四季の歌と暮らす

 年齢ごとに「一度っきり」の四季と、
旬(しゅん)のヨコハマを味わう「くりごとの集」です。

お導師は高校生

2009-01-31 13:45:48 | 生かされて今日
 毎朝6時からの寒中読誦修行の満行まであと一日となりました。今朝5時家を出ると寒の雨です。しのつく雨で防水の靴もリュックも、皮手袋も濡れ通り、まるで今の日本経済の不景気、明かりの見えにくい憂き世そのものでした。
仕事を奪われた方々、リストラの不安や病気や介護で苦しむ人など、人生は苦なりに生かされている感じがいたしました。
 今朝の読誦は妙法蓮華経の二十番から、観音経二十五番まで六品(ぽん)で約72分、導師は6人の高校生が勤めました。堂堂たる導師ぶり、物怖じしないリードに私はビックリしました。漢文読み下しのお経を、副導師の壮年の支えがあるとは云え凄いなぁと感心します。さぞお釈迦さまも「善哉善哉」とうなずいて居られたと思いました。
 外国から来られる牧師さんや宗教学者は、プロでない素人の在家信者が導師と聞いて仰天するそうです。葬式仏教でなく、暮らしに活きる仏教、在家仏教が釈尊の願いなのです。
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高校一年の俳句入門

2009-01-30 19:43:39 | 俳句
 横浜俳話会で俳句の指導している藤沢・鵠沼(くげぬま)高校で句会をしました。生徒には始めての句会です。宿題にしてあった俳句2句を、短冊に記入し提出してもらいました。二クラスともに男女全員が忘れずに出してくれたのには感心しましたし、後からアドバイスを求めてきたり俳句への興味が起せたのは成功といえましょう。季語がなかったり、季重ねも多いですが、初心にしては良き作品が見られました。五句を鑑賞して下さい。
 ♪小石投げ月がちぎれる水鏡

 ♪北風がきっと僕らのうわさする

 ♪野ににはねる犬のまつげに雪積もる

 ♪君を呼ぶこがらしふきて聞こえぬ声

 ♪夕立に負けずと走る帰り道
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歌会始の作品

2009-01-28 14:55:07 | 歌の花束
 正月、皇居で開催される歌会始のお題は「生」でした。両陛下の御前で自分の作品を朗々と披露されるのは一族の名誉でしょうね。選ばれた作品の中から、私の好きな歌をご紹介します。
○大空に春の余白を生みながら雲のひとつとなる飛行船   菅野 耕平
   @最後に無機質の飛行船が出てきて、抒情の前半から肩透かしの面白さが。

○熱線の人がたの影くつきりと生きてる僕の影だけ動く   北川 光
   @広島の原爆の生々しい傷痕に佇み、生きている自分を確認している。

○百年を町屋大工に生きて来し爺さま親父そしてわたくし  五十嵐 弘治
   @いのちの元へ感謝の思いがにじみます。

○還り来し父ありてこそわが生まれしと思ふ今日の日終戦の日は  藤倉 美知子 
   @復員のお父さんなくんば、彼女の今はないのです。

○田に水のつぎつぎ張られ見はるかす讃岐平野に空生まれたり   薮内 眞由美
   @日本伝統のみずみずしい初夏の景を、大きく詠いました。 
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寒の修行

2009-01-26 03:46:56 | 生かされて今日
 大寒の一番寒い9日間、早朝6時より立正佼成会横浜教会では「法華三部経」を読誦する修行に取り組んでいます。毎朝約千人が白息をはきながら横浜駅西口にある横浜普門館に参集、新しい年の始まる節分まで一時間程度、世界平和を願い一心に釈尊の教えを読み、祈ります。経典(京都・平楽寺書店版)は400gを越える重さがあり左手がだるーくなります。
 聖壇上での導師は今年は青年部が担当、始めてお経を上げる者もいますが、仏さまや祖先の支えを頂いて奮闘しています。私の次男坊も、始めて導師の役を頂いて日々練習している様です。仕事のある現役組は、法座席から退席し職場へ向います。冷水はかぶりませんが心身を鍛練して一年の心構えをつくる寒中読誦修行です。大不況に、人生苦に負けず横浜が、日本が、世界が平和に暮らせますように。
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こども体力調査

2009-01-25 03:23:30 | 生かされて今日
 文部科学省の子供体力調査によると、小学5年生では男女とも福井県がトップ、ビリは共に高知県でした。中学2年生では男女共トップは千葉県です。奈良県と北海道が最下位47位です。学力も体力に比例して高い傾向があると新聞にありました。
 中2で見ると私の九州は、ベスト20位までに宮崎県と佐賀県だけ男女共ランクされています。アスファルトの大都市よりも、田舎で広広とした空の下を駆け回ることが出来そうな九州ですが、たった2県では残念です。
 教育委員会と父兄との愚かな学力偏重、学歴信仰のツケで、一種の生活習慣病の結果でしょう。運動・スポーツは、日ゝの暮らしのスタイル、生活習慣ですから怖い事です。
体力、健康あっての幸せだと思いますが。母郷の鹿児島県は女子33位、男子34位のていたらくです。悪名高い教育委員会の大分県は更に下位です。
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芸大の卒業制作展

2009-01-23 11:08:20 | 生かされて今日
 先週、有名なサキソホン奏者須川展也さんが立正佼成会横浜普門館でミニコンサートを開いていただきました。芸大講師、東京佼成ウンドオーケストラのコンサートマスターの無償奉仕です。その後、吹奏楽青少年150人へクリニックの指導もされました。終ってからのサイン会には長い行列で、先生へのあこがれ度が更にアップしたようです。
 東京芸大の「先端芸術表現」科の卒業制作展を、1/25まで横浜でやっています。横浜スタジアム近く、日本大通り角のビル、ZAIMです。ビル全体を借り、各部屋いっぱいに力作が暴発している感じでした。
頭の固い小生には、わからないなりに面白い展示会で、ブレーンストーミングしたような気になりました。感覚をひっくり返し、ガラガラポンとしてくれます。それにしても、先端芸術表現科とは凄い表現ですね。
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横浜開港150年

2009-01-22 22:40:34 | 生かされて今日
 徳川幕府が鎖国を止め、アメリカはじめ外国との商取引を認めた開国から今年は150年です。6月2日(火)がその当日に当たり赤レンガ倉庫や山下公園、大さんばし等の周辺で記念イベントが計画中です。公立学校は記念日をお祝いしてお休みだそうです。
記念すべき年なのに、アメリカ発の経済恐慌で冷や水をまともに掛けられた感じです。自動車や電子電工の有力企業が多い神奈川県の雇用、財政も厳しくなりお祭りどころではなくなる気配がします。
 高級官僚に支配されている古めかしい自民・公明は国民に不評な給付金をばらまいて、地方自治体に更なる無駄な負担を押し付けようとしています。なんとも愚かで、無様な政治ではありませんか。オバマ大統領のように高い理想・理念を情で国民に訴える政治家はいないのでしょうか。変われない自民を飛び出した渡辺喜美氏の勇気に賛同します。
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大寒の募金

2009-01-21 17:07:14 | 生かされて今日
 横浜の明るい社会づくり運動金沢支部では毎月一回、京浜急行のご了解をいただき金沢文庫駅出口で街頭募金活動を続けています。
今朝の東口には10人のボランテァが集合し、十時から正午までの二時間声を張り上げました。風は無くても大寒ですし、日ざしも無く脚から底冷えが這いのぼります。ボランテァの中には、いわゆる「後期高齢」もいて、頭が下がります。
 浄財を頂く度に寒さも吹き飛んで、そのお心に感謝し、また奉仕できる自分になれたことも嬉しいものです。幼子や学生、頭を染めた若者、外人さんから頂きますとよりうれしです。喫茶店で休みも取りつつ、大寒の募金は無事終わりました。
 午後からはNPO横濱金澤シティガイドの仲間と新年会。こちらは好奇心のかたまりの元気な翁ばかりで、話題はオバマ新大統領から皇居での歌会始、観世流の謡(うたい)も出ての丁丁発止、大放談会でした。
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鵠沼(くげぬま)高校

2009-01-17 05:56:27 | 俳句
 底冷えの七時、横浜金沢区から鎌倉、藤沢経由、江ノ電の無人駅柳小路へ。事故の延着もあり、現役で働く人のご苦労を思いました。
 今日は鵠沼高校へ俳句の授業の手伝いに行きました。横浜俳話会は結社や流派を越えて50年を越える歴史を持つ俳句人の親睦団体で、青少年の文芸教育に無償奉仕をしています。高一の美術のクラスに時間を取っていただき、俳句のレッスンを2クラスに行いました。校長先生の案内で久しぶりに高校の雰囲気を味わいました。生徒の髪形を一見すると男か女か区別がつきにくいのと、「ハーイ」の挙手が肩から上げるものと思っていたら、ひじでの低い挙手に驚きました。
 この湘南の明るい高級住宅地には有名な方が住まっていました。秩父宮、芥川竜之介・比呂志・也寸志、武者小路実篤、川口松太郎、加山又造、長谷川一夫、萬屋錦之助、私が好きだった木村 功も。赤木圭一郎も。落ち着いた庭々には赤白の梅が香っていました。
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寒中の梅

2009-01-15 06:55:31 | 生かされて今日
 寒風の中を白梅が咲き出しました。スイセンや山茶花、つばき、実南天、冬芽など最もきびしい薄暗い季節にいろどりを添えてくれる花木は心の癒しになります。防寒のための住いも衣服も現代より粗末だった昔の人々は、さぞ救いとなり春を待ちこがれたことでしょう。
南国育ちの私は着脹れて、今年は寒さが身にしむのです。
 雇用不安や病気入院、家庭不和に悩む方々は、よりきびしい寒中と思います。せめて心構えは寒中修行だと腹を決めて、木枯らしに立ち向かいたいものです。
 風流な詩人は寒をものともせず、梅の花を求めて山奥をめぐりました。
   ♪探梅の心もとなき人数かな  松本たかし
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鏡開き

2009-01-12 11:23:38 | 生かされて今日
 11日は鏡開き、神仏にお供えした鏡餅を下ろして割り、お汁粉や雑煮に入れて頂きます。「割る」はえんぎがよろしくないと「開き」にしたそうです。植物のアシをよしと呼ぶのと同じ。
 わが町内会では恒例の餅つき大会を開催、あんころ餅やきなこ、胡麻まぶしなどを世帯に振舞ってくれます。
子供たちが初体験に挑戦、孫を連れたご一家も来て小さな杵でペッタンペッタン。縁起のよい音が平和を引き寄せてくれるでしょう。
 昔故郷の親戚が商売をしていて、広い土間で賑やかに餅をついたことが懐かしい。日本の伝統は是非後世に残したいものです。自動車のハンドルに遊びが無くては危険であるように、西欧合理主義の効率オンリーでは日本人は窒息してしまいます。世界基準に合わない点こそ民族の誇りだと思います。
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初句会

2009-01-11 07:54:35 | 俳句
 初句会は和服の方もいて賑やかな集まりとなりました。楷(かい)の木句会は鶴巻ちしろ先生の魅力で、なんと15年も継続しています。「もう句が出来ないので辞めさせて欲しい」と先生はいつもつぶやいておられますが、弟子たちが許しません。
微妙な感覚、大胆な表現が要請されるのでハードな句会です。

♪餅花や修羅がしゃがんでおりにけり   ちしろ
♪鴨の水尾孫は遠くへ越しにけり   弘子
♪ひとかけら足すカレールウ雪催   玲子
♪十八の貌より知らず賀状書く   稔
♪子は山へわたしは海のお元日   駿
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ふるさとの味

2009-01-09 12:02:31 | 生かされて今日
 私の母郷、鹿児島のいとこ夫婦から干柿や手作りの菓子を頂きました。ひとつずつ包んである大きな干柿なので、食べるのがもったいなく先ず仏壇にさし上げてからジックリ目で楽しみました。どんな大きな柿の実だったのだろうか。
ほおばると故郷の味、景色の味がジンワリして来ました。へたの太さも野趣があり捨て難いことでした。手作りの人情がありがたたく、感謝の電話をしました。
 故郷は18歳までの暮らしでしたから、横浜のほうが長くなりました。今年は国のお祭りには帰省したいものです。
 ♪ほし柿のゆたかな情け食みにけり   駿
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箱根駅伝の挫折「がんばれ石田」

2009-01-04 07:57:43 | 生かされて今日
 愛用の自転車で1時間半、山坂を越えて戸塚の国道一号線へ。大学箱根駅伝の応援に行きました。きのう2日の往路、山登りの5分差を撥ね返しトップに躍り出た東洋大1年生柏原選手にはビックリしました。出場選手は大学代表に選抜されるまでの努力と必死の力走で、路傍に応援する人を篤く感動させます。大学の名誉・伝統もかなりのプレッシャーだと思うし、選手のご両親親族は心配でトソ気分も無いことでしょう。
 第八区はトップの駒沢、2位の早大が駆け抜けてからかなりの時間がたって3位が来ました。凄いスピードなので手でメガホンをつくり「ガンバレ」の一言が精一杯です。城西大の石田選手に伴送車をとめてコーチが給水をしています。後で路傍のTVを見たらその石田選手が棄権して、号泣していました。タスキをつなげなかった責任感が痛いほどわかり目が潤みました。しかしこの挫折は彼にとり人生の宝になるでしょう。この失敗を受け容れて立ちなおれ。ガンバレ石田選手!
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横浜の元日

2009-01-02 17:54:49 | 生かされて今日
 去年の9月から米国発の金融不安が全世界を巻き込んで、ツナミのように押し寄せて来ました。強欲な金融をトコトン野放しにしたつけがバブル崩壊を招いたそうです。人間の際限なき欲望、物質至上の資本主義経済が破綻したのでしょうか。いのちの根本である美しい地球をさえも、利便の暴走により壊しかけています。
 元日の早朝六時半から教会で法華経を読誦、65億のいのちが調和できるよう祈りました。中東では悲惨な殺し合いが始まり、日本では大もうけしている筈の企業が社会的弱者を真っ先に血祭りにし始めました。天皇陛下の新年のお言葉の様に「きずな」を大事にしなければと思います。世界でエゴをセーブし合い、拝金主義とは違う新しい社会規範を目指したいものだ。釈尊の「智慧と慈悲」で、このピンチをチャンスにしなければならないと思う。百年に一度の大災害が来ているのですから、根元から自分を変化させないと地球自体が生き残れないのではないでしょうか。
 日産自動車の新本社が完成まじかのようです。
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