公演の後半で変わった手は、
<斎藤に突かれながらも、後から来た白井の裾(すそ)をつかみ、
「逃げとくれやす」と叫んで、白井に袈裟がけに斬られる>
というもの。
おおっ、かっこいいじゃない!
と、またここで張り切っちゃったんですね~
その手に決まった最初の回、
大張りきりで、白井の裾をギュッと掴みました。
まぁ、どこをつかんでもよかったんですが、
一番遠い場所を、飛びつくように掴んだんですね。
それだけ張り切ってたわけで。
で、「逃げとくれやす」と叫んで、
予定通り、その手を振りほどかれて、
振りほどかれて・・・、
いや、
そこまではよかったんです。
ところが遠くを掴みすぎてたために、
勢い余って前のめりにドッテーーーッ、
・・・というか、ベタッ!
形はというと・・・、
<完全に車にひかれたカエル状態>
ああああ、やっちゃったぁ・・・。
かわいそうなのは白井役のかなや君で、
袈裟がけに斬らなきゃならない相手が、
目の前でべちゃっとつぶれてる・・・。
こんなもの、斬りようがない(笑)
しかし私も、こりゃまずいとは思いました。
なので、あわてて、
元気にバッと起き上がり(瀕死のはずなのに)、
やっと何とか無理やり斬られましたが・・・、
カエル状態で、ズリズリっと擦ったおかげで、
肘にはかなりの擦り傷が。
学んだこと・・・
「ヘタな人間は、しなくてもいいケガをする」
そして終演後に、かなや君が、
「あそこ、裾をつかまなくてもいいんじゃないですか?」
とアドバイスをくれました。
(毎回これじゃたまらん、と思ったんだろうなぁ)
確かに、もう死にかけてるんだし、
宙をつかむ感じでもいいかもしれない。
「逃げて」という思いさえ飛べばいいんだから。
・・・にゃるほど。
ということで、その後は無事、これ以上の擦り傷は作らず、
かなや君にも迷惑をかけずにすみました。
でもね、私もいろいろと気をつかってたんです。
私のアクティングスペースは、花道からの延長線上だけ。
派手に死のうなんて山っ気を起こすと、
他の人たちの立ち回りの邪魔になる。
なもので、私の考えることは、とにかく広がらずに死ぬこと!
それから、死ぬ時は絶対に、うつ伏せを死守!
髪をつぶしたら、それを直すのは大変だし、
髪の奥の方はピンだらけなので、
ヘタに倒れると、
頭に突き刺さる危険があるんですね。
迷惑をかけるのならまだしも、
死んだ途端に、「痛っ」とか言って、
生き返るのだけは避けなきゃ、ね(笑)
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