今回の役は、山頭火の庵がある松山の人。
つまり、愛媛弁というか、伊予弁を使います。
方言を使う芝居は・・・私、観るのは大好きなんです。
芝居の中で方言を聞くと、
急にその世界が、
ふわーっと広がるような気がしませんか?
何となく、心地よい気分にもなります。
なんででしょうね。
不思議な安心感がありますよね。
ところが、
自分に近い地方の方言を聞くと、
たいがい最悪の気分になるんです。
まるっきり違うよ~~、って。
きっと、他の地方の方言も、
わからないだけで、
ネイティブが聞くと我慢ならないものなんでしょうね。
今回も愛媛出身の人に、
方言指導をお願いしようと頼んでまわったのですが、
順番に断られました。
「愛媛でも伊予弁とは違うので」
うーーん、そうなんだろうな~、と、
これ、すごくわかるんですよね。
はっきり言って、
そこまでわかるお客様は、まずいないんだから、
いいじゃないか、ってもんですけど、
「自分がイヤ」なんでしょうね。
自分の土地の言葉をぞんざいに扱うのが。
去年、「人斬りの恋」というお芝居で、
京都弁を使ったときも、
同じ関西人だから、簡単でしょう、
なんて言われるとカッチ-ン(笑)
語尾がまるっきり違うし、
細かいところのアクセントもぜんぜん違うねん!
と、心の中で突っ込んだりしてました。
結局、今回は、
いつもWSでお世話になっている演出家のお母様が、
伊予弁を話されるということで、
のこのこお宅までお邪魔して、
半日がかりで教えてもらってきました。
喋ってみると、おおおおお!
これまで作っていたキャラが、
勝手に変わり始めました。
うわぁぁぁぁ、ちょっと、これ、うれしいじゃないの!
勝手に役のキャラクターが動き始めてるわよ!
・・・そうなんです、
方言に役作りを助けてもらえるんです。
これが方言の最大のメリット。
まぁ、覚えるのに苦労するわけですから、
そのくらいのメリットは、
あってもバチは当たらないでしょう
・・・あ、そういえば。
この時も、私、
あり得ない迷い方をしたんだっけ・・・
せっかく思い出したので、
次にこれ書きます。
劇団俳小公演「なにもいらない―山頭火と放哉」
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