カフェテラス

テラスの片隅で一人心に呟くように

散り敷いた花たち

2004年10月23日 | ☆ ふるさと・大和

 台風の後の庭は、金木犀の絨毯だ。

あれだけ香っていたのに、地面に散り敷かれると、もう香りがない。
台風が香りを連れて行ってしまった。

木に縋り付くように残った少しの花に、顔を寄せてみたが、もう香っていない。


華やぎの時は短いから、この花は、、あんなに必死にいい香りを放つのだろうか。

たとい台風が来なくても、短い花の時期の後は、オレンジ色で、庭を彩るのだから二度楽しませてくれる。





葉っぱの影が、吹き溜まりになったようで、まるで誰かが集めてきたように、塀の瓦の一枚に花が集まっている。

まだ水分を十分に含んでいて、ふぅっと息を吹きかけても飛ばない。

いつか、からからになって、落ちるまでそのままにしておこう。
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同居人

2004年10月22日 | ▼ 思い出綴り
縁側の健康チェアーを、いつも独り占めしているのが、私の同居人である。「おばあちゃん」の離れには全く不似合いな彼である。

楽そうに健康チェアーに座ってはいるが、私が本を読んだり、お昼寝する時には、傍らの籠の中に移動させる。



1992年の夏休み、その春、36年間の仕事を終えた私は、「ご苦労様旅行」を娘夫婦からプレゼントしてもらった。 子供たちの夏休みを待って、2泊3日の東京ディズニーランドへの楽しい旅行だった。ベイヒルトンでの連泊だったから、夜のディズニーの楽しさ、素晴らしさも十分満足した。



すっかり子供に返ったような気持ちで、孫たちと遊んだ3日間は本当に楽しくいい思い出を作ってくれた。

その時のミッキーが、唯一、自分のために買ったこれからの自分へのお土産である。

健康チェアーにドンと座っている彼は、娘夫婦の優しさの思い出であり、年を取らない同居人である。
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私の中の台風

2004年10月21日 | ★ 日々の呟き
昨日は家から一歩も外に出なかった。出られなかったといったほうがいい。
台風23号が、四国に、そして大阪泉佐野にと進むにつれ強くなる風に怯えた。心配した友人が何度もメールで励ましてくれる。力付けられながら風の治まりを待った。
この異常なほどの台風に対する怯えは、前にも書いた伊勢湾台風にある。
あの妊娠9ヶ月の時の階段1段1段上がってくる水の恐怖が、45年経った今も心底からの台風に対する怯えとなって私を縛る。
 今日一日ニュースを見ては、何度か涙が頬を伝う。
「どんなに怖ろしかっただろう」「心細かっただろう」「苦しかっただろう」
同情でなく自分をそこに置いた様な苦しさに包まれる。

長い年月の間に、表面は忘れているまたは、閉じ込めえいる怖ろしい体験が、再び関連した現実にぶつかった時、私の場合異常な台風恐怖心となってくる。

 今怖ろしい目に遭遇した人たちが、その中のたった一つでも自分の燈となるものを見出して欲しいと願わずにいられない。

 写真は吉野川大川橋・この川が氾濫し両側の町の大半が水没したのが、伊勢湾台風のときだった。今は護岸工事も完了し町は洪水から守られている。
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不気味な朝焼け

2004年10月21日 | ☆ ふるさと・大和
台風23号がまだ南の海にあった、月曜日の朝。

ごみを出すために早朝外に出た、日の出間もなくの時だった。
東の空が、異様に明るいので、ごみを置くなり、カメラを持ち出した。

台風の進路予報を見ると、前の台風と同じような道筋を辿っている。
前のは、逸れたが、あの朝焼けを見ていると、嫌な予感がする。

朝食の時、それが話題になった。「今度は来るぞ」息子も言う。

それから二日後の台風の爪あと。亡くなった人。行方不明の人。浸水、土砂崩れ。報道を見る度に心が痛む。
                                      

本来なら、「美しい朝焼け」と思い写真に収めるのに、この日、「不気味」と思った不思議さが解せない。
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道の駅の温泉スタンド

2004年10月20日 | ☆ ふるさと・大和

曽爾高原に行く途中166号線沿いにある道の駅 「阿騎野宿」 に立ち寄って休憩した。

「阿騎野」は古代の狩場から名づけたのもで、日本建築の様相を呈している。

置いてある資料を持って、キャッシャー兼フロントの青年に、大宇陀町の行事などを尋ねると、親切丁寧に応答してくれたのが、好印象だった。

4年位前にこの地の「阿紀神社」で観た 「蛍能」 の幻想的で素晴らしかったことが忘れられない.









駐車場の奥に、温泉スタンドなるものを見つけた。

ガソリンスタンドのセルフのようなシステムになっている。

「お風呂に一杯になるほど買うのは大変だ」と思ってみていると,家のお風呂の湯に混ぜるのだと教えてもらって納得した。

37度と書いてあったので、追い炊きをしなければならないだろう。

それにしても、近くの人は、温泉成分の混じったお風呂に入れて良いなあ・・・
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