望子のただいま稽古チュッ!

稽古、公演、プライベート
・・・オバサン役者、木村望子の日々。

ウラ話&ウラ写真・劇場の日々・・・「斬られる!」とりあえず、完

2011-06-09 09:35:04 | 舞台・ウラ話

公演の後半で変わった手は、

<斎藤に突かれながらも、後から来た白井の裾(すそ)をつかみ、
「逃げとくれやす」と叫んで、白井に袈裟がけに斬られる>

というもの。

おおっ、かっこいいじゃない!
と、またここで張り切っちゃったんですね~


その手に決まった最初の回、
大張りきりで、白井の裾をギュッと掴みました。

まぁ、どこをつかんでもよかったんですが、
一番遠い場所を、飛びつくように掴んだんですね。

それだけ張り切ってたわけで。

で、「逃げとくれやす」と叫んで、
予定通り、その手を振りほどかれて、

振りほどかれて・・・、


いや、
そこまではよかったんです。

ところが遠くを掴みすぎてたために、
勢い余って前のめりにドッテーーーッ、


・・・というか、ベタッ!

形はというと・・・、

<完全に車にひかれたカエル状態>

    

ああああ、やっちゃったぁ・・・。



かわいそうなのは白井役のかなや君で、

袈裟がけに斬らなきゃならない相手が、
目の前でべちゃっとつぶれてる・・・。

こんなもの、斬りようがない(笑)




しかし私も、こりゃまずいとは思いました。
なので、あわてて、
元気にバッと起き上がり(瀕死のはずなのに)、

やっと何とか無理やり斬られましたが・・・、


カエル状態で、ズリズリっと擦ったおかげで、
肘にはかなりの擦り傷が。

学んだこと・・・
「ヘタな人間は、しなくてもいいケガをする」




そして終演後に、かなや君が、
「あそこ、裾をつかまなくてもいいんじゃないですか?」
とアドバイスをくれました。
(毎回これじゃたまらん、と思ったんだろうなぁ


確かに、もう死にかけてるんだし、
宙をつかむ感じでもいいかもしれない。

「逃げて」という思いさえ飛べばいいんだから。
・・・にゃるほど。

ということで、その後は無事、これ以上の擦り傷は作らず、
かなや君にも迷惑をかけずにすみました。



でもね、私もいろいろと気をつかってたんです。

私のアクティングスペースは、花道からの延長線上だけ。
派手に死のうなんて山っ気を起こすと、
他の人たちの立ち回りの邪魔になる。

なもので、私の考えることは、とにかく広がらずに死ぬこと!

それから、死ぬ時は絶対に、うつ伏せを死守!

髪をつぶしたら、それを直すのは大変だし、

髪の奥の方はピンだらけなので、
ヘタに倒れると、
頭に突き刺さる危険があるんですね。

迷惑をかけるのならまだしも、

死んだ途端に、「痛っ」とか言って、
生き返るのだけは避けなきゃ、ね(笑)

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