました。
小さなお坊さんがいなければ至極まっとうな情景絵画なんですけどねえ。どうしても描きたかったんでしょうか。
>palpalさん
グッズが素敵だとうれしくなりますね。都現美ではMOTマニュアルも開催中ですので、こちらも楽しめますよ。
>kinoさん
石田徹也さんが参考にされたかどうかは分かりませんが言われて、なるほどなと思いました。
中村さんのはシュールで抜けているのですが、石田さんのはやはり悲哀を感ぜざるを得ないです。
こんばんは
中村宏さん、パワフルですね。
# グッズには気づかなかったので、もう一度、行ってみようかなぁ...
2/24にトークショーあるので、そちらも行かれるといいですよ。
トークショー、面白そうですよね。
うまく仕事の合間を切り抜けていけるとよいのですが。
今日行ってきました。
独特の世界を堪能してきました。
本当に行って良かったです!
そうそう、ステッカーも買いました。あおひーさんと同じ原色のとピンクの髑髏のです。
是非もう一度行きたいと思っています。
TBさせて頂きました。
>本当に行って良かったです!
それは何よりです。
展覧会グッズでここまでいい出来のステッカーってあまり見ないような気がします。
>是非もう一度行きたいと思っています。
2回行くと、以前に気付かなかったところが見えてくるのでいいですよね。
改めてTBさせて頂きました。
今度は大丈夫でしょうか…?
私用でコメントを投稿して申し訳ありません。
2回目、近い内に行きたいと思っています。