四季の歌と暮らす

 年齢ごとに「一度っきり」の四季と、
旬(しゅん)のヨコハマを味わう「くりごとの集」です。

「無常」の中で暮らすしかないのだ

2011-04-29 12:11:27 | 生かされて今日
 きのうは震災犠牲の方々の四十九日で、石巻市立大川小学校では児童生徒と教諭の合同供養式が営まれた。
全校児童108人のうち68人が死亡、6人が行方不明、教諭は13人のうち9人が死亡、1人が行方不明となっている。生き残った生徒はわずかに34人、先生は3人。あまりにも残酷な現実である。神も仏もないのか!。
 無量寿経にいわく。
  『あるいは父 子を哭(こく)し、兄弟 夫婦たがいに相哭涙(こっきゅう)す。顛倒(てんどう)上下は 無常の根本なり。』

 愛別離苦、愛するものと別れる辛さ、しかも老若上下の順番を守ってくれないのです。これが今私たちが生きている、生かされている「娑婆世界」の約束、定めなのである。別の言葉で言えば「生まれたときに死がセットされている」、「誕生=死別」の定めを自覚して生きるしか無いのですね。
どんな人でもこの約束を逃れる人間はいません。ですからこの世を「忍土(にんど)」といいます。娑婆とおなじです。
 大自然の前にはしかたがないのです。地球という天体のごく薄い皮、地表に生かされているのですもの。無常であることを自己にシッカと受け容れて、今をベストに生きるしか有りません。どうなることかと不安も生じるが、将来はまだ来ていないのですから今を精一杯に、手をつなぎあい生きましょうよ。

 
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被災地へ仲間が出発

2011-04-27 15:05:31 | 生かされて今日
私たちの立正佼成会横浜教会の仲間五人が志願して被災地へ出かけました。壮年3人,青年2人のチームで、うち青年のひとりはうら若き女性です。なんとしても手助けしたいという誓願が現地に聞きとどけられて、車に道具類を天井にまで載せて出発しました。全国の教会からの志願者と共に瓦礫や汚泥の除去、子供たちの心のケアーに尽くされるそうです。
 送り出した後で奥様や両親、友人たちのお話を伺いました。本人が志願を伝えてから各家庭の中での触れあい、悩みの率直な表出がありました。大病をした夫が過酷な現場に耐えられるか心配だとか、今まで夫の心の底を十分に汲み取れずに来た、子供の成長に驚いたなどの発言がありました。私たちはご家族と共に、この奉仕チームが元気に活動できるよう念じ、朝夕法華経を読経することになりました。
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ほほえましいカップル

2011-04-24 19:13:06 | 生かされて今日
 春爛漫の日曜日、夫婦で二回目の街頭募金に出かけました。きのうの横浜は一日菜種梅雨で気の重い天気でしたが、今日は朝から一転して素晴らしい春日和、おでかけ日和となりました。
私は俳句を書いた色紙の裏に「東北がんばれ」と書いて声をあげました。被災地のお顔や廃墟に咲くサクラ、泥まみれのランドセルや死んでゆく乳牛、放浪する愛犬たちを思い涙ぐんでしまいます。募金仲間たちも被災地を思い気合が入り呼びかけの絶え間なき2時間でした。
 駅の階段を降りてきたカップルの女性が立ち止まり献金すると、若い男の子もおどけて千円札を頭上に掲げ、周りから大拍手が起こりました。なけなしのデートの食事代を割いてくれたのでしょう。日赤を通じてたしかにお届けしますと思いました。献金の歓び布施の功徳を感じていただいてとても嬉しかったです。夫唱婦随ならぬ婦唱夫随のよきカップルになりそうでした。楽しいデートの日となりますよう。ありがとうネ。
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地震についてのセミナー

2011-04-22 14:39:50 | 生かされて今日
わが町に「海洋研究開発機構」という国の先端研究機関があります。地下のマントルまで届く掘削機器を誇る新鋭観測船「ちきゅう」や深海調査船を保有し、かっては世界1だったコンピュターを保持しています。深海調査や地球温暖化、公害の環境予測など科学の先端を行く研究所なのです。
 4月16日この講堂で「東北地方太平洋沖地震について」の公開セミナーがありました。地震津波の高橋成美博士がお話をされました。みちのくの余震がまだ続く中、多数の傍聴で立ち見ができる程でした。全員が起立して被災犠牲者に黙祷を捧げて始まりました。博士は地震学者としてこの惨状を防げなかったことを懺悔されました。地震の起こる仕組み、予測も未だ研究途上であることが感じられました。先端の科学と、現地市民とを繋ぐシステムの整備、我々の地震への心構え、常に地震と暮らす意識つけが急務だろうと思いました。喉元過ぎれば忘れる気質や危険なものから目をそらして生きる姿勢を変える必要がある。本を読むと仙台沖地震の30年間に起こる確率はナント99%とありました。
 行政機関が作っている防災地図や今住んでいる地質について無関心であったことを恥じ入りました。
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夫婦仲良く感謝で

2011-04-18 16:35:13 | 生かされて今日
 若き夫婦達が仲よくお釈迦さまに感謝をささげています。国際結婚のカップルも見えます。左右からお花や果物、お灯明をささげておごそかに進み、聖壇の前で合流、恥ずかしげにほほ笑みを交わすと私も昔の恋愛時代を思い出しました。仏さまの前ですから緊張し初々しくて、みまもる私たちも清々しい気分になりました。いつまでも健康で仲が良く尊敬しあうご夫妻であって欲しいと念じました。人生は浮沈の連続ですが、国の基礎である健全な家庭を創造していただきたいものです。
 私たちの立正佼成会横浜教会は創設されて満59年を迎えました。まだ戦後の貧しい暮らしを余儀なくされた昭和27年磯子区の根岸に横浜支部として発足、幾多の先輩会員の汗と涙の布教伝道と貧者の一灯のお布施のおかげさまで現在は横浜駅西口(西区北幸2-7-3)に地上9階の横浜普門館を頂くことが出来ました。
 読経では教会の基礎を築かれた無名の多数の物故会員のお戒名をささげて感謝を申し上げました。自分の今あるは多く亡くなられたお姿の見えない方々(戦没病没兵士や沖縄はじめ広島長崎の犠牲者を含む)の恩ですからそこに気付いて感謝して行きたいものです。合掌
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震災後の句会

2011-04-14 20:26:02 | 生かされて今日
 3.11以降さまざまなイベントが延期、休会、中止となりました。私たちのあかざ句会の俳句大会は4月3日に、横浜で予定していましたが中止となりました。同朋が悲しみ苦しむ時に楽しい気分になれず、計画停電や余震による交通機関の麻痺や原発事故が懸念されたのが理由です。
震災後一ヵ月となりましたが、ショックでわが身に引きつけて咀嚼できずいまだ詩句に発酵、昇華するまで時間がかかりそうです。まだ生の作品でしょうが四月句会での作品をご紹介します。

○日常がある倖せや花八分  寿美子
○みちのくへつづく空かな辛夷咲き  寿美子
  ○震災を戦災という葱坊主  恭子
  ○3.11厳寒の蘆はきっと芽吹く  とし子
    ○春の空ヨウ素・セチウム・ストロンチュウム  恭子
    ○たわむとき青ざめるとき朝桜  駿
      ○三・一一の御魂灯りけり花こぶし  駿
 
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春の言葉(歳時記をお手許に)

2011-04-12 20:37:02 | 俳句
 季節感を表す言葉を季語といい、日本人なら誰にでも共通しての景色や感覚、イメージをまとうコトバです。古事記、万葉集からの歌謡や和歌の伝統を引いて日本人に定着した大切なコトバです。季語をまとめてある歳時記はぜひご家庭に一冊を常備して、四季の変化と暮らすことをお勧めします。

・麗(うらら)らか 
         「うらうらに照れる春日に雲雀あがり
                 心かなしも独りし思えば」家持
・長閑、のどか   ・日永、ひなが  ・遅日、ちじつ  ・春昼
・春の日  ・春の夜  ・春の雲  ・霞、かすみ  ・朧月  ・春の風
・風光る  ・春雨   ・春雷  ・牡丹雪  ・春泥  ・陽炎、かげろう
・春の山  ・さえずり ・うぐいす ・雲雀、ひばり  ・蝶  ・すみれ
・たんぽぽ  ・春田  ・春の水  ・蛙  ・春の海  ・わかめ
・春燈  ・遍路  ・風車  ・しゃぼん玉 ・風船  ・春眠
・ふらここ、ぶらんこ 
       「鞦韆(しゅうせん)は漕ぐべし愛は奪ふべし」鷹女 

などなどです。
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総理大臣をけなしている場合か

2011-04-07 23:15:46 | 生かされて今日
 この国難の時期に、総理大臣や政府の対応をあげつらう政治屋や新聞論調に怒りが湧いてきます。
今この日本に太い矢が刺さってダラダラ出血している混乱時に、安全地帯から評論ばかりの無責任な雑音を囃し立てる奴らのツラを張り飛ばしたい。そんな暇があるなら、現場へ飛んで被災者を救ったらどうだ。選挙対策の作業服で政治家ズラをして浅ましい。新聞社も偉そうに高みから理想ばかり説くよりも国民を鼓舞すべきだ。人の欠点ばかりを騒ぎ立て、それが正義だと思いあがりも甚だしい。政治屋もこころざしなきマスコミ人も恥を知るべきだ。
 小粒ばかりの自民党、公明党も小異にこだわらず、国民のために政府と共に素早い政治対応を図るべきだ。まして、与党の中で、総理の足を引っ張る小沢ナントカ一派の代議士は不用だ。今は日々戦場で戦闘中なのである。
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戦艦大和最後の出撃

2011-04-06 05:56:48 | 生かされて今日
 今日は今から66年前の昭和20年4月6日、世界最強の戦艦大和が、沖縄へ生還できない特攻に出航した日です。翌日の4月7日、14時23分、米国の艦載機386機の爆撃、雷撃により、坊ノ津沖に沈没しました。
戦死者2498人、生存者はわずかに270人だそうです。
桜咲く母国を出撃され、南海の大波に呑まれた方々の霊を想います。父母と暮らした愛する故郷へ帰ることが出来たのでしょうか。南無妙法蓮華経
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咲きました横浜ヒザクラ

2011-04-03 05:44:19 | 生かされて今日
 わが町の駅への途中に1本のサクラがあります。早咲きの「横浜ヒザクラ」、花びらが緋色の桜です。今年の色合いはややくすんで、遠くからみるとぼんやりピンクのかたまりです。大震災の悲しみが滲んだのでしょうか。近寄るとみつを吸う蜂の羽音にくるまれています。花シベ深くもぐり込んでお尻しか見えません。ペン先でつついてやりました。花房を巡るハチは幸福そのものです。なんだか羨ましいです。時折無粋な選挙カーが、桃源郷の気分をこわしてしまいます。
 金沢文庫で開催中の「龍華寺(りゅうげじ)展」へ自転車を飛ばしました。鎌倉時代からの中心地、洲崎町に雄大ないらかを持つ古刹で、お宝が多く伝えられています。徒然草に出てくる京都仁和寺に属して弘法大師空海の真言宗御室派です。私はここの新旧のご本仏像が大好きです。ふっくら型で可愛い旧の本仏は弥勒菩薩の坐像です。江戸時代1620年以降ご本尊となっている現在のご本尊は、大日如来坐像で引き締まった青年のお像で、慶派のステキな仏像です。私ひとりで独占してご対面できました。もちろん合掌して。心のなかまで見透かされて、清浄な本来の身に戻していただきました。
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