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あお!ひー

叫べ!いななけ!そして泣け!雑多なことを書いてみる。

Lotusを聞きながら

2005-05-15 19:36:00 | おんがく
久々にLotusを聞いている。
平沢進のソロの「SIM CITY」の中の一曲だ。
ちと、落ち込んでいたのでいま聞いている。救いが欲しいのです。
「SIM CITY」はアジアの空気がする。熱さと濃密な湿気。何か切迫した感じと癒しとが交互にくる。それは太陽だろうか。ないと生きていけないし、延々とあの光にあたっていては死んでしまう。そしてどの曲もエネルギーを孕んでいる。
それでいて平沢進独特の打ち込みによる不思議な楽曲。バランスが絶対におかしいが調和している。
そういうことが出来る人は、実はあまりいない。ボーカル、ギター、打ち込み。基本的に彼が独りで行う。
(今回、タイの人のナレーションは入っている)
Lotusは千年女優の主題歌、ロタティオンのおおもとといえる楽曲。というかロタティオンのサブタイトルがLotus2となっており、両曲とも通じている感覚はある。こちらは聞かれた方も多いだろう。気に入られた方にはLotusもお勧めです。

SIM CITY
平沢進
ポリドール

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米米クラブ、中島みゆき、平沢進、マリスミゼル この組み合わせはいったい?

2005-05-12 02:15:54 | おんがく
なんだと思います?この組み合わせ。
米米クラブ、中島みゆき、平沢進、マリスミゼル。
どれも音楽性はぜんぜん異なる。ジャンルと知名度も全く違う。
でもいずれも、とんでもないことをしていた人達なのです。

演劇化するステージ空間とでもいえばいいのかな。
とにかく、舞台上にありとあらゆる仕掛けを施していた気苦労の多い方々だ。

米米クラブはほとんど説明不要だろう。
美術学校(お茶の水の文化学院)の人間が中心で結成されていたこともあり、異常にショーアップされたステージを行っていた。特に、ツアーは(初期と後半をのぞく)本人たちがあきるという信じられない理由で、1つのツアーで2パターン3パターンの出し物(この言葉が正しい)があった。大江戸編とスペース編とか、極端に異なる内容。しかも曲構成から衣装メイクにいたって完全に別ものであった。あとにも先にもここまでエンターテイメントに徹したバンドは知らない。
カールスモーキー石井は恐ろしく才能がある人で、作詞作曲はもちろんステージの図面、衣装デザイン等多岐に渡る。
あきれるのはジェームス小野田のメイクを毎回全く違うものを、石井自身がメイクしていたことだ。

中島みゆきについてはメジャーなアーティストであり説明するまでもない。通常のツアーを行っていた一方で「夜会」と呼ばれるひとつの演劇になったかのようなステージを展開していた。このステージのための物語構成に必要で作成された曲があるということに意味がある。しかも罪なことにこのチケットが取りにくいアーティストは、文化村のシアターコクーンを会場に選択した。わずか747席しかない。ここで一ヶ月間、毎年「夜会」はつづけられた。
メジャーであっても自分なりのスタイルを貫きいてきたことに価値がある。

平沢進はご存知でない方も多いと思う。とても変なことが好きな人だ。前述の2組に比べると、方法が異なる。
平沢進は1979年にP-MODELというバンドでデビューしている。いわゆるテクノポップだ。しかし、度重なるメンバーチェンジと時代を重ねることで音楽性が恐ろしく変わっていく。こんなバンドも珍しい。1989年からはソロ活動をスタートしている。そのソロのステージで1994年から開始されたのがインタラクティブライブだ。ステージに紗幕が張られ、そこに映像が映し出される。観客はステージの分岐点で物語の進行を選択できる。「ギターで戦う」「逃げる」といった2者択一を迫られる。観客の出す拍手と声による音量でどちらかが選択され、ステージ上に映し出されるCGで物語が進んでいく。しかもこのステージでは平沢一人で舞台に立つ(一度だけバンドでやったことあり。あと、確か2度ゲストが来た。戸川純、上領亘)。彼が行うのは歌唱とギターorシンセ、さらに怪しげな装置の扱いになる。平沢の場合にはテクノロジーでステージに広がりをもたせているところがすばらしい。この人のやり方も唯一絶対でいまだ、誰も真似が出来ない。

マリスミゼルはフランス語で悪意と悲劇という意味になる。その名の通り数奇な運命をたどったバンドだ。
必ずといっていいほど、演劇的な要素が取り入れられたステージを行っていた。しかも結構長く、音楽をバックに儀式めいたものが多かった。イメージと雰囲気をちりばめることに長けていた。このバンドはいまでは言わずと知れたGacktが在籍したバンドである。彼が脱退したあとにボーカルが加入したあとに武道館でステージを行ったがこれが圧巻であった。武道館の中に聖堂をしつらえたのだ。建築に近いセット。そのなかで幻想的なイメージで展開される。宝塚が好きな親子が来ていて驚いたと同時になるほどと思った。残念ながらそのあとしばらくして活動を休止してしまった。

こういったくくりに入れられるアーティストがまた現れないだろうか。
なかなか難しいと思うのだが、見てみたいものだ。

コメント (2)
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