自称「一般的な会社員」

どこにでもいる、一般的な会社員の日常

1月15日

2014-01-15 | Weblog
年末最後の登山に行ってきました。登ったのはお馴染北八ヶ岳、新雪を楽しむのが目的。

私は新雪用の装備を持っていないため、その準備から始めました。スノーシューという、かんじきみたいなものが必要なのですが、デカイし邪魔。買うのはちょっと…なのでレンタルで。モンベルでレンタルをやっているそうなのですが、今シーズンは準備がどうとかで間に合わず…。某店の店長さんが独断で貸してくれました。ありがとうございます。

1泊2日ともなると、荷物は多い。今回はスノーシューもあるし。しかも事前情報によると『水道が使えない可能性がある』とのこと。飲料分も兼ねて、2Lの水を持って行くのでなおさら荷物が増える。超重い。

当日、普段の登山よりちょっとゆっくり目の出発。そして最寄駅に着いたところで腹痛に襲われる。なんでよ…家出る前に出してきたじゃない…。とりあえず乗り換え駅まで行きましたが、腹痛の並みは中波ってところ。乗り換え時間は7分なので行けなくはないけど、荷物がデカいので手間取る危険が。このまま特急まで我慢することを決意。で、絶望した。電車が動き出してすぐに大波が到来。神様に祈りたくなる気持ちがよくわかった。駅に着いてからもJRへの乗り換えが一苦労。慣れない駅は使うもんじゃない。

社会的地位とか、矜持とか、そういったものを全て失う直前で特急に乗り込むことに成功。あずさ号にはトイレがあるからね。誰かが使ってたら死ぬけど。無事に人生を守りきりました。そのまま茅野まで一直線。あ、西豊田駅はまだなかった。茅野でバスに乗り換えて、北八ヶ岳ロープウェーに到着。家からおよそ5時間かかりました。遠い。

うん、ものすごいスキー客だ。ここスキー場だからね。ロープウェーも、山岳コースに行くスキーヤーとボーダーでいっぱいだ。狭いっちゅーねん。そして寒いっちゅーねん。ロープウェー山頂駅の気温は-14℃、風速10m/sですって。震える。

気を取り直して、スノーシューを装備して出発。すげー、新雪フカフカだ!靴のままだと膝上まで、スノーシュー付けても脛まで埋まる!歩いていて結構楽しい。楽しいけど、めっちゃ寒い。顔が痛くなるので、ネックウォーマーで鼻までガード。足先と手先に痺れる痛み。あ、これ凍傷になるんちゃう?でも20~30分くらい歩くと、体が温まるので普通に歩けるようになる。

本日は天気が微妙。どす黒い雲が出たり、突然晴れたり。風も強めだしね。ただ、雲が高いので景色はバッチリ。茅野市街や近くの山がよく見える。歩いていても結構気持ちがいいよ。寒いけど。

とっくにお昼は過ぎているので、途中のあずまやでランチ。ペットボトルはシャーベットになっていました。仕方がないので、同行者に暖かい飲み物を恵んでもらいました。ありがてぇ、ありがてぇ…。しかしアレだ、止まっていると本当に寒い。ここまで寒い登山は久しぶりだ。とか言いながら、防寒具がまだ1枚残っているんだけどね。出すのがめんどい。ポリエステルのTシャツ、ヒートテックの長袖シャツ、モンベルのアウター、フリースのみだからね。そりゃ寒いわ。

再び歩きだしてしばらく行くと、冬季閉鎖中の国道に出ました。ガードレールがほぼ雪に埋まっているので、積雪量は1mちょいくらいかな。車が走らないから、ど真ん中を闊歩できるぜー!と思ったら、スノーモービルが来ました。あ、すみません…。

国道を緩やかに登っていくと、目的の山小屋はすぐそこ。予定より1時間遅れで無事に到着。もろもろ手間取ったからなぁ。何より寒さが身に沁みる。屋内が天国のようだ…。部屋に案内してもらいましたが、天国じゃなかった。簡易温度計によると、室温-3℃。これでも、コタツと石油ストーブ点けているんだけど。

山小屋内は、全体的に寒い。温かいのは薪ストーブの周りと、トイレくらい。まぁ、屋外が氷点下二桁の世界ですから、贅沢は言いませんよ。

食事までまだ時間があるので、室内で酒盛り。あ、やべ、おつまみ買ってくるの忘れてた…おつまみ担当の名折れだ…。同行者がいっぱい持ってきてくれたので事なきを得ました。酒瓶まで持って…あなた何しにきたんや…。ワインも入っていい感じになったところで夕食。ハンバーグでした。味はごっつい普通。山で温かいものを食べられるだけで十分です。ワインをサービスしてもらいました。

食後はまた部屋でちょっと酒盛り。そして就寝。山小屋は21時に消灯なんだよ。そしてお風呂はないんだよ。室温は2℃まで上がってました。ビバ人の体温。でも、一酸化炭素中毒防止のため、石油ストーブ使用禁止。恐怖。あまりに寒いので、足をコタツに突っ込む形で布団を敷きましたよ。おやすみなさい。

いやー、思いのほか眠れました。途中何度か寒さで起きたけど、単純計算で7時間以上寝たね。あまりの寒さで鼻がめっちゃ冷たいよ。次回、冬の山小屋に泊まるときはネックウォーマーを顔に巻いて寝よう。トイレに行きたくなっていたらやばかった。これでコタツがなかったらと思うと脅威だね。

ちょっとダラダラして、朝食。これも普通。あー、温かいお茶が素晴らしい。朝はモーニングコーヒーがサービス。トイレが心配だけど、美味しい。あ、水がないかもって言っていたけど、蛇口が1つだけ生きていました。手洗いと歯磨きくらいは普通にできましたよ。トイレはだめだったけど。

今日も寒くて、同行者の一人が挫折。予定を短縮して、早く温泉に入るプランにチェンジ。そうするとバスの時間が微妙になるので、のんびり行きましょう。山小屋で少し休んだ後、出発。すごくいい天気。まさに快晴。遠くの山々までよく見える。今年最後の晴れ男パワーさく裂かな。

歩き出してすぐ、再び凍傷の危機。おかしい、機能の反省を生かして、靴下用ホッカイロを装備したし、手袋にもホッカイロを突っ込んでるのに。指に痺れる痛みだ。どんだけ寒いんだよ。やはり20~30分歩いたら治りました。昨日は曇り空だったけど、今日は青空に白い雪がよく映える。歩いていて気持ちがいいなぁ。


1時間ほど歩くと、池に到着。ここが全面凍結していて、歩いて渡れるんだよ。すごくない!?はしゃいで駆け回ったけど、掘ってみたら意外と氷が軟らかでビビる。『ケータイ圏外だから、落ちたら救助まで3時間くらいかかる』と言われて、完全にビビる。真ん中までは行かず、岸から30mくらいのところで引き返しました。

さぁ、今度は一気に山登り。この二日間で、登りらしい登りはここだけ。1時間ほどガッツリ登る。スノーシューは登りには向いていないな…。途中から岩場になるので、スノーシューを外してまだ登る。そしてついに登頂!と言っても高い山では無いんですけどね。

でも、景色は抜群。北アルプス?中央アルプス?や、浅間山などの山々が一望。そして先ほどの池も見えますよ。足跡で絵を描いたのですが、手前の木に隠れて見えず…。もっと真ん中で書かないとダメだった。青い空に白い山々、本当にいい景色で最高なんだけど、寒い。遮蔽物がないから風がきつい。ケータイで写真を撮ろうにも、寒さで電圧低下して死亡多発。10分ほどで撤退。


少し下りたところでちょっと休憩。今日も温かい飲み物を恵んでもらう。ありがてぇありがてぇ…。2Lの水は、ガリガリに凍ってました。よく破裂しなかったな。おにぎりも凍ってた。『おすぎくんも山用の水筒買いなさい』『わかりました、次回はインスタントコーヒーは持参します!』という噛み合わない会話を済ませて、下山開始。途中、猛烈な岩場に四苦八苦。新品のスノーシューがガリガリに…。ま、レンタルだからいいけど。

凍った川や急な坂を楽しんでいるうちに、麓に下りてきました。乗る予定の一本前のバスが、10分前に出発していました。乗る予定のバスは2時間半後です。朝、もう少し早く出ていれば…途中で休憩を短くしていれば…。ガッデム。

とりあえず寒いから風呂に入りましょう。相変わらず愛想のない旅館で日帰り入浴。あー…温かい…超気持ちい…。しかし、困ったことにシャンプーがない。仕方がないのでボディソープで頭を洗う。まぁいいや、家に帰ってからリンスしよう。

お風呂でナイスガイと遭遇。彼も一泊で来ていて、我々と同じように山小屋に泊まって、我々と違って高い山に登っていたんだって。彼女と。ガッデム!でもいい人だったので許す。『タクシーに相乗りしませんか?』と誘われたけど、丁重にお断り。

お風呂上がり、めっちゃ寒い。脱衣所に暖房用意してくれてもいいんじゃないかな…。この旅館、相性悪いわぁ。着替えて荷物整理しているところに、呼んでいたタクシーが到着。風呂に入る前に手配していたんだよ。こんなところであと1時間半も待てるか!飯食うところすらないじゃないか!4人だから、割り勘すればバスの2倍くらいだし。(バス:1,100円/人、タクシー:7,000円ちょい)

当初の予定より大幅に早く茅野駅に戻ってきました。乗る予定の特急まで3時間以上もあるので、列車チェンジ。運よくいい席が取れましたが、考えてみれば年末の新宿方面だもんな…。それでも結構乗ってたけど。電車が来るまで立ち食いそばで腹ごしらえをして、無事帰京。さっきご飯を食べたので、今日は飲みはないそうです。えぇ…だったら電車でビール飲んだよ…。スノーシューを返却して、解散。

いやー、思ったより楽しい登山でした。年末のクソ忙しい時期に、わざわざ寒い雪山に、重いもの持って行かなくても…と思っていたんですよ。下っ端なので拒否権無いしね。でも、天気は最高だったし雪はいい感じだったしスノーシューは楽しいしで悪くなかった。あとは食事と寒さだけだったな…。

飲み会が無くなったので、冷蔵庫で1年間眠っていた賞味期限が2ヶ月過ぎた缶チューハイを飲みました。なんか酸っぱかった。甘酸っぱくはなかった。