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江戸の人物画・姿の美、力、奇(府中市美術館)

2011-03-27 23:59:10 | アート系

府中市美術館で開館が延期されていたものの、昨日からスタートした「延期されて江戸の人物画・姿の美、力、奇」に行ってきました。

府中市美術館といえば毎年、江戸絵画の展示が気合入ってるので今回も間違いないだろうと思ってたらやっぱり期待に違わぬ内容でした。

今回も気になった作品をピックアップしてみます。


☆円山応挙「布袋図」

一発目がこれ!

応挙、やっぱり安定してますね~。


☆志村榛斎「見立江口君図」

これ、白い象さんが必見!

顔の表面のでこぼこしたかのようなまさかのフラクタル。


☆山口素絢「洋美人図」

なんとオランダ人の奥様!

江戸時代には外国からの女性の来日は禁止されていたのだそう。

でも、どさくさで奥さんを連れてきちゃったオランダ人の偉いひとがいて、当時はこの奥さんや子供の絵や版画が多く出回ったとのこと。

まさか、素絢がこんな絵を描いていたとは。。。


☆太田洞玉「髪農図」

これ、中国の空想の神様。

でも、洋画で北欧神話とかに登場しそう!


☆葛陂古馮「関羽像」

これちょっとない感じ!

えらく暗いトーンなのですよー。


☆渡辺崋山「ヒポクラテス像(重要美術品)」

これも洋画。

でも、ちょっとだけ少女マンガちっく!


☆原在中「慈雲尊者像」

この絵は撰が命。

山の線、慈雲の衣の線、顔の皺の線。



☆円山応挙「鍾馗図」

お正月に描いた新春の書初めがこれというから恐れ入る。

堂々としてて立派!


☆谷文晁「法隆寺五重塔塑像図」

タイトルからは思い浮かばなかった涅槃図。

弟子たちの表情がもうグロに突入せんばかり。


☆森周峰「蝦蟇仙人図」

この蝦蟇の表情がなんともよい!


☆曾我蕭白「太公望・登竜門図」

これ、今回見た中で一番好きですね。

三幅対で向かって右の波と竜を描いてるのがすごくよかった。波頭が長くて波全体のパースがおかしい、ひしゃげてる。竜は暗い黒雲の中に描かれているも鱗の一枚まで丁寧な描写なんですよー。

☆黒川亀玉「仙人図」

この表情だけ妙に妖しく心奪われてしまいます。他はとりたてていいと思わない。それがちょっとすごいですよね~。


☆西川祐信「高士と美人図」

久米仙人、登場!このエロじじい!

洗濯してる女の脚に見とれて、空から落っこちてきちゃうずっこけがなんともいえません。


☆曾我蕭白「美人図」

今回のポスターでもよく目にするメインビジュアルのうちのひとつ。

この水色の妖しさたるや、なんとも。



☆歌川広重「命図」

なんと命をいう文字をカンナで削るおんなたち。この洒落っけ、さすが広重!

要はおんなで命を削るってことで。


☆円山応挙「円山応挙波上白骨座禅図」

以前にも見てますがやはり圧巻です。

どういう理由とか詮索するのは意味のないこと。

ただ波の上に鎮座まします髑髏。

もうこれだけで何も要らない。

死が実は重要なテーマとなってる西洋のアートの文脈にも耐えうる絵ですよね。


☆伊藤若冲「伏見人形七布袋図」

何度となくりろんなバリエーションを見てるもののやっぱりこのかわいらしさには敵いませんね~。


☆池大雅「柳下童子図屏風」

葉の描写でもう勝っていますね。いかにも大雅って感じのテキスタイル!


前期:3/26(土)~4/17(日)
後期:4/19(火)~5/8(日)

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