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『決断』の先には・・・。

2008年02月20日 23時46分00秒 | Weblog

 「人生で最も貴重な瞬間、それは決断の時である」。このナレーションで始るTVドラマ『決断』は、アニメンタリー(アニメーション+ドキュメンタリーの合成造語)というジャンルに入るドラマである。この決断の瞬間は、後に多くの重い結果をもたらせた。太平洋戦争の重い結果である。「歴史のミステリー第5巻」(デアゴスティーニ社刊)では、この日本における大きな決断、「真珠湾奇襲攻撃」に焦点をあて、この奇襲攻撃と言われたものが、本当に奇襲だったのか?を検証している。
 1941年12月8日、日本は、連合艦隊司令長官・山本五十六(いそろく)指揮の元、ハワイの真珠湾を空襲したのである。しかし、攻撃の30分前になされるはずの宣戦布告が、不手際によって事後通告となったこともあり、完全に不意を突かれたアメリカは、アリゾナ他軍艦4隻を失い、死傷者約4,000人を出す大打撃を受けたのであった。日本軍による真珠湾攻撃によって、アメリカは「リメンバー・パールハーバー(真珠湾を忘れるな!)」を合言葉に、一丸となり、日本に反撃する戦争に突入したのである。この真珠湾奇襲攻撃で、日本はアメリカという「眠れる巨大な獅子」を起こす事になってしまい、悲劇的な敗戦へと進んでいくのである。しかし、この真珠湾攻撃は、本当に奇襲であったのか?この攻撃は、成功したと言えるのか?が大きな疑問になってきているのである。
【疑問点】
①日本がアメリカを攻撃する場合の最短距離にある攻撃目標は、ハワイである。開戦の危惧の中、アメリカは、真珠湾攻撃を予測し得なかったのであろうか?
②奇襲攻撃とされた最大の理由は、宣戦布告が成されなかった事にある。何故、開戦通知は遅れたのか?
③終戦後の様々な調査によると、アメリカは日本の暗号をほぼ完璧に解読していた事が分かって来た。真珠湾攻撃にまつわる暗号が本当に解読されていなかったとは、にわかに信じがたい。アメリカはパープル暗号機で日本の暗号を完璧な形で解読できていたものと予想できる。
④アメリカは、最後通牒とも言える「ハル・ノート」を日本に強烈に要求してきた。この時点で、戦争に突入する事を予想していなかったのだろうか?
⑤真珠湾で攻撃の対象となったアリゾナ他の軍艦は、いわゆる老朽艦であったが、機動性のある空母2隻、新鋭艦19隻は、何故、港に居ずに、海上に待機させられていたのか?しかも、このアメリカの太平洋艦隊は、母港は、アメリカ本国の西海岸のはずが、この数日のみ、何故、ハワイに寄港していたのか?
⑥ドイツのナチスに追い込まれていた英国・チャーチルは、再三アメリカに戦争に参戦するよう強く要請していたといわれる。しかし、アメリカ国民の70%は、参戦反対であった。しかし、この日本の真珠湾攻撃後、ほとんどの国民が参戦に賛同したという。この真珠湾攻撃は、アメリカ国民の参戦意欲を煽るために使われた犠牲だったのではないか?
⑦何故に日本は、軍艦や陸上の航空機のみの攻撃とし、石油コンビナートや港湾施設を攻撃しなかったのか?このことが、早急なアメリカの戦隊建て直しを可能とさせてしまった。
⑧何故、1941年2月に西海岸に帰港する要請をしていたリチャードソン提督は更迭され、海軍少将だったキンメルが後任に選ばれれたのか?

 これらの疑問を解くことが、この悲惨な太平洋戦争の契機となった「真珠湾奇襲攻撃」の意味を解き明かすことになるのである。

「決断」映像>>http://jp.youtube.com/watch?v=SPQV63Ca-sI&NR