昨日は、小岩にある「柿の木坂 更科」と言う蕎麦屋に出向いた。友人と共に。ここは、この時期名物となっている「そば番付」が開催されるのである。この店は、水曜が定休日であるので、17日(月)、18日(火)、20日(木)、21日(金)の4日間のみの開催となるもので、1,200円の「そば番付」そば(野菜天ぷら付、せいろのそば2枚)を注文すると、その後のせいろのそば(ざるそば)は、何枚でも無料ということになっており、その枚数で、相撲の番付表に記載されるというもの。おいしいそばが、しかも無制限に食べれるということは、そば好きにとってはたまらない企画なのである。この時期のみの年間行事であるので、ここぞとばかり多くのお客が押し寄せるのである。
この「更科」は、小岩駅または篠崎駅から結構離れているので、バスかタクシーで行く。私たちは、タクシーでやってきた。昔の庄屋風の木造平屋造りで、庭には池があり錦鯉も泳いでいる風情な蕎麦屋なのである。土間風のところに、テーブル席や小上がりの 座敷があり、奥には本格的な座敷と広い縁側がある。実にゆったりとした、居心地の良い店なのである。国道からちょっと入っているせいもあって、非常に閑静な場所。
さあ、番付勝負である。と言っても、私たちは2年前のチャレンジでは16枚食べて死にそうに苦しい思いもしたので、今回は番付に載るよりも、楽しく食べようと決めてきていた。「そば番付、お願いしまう」と言う注文に「わかりました」と中居さん。この時期に、これだけのそばが出ることは相当な赤字らしいのであるが、もう10年も続けているそうである。この時期に、目いっぱいおいしいそばをたらふく食べようと、猛者が大勢押しかけるという。テーブルの横には、メニューと記帳する帳簿が備え付けられており、氏名・住所のほか食べたせいろの数を書くのである。これが、しばらくすると相撲の番付表に印刷される。自分の名前が、食べた枚数の欄に載るのであるが、中々の妙味がある。昨年の最高を食べた「横綱」は40枚と記載されていた。せいろを40枚である。これは凄い。番付に載る最低枚数は昨年は15枚であった。と言うことは、今年はそれ以上の枚数のせいろを平らげないと、番付表に名前を残せないということになる。
記帳している中身をみていくと、私どもが座った座敷テーブルでの最高は20枚であった。凄い。20枚である。それだけの意気込みがないと、番付に張り出されないということになる。
しかし、今回の私たちは、この厳しい戦いには参加しないことを決めている。おいしいそばを、おいしいと食べれる枚数で終了しようということにしているのである。つゆと薬味を入れ、そばを付けてすすりこむ。「うまい!!」。新鮮なそばの香りが良いのである。歯ごたえも実に良い。おいしいそばである。そして、傍らある野菜天ぷらもいただく。「うまい!!」。カラッと揚がった天ぷらが、食欲を掻き立てる。思い起こせば、2年前はそばを食べることに集中し、天ぷらを食べれなかった。そばの後に食べようと思ったが、16枚のそばで胃は超満タンになり、天ぷらを食すことができなかった苦い経験があった。しかし、今回はおいしい天ぷらの味も堪能できた。
最終的に7枚完食し、番付の対象外ではあったが、おいしく食べれて大きな満足を得られたのであった。