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詩のノォト fossil in blue

生涯にわたる詩のブログ、生と死に揺らぐ詩、精神の暗く重い音のない叫びの詩

現し世  (Fig.00160 )

2005年12月17日 | こころ寄り
あのドアを一歩出たら
現し世が
容易くわたしを絡め取る

右へも左へも
上へも下へも

行きたくてどれ程もがいても
行けないの

あの空を飛びたいと思ったけど
わたしの羽にはもう青い血が無くなってしまって

この美しい白い糸が
わたしを捉えて離さない

L氏の作品に


化身 (Fig.00178)

2005年12月16日 | こころ寄り
あなたに嫌われたら
生きていたくないから
ここで少し眠らせて

青い雨も
青いひずみも
青い思念もみんな引き受けるから

この居心地のいい
青い地面とその冷たいひび割れに
しばし羽根を休めて抱かれていたいの

身も心も青に戻って
羽根の先まで青い血が廻ったら

高すぎて飛べない空まで行ってみる
もしもそのまま逝っても
わたしは透き通ってすぐに消えて見えなくなるから
大丈夫

あなたに嫌われたら
天体と交わるしかないのだから

わたし人に成れない
化身なの。

  L氏の作品に寄せて


願い

2005年12月04日 | こころ寄り
あなたは


何で
其処にいる

あなたの周りの透明な場がわたしを
呼ぶ

あなたは


何を
言う

重なり合った清冷清麗な気がわたしを
牽く

あなたは何故
黙って立つ

わたしは
入りたい

あなたのそのたおやかな空気の中で
閉じて眠らせて。

      H氏作 フォト「イチョウ」に寄せて




自殺志願・・

2005年02月23日 | こころ寄り
黄泉なんて信じない
輪廻も転生もクソくらえ

終わるだけだよ
物質化
鉱物化
石化
あるいは
土化
どろどろの
ぐちゃぐちゃの
蛆虫の巣の
大地の
養分化
それか
魚の餌
プランクトンは喜ぶ

犬は喜ぶ
あなたは喜ぶ
あなたは喜ばない
あなたはクソッタレと唾を吐く
イカレタそいつはおしっこひっかける

美化だって?
フザケロ
んなわけねーだろ
死にたいから死ぬ
それだけ
何がある他に

消滅だよ単なる
消えるんだよ単に
無くするんだよ全てを
いなくなるんだよ何所からも

消去! 消去! 消去!
無化! 無化! 無化!
失化! 失化! 失化!

人生二分の一の選択
んだけだ

05.2.22 pm8:32
K氏作の詩に寄せて



夢 2

2005年02月10日 | こころ寄り
血に染まる夢見て喜ぶわたし
街並みが血で染まるその映像の
カタルシス

たぽたぽした海のような血の地一面
地に伏せる人々も物も何もかもが血一色
愉悦

嗚呼
気持ちいい
こうでなくっちゃ

わたしが撫でられてゆく
わたしの座る椅子がそこまで来て
いい眺めだから

一服しようか。

      K氏作の詩に寄せて




2005年02月02日 | こころ寄り
流れるそれを眺めているのはホントに気持ちのいい
カタルシス

ぬめっとまとわりついて
べたっとくっついて
脳みそとろける

胸が凪
心の襞はとろとろに潤って
強い眠剤飲んで瞬間落ちる時のような
安堵と快感

でも
ご利用は
計画的にね。

     K氏作の詩に寄せて




孤独の先

2004年12月15日 | こころ寄り
孤独を恐れる必要は何にもない
完全なるひとりであるという絶望の闇を
どこまでも深く掘り下げて
落ちるだけ落ちて
行くだけ行って
出口も光りも一切無い自己の穴の中で
気も遠くなるほど沈み込んで
そうやって何年も何年も過ごしたら
やがて精神の別の座が見えてくる

自分はただ世界を
円い天体の上を
流れているに過ぎない
あってもなくてもどうということはない
生きても死んでもどうということはない
一個の存在すらしないに等しい小さな泡

だから歩けばいい
山でもスーパーでも
雑踏でも闇でも
歩くことはできる

孤独は恐れるに足りない
自身の突き詰めた孤独こそが
わたしをやさしく包んで寝かせてくれる

どこに行っても
どこに居ても
わたしはいるのだ
わたしは、いる。

04.12.14 am8:53
K氏作の詩に


冬山

2004年12月13日 | こころ寄り
人を跳ね返し
さりとて来る者は拒まず

けれど覚悟して来い
命の保証はしない

そんなきっぱりとした
凛然たるビジュアルに

さわやか
を感じ

大きさ
を感じ

男前
を感じ

甘えたくなる。

04.12.13 am9:52


みゆさんの 「鹿島槍」 に TB。