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[再・復刻] ●《罪を認めなければ身体拘束が長引く「人質司法」について考えるシンポジウム》…袴田巌さんの姉ひで子さん《人質司法を批判 「痛めつけ白状させた」》

2025年04月26日 00時00分05秒 | Weblog

 (2025年05月11日[日])
ブログ主記:
 再度、2025/04/26に、「穴」が開いた状態になっていた。腹立たしいので、再度、「穴」を埋めておく。どうせ、11月にはすべて消え行くし。

 《アフィリエイト、商用利用、公序良俗等の規約違反により、又は、法令上規定された手続により現在、1件の記事を公開停止させていただいております》…とのことだ。《【理由1】差別表現などの不適切な表現》…だそうだ。
 前回と全く同じ。意味が分からない。

   『●《罪を認めなければ身体拘束が長引く「人質司法」について考えるシンポジウム》
       …袴田巌さんの姉ひで子さん《人質司法を批判 「痛めつけ白状させた」》

 東京新聞の記事【袴田さん姉、人質司法を批判 「痛めつけ白状させた」】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/389571?rct=national)を引用したもの。《罪を認めなければ身体拘束が長引く人質司法」について考えるシンポジウムが4日、東京・永田町の国会内で開かれた。静岡県一家4人殺害事件で再審無罪が確定した袴田巌さん(88)の姉ひで子さん(92)が登壇し「巌を痛めつけたり、ひどい目に遭わせたりして虚偽の内容を白状させたと捜査機関の対応を批判した》。

 《「人質司法」の闇》、冤罪の温床…に関するブログ。一体どこに、《差別表現などの不適切な表現》があるか、理解できない。―――― 一応、石川一雄さんの死去に関する記事中の一部を伏字「■■■■に基づく冤罪事件」」「〇〇〇〇〇出身」「▲▲▲▲運動の象徴」とした。なぜ《差別表現などの不適切な表現》となるのか、是非、説明してほしいもの。

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[※ 「裁かれるべきは警察、検察、裁判所 袴田事件」(週刊金曜日 1490号、2024年09月27日) ↑]


(2025年05月02日[金])
ブログ主記:
 2025/04/26に、「穴」が開いた状態になっていた。75件のリアクションを頂いていたのに。腹立たしいので、「穴」を埋めておく。どうせ、11月にはすべて消え行くし。

 《アフィリエイト、商用利用、公序良俗等の規約違反により、又は、法令上規定された手続により現在、1件の記事を公開停止させていただいております》…とのことだ。《【理由1】差別表現などの不適切な表現》…だそうだ。
 意味が分からない。

   『●《罪を認めなければ身体拘束が長引く「人質司法」について考えるシンポジウム》
       …袴田巌さんの姉ひで子さん《人質司法を批判 「痛めつけ白状させた」》

 東京新聞の記事【袴田さん姉、人質司法を批判 「痛めつけ白状させた」】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/389571?rct=national)を引用したもの。《罪を認めなければ身体拘束が長引く人質司法」について考えるシンポジウムが4日、東京・永田町の国会内で開かれた。静岡県一家4人殺害事件で再審無罪が確定した袴田巌さん(88)の姉ひで子さん(92)が登壇し「巌を痛めつけたり、ひどい目に遭わせたりして虚偽の内容を白状させたと捜査機関の対応を批判した》。

 《「人質司法」の闇》、冤罪の温床…に関するブログ。一体どこに、《差別表現などの不適切な表現》があるか、理解できない。


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[※ 「裁かれるべきは警察、検察、裁判所 袴田事件」(週刊金曜日 1490号、2024年09月27日) ↑]


(20250406[])
袴田巌さんの姉ひで子さん《人質司法を批判 「痛めつけ白状させた」》。

   『●控訴断念、畝本直美検事総長談話…(袴田事件弁護団事務局長・小川秀世さん)
      《無罪判決が確定すれば、だれも巖さんを犯人として扱ってはならない》
   『●「袴田さんを犯人視することない」と、静岡地検の検事正が直接謝罪しつつ、
      《検事総長談話について「袴田さんを犯人視しているわけではない」》?
   『●《袴田さん無罪 最高検の検証、不十分だ》…醜悪な畝本直美検事総長談話
     《改めて関係証拠を精査した結果、被告人が犯人であることの立証は可能…》
   『●袴田巌さんの姉ひで子さん《戦中を生き抜き、弟の無罪を信じて幾多の苦難にも
      へこたれ》なかった姿、そして、「再審法の改正には、皆さんにお力を…」
   『●京都新聞《袴田巌さん…。判決から3カ月の検証結果はおざなり…第三者の視点
      を加えた本気の検証に取り組まねば、地に落ちた国民の信頼は取り戻せまい》
   『●《検事総長がいまでも犯人と考えていると公言したに等しい》…畝本直美
     検事総長にお聞きしたい、《捜査機関の者》以外で誰が証拠の捏造をできるの?
   『●袴田巌さんの《弁護団 再審無罪判決での検事総長談話めぐり国提訴へ》!
     受けて立つのか、検事総長? 前代未聞の事態! さて、裁判所はどう判断?

 東京新聞の記事【袴田さん姉、人質司法を批判 「痛めつけ白状させた」】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/389571?rct=national)によると、《罪を認めなければ身体拘束が長引く人質司法」について考えるシンポジウムが4日、東京・永田町の国会内で開かれた。静岡県一家4人殺害事件で再審無罪が確定した袴田巌さん(88)の姉ひで子さん(92)が登壇し「巌を痛めつけたり、ひどい目に遭わせたりして虚偽の内容を白状させたと捜査機関の対応を批判した》。

   『●完全なるでっち上げ「関西生コン事件」に再び無罪…《◆「人質司法がまかり
      通っている…」》《◆8回の起訴、勾留日数は644日に》(こちら特報部)
   『●《関西生コン支部…委員長…裁判では懲役10年を求刑…京都地裁は全面無罪
     判決…しかも、裁判所の判断は明確でした》(デモクラシータイムス&Tansa)

 《「人質司法」の闇》、冤罪の温床。
 西田直晃記者による、東京新聞の記事【こちら特報部/「認めないと罪が重くなるよ」延々続く拘束と自白の強要…苦しんだ当事者が語る「人質司法」の闇とは】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/389844?rct=tokuhou)によると、《否認すれば身体拘束が長引く日本の人質司法」。長期の取り調べと自白の強要が冤罪(えんざい)を生むという指摘は根強い。4日に参院議員会館で開かれた集会では、虚偽自白を迫られたと訴える人たちが自らの経験を語った。折しも国会では、超党派議連による再審制度の見直しの動きも進んでいる。苦しんだ当事者が語る司法制度のゆがみとは。(西田直晃)》

   『●司法権力の〝執念〟:映画『約束 名張毒ぶどう酒事件 死刑囚の生涯』
    「名張毒ぶどう酒事件について、昨年5月末、第7次再審請求
     差戻審で名古屋高裁が再審の求めを却下している。綿井さんの言う
     ように、正に「別の意味で恐るべし、司法権力の執念」である」

 そして、石川一雄さんの死去。《◆「死刑執行になったのと同じ」》…冤罪を訴えることが出来なくなるのを待つという冷酷…《司法は、何を望んでいるのだろうか?》
 福岡範行中根政人両記者による、東京新聞の記事【こちら特報部/これでは死刑と同じ…狭山事件の「無罪」訴えつつ石川一雄さん死去 再審制度見直しの「骨抜き」を防ぐには】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/391614?rct=tokuhou)によると、《62年前の1963年、埼玉県狭山市で女子高校生が殺害された「狭山事件」で、無期懲役が確定した後、無実を訴えて裁判をやり直す再審を求めてきた石川一雄さんが11日、86歳で亡くなった。東京高裁に第3次の再審請求を申し立て、審理中だったが、高齢で健康が懸念されていた。時間がかかりすぎる再審制度の問題と法改正の必要性が改めて浮かび上がる。(福岡範行中根政人)》。

   『●大川原化工機でっち上げ事件、東京地検は《警視庁公安部捜査員ら3人を不起訴》
         …弁護士「犯罪の成否について裁判所の判断を仰ぐ機会が奪われる…」
   『●袴田事件や福井事件等の教訓《検察が手持ち証拠の開示に応じることが、冤罪
      を晴らす上で、どれほど重要か》…再審法改正し、同時に死刑制度の再考を

 中根政人記者による、東京新聞の記事【こちら特報部/冤罪被害者に残された時間はわずか… 袴田ひで子さんが、大川原正明さんが、「再審法改正」早期成立を訴えた】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/394163?rct=tokuhou)によると、《70年以上見直されないままの再審法(刑事訴訟法の再審規定)の改正を目指す日弁連主催のシンポジウムが25日、国会内で開かれ、出席した冤罪(えんざい)被害者やその家族らが、今国会での速やかな法改正の必要性を強調した。「再審無罪」を訴え続ける当事者の高齢化が進む中、早期救済は待ったなしの状況だ。(中根政人)》、《◆袴田ひで子さん「巌だけが助かればよいという問題ではない》。

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https://www.tokyo-np.co.jp/article/389571?rct=national

袴田さん姉、人質司法を批判 「痛めつけ白状させた」
2025年3月4日 18時38分 (共同通信)

     (「人質司法」について考えるシンポジウムで
      スピーチする袴田ひで子さん=4日午後、国会)

 罪を認めなければ身体拘束が長引く人質司法」について考えるシンポジウムが4日、東京・永田町の国会内で開かれた。静岡県一家4人殺害事件で再審無罪が確定した袴田巌さん(88)の姉ひで子さん(92)が登壇し「巌を痛めつけたり、ひどい目に遭わせたりして虚偽の内容を白状させたと捜査機関の対応を批判した

 袴田さんの再審公判の判決で、静岡地裁は当時の捜査に関し「肉体的・精神的苦痛を与えて供述を強制する非人道的な取り調べだった」と判断。ひで子さんと同席した弁護団の小川秀世弁護士は「(逮捕、勾留された容疑者に)取り調べを受ける義務があり、拒否できないことが根本的な問題だ」と指摘した。
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https://www.tokyo-np.co.jp/article/389844?rct=tokuhou

こちら特報部
「認めないと罪が重くなるよ」延々続く拘束と自白の強要…苦しんだ当事者が語る「人質司法」の闇とは
2025年3月6日 06時00分

 否認すれば身体拘束が長引く日本の人質司法」。長期の取り調べと自白の強要が冤罪(えんざい)を生むという指摘は根強い。4日に参院議員会館で開かれた集会では、虚偽自白を迫られたと訴える人たちが自らの経験を語った。折しも国会では、超党派議連による再審制度の見直しの動きも進んでいる。苦しんだ当事者が語る司法制度のゆがみとは。(西田直晃


◆誰が私を助けてくれるのか…

 「取り調べの際、最初に言われたのが『僕の仕事はあなたの供述を変えさせることだ』と。誰が私を助けてくれるのか絶望した

     (人質司法の弊害を訴える(左から)角川被告、
      大川原さん、村木さん)

 元厚生労働次官の村木厚子さん(69)はこう振り返った。2009年の郵便不正事件で大阪地検特捜部に逮捕・起訴された。勾留は164日間に及び、自身が語っていない内容が記された調書にサインを求められたこともあった。「取り調べは密室。弁護士も近くにおらず、1人で闘わなければならない。自白こそしなかったが、『認めないと罪が重くなるよ脅かされたり、ウソの情報を教えられたりした」という。

 「警察官と検察官が有罪を求めるのは、猟犬が獲物を追いかけるような本能的なもの」と例え、取り調べの録音・録画(可視化)の重要性を強調。「密室で悪い行いをしたら、表に出る仕組みが歯止めになる全ての事件、全ての過程の録音・録画は必須だ」と主張した。


◆「推定無罪が通用しない」

 東京五輪・パラリンピックを巡る汚職事件で贈賄罪に問われ、公判中の出版大手KADOKAWA元会長角川歴彦(つぐひこ)被告(81)も登壇した。無実を主張し、226日間の身体拘束により精神的、肉体的苦痛を受けたとして、2億2000万円の国家賠償を求めて東京地裁に提訴している。

 「他の被疑者は自白し、みんな保釈されたが、1人だけ取り残された。心臓に持病があり、3度目の貧血を起こしたときに『もう助からない』と思った」と角川被告。「推定無罪が通用しない。実感からすると、人質司法は巧妙化されて、むしろひどくなっているのではないか」と訴えた。


◆他者の調書をもとに責められる

 「大川原化工機」社長の大川原正明さん(75)は………………。
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https://www.tokyo-np.co.jp/article/391614?rct=tokuhou

こちら特報部
これでは死刑と同じ…狭山事件の「無罪」訴えつつ石川一雄さん死去 再審制度見直しの「骨抜き」を防ぐには
2025年3月14日 06時00分

 62年前の1963年、埼玉県狭山市で女子高校生が殺害された「狭山事件」で、無期懲役が確定した後、無実を訴えて裁判をやり直す再審を求めてきた石川一雄さんが11日、86歳で亡くなった。東京高裁に第3次の再審請求を申し立て、審理中だったが、高齢で健康が懸念されていた。時間がかかりすぎる再審制度の問題と法改正の必要性が改めて浮かび上がる。(福岡範行中根政人


◆「死刑執行になったのと同じ」

 「悔しいという声が東京高裁前で何度も響いた。石川さんの訃報を受けて13日午前に開かれた緊急行動。全国の支援者ら20人ほどが集まり、速やかな再審開始決定を訴えた

     (東京高裁前に設置した献花台の前で手を合わせる支援者
      =13日、東京・霞が関で(坂本亜由理撮影))

 石川さんの顔写真を掲げた即席の献花台に、好きだったというヒマワリに見立てた黄色のガーベラと白い菊の花束が置かれた。

 「実質、死刑執行になったのと同じです」。最初にマイクを握った「石川一雄さんを支える埼玉東部市民の会」の事務局長、西田立郎さん(70)は、そう語気を強めた。命日となった11日は、ちょうど61年前に埼玉県の浦和地裁(現さいたま地裁)の死刑判決が出た日だった。


◆「■■■■に基づく冤罪事件」

 事件は1963年5月1日に発生。狭山市で女子高生=当時(16)=が誘拐され、3日後に遺体で見つかった。

 当時24歳だった石川さんは同月23日、窃盗などの別件容疑で逮捕された。1カ月間否認したが、取調官から兄の逮捕を示唆され自白」した。二審の東京高裁で「自白」を撤回し、無罪を主張したが、無期懲役が言い渡され、最高裁で確定。94年に55歳で仮釈放されるまで、31年以上、獄中で過ごした

     (石川一雄さんの死去を受け、支援者らの前で話す金聖雄監督
      =13日、東京・霞が関の東京高裁前で(坂本亜由理撮影))

 石川さんが〇〇〇〇〇出身だったことから、支援者らは「差別に基づく冤罪(えんざい)事件だ」と訴えてきた。

 2010年に石川さんと出会い、映画を撮ってきた金聖雄(キムソンウン)監督(61)は「石川さんは冤罪や▲▲▲▲運動の象徴。支援者の前で弱音を吐かず、闘志を見せていた」と振り返る。


◆「袴田さん再審無罪」喜びつつも…

 ただ、加齢による衰えは避けられなかった。石川さんは両親のお墓参りは「無罪を勝ち取ったら」と決めていたが、「再審が始まったら」に変わったという。………………。
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https://www.tokyo-np.co.jp/article/394163?rct=tokuhou

こちら特報部
冤罪被害者に残された時間はわずか… 袴田ひで子さんが、大川原正明さんが、「再審法改正」早期成立を訴えた
2025年3月26日 06時00分

 70年以上見直されないままの再審法(刑事訴訟法の再審規定)の改正を目指す日弁連主催のシンポジウムが25日、国会内で開かれ、出席した冤罪(えんざい)被害者やその家族らが、今国会での速やかな法改正の必要性を強調した。「再審無罪」を訴え続ける当事者の高齢化が進む中、早期救済は待ったなしの状況だ。(中根政人


◆袴田ひで子さん「巌だけが助かればよいという問題ではない」

 シンポジウムでは、1966年に静岡県清水市(現静岡市清水区)であった一家4人強盗殺人事件で再審無罪が確定した袴田巌さん(89)の姉ひで子さん(92)が登壇。「巌だけが助かればよいという問題ではない皆さんが苦しんでいる」と、冤罪被害者の立場を代弁した

     (「今国会での再審法改正の実現を求める院内会議」で、
      袴田巌さんや冤罪(えんざい)などについて話す姉のひで子さん
      =25日、衆院第1議員会館で(川上智世撮影))

 軍事転用可能な機械を不正輸出したとして警視庁公安部に逮捕され、その後起訴が取り消された大川原化工機」(横浜市)の大川原正明社長(75)は、犯人として扱われた過去を振り返り「検察が隠している証拠を開示させ、再審を速やかに行う法(制度)の実現を」と訴えた。

 関係者の思いは切実だ。埼玉県狭山市で1963年に女子高校生=当時(16)=が殺害された狭山事件を巡って、第3次再審請求中だった石川一雄さんが今月11日、86歳で亡くなった。妻早智子さんは「無念を晴らす闘いをこれからも支援してほしい」などとするメッセージを寄せた。


◆鈴木馨祐法相は見直しを諮問するとしているが…

 再審制度の問題に関心が高まる中、鈴木馨祐法相は今月14………………。
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●冤罪者の「死」を待つという残酷な国家の犯罪と、《正義の名の下に死刑執行》された飯塚事件…何の検証もすることなく、全く反省の無い警察や検察

2024年10月28日 00時00分03秒 | Weblog

[※ 「裁かれるべきは警察、検察、裁判所 袴田事件」(週刊金曜日 1490号、2024年09月27日) ↑]


/ (2024年10月19日[土])
余談ですが、コラム末尾の《最大の争点は裏金事件に象徴される「政治とカネ」の問題》…ではないです。「自民党とカネ」「お維とカネ」なんだってば。二重三重取りした、有り余った政党助成金はどうしてんの? 余るような自民党には、政党助成金を渡す必要は無いです。…と思っていたら、『●赤旗「裏金非公認に2000万円 自民本部が政党助成金」…税金使ってどんな「ルール」? どこが《謙虚》? どこが《誠実》? 何が《温かい政治》だ!!』。
 つかみ金政策活動費」の闇もありますが、ヤミ金官邸の裏金」は? 《官房機密費国庫から引き出される金でありながら領収書不要、支払い先を明かす必要がないヤミ金」…「官邸の裏金」》は? まさか衆院選で、カルト協会とヅボヅボな「利権」「裏金」「脱税」党の候補者に配ったりしていませんよね…。#自民党に投票するからこうなる
 畝本直美検事総長は、それらの問題をどこまで追求してますか?

   『●冤罪死刑囚の死を待ち、責任を逃れようとする冷酷な人々
   『●血の通わぬ冷たい国の冷たい司法: 「奥西勝死刑囚(87)
                  ……死刑囚の心の叫び」は届かず
   『●司法権力の〝執念〟:映画『約束 名張毒ぶどう酒事件 死刑囚の生涯』
    《別の意味で恐るべし、司法権力の“執念”

   『●袴田事件…検察=《狼は本音を明かす。
      「おまえがどんな言い訳をしても食べないわけにはいかないのだ」》

 例えば、《「名張毒ブドウ酒事件」(1961年) の奥西勝死刑囚》のように、冤罪者の「死」を待つという残酷な国家の犯罪と、《正義の名の下に死刑執行》された飯塚事件…袴田さん冤罪事件について、全く反省の無い畝本直美検事総長に感じる恐怖。
 東京新聞のコラム【<ぎろんの森>繰り返される国家の犯罪】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/360001?rct=discussion)。《検察は否定していますが、確定判決が捏造と指摘したことを、厳しく受け止めるべきです。犯人にでっち上げるために証拠を捏造したとしたら権力の乱用であり、国家による犯罪にほかなりません。読者からは「冤罪(えんざい)でありながら正義の名の下に死刑執行が行われた可能性が高い人もいたのではないか」との意見が届いています。冤罪事件を二度と起こさないためにどうすべきか、警察や検察、裁判所は真剣に、深く考えるべきでしょう》。

   『●《いまも、死刑囚のまま》な袴田巖さん…《周囲に「自分は23歳だ」と吹聴
     …「彼がプロボクサーとしてデビューした年齢…今も闘っているのだ…」》
   『●《袴田巌さん…静岡地裁…無罪(求刑死刑)を言い渡した》…当然の「無罪」
      判決が漸く! 検察がこの再審判決に対して控訴するなど許されない!!
   『●再審判決・無罪…《事件当時、東京新聞は、袴田巌さんを犯人とする報道を
     しました。袴田さんと家族の人権、名誉を傷つけたことを深くお詫び致します》
   『●《<無実者を罰することは、犯罪事実よりも犯罪的である>…無実の人を罰する
       のは究極の国家犯罪といえる。理不尽な刑事司法とはもう決別すべき時だ》
   『●西村カリンさん《これ以上、あってはならない行動をしないで下さい。そして、
       巌さんと姉・ひで子さんに謝罪した上で…違法な行為を検証して下さい》
   『●検察・警察、裁判所、マスコミによって《大きく人生を変えられたのは、
     巌さんだけではありません。巌さんを58年支え続けてきた、姉のひで子さん》
   『●検察は控訴せず、無罪が確定…自白の強要や証拠の捏造など、袴田冤罪事件
     の被害者、袴田巖さんや袴田秀子さんの58年間の残酷な日々に報いるには?
   『●袴田冤罪事件、何の反省もない検察の《控訴断念》を受け、漸くの謝罪記事
      …マスコミの罪も非常に重い…検察が控訴したら、どうしたのだろうか?
   『●控訴断念、畝本直美検事総長談話…(袴田事件弁護団事務局長・小川秀世さん)
       《無罪判決が確定すれば、だれも巖さんを犯人として扱ってはならない》
   『●《「死刑制度を続ける日本は北朝鮮やシリアと同じ」―。…日本に向けられて
      いる厳しい視線》《間違いが起こる可能性を認める国こそ民主主義的な国》

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https://www.tokyo-np.co.jp/article/360001?rct=discussion

<ぎろんの森>繰り返される国家の犯罪
2024年10月12日 07時52分

 静岡県の強盗殺人事件で死刑が確定していた袴田巌さんの再審公判で「無罪」を言い渡した地裁判決に対し、検察が控訴を断念し、袴田さんの無罪が確定しました。

 東京新聞は9日の社説「袴田さん『真の自由』に」で、「事件発生から58年での『無罪』確定は、あまりにも長すぎた。これは誤った捜査と裁判による、究極の人権侵害にほかならない」「地裁が指摘した捜査当局による『三つの捏造(ねつぞう)』は、袴田さんを犯人にでっち上げた恥ずべき権力の乱用である」と捜査を厳しく批判しました。

 検察は否定していますが、確定判決が捏造と指摘したことを、厳しく受け止めるべきです。犯人にでっち上げるために証拠を捏造したとしたら権力の乱用であり、国家による犯罪にほかなりません。

 読者からは「冤罪(えんざい)でありながら正義の名の下に死刑執行が行われた可能性が高い人もいたのではないか」との意見が届いています。

 冤罪事件を二度と起こさないためにどうすべきか、警察や検察、裁判所は真剣に、深く考えるべきでしょう

 国家による犯罪は司法だけでなく立法府である国会も無縁ではありません。「戦後最大の人権侵害」とも言われる強制不妊手術の根拠となった旧優生保護法は1948年、当時の与野党が全会一致で成立させたものだからです。

 人権上深刻な問題が指摘されながら、法改正されたのは48年後の96年。この間、約2万5千人が手術を受けたとされています。被害者に対する補償法が8日に成立し、「国会および政府は、憲法に違反する立法行為と執行の責任を認め、心から深く謝罪する」と法律に明記されましたが、人権侵害を犯した作為と救済が遅れた不作為を、国会は猛省しなければなりません。

 最大の人権侵害かつ国家犯罪の最たるものは、国民の命や暮らしを犠牲にしての誤った戦争です。ですから少しでも戦争に再び近づく動きがあれば、警鐘を鳴らすことが私たち新聞の役割なのです。

 衆院選が15日に公示されます。最大の争点は裏金事件に象徴される「政治とカネ」の問題ですが、国家に犯罪を再び起こさせないためにはどの候補者や政党に託せばいいのか。東京新聞は有権者の選択に資する報道・論説を続けたいと考えています。 (と)
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●大崎事件冤罪・原口アヤ子さん「あたいはやっちょらん」「やっちょらんもんはやっちょらん」「ちゃんと認めてもらうまでは死ねない」

2023年02月26日 00時00分05秒 | Weblog

―――――― (里見繁氏) 布川冤罪事件…《合計二〇人の裁判官が揃いも揃って、冤罪を見過ごし、検察の嘘を素通りさせた。彼らこそ裁かれるべきかもしれない》



/ (2023年02月12日[日])
NTV【NNNドキュメント’23/あたいはやっちょらん 鹿児島・大崎事件 「95歳の叫び」】(https://www.ntv.co.jp/document/backnumber/articles/1894tndd5kqpjiek0ts8.html)。元鹿児島県警捜査員「適正捜査だった」「自白偏重はだめだと徹底的に言われた時代。決して自白の強制はなかった」…本当だろうか? 原口アヤ子さん以外の3人 (一郎氏・二郎氏・太郎氏) が、無実なのに「自白」するだろうか? 志布志事件では何が起きたか? 在りもしなかった事件を、鹿児島県警から「強制的に自白させられた」…。

   『●『冤罪File(2009年12月号)』読了(1/2)
   『●GPJ「クジラ肉裁判」と検察審査会
   『●それは、職業裁判官の怠慢にすぎない
    「…など職業裁判官の怠慢の例は
     数え上げたらきりがありません。ましてや、福岡事件西武雄さん
     飯塚事件久間三千年さんといった無罪な人を死刑・私刑にして
     しまった可能性(控え目に表現しています)さえあります。村木厚子さん
     志布志事件の裁判結果などは極々稀な例です」

   『●『検察に、殺される』読了
    「『検察に、殺される』…。粟野仁雄著。…ガタガタの特捜。
     志布志事件…、氷見事件…。甲山事件…(松下竜一さん
     『記憶の闇』)。高知白バイ事件…。布川事件…。足利事件…。
     袴田事件…。村木厚子さん冤罪・証拠捏造事件…。」

   『●冤罪(その2/2): せめて補償を
    「飯塚事件久間三千年さんは、冤罪であるにもかかわらず、
     死刑を執行された。これは、被害者の遺族に対する、
     何と表現して良いのかわからないが……遺族の方たちも
     複雑な感情を抱いてしまうはずだ。/どんな背景や力学が
     働いたのかはそれぞれの事件によって異なるが、布川事件
     氷見事件東電OL殺害事件志布志事件村木厚子氏冤罪事件
     足利事件……、せめて賠償で報いる以外に方法が無いのではないか。
     しかし、その扉は当方もなく厚い。」

   『●「戦後70年 統一地方選/その無関心が戦争を招く」 
              『週刊金曜日』(2015年4月3日、1034号)
       「山口正紀さん【「可視化」口実の盗聴法大改悪 
        「刑事司法改革」法案】、「志布志事件の川畑幸夫さん
        …足利事件菅家利和さん…布川事件桜井昌司さん
        …冤罪被害者が声をそろえて「全面可視化を」と訴えた。
        …日弁連執行部の賛成で批判記事を書きにくいのかも
        しれないが、メディアは「冤罪をなくし、人権を守る」視点から、
        法案の危険性を是非伝えてほしい」。青木理さん「刑事司法改革
        …端緒は郵便不正事件・・・法務省に都合よく集約…
        日本の司法は中世なみ

   『●《黒田さんは「差別」と「戦争」を最も憎んだ。人々の幸福実現が
     新聞の最大の使命なら、それを最も阻害するのが差別と戦争だからだ》
    《…志布志事件の被害者川畑幸夫(さちお)さんの聞き書き
     「一歩も退(ひ)かんど」…》

   『●《冤罪事件というのは、最終的に再審などで無罪が証明されたと
     しても、その間に失われた時間は二度と取り戻せない。桜井昌司氏は…》
    《布川事件の再審無罪決定と相前後して、足利事件氷見事件
     志布志事件、そして村木厚子さんの郵便不正事件などで次々と
     衝撃的な冤罪が明らかになったことを受けて、公訴権を独占する
     上に、密室の取り調べが許される検察の暴走が冤罪を生んでいる
     との批判が巻き起こり、2009年に民主党政権下で刑事訴訟制度の
     改正論議が始まった。しかしその後、政権が自民党に戻る中、
     一連の制度改正論議の結果として行われた2016年の刑事訴訟法の
     改正では、むしろ検察の権限が大幅に拡大されるという
     信じられないような展開を見せている

 弁護団は、そもそも殺人事件ではなく、「事故」の可能性を指摘。遺体はなぜ「堆肥の中に」? 冤罪の原口さんにそこまで解明しろ、とでもいうのだろうか?
 「父、母が刑務所に行った人たち、人殺しだと世間の人たちから一生言われる」「娘とか孫、窓の子供まで関わるから」「罪だけは晴らさなくては生きていたくない」。「やっちょらんもんはやっちょらん」「ちゃんと認めてもらうまでは死ねない」。

 大崎事件は冤罪である。一貫して「あたいはやっちょらん」、原口アヤ子さんの懸命の叫びはなぜ裁判官には届かないのか?

 再度書く。何度でも書く。………そして、なんでこんな決定になるのだろう? 鹿児島地裁・中田幹人裁判長、なぜ? 「あたいはやっちょらん」、原口アヤ子さんの懸命の叫びは裁判官には届かない…。《これまでに地裁、高裁で3度再審開始が認められたが、いずれも検察側の不服申し立てを受け、2019年には最高裁が、鹿児島地裁、福岡高裁宮崎支部の開始決定を取り消していた》、かつて、最「低」裁ちゃぶ台返ししている。
 山口新太郎記者による。西日本新聞の記事【【速報】大崎事件、再審開始を認めず 95歳、43年前の殺人 鹿児島地裁が第4次請求を棄却】(https://www.nishinippon.co.jp/item/n/944293/)によると、《鹿児島県大崎町で1979年に男性=当時(42)=の遺体が見つかった「大崎事件」で、殺人などの罪で懲役10年が確定し、服役した原口アヤ子さん(95)が裁判のやり直しを求めている第4次再審請求に対し、鹿児島地裁(中田幹人裁判長)は22日、請求を棄却する決定を出した。弁護団は即時抗告する方針。》

   『●知らなかった冤罪事件: 鹿児島大崎事件
   『●飯塚事件の闇…2008年10月16日足利事件の
       再鑑定で死刑停止されるべきが、10月28日に死刑執行
   『●NNNドキュメント’13: 
      『死刑執行は正しかったのか 飯塚事件 “切りとられた証拠”』
   『●「飯塚事件」「福岡事件」「大崎事件」
       ……に係わる弁護士たちで『九州再審弁護連絡会』発足

   『●「あたいはやっちょらん」の叫び!…
      「だれより責任の重いのが…でっち上げを追認した裁判官」
   『●39年間「あたいはやっちょらん」、
     一貫して無実を訴えてきた90歳の原口アヤ子さんに早く無罪判決を

   『●冷酷な司法…【NNNドキュメント’18/
      あたいはやっちょらん 大崎事件 再審制度は誰のもの?】
   『●大崎事件…再審するかどうかを延々と議論し、
      三度にわたる再審開始決定を最「低」裁がちゃぶ台返し
   『●《家族への脅迫状…「苦しみ抜いて一人で罪をかぶろう 
         としているのに許せない。もともと無実なのだから」》
    「大崎事件について、《元裁判官の木谷明弁護士…
     「無実の人を救済するために裁判所はあるのではないのか」》と。
     【報道特集】…によると、《”伝説”の元裁判官~冤罪救済に挑む…
     無罪判決を30件も出し、全てを確定させた元裁判官。
     退官後、81歳となった今、冤罪救済を目指す弁護士として裁判所に
     挑んでいる。そこで直面した裁判所の現状とは》。
     『イチケイのカラス』…のモデルの一部になっているらしい」

   『●山口正紀さん《冤罪…だれより責任の重いのが、無実の訴えに
            耳を貸さず、でっち上げを追認した裁判官だろう》
    《四十年間も潔白を訴えていた大崎事件(鹿児島)の原口アヤ子さんに
     再審の扉は開かなかった。最高裁が無実を示す新証拠の価値を
     一蹴したからだ。救済の道を閉ざした前代未聞の決定に驚く。
     「やっちょらん」-。原口さんは、そう一貫して訴えていた。
     殺人罪での服役。模範囚で、仮釈放の話はあったが、
     「罪を認めたことになる」と断った。十年間、服役しての
     再審請求だった…「疑わしきは被告人の利益に再審請求にも
     当てはまる。その原則があるのも、裁判所は「無辜(むこ)の救済」
     の役目をも負っているからだ。再審のハードルを決して高めては
     ならない》
    「再審するかどうかを延々と議論し、《三度にわたり再審開始決定
     出ながら》、最後に、ちゃぶ台返し。最「低」裁は何を怖れている
     のか? 誤りを潔く認めるべきだ。山口正紀さん、《冤罪は警察・
     検察だけで作られるものではない。…マスメディアにも責任…。
     だが、だれより責任の重いのが、無実の訴えに耳を貸さず、
     でっち上げを追認した裁判官だろう》。」

   『●《周防正行さんが「あたいはやっちょらん。大崎事件第4次再審請求
     ・糾せ日本の司法」と銘打ち、インターネット上に立ち上げた…CF》
   『●憲法《37条1項が保障する『公平な裁判所による裁判を受ける権利』が
       侵害され》ている…飯塚事件、大崎事件の裁判に「公正らしさ」は?
   『●原口アヤ子さん・大崎冤罪事件…《被害者は自転車事故による出血性
     ショックで死亡した可能性があり「殺人なき死体遺棄事件」だった》?

 またしても同じ疑念が頭に浮かぶ ――― 《狼は本音を明かす。「おまえがどんな言い訳をしても食べないわけにはいかないのだ」》。原口さんが物言えぬようになることを待っているのではないか…なんという冷酷・冷血か。「自らの責任を回避するために、検察は奥西勝さんという冤罪死刑囚の死を持っているとしか思えない。裁判所がそれに加担しているのだから、全く冷酷な人たちである」。

   『●冤罪死刑囚の死を待ち、責任を逃れようとする冷酷な人々
   『●血の通わぬ冷たい国の冷たい司法: 「奥西勝死刑囚(87)
                  ……死刑囚の心の叫び」は届かず
   『●司法権力の〝執念〟:映画『約束 名張毒ぶどう酒事件 死刑囚の生涯』
    《別の意味で恐るべし、司法権力の“執念”

   『●袴田事件…検察=《狼は本音を明かす。
      「おまえがどんな言い訳をしても食べないわけにはいかないのだ」》

 何度でも、引用する。斎藤貴男さんのコラムの一部―――――― 最「低」裁を頂点とする司法に失望してばかりだが、最近、衝撃を受けたことを再掲。(斎藤貴男さん)《当時、「週刊文春」の記者だった私は、彼を殺人犯に仕立てた連中に、「今のお気持ちは」と尋ねて回る取材を仰せつかったのだが、凄まじい成果を得てしまった。「犯人は梅田だと上が言うから逮捕したまで証拠なんかねえよ」と、元刑事は笑ったし、元裁判官は、「判決とは国家の意思なんだ真犯人なんか誰でもいい裁判所が死刑だと言えば吊るせばいい無期だと言ったらつなげばいいんだ」と、力説してくれたものである》…。

   『●裁判員制度反対…「冤罪もあることですし、あたしは死刑制度に反対
       です。人の命を、自民党の人たちみたいに軽く考えられないので」

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https://www.ntv.co.jp/document/backnumber/articles/1894tndd5kqpjiek0ts8.html

2023年1月29(日) 24:55
あたいはやっちょらん
鹿児島・大崎事件 「95歳の叫び」

43年前、鹿児島県大崎町で牛小屋の堆肥の中から男性の遺体が見つかり、義姉の原口アヤ子さん(95)が殺人犯とされた。物的証拠がなく共犯者の親族の自白だけで有罪となった原口さん。冤罪を訴えるも再審の扉は開かず、認知症が進み今は入院生活を送る。事件を調べ直した記者が感じたいくつもの疑問。会いたい…コロナ禍で厳重警戒の中、許された面会。もう話すことができなくなった原口さん心の叫びに耳を傾ける

ナレーション/田丸裕臣  制作/鹿児島読売テレビ  放送枠/30分

再放送
2023年2月5日(日)5:00~/24:00~ 日テレNEWS24
2023年2月5日(日)8:00~ BS日テレ
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●《「証拠は再審請求の段階でも捜査側に偏在している」…検察は掌中の証拠をあまねくオープン》にするよう裁判所は訴訟指揮すべきだ

2021年04月15日 00時00分30秒 | Weblog

(2021年03月31日[水])
東京新聞の【<社説>名張事件60年 証拠開示の法制化を】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/94643?rct=editorial)。

 《一九六一年の名張毒ぶどう酒事件から六十年。奥西勝元死刑囚は二〇一五年に八十九歳で病没するまで無実を訴えた。死後も再審請求は続く。公正な審理のため、検察は証拠を出し渋ってはならない》。
 《日本弁護士連合会は一九年「再審における証拠開示の法制化を求める意見書」を国会提出。「証拠は再審請求の段階でも捜査側に偏在している」と主張する。名張事件は、病没した奥西元死刑囚のただ一人の妹、岡美代子さんが再審請求を継いだが、九十一歳の高齢だ。再審の法整備を待つことなく、公正な審理のため、検察は掌中の証拠をあまねくオープンにしてほしいそれを促す裁判所の訴訟指揮にも期待する》

   『●袴田事件…検察=《狼は本音を明かす。
      「おまえがどんな言い訳をしても食べないわけにはいかないのだ」》
   『●袴田冤罪事件…タンパク質に糖分が触れると「メイラード反応」が
     進み、1年2カ月後には《常識的な範囲で『赤みは残らない』》はずだ

    「《いまも、死刑囚のまま》な袴田巖さん。すぐさま、袴田巌さんに
     無罪を! マスコミももっと後押しすべきなのではないか。裁判所も
     自分たちの先輩の誤りを受け入れるべき…『●《読者はこうした報道を
     何日もシャワーのように浴びた。…裁判官たちも例外では》ない…
     袴田事件の《冤罪に加担したメディアの責任》』」

 《冤罪と同じほど罪深い司法の自殺的行為》でした。《「生死」の間を往復する司法判断に翻弄された奥西元死刑囚》。結局、訴えることが出来なくなるのを待った司法の残酷さ…。一方で、検察…《死後も再審請求は続く。公正な審理のため、検察は証拠を出し渋ってはならない》。袴田事件の構図に通じている…検察=《狼は本音を明かす。「おまえがどんな言い訳をしても食べないわけにはいかないのだ」》。そして、《冤罪に加担したメディアの責任》も重い。

   『●袴田冤罪事件を機に死刑制度の再考ができない我国
   『●名張毒ぶどう酒事件という冤罪
   『●「疑わしきは罰する」名張毒ぶどう酒事件、あ~っため息が…
   『●司法権力の〝執念〟:
           映画『約束 名張毒ぶどう酒事件 死刑囚の生涯』

   『●血の通わぬ冷たい国の冷たい司法: 「奥西勝死刑囚(87)
                     ……死刑囚の心の叫び」は届かず

   『●名張毒ぶどう酒事件第八次再審請求審:  
         検証もせずに、今度は新証拠ではないとは!
   『●「触らぬ神にたたりなし、ということなのか」?  
      訴えることが出来なくなるのを待つ司法の残酷さ!
   『●奥西勝冤罪死刑囚が亡くなる:  
        訴えることが出来なくなるのを待った司法の残酷さ!
    《とうとう、奥西勝死刑囚が亡くなった。警察や検察、裁判所は
     「触らぬ神にたたりなし、ということなのか」?、訴えることが
     出来なくなるのを待った司法の残酷さ!、を痛切に感じる。
     のろのろと「死」を待っている様にしか見えない。特に、
     裁判所の酷さ。当時の《名古屋高裁刑事第2部(門野博裁判長)》
     《名古屋高裁刑事第2部(下山保男裁判長)》、《名古屋高裁
     刑事一部(石山容示(ようじ)裁判長)》《最高裁第1小法廷
     櫻井龍子裁判長)》ら。《冤罪と同じほど罪深い司法の自殺的行為》。
     《「お父ちゃん、お父ちゃん」。わが子が何度も叫んでいたが、
     どうしてやることもできない▼…父の無実が証明される日を待ち続けて
     くれた子らへの思いが、生きる希望そのものだったのかもしれぬ
     …無残の一言だ》
    「【江川紹子さん「再審開こうとしない裁判所、罪深い」】によると、
     「冤罪をはらさずに死ねないという強い思いが命を支えていた
     と思う。どれだけ無念だったか……再審開始決定が05年に出た
     時点で、裁判をやり直すべきだった。DNA型鑑定が絡む事件以外
     では、決して再審を開こうとしない日本の裁判所の姿勢は罪深い」」

   『●《誰を憎めばいいのか、憎むべきでないのか、死刑をどう考えるべき
     なのか、見終わっても答えは出ず、もやもやが心を覆ったままだ…》
   『●免田栄さん《朝は「針一本落としても聞こえるくらい静か。今日も
     誰かが召されると思うと体がぎゅーっと緊張した」と目をつむった》

 湖東記念病院人工呼吸器事件でも、《判決後、大西直樹裁判長は、捜査の問題点と刑事司法の改善の必要性を説き、「西山さんの15年を無駄にしてはならない」と話している》。
 《事件を作り上げ西山さんの自由を奪った警察、検察の人権侵害は断じて許されない。それをチェックできなかった裁判所も含めて、司法の責任は極めて重い》。《最初から数えて七つの裁判体が有罪判決や再審請求棄却を続け》た節穴な裁判所。警察・検察・裁判所は何も責任をとらないつもり? 《刑事司法のよどみや曇り》の解明を、《冤罪が生まれる構造に光》をあててこそ、《西山さんが待ち続けた「名誉回復」》が叶ったといえるのではないか。何度冤罪事件を繰り返し、再審の扉を何度固く閉じれば良いのか?

   『●湖東記念病院人工呼吸器事件…冤罪服役13年、
     【元看護助手、再審で無罪が確定的に 滋賀の病院患者死亡】
   『●湖東記念病院人工呼吸器事件で冤罪服役…《刑事司法の
      よどみや曇り》の解明を、《冤罪が生まれる構造に光》を!
   『●警察・検察・裁判所は何も責任をとらないつもり? それなくして、
       《西山さんが待ち続けた「名誉回復」》が叶ったといえるのか?
   『●《判決後、大西直樹裁判長は、捜査の問題点と刑事司法の改善の必要性
      を説き、「西山さんの15年を無駄にしてはならない」と話している》
    《無実でも有罪判決が確定すると、それを晴らす道は極めて狭い
     再審関係の条文は古いままで、手続きも事実上、裁判官のさじ加減次第
     である。無辜(むこ)を救う究極の人権救済の法整備は急ぐべきだ

 西山美香さんは冤罪で服役し、《青春時代の十数年間を監獄で過ごさねばならなかった》。《再審開始決定までの七つの裁判所の判断は、この矛盾に言及しなかった》。《無理な捜査、虚偽自白、証拠開示の遅れ》…弁護士も立ち会わず、長期拘留して密室で自白を迫る。警察や検察により、被疑者に有利な証拠は隠蔽される。同じことの繰り返しだ。

   『●《日本の刑事司法はおそろしいほどに後進的…代用監獄…
          人質司法》…さらに、司法取引まで投げ渡す大愚
   『●検察による恣意的・意図的な証拠の不開示、証拠の隠蔽や
             喪失、逆に、証拠の捏造…デタラメな行政
   『●《良心に従い職権を行使する独立した存在》ではない
     大久保正道裁判長である限り、アベ様忖度な「行政判断」が続く
   『●《「自白の強要をされたという認識に変わりはない」と反論…
            いまだにこんな水掛け論になるのかと嘆かわしい》
    「《日本の刑事司法はおそろしいほどに後進的代用監獄人質司法
     …《日本の刑事司法制度は国際的水準に達していない》。
     「人質司法」は未だに《国際的にも悪評が高い》。
     《弁護士の立ち会い…多くの国・地域で認めている制度》である
     にもかかわらず、ニッポンでは認められていない。
     《録音・録画(可視化)》もほとんど進まず、
     《事後検証が不可能に近い》。《弁護士の立ち会いが任意段階から
     認められていれば、誤認逮捕という人権侵害もなかったはずだ》」

   『●木谷明さん《冤罪を回避するために法曹三者…
      無実の者を処罰しないという強い意志、意欲をもって仕事にあたること》
   『●山口正紀さん《冤罪…だれより責任の重いのが、無実の訴えに
            耳を貸さず、でっち上げを追認した裁判官だろう》
    《四十年間も潔白を訴えていた大崎事件(鹿児島)の原口アヤ子さんに
     再審の扉は開かなかった。最高裁が無実を示す新証拠の価値を
     一蹴したからだ。救済の道を閉ざした前代未聞の決定に驚く。
     「やっちょらん」-。原口さんは、そう一貫して訴えていた。
     殺人罪での服役。模範囚で、仮釈放の話はあったが、
     「罪を認めたことになる」と断った。十年間、服役しての
     再審請求だった…「疑わしきは被告人の利益に再審請求にも
     当てはまる。その原則があるのも、裁判所は「無辜(むこ)の救済」
     の役目をも負っているからだ。再審のハードルを決して高めては
     ならない》
    「再審するかどうかを延々と議論し、《三度にわたり再審開始決定
     出ながら》、最後に、ちゃぶ台返し。最「低」裁は何を怖れている
     のか? 誤りを潔く認めるべきだ。山口正紀さん、《冤罪は警察・
     検察だけで作られるものではない。…マスメディアにも責任…。
     だが、だれより責任の重いのが、無実の訴えに耳を貸さず、
     でっち上げを追認した裁判官だろう》。」

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https://www.tokyo-np.co.jp/article/94643?rct=editorial

<社説>名張事件60年 証拠開示の法制化を
2021年3月30日 07時18分

 一九六一年の名張毒ぶどう酒事件から六十年。奥西勝元死刑囚は二〇一五年に八十九歳で病没するまで無実を訴えた。死後も再審請求は続く。公正な審理のため、検察は証拠を出し渋ってはならない

 六十年前の三月二十八日夜、三重県名張市の公民館で、農薬入りのぶどう酒を飲んだ女性五人が死亡し、十二人が中毒を起こした。

 奥西元死刑囚は逮捕後に殺害を自白したが公判では一貫して否認。一審津地裁は無罪、二審名古屋高裁が逆転死刑を言い渡し最高裁で確定した。高裁への第七次再審請求に対し〇五年、再審開始が決定されたが検察の異議があり別の裁判部で取り消された。

 「生死」の間を往復する司法判断に翻弄(ほんろう)された奥西元死刑囚。毎朝刑務官の靴音に刑執行か、と怯(おび)え続けた半世紀だったか。最期は医療刑務所の中で亡くなった。

 長期化した名張事件は、他の再審事件と同じく、検察の証拠開示が焦点になっている。

 刑事訴訟法には、再審での証拠開示についての規定がない。刑事裁判は検察、弁護双方が裁判所に開示した証拠を基に審理が進むが、検察側は都合の悪い証拠の開示に積極的ではない傾向がある。

 このため、再審請求審では、裁判所の積極的な訴訟指揮で大幅な証拠開示が実現した事件がある一方、消極的な裁判長もいる。同じ事件なのに裁判体が代わると訴訟指揮に差が出る場合もあった。

 この事件でも、一九年に第十次再審請求の審理を前任者から引き継いだ高裁の担当裁判長は積極的に証拠開示を求め、検察側は昨年、これまで未開示だった被害女性らの調書九件を開示した

 確定判決によると奥西元死刑囚は「毒を瓶に入れた後、封緘(ふうかん)紙は外れた」と自白した。しかし、弁護側は「開示調書のうち三件に『事件の直前、封緘紙は巻かれたままだった』とある」と矛盾を指摘。開示された証拠を番号順に仕分けした結果、千ページ分の欠番があったといい、今後開示を求めていく。

 日本弁護士連合会は一九年「再審における証拠開示の法制化を求める意見書」を国会提出。「証拠は再審請求の段階でも捜査側に偏在している」と主張する。

 名張事件は、病没した奥西元死刑囚のただ一人の妹、岡美代子さんが再審請求を継いだが、九十一歳の高齢だ。再審の法整備を待つことなく、公正な審理のため、検察は掌中の証拠をあまねくオープンにしてほしいそれを促す裁判所の訴訟指揮にも期待する。
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●戦争の記憶の継承…《大谷昭宏さんから伺った話。「戦争の記憶が風化する中、語り継ぐ一つの手段が見えるのでは」と水を向けられ…》

2020年11月24日 00時00分47秒 | Weblog


西日本新聞のコラム【春秋/この夏、東海テレビ(名古屋市)の若い記者が75回目の終戦の日…】(https://www.nishinippon.co.jp/item/n/661718/)。

 《…の企画で、護国神社の参拝者に片っ端からインタビューした。そこから偶然が重なり、ある軍人の九州での死の全貌にたどり着いた ▼ジャーナリスト大谷昭宏さんから伺った話。「戦争の記憶が風化する中、語り継ぐ一つの手段が見えるのでは」と水を向けられ調べてみた》。

   『●『創 (12月号)』読了 (2/2)
   『●ドキュメンタリー『死刑弁護人』: 
      バッシングされ続ける「死刑弁護人」安田好弘さん
   『●司法権力の〝執念〟: 映画『約束 名張毒ぶどう酒事件 死刑囚の生涯』
   『●子供にもSLAPPする国: 三上智恵監督・
        映画『標的の村 ~国に訴えられた沖縄・高江の住民たち~』
   『●木下昌明さん、『死刑弁護人』映画評
   『●血の通わぬ冷たい国の冷たい司法: 「奥西勝死刑囚(87)
                   ……死刑囚の心の叫び」は届かず
   『●無残!……『朝日』は、素人に《人を裁くという経験を通じ、
               死刑と向き合い、是非を考え》させたいらしい
   『●「テレビ業界で煩悩し格闘している人は決して少なくない」
              …「隠された歴史を掘りおこす」地方テレビ局
   『●「自主規制、政権を忖度、報道の萎縮」なテレビ業界で、
              「『よく撮って、知らせてくれた』…お褒めの声」
    《戦後70年にあたる昨年、8月、東海テレビは『戦後70年 樹木希林 
     ドキュメンタリーの旅』という全6回のシリーズを行った。これは、
     女優・樹木希林が番組に関連する場所や人を旅し、更に、毎回ゲストを
     訪ね、過去に全国の地方局が制作してきた戦争の記憶を紡ぐ
     ドキュメンタリーについて語り合うという内容だ》

   『●「自主規制、政権を忖度、報道の萎縮」なテレビ業界で…
             東海テレビ『ヤクザと憲法』の意味が、今、分かる
   『●《新聞を含むマスコミは…「客観中立で、常に事実と
     正論を語る」という自画像を描き、自ら縛られてきた》
   『●東海テレビ…《テレビの危機的な現状を自ら裸になって提示
         …とはいえ…「テレビ局が抱える闇はもっと深い」》
    《東海テレビ制作の映画「さよならテレビ」の試写を見た。
     数々のドキュメンタリー作品を世に問うたことで知られる同社の
     取材班が、なんと、自社の夕方のニュース番組を制作する報道局の
     現場を2年間にわたって追跡し、2018年の同社開局60周年
     記念番組として放送。言論機関としてのテレビの危機的な現状を
     自ら裸になって提示しようという、その蛮勇ともいえる試みが
     話題になった》

   『●《他局の方がおっしゃったという「東海テレビは
     まだ持ちこたえていると思った」の根拠となるような底力を感じます》
   『●《誰を憎めばいいのか、憎むべきでないのか、死刑をどう考えるべき
     なのか、見終わっても答えは出ず、もやもやが心を覆ったままだ…》

 戦争の記憶の継承、《語り継ぐ》。《大谷昭宏さん…「戦争の記憶が風化する中、語り継ぐ一つの手段が見えるのでは」》。

   『●「現実の戦争を知るベテランジャーナリスト」石川文洋さんの言葉に耳を
    《沖縄で写真展を開いた時のことだ。沖縄戦を体験したお年寄りが、
     異国の戦場の様子にじっと見入っていた。平和教育が盛んな土地柄。
     保育士に連れられ、保育園児も足を運んでくれた。「戦争の記憶
     日常の中にあり、子どもたちに引き継がれている。常に戦争を
     意識せざるを得なかった歴史の裏返しです」
      兵士や兵器を積んだ米軍機が今も戦地に向けて飛び立つ
     ベトナム戦争当時と変わらぬ沖縄の風景だ。差別的な基地負担を
     強いられ、常に事件や事故と隣り合わせの被害者であると同時に、
     「後方支援基地として、命を奪う加害者側でもある。そんな罪悪感にも
     似た感情を持つ人は少なくない」。被害者の痛みが理解できる。
     それもまた、沖縄が歩んできた歴史ゆえだ》

   『●「絶望は愚か者の結論」を心に、壊憲を続けるアベ様に根気強く対抗を
   『●現在進行形の「身代わり」: 「反省と不戦の誓いを…
             沖縄を二度と、身代わりにしてはならない」
   『●アベ様に犯罪をもみ消してもらえる「報道」者、
     かたや、「卑劣な報復=身辺調査」を噂される新聞記者…
   『●大矢英代さん「私たちは、過去の歴史からしか学べません
            …私たちが何を学ぶのかが今、問われている」①
   『●『憲法くん』の誇りとは? 《私は六六年間、戦争という名前で
             他国の人々を殺したことがない。それが誇り》
    《演じるのは、ベテラン女優の渡辺美佐子(86)。この短編を挟んで、
     初恋の人を疎開先の広島の原爆で亡くした渡辺が続けている慰霊の
     旅と原爆朗読劇のドキュメントが描かれる。朗読劇は渡辺が中心と
     なって同世代の女優たちと33年間続けてきたもので、今年が最終公演。
     未来に託す戦争の記憶と女優たちの平和への思いが語られる》

   『●水木しげるさんの言葉を…《戦争に向かうハードルが低く…
       戦争の怖さが(若者の)耳に届きづらい》恐ろしい世に
    《沖縄タイムスの【社説[慰霊の日に]知ることから始めよう】…
     《こういう時期だからこそ、沖縄戦の実相をより深く学び、
     戦争の記憶を引き継ぐ意味を心に刻みたい。きょう沖縄は
     「慰霊の日」を迎える。県民の4人に1人が犠牲になった
     沖縄戦から75年の節目となるが、今年の「6・23」は新型コロナ
     ウイルスの影響で慰霊祭の中止や規模縮小を余儀なくされている》》

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https://www.nishinippon.co.jp/item/n/661718/

春秋
この夏、東海テレビ(名古屋市)の若い記者が75回目の終戦の日…
2020/11/6 10:30

 この夏、東海テレビ(名古屋市)の若い記者が75回目の終戦の日の企画で、護国神社の参拝者に片っ端からインタビューした。そこから偶然が重なり、ある軍人の九州での死の全貌にたどり着いた

▼ジャーナリスト大谷昭宏さんから伺った話。「戦争の記憶が風化する中、語り継ぐ一つの手段が見えるのでは」と水を向けられ調べてみた

▼番組には「父は福岡で終戦1週間前、米軍の空襲で戦死した」と語る男性が登場。ネットのニュース映像を偶然見た人が福岡県筑紫野市役所の草場啓一さんに連絡した。「あなたが追うあの事件の関係者では」

▼1945年8月8日の「西鉄筑紫駅列車銃撃事件」。旧筑紫駅で満員の上下2列車が米軍機の機銃掃射を受けた。犠牲者名簿は現存せず、草場さんは死者100人以上とみて調査を続けている

▼すぐ東海テレビに連絡し男性を訪問、犠牲者が当時27歳の林三夫兵長と分かる。林兵長は果敢に銃撃を縫って車両に戻り負傷者を救出。その4回目に被弾した。虫の息で手帳に「俺は残念。後は頼む」と妻へ記したという

▼「今回はネットの力がうまく働いた」と草場さん。だが身元を特定できた犠牲者はまだ12人。「原爆も投下され敗色濃厚な時期、なぜ罪もない多くの民間人まで殺されたのか。その意味を問い続けるため名前を記録に残したい」と訴える。情報提供は筑紫野市歴史博物館=092(922)1911。
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●《誰を憎めばいいのか、憎むべきでないのか、死刑をどう考えるべきなのか、見終わっても答えは出ず、もやもやが心を覆ったままだ…》

2020年09月30日 00時00分16秒 | Weblog


マガジン9編集部西村リユさんによる映画評【マガ9レビュー 『おかえり ただいま』(2020年日本/齊藤潤一監督)】(https://maga9.jp/200916-5/)。
 
 《2007年8月。名古屋市内で、深夜に帰宅途中の女性が何者かに拉致・殺害され、遺体が山中に遺棄されるという事件が起こった。まもなく逮捕された加害者は、「闇サイト」(違法行為の勧誘を目的とするサイト)を通じて知り合ったという3人の男性。目的は「金銭を奪うこと」という、あまりに短絡的で残酷な犯罪だった。本作は、事件直後から被害者の母親に取材を続けてきた東海テレビによるドキュメンタリー。監督の齊藤潤一さんは、これまでにも『約束〜名張毒ぶどう酒事件 死刑囚の生涯〜』『死刑弁護人』など、「司法」をテーマにした作品を発表してきている》。

   『●『創 (12月号)』読了 (2/2)
   『●ドキュメンタリー『死刑弁護人』: 
      バッシングされ続ける「死刑弁護人」安田好弘さん
   『●司法権力の〝執念〟: 映画『約束 名張毒ぶどう酒事件 死刑囚の生涯』
   『●子供にもSLAPPする国: 三上智恵監督・
        映画『標的の村 ~国に訴えられた沖縄・高江の住民たち~』
   『●木下昌明さん、『死刑弁護人』映画評
   『●血の通わぬ冷たい国の冷たい司法: 「奥西勝死刑囚(87)
                     ・・・・・・死刑囚の心の叫び」は届かず
   『●無残!……『朝日』は、素人に《人を裁くという経験を通じ、
               死刑と向き合い、是非を考え》させたいらしい

   『●「テレビ業界で煩悩し格闘している人は決して少なくない」
              …「隠された歴史を掘りおこす」地方テレビ局
   『●「自主規制、政権を忖度、報道の萎縮」なテレビ業界で、
              「『よく撮って、知らせてくれた』…お褒めの声」
   『●「自主規制、政権を忖度、報道の萎縮」なテレビ業界で…
             東海テレビ『ヤクザと憲法』の意味が、今、分かる
   『●《新聞を含むマスコミは…「客観中立で、常に事実と
     正論を語る」という自画像を描き、自ら縛られてきた》
   『●東海テレビ…《テレビの危機的な現状を自ら裸になって提示
         …とはいえ…「テレビ局が抱える闇はもっと深い」》
    《東海テレビ制作の映画「さよならテレビ」の試写を見た。
     数々のドキュメンタリー作品を世に問うたことで知られる同社の
     取材班が、なんと、自社の夕方のニュース番組を制作する報道局の
     現場を2年間にわたって追跡し、2018年の同社開局60周年
     記念番組として放送。言論機関としてのテレビの危機的な現状を
     自ら裸になって提示しようという、その蛮勇ともいえる試みが
     話題になった》

   『●《他局の方がおっしゃったという「東海テレビは
     まだ持ちこたえていると思った」の根拠となるような底力を感じます》

 《裁判を傍聴した母親のつぶやきに、共感する人は多いだろう》…。この裁判長の言い草にも、《高裁は控訴した1人を「被害者が1人のこの事件は、死刑を選択するほど悪質ではない」として無期懲役に減刑する。「数」で罪の重さを量ろうとするその姿勢にも、強い怒りを覚えた》…。
 被害者や遺族の皆さんに面と向かって、声高に、死刑反対を主張する気などさらさらありません。オウム事件の被害者遺族の皆さんに対してもも同様です。自分が被害者遺族になった時にどう気持ちが変わるのかは分からない。でも、死刑で何か解決するとは思わない気持ちに変わりはないのではないか…。
 本コラムの結び《誰を憎めばいいのか、憎むべきでないのか、死刑をどう考えるべきなのか、見終わっても答えは出ず、もやもやが心を覆ったままだ。けれど、多分私たちに必要なのは、その「もやもや」と向き合うこと、考え続けることなのではないだろうか。》

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https://maga9.jp/200916-5/

マガ9レビュー
おかえり ただいま』(2020年日本/齊藤潤一監督)
By マガジン9編集部 2020年9月16日

 2007年8月。名古屋市内で、深夜に帰宅途中の女性が何者かに拉致・殺害され、遺体が山中に遺棄されるという事件が起こった。まもなく逮捕された加害者は、「闇サイト」(違法行為の勧誘を目的とするサイト)を通じて知り合ったという3人の男性。目的は「金銭を奪うこと」という、あまりに短絡的で残酷な犯罪だった。

 本作は、事件直後から被害者の母親に取材を続けてきた東海テレビによるドキュメンタリー。監督の齊藤潤一さんは、これまでにも『約束〜名張毒ぶどう酒事件 死刑囚の生涯〜』『死刑弁護人』など、「司法」をテーマにした作品を発表してきている。

 前半では、事件が起こる前の母と娘の生活が、ドラマ仕立てで描き出される。父親が病気で早世した後、互いに支え合いながら生きてきた二人。母は「いつか家を建てようねって、お父さんと約束したの」と娘に語り、それはいつしか、母娘の共通の夢になっていく。

 手をつないで歩く帰り道、空を見上げ、亡き父親に語りかけながらのおしゃべり。成長した娘と母とが囲む夕食、娘と恋人とのデート……何気ない場面の一つひとつに胸が痛くなるのは、その穏やかな日々がやがて、残酷な形で奪われることを私たちが知っているからだ。会社帰りの娘が一人夜道を歩くシーンには、「逃げてと叫びたい気持ちになる

 もちろん、事実は覆されることはなく、物語は私たちが知っているとおりに進んでいく。路上に駐めた車の中で、「ターゲット」を物色する男たち。警察に呼び出され、娘らしき遺体が山中で発見されたことを知る母親。犯人たちはすぐに逮捕され、やがて裁判が始まる……。

 後半、実際の取材映像を使ったドキュメンタリーパートでは、加害者3人全員の極刑を求めて署名活動を始める母親や娘の恋人の姿が映し出される。「こんな人でも裁かなければいけないのか、今すぐ処刑してくれれば」。裁判を傍聴した母親のつぶやきに、共感する人は多いだろう。地裁で3人中2人に死刑判決が出るものの、高裁は控訴した1人を「被害者が1人のこの事件は、死刑を選択するほど悪質ではない」として無期懲役に減刑する。で罪の重さを量ろうとするその姿勢にも、強い怒りを覚えた。

 一方で、前半のドラマの中に差し挟まれる、加害者の一人──控訴を取り下げ、一審の死刑判決を受け入れた──の生い立ちにも、やりきれない思いにさせられる。両親の離婚、父親の暴力、学校でのいじめ、病気による失職……。「おかえり ただいま」のような日常の挨拶を穏やかに交わせる暮らしが、彼の人生にはおそらくほとんどなかったのだ。

 もちろん、それが罪を正当化する理由になるはずもない。けれど、彼の少年時代を知る男性が「愛情のある人が周りにいれば、そういうことはなかったかもしれない」とつぶやくように、何かがほんの少し違っていれば、違う道筋はあり得たのではないか。家族の誰かが少しでも愛情を示していれば、理解してくれる人が近くに一人でもいれば……。そう考えてみることに、意味がないとは思えない。

 決して後味のいい映画ではない。誰を憎めばいいのか、憎むべきでないのか、死刑をどう考えるべきなのか、見終わっても答えは出ず、もやもやが心を覆ったままだ。けれど、多分私たちに必要なのは、その「もやもや」と向き合うこと、考え続けることなのではないだろうか。

 同時に、ふだん当たり前のように過ごしている日常のかけがえのなさ、愛しさを改めて感じさせてくれる映画でもあると思う。「(犯罪被害者遺族として)毎日憎しみで生きているかのように思われるけれど、加害者のことを考えて生活するよりも、娘のことを考えて暮らしている方が楽しい」。終盤、取材に答える母親の言葉に、ほんの少しだけ心がゆるんだ。

西村リユ


おかえり ただいま

https://youtu.be/2AvrZGm_qHA
おかえり ただいま』 9月19日(土)よりポレポレ東中野にてロードショー、ほか全国順次公開

※公式サイト  https://www.okaeri-tadaima.jp
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●《他局の方がおっしゃったという「東海テレビはまだ持ちこたえていると思った」の根拠となるような底力を感じます》

2020年05月25日 00時00分53秒 | Weblog


2020年1月のサイゾーのインタビュー記事【東海テレビ『さよならテレビ』映画化記念インタビュー前編 テレビは本当に「終わって」いるのか? 東海テレビ自ら現場に切り込むテレビ報道の“自画像”】(https://www.cyzo.com/2020/01/post_227335_entry.html)。
その後編【東海テレビ『さよならテレビ』映画化記念インタビュー後編 ヤクザに人の生死、そして報道の裏側……東海テレビがドキュメンタリーを作り続けるワケ】(https://www.cyzo.com/2020/01/post_227374_entry.html)。
 アップするのが遅くなりました。1月の記事。

 《自らを取材対象とし、テレビ局、特に報道の現場の今をつまびらかにした(ように見えた)このドキュメンタリーは、企画からして挑戦的だった。結果、テレビ局のリアルな姿に真摯に向き合った様子を示したが、見る人によっては「不都合な真実」のようにも受け取られる内容となった。放送関係者の間では賛否両論が吹き荒れ、あなたの、あの人の、あの部署の反応や見解を知りたくて、東海地域の番組だったにもかかわらず、録画DVDが広がっていったのだった。そんな放送業界に激震を与えた東海テレビだが、ドキュメンタリー番組の劇場公開を複数実施しているという顔も持っている》。
 《東海テレビが制作し、東海テレビの放送エリアだけで流れたドキュメンタリー番組『さよならテレビ』では、自らを取材対象とし、テレビ報道の現場をつまびらかにした挑戦的な企画で話題を呼んでいる。放送業界に激震を与えた同作を視聴した森永真弓氏が、ディレクターを努めた圡方宏史と、プロデューサーの阿武野勝彦に、その制作現場について聞いたこのインタビュー。後編では、制作側の意図を超えた“意外な反応”やテレビ番組のあり方のこれからについて聞いた》。

   『●『創 (12月号)』読了 (2/2)
   『●ドキュメンタリー『死刑弁護人』: 
      バッシングされ続ける「死刑弁護人」安田好弘さん
   『●司法権力の〝執念〟: 映画『約束 名張毒ぶどう酒事件 死刑囚の生涯』
   『●子供にもSLAPPする国: 三上智恵監督・
        映画『標的の村 ~国に訴えられた沖縄・高江の住民たち~』
   『●木下昌明さん、『死刑弁護人』映画評
   『●血の通わぬ冷たい国の冷たい司法: 「奥西勝死刑囚(87)
                     ・・・・・・死刑囚の心の叫び」は届かず
   『●無残!……『朝日』は、素人に《人を裁くという経験を通じ、
               死刑と向き合い、是非を考え》させたいらしい

   『●「テレビ業界で煩悩し格闘している人は決して少なくない」
              …「隠された歴史を掘りおこす」地方テレビ局
   『●「自主規制、政権を忖度、報道の萎縮」なテレビ業界で、
              「『よく撮って、知らせてくれた』…お褒めの声」
   『●「自主規制、政権を忖度、報道の萎縮」なテレビ業界で…
             東海テレビ『ヤクザと憲法』の意味が、今、分かる
   『●《新聞を含むマスコミは…「客観中立で、常に事実と
     正論を語る」という自画像を描き、自ら縛られてきた》

   『●東海テレビ…《テレビの危機的な現状を自ら裸になって提示
         …とはいえ…「テレビ局が抱える闇はもっと深い」》
    《東海テレビ制作の映画「さよならテレビ」の試写を見た。
     数々のドキュメンタリー作品を世に問うたことで知られる同社の
     取材班が、なんと、自社の夕方のニュース番組を制作する報道局の
     現場を2年間にわたって追跡し、2018年の同社開局60周年
     記念番組として放送。言論機関としてのテレビの危機的な現状を
     自ら裸になって提示しようという、その蛮勇ともいえる試みが
     話題になった》

 印象に残った一言。《阿武野 当時の社長が、放送を見て私に聞いてきたのは「この番組はテレビに対する愛があるのか?」です。そこで、僕は「愛がなければこんな番組はできません」とはっきり言いました。それで納得してくれました》。

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https://www.cyzo.com/2020/01/post_227335_entry.html


     (映画 ドキュメンタリー 東海テレビ さよならテレビ)

 昨年から、放送関係者の間で「絶対見たほうがいい」と「裏ビデオ」のように出回り、さまざまな場で話題に上がっていたテレビ番組がある。

 東海テレビが制作し、東海テレビ放送地域で流れたドキュメンタリー番組『さよならテレビ』。自らを取材対象とし、テレビ局、特に報道の現場の今をつまびらかにした(ように見えた)このドキュメンタリーは、企画からして挑戦的だった。

 結果、テレビ局のリアルな姿に真摯に向き合った様子を示したが、見る人によっては「不都合な真実」のようにも受け取られる内容となった。放送関係者の間では賛否両論が吹き荒れ、あなたの、あの人の、あの部署の反応や見解を知りたくて、東海地域の番組だったにもかかわらず、録画DVDが広がっていったのだった。

 そんな放送業界に激震を与えた東海テレビだが、ドキュメンタリー番組の劇場公開を複数実施しているという顔も持っている。

 暴力団事務所に100日間密着し、ヤクザたちの日常を描いた『ヤクザと憲法』。「本当の豊かさとは何か」を樹木希林さんのナレーションで問いかける『人生フルーツ』は、劇場公開で26万人を動員している。「放送エリアではなく見る手段がないだけに、お金を払ってでもどうしても見たい」と思わせる、異色かつ力強いドキュメンタリー作品を世の中に生み出し続けている。そんな東海テレビが、自社の報道局の内幕を部分的に映し出したこの作品。そこには、報道と視聴率、テレビ制作者の置かれた労働環境といったさまざまな問題の、リアルな様子が描き出されている。

 テレビ局の赤裸々な姿が、何故ドキュメンタリー番組の対象となるとテレビ局が考えたのか? どんな意図が、どんな思いがあったのか? 今回、映画化を記念して、マスメディアのマーケティング関係の仕事を手掛け、実際に「裏ビデオ」段階で同作を視聴した森永真弓氏が、ディレクターを務めた圡方宏史と、プロデューサーの阿武野勝彦に聞いた。

◇ ◇ ◇

──2018年9月に東海テレビ開局60周年記念番組として放送された『さよならテレビ』が、2020 年1月2日から映画作品として公開されます。そもそもこの企画は、どのようにして始まったのでしょうか?

圡方 プロデューサーの阿武野に、自分たちのテレビ局を舞台にしたドキュメンタリーを作りたいと話したところ、「自画像」というキーワードを出されました。「自画像」という意味では、まず東海テレビ自身を取材しなければならない。なかでも、他の部署ではなく、撮影する自分たちの自画像を描くべきではないかと考え、自分の所属する報道局に、1年7カ月カメラを置いたんです。

 当初は、そこからバラエティ番組の部署などに取材を広げていくとか、ほかのテレビ局にまでいくとか……いろいろな構想もあったのは確かです。しかし取材を重ねるうちに、様々な組織を追うよりも、登場人物たちに迫ったほうがドキュメンタリーとして魅力的になるなと。さらに同じ場所で撮影を続けることで、組織の変化や揺れ動きも浮き上がって見えてくる。結果的に報道局のみに焦点を絞った内容になりました。

阿武野 テレビの歴史は、報道から始まりました。報道は一番根っこの部署です。だからテレビらしさは、報道に凝縮していると思うんです。報道を追いかけることで見えてくる問題は、バラエティなどにも共通すると思うんです。いろいろな部門でカメラを回せば良かったと思うのですが、後日「『さよならテレビ』営業版も作ってほしい」と営業局長から言われました。


「撮るな!」のシーンが業界内で波紋

──ほかの局にも話を広げる可能性があったんですね。映像の中では、報道局にカメラを置こうとすると、部署内に不穏な空気が漂い、撮影スタッフに対してデスクが「撮るな!」と怒りを顕にする部分もありました。あれはネットで書かれがちな「テレビ局の闇!」のようなステレオタイプな悪いイメージを象徴するシーンが、そのまま現れたようにも見えました。

阿武野 闇だなんて。そんな意図はありません。そんなにこの取材は歓迎されていないというジングル程度だったのですが、東京キー局のキャスターが「テレビは今みんなこんなだよ、でもうちはもっとひどい」と言ったので、ちょっとびっくりしました。テレビの業界全体的に、現状を憂う人は沢山いて、「今変われないとまずい」という共通認識がある。そう考えている人たちを刺激したシーンの1つですね。

圡方 そうですね。ただ、あの「撮るな」というシーンを見て、あるテレビ局関係者からは「東海テレビはまだ持ちこたえていると思った」と反応もあったんです。

──「持ちこたえている」というのは……「自分のいる現場よりはマシ」に見えた人もいたということでしょうか?

圡方 いま、テレビ界には、撮られることを嫌だとすら感じなくなっているほど、機械的に仕事をしている人も多いということなんです。特にキー局は組織が大きいですし、仕事がシステマティックになっている分、問題も深いのかもしれません。「撮られることを嫌がるというのは、まだ自意識もあり、撮られる人の気持ちもわかるという人達が集まっている現場の証拠なんじゃないか」ということだと思います。

── 放送後、業界にDVDが出回って、各方面からの感想を聞かれたと思います。「えっ? そんなこと考えるんだ?」と、制作者からするととても驚いたもの、想定外だったものなどはありましたか? 逆に「想定内、想定内」と思ったこととか。

阿武野 全体的に、見る人によって感想が全く異なっていますね。経営者、管理職、社員、組合員、派遣、請負い、アルバイトなどいろいろですね。驚きなのが、「これはみんな演じているのか?」と聞いてくる人も結構多かったですね。

圡方 だいたい全部驚きましたよね。「そんなとこ気になるんだ!」、「そんな解釈するんだ!」って。「最後救われました」って言った人もいて、正直「へえ、そうなんだ」って。

阿武野 そもそもこのDVDがこんなに出回ったことが驚きでしたね。凄まじい数だったと思うんです。東海、北陸、東京だけでなく東北、九州、北海道でも「アレ見ました」と声をかけられましたし、名古屋ローカルの番組の影響がこんなに広がったことが驚きでした。「どうやったら見られますか」と聞かれたこともたくさんありました。ローカルで放送したドキュメンタリーが何の賞を取ったでもなく、こんなに反響があることは、今までないですね。
 その中で、ジャーナリズム関連の本を本棚にずらりと並べていた澤村慎太郎記者のシーンについて、さまざまな人から「あれは本当なのか?」という声をもらいました。「この場面がそんな気になる?」って、ねえ?(圡方氏を見る)

圡方 でしたねえ。


澤村記者の本当の姿はそう簡単に解釈できない

──その澤村記者のシーン、私もかなり気になったんですよ。「今のテレビは大切なものを伝えていないのではないか」と問題意識を投げかける、ジャーナリスト意識が高い澤村記者が、ものすごく熱く語っているのに、映像では本人ではなく執拗なまでに部屋の本棚にずらっと並ぶ、ドキュメンタリ関連の新書が並ぶ様子を映し続けていたのが印象的でした。

阿武野 あれ実は、ロケ用のセットなんです。

──ええええええ!?!?

阿武野 ……と、言うと、みんな「ほーっ」て、信じてしまう(笑)。

──え、あ、ちがうんですね、ほんとに? ちがうんだ、良かった……いや本当に、本当に信じかけましたからね?(笑)。「やだこれ人に言えないじゃん」と思ってしまいましたよ。ああびっくりしました。……一応念の為確認しますけど本当にセットじゃないんですよね?

阿武野 (笑)。それくらい、どこが現実で、どこがフィクションなのかわからなくなってしまうんでしょうね。それこそ、製作者の術中ですよ。

──正直なところ、あの本棚に並ぶ本をずっと見ているうちに、澤村さんは魂を持って行動する真のジャーナリストなのか、それとも、ジャーナリズムの本をひたすら読んでいるだけのジャーナリストに憧れているだけのサラリーマンなのか、どちらなんだろうかと不安を覚えたんですよね……。

阿武野 そうなんです。あの本棚の並びを見て「あんなに様々な本を読んでいる、澤村記者は素晴らしいジャーナリストだ」と感じる人もいました。一方、映像の中には「このネタは今行かないとだめですよ」と圡方にけしかけられ、煮え切らない部分も描かれています。反発しながらも、しっかりドキュメンタリー制作に協力しているシーンも出てくる。澤村記者の本当の姿は、そう簡単に解釈できません。私たち製作者が思う以上に、いろんな見方をされるんだなとも感じました。
 ただ、澤村記者が勉強家であることは確かです。今のテレビ局の記者はあんなに勉強してません。そもそもあの映像に写っている本は、彼の蔵書の本のごく一部だそうです。実に勉強家です。

圡方 僕は澤村記者と話していて「こんなに勉強しているのか」と驚いた方なんです。確かに、映像に写っている本の傾向はイデオロギー的に偏っているように思えますが、彼は、内容はもちろんその背景までをもしっかりと読み込んでいます。右であれ左であれ、あれだけ本を読んでいるテレビマンはあまり見かけません。「事件をどのように報じるべきか?」「メディアはどうあるべきか?」「自分は事件から何を感じているのか?」といった、メディアの倫理を考えて仕事に取り組んでいる人は、今のテレビの世界には少なくなっているんじゃないでしょうか。自分の意見があるというか。もっと上の世代にはいたのかもしれないのですが。
 自分を含め、最近のテレビの人間は「どうやったら見てもらえるか」あるいは、もっと消極的に「どうやったら叩かれないか」と、受け手の反応だけを過剰に意識して制作している人が少なくありません。映像の中にあるように、澤村記者から「テレビの闇はもっと深いのではないか?」と問われて、自分自身も答えられませんでしたからね。

──あれは、本当に言い淀んでいたんですね。「相手の反応をもっと引き出すために敢えて答えない」という手法なのかととらえてしまっていました。実は「ここで黙って更に言わせようとするのはちょっと意地悪だなー」とまで思っていたんですが、考えすぎだったんですね(笑)。そんな、言い淀んでしまった部分を、あえてカットせずに使ったのはなぜでしょうか?

圡方 え、そんな見方をされてたんですね。面白い。あれはもう、本当に答えられなかっただけですよね。意見を持っているという段階で、澤村記者を単純に凄いと思っていました。情けない姿ではありますが、僕自身もまた東海テレビの社員であり、報道局に所属しているメンバーであり、ドキュメンタリーの取材対象の1つなんですよね。そういう意味で、典型的なテレビ局社員の姿として「答えられない」姿を残したほうがいいなと。


いつの日か、東海テレビも生まれ変わるかもしれない

──え? 圡方さんも、取材対象の中の人ということですか?

阿武野 そうです。圡方自身ニュースデスクであり、よく見ると、映像の中で圡方が通常業務中に上司から怒られている姿も映し出されています。自分たちを描く以上、自分の足場までを含めてしっかりと見せていかなければならない。だって、自社の報道局を映している以上、カメラは自分にも向いているんですからね。

──まさに「自画像」として作っているんですね。

阿武野 はい。カメラを自分に向けるには、尋常じゃない覚悟が必要です。よく、他のテレビ局の人が「うちではこんな企画はできない」と言うのですが、とても残念に思います。「できない」のではなくやらないだけ。それは、覚悟もないまま発せられる言葉なんです。
 今回の企画を通じて、さまざまなテレビ局の方々と勉強会をしました。今のテレビは破局に向かって切迫しているんじゃないか、自分たちの時代感覚はどうなのか?これをきっかけに、若い人たちがいろいろな表現にチャレンジしてくれたら嬉しいと、いろいろなところに出向きました。名古屋発で描いた自画像が、いろいろなところで、いろんな受け止められ方をして、いつの日か、東海テレビも生まれ変わるかもしれない。
 『さよならテレビ』は、テレビの世界に波風を立てました。この波風を追い風にして、若い人たちには冒険して欲しいんです。


インタビュー|森永真弓

構成|萩原雄太(かもめマシーン)

阿武野勝彦
1959 年生まれ。同志社大学新聞学科卒業、81 年東海テレビ入社。アナウンサーを経てドキュメンタリー制作。 主なディレクター作品に「村と戦争」(95・放送文化基金賞優秀賞)、「約束~日本一のダムが奪うもの~」(07・ 地方の時代映像祭グランプリ)など。プロデュース作品に「とうちゃんはエジソン」(03・ギャラクシー大賞)、「裁判長のお弁当」(07・同大賞)、「光と影光市母子殺害事件 弁護団の 300 日~」(08・日本民間放送連盟賞最優秀賞)など。 劇場公開作は『平成ジレンマ』(10)、『死刑弁護人』(12)、『約束 名張毒ぶどう酒事件 死刑囚の生涯』(12)、『ホームレス理事長 退学球児再生計画』(13)、『神宮希林』(14)、『ヤクザと憲法』(15)、『人生フルーツ』(16)、『眠る村』(18)でプロデューサー、『青空どろぼう』(10)、『長良川ド根性』(12)で共同監督を務める。個人賞として、日本記者クラブ賞(09)、芸術選奨文部科学大臣賞(12)、放送文化基金賞(16)など。東海テレビドキュメンタリー劇場として、菊池寛賞(18)。

圡方宏史
1976年生まれ。上智大学英文学科卒業、98年東海テレビ入社。制作部で情報番組やバラエティ番組のAD、ディレクターを経験したのち09年に報道部に異動。遊軍としてメイン企画コーナーのVTRを担当する。11年、12年に日本の農業や交通死亡事故をテーマにした啓発キャンペーンCMなどを製作。『ホームレス理事長 退学球児再生計画』(13)でドキュメンタリー映画を初監督。公共キャンペーン・スポット「震災から3年~伝えつづける~」で、第52回ギャラクシー賞CM部門大賞、2014年ACC賞ゴールド賞を受賞。公共キャンペーン・スポット「戦争を、考えつづける。」で2015年ACC賞グランプリ(総務大臣賞)を受賞。2016年、監督第2作となる『ヤクザと憲法』(15)を劇場公開し大反響を呼ぶ。
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https://www.cyzo.com/2020/01/post_227374_entry.html

東海テレビ『さよならテレビ』映画化記念インタビュー後編
ヤクザに人の生死、そして報道の裏側……東海テレビがドキュメンタリーを作り続けるワケ
文=日刊サイゾー編集部(@cyzo)

     (映画 東海テレビ さよならテレビ ドミュメンタリー)

 東海テレビが制作し、東海テレビの放送エリアだけで流れたドキュメンタリー番組『さよならテレビ』では、自らを取材対象とし、テレビ報道の現場をつまびらかにした挑戦的な企画で話題を呼んでいる。

 放送業界に激震を与えた同作を視聴した森永真弓氏が、ディレクターを努めた圡方宏史と、プロデューサーの阿武野勝彦に、その制作現場について聞いたこのインタビュー。後編では、制作側の意図を超えた“意外な反応”やテレビ番組のあり方のこれからについて聞いた。

◇ ◇ ◇

──『さよならテレビ』の制作後、社内ではどのような反響があったのでしょうか? 作中に「試写会は必ずする」という約束が出てきましたが、結局試写会の様子は描かれていませんよね。

圡方 作品として全体を見たときに最後に、更に社内でのハレーションを加える必要はないなと思ったので入れませんでした。ちなみに試写で揉めたということはなかったです。どちらかといえば阿武野プロデューサーの作戦が凄くて……。直す時間がないというオンエアの2~3日前に試写をやって、感想を聞く場もなく即解散という。まああのあと各々は飲み会なんかして話し合ったりしたのかなあと思いますけど。

阿武野 ドキュメンタリーは、取材対象に放送前に見せないものです。身内を描こうが、外部を描こうが、それは同じで良いと。でも、行きがかり上、試写会を開くと約束してしまった。だけど、試写をしたら、それで終わり。ありがとうございましたと。放送直前に、ああだこうだ言われても困りますし、意見聞いてもそれを反映して編集し直すことはしないですからね。いつもと同じですが、取材者と取材対象は、放送について議論する必要はないと思いました。意見は、放送後にいつでもたっぷり寄せなさいよと。

──放送後、意見を聞く場をもうけたのですか?

阿武野 放送終了後に、全社に呼びかけて質疑応答のティーチ・インを開催しました。かなり厳しい反応も飛び交いましたね。特に、50代以上のベテラン層からは「とんでもないものを放送した」「東海テレビのイメージを毀損しているんじゃないか」「敢えてよくないイメージだけを切り取って作っているのではないか」という意見を浴びせかけられました。

圡方 年齢やキャリアの長さで反応は違いましたね。年齢を重ねた社員は、仕事と自分のアイデンティティが一体化している人も多い。そうなると、テレビのマイナス面を描かれたことが、あたかも自分自身が傷つけられたように感じられたようです。

──そんな反応を浴びて、どのように返答したのでしょうか?

阿武野 「自分のつま先だけを見て言わないでほしい。もっと遠くに視線を投げてほしい」と反論しました。50代のテレビマンは、まだテレビの影響力が大きいうちに退職を迎えられる、いわば逃げ切り世代です。しかし、もっと先を見て手を打っていかなければ、若い世代にこの組織をつないでいけません。ティーチ・インでは、若い世代は、この番組を「面白いと素直に言えない組織はヤバイ」と言ったし、「もっと自由に表現をしていいんだ」ということに気づいてくれたようでしたね。


■この作品を見た上層部の反応は?

──テレビ業界の中でも、世代によって反応が異なるんですね。もう1つ気になるのが、これを見た上層部の反応です。どのように見たのでしょうか?

阿武野 当時の社長が、放送を見て私に聞いてきたのは「この番組はテレビに対する愛があるのか?」です。そこで、僕は「愛がなければこんな番組はできません」とはっきり言いました。それで納得してくれました。

──なるほど。上層部の理解があったからこそ、業界全体の話題をさらうような企画が成立したんですね。他局の方がおっしゃったという「東海テレビはまだ持ちこたえていると思った」の根拠となるような底力を感じます。
 さてこれまで、東海テレビのドキュメンタリーは『人生フルーツ』や、『ヤクザと憲法』など11本が映画化されていますが、今回『さよならテレビ』も映画として公開されました。

圡方 『さよならテレビ』の場合、放送の時点から映画化が決まっていたわけではなかったです。テレビバージョンをつくったあとに、これは全国の人々に見てもらったほうがいいということになり、映画化の話が進んでいったんです。

阿武野 これまで、東海テレビのドキュメンタリーは11本を映画として公開してきましたが、いつでも公開する時には恐怖を覚えます。テレビで放送することも怖いけれども、映画の観客は、映画館でお金を支払って見に来ますよね。そんな人々の反響はいつもすごく怖いし、その分、とても楽しみです。

──テレビ放送版と映画版両方を見させていただいて感じたことがあります。テレビ放送版は「テレビの報道現場の今はどうなっているのか」がテーマですが、映画版になってそこに「ドキュメンタリーとはなにか」というテーマが加わったんじゃないか、と。

圡方 へえ! それはまた新しい感想です。どのへんでそのように感じられました?

──テレビ放送版よりも作品の長さがあることによって、シーンが増えてますよね。その増えた分の中に、敢えてきつい表現を選ぶならば「露悪的」というか、「実はここ、こういう仕込みをしてました」と制作のネタバラシが多く含まれている印象を受けまして。ありのままを切り取るはずのドキュメンタリーでそこを見せるというのは、問題提起したいことのひとつなのかな、と感じたんです。

圡方 それは考えすぎかもしれません(笑)。そもそもの制作の工程をお話すると、まず今回の映画版とほぼ同じ長さのものを作ったんです。で、そこから削ったのがテレビ版です。もともと映画になったらいいね、と意識して作ったというのもありますし。その後、映画も作ろうということで、もともとの長さのものを生かしたという形ですね。なので、映画に作り変えるときになにかテーマを足したということはないんです。たまたまそう見えたってことなんじゃないでしょうか。

──なるほど……。映画版でも、テレビ版でも、作り手側が恣意的に加えた変化はないということなんですね。いやたしかに、深読みしすぎでした(笑)。
 ところで、ドキュメンタリーを映画で上映することに対して、東海テレビは積極的ですが、ネット配信やDVD販売などはしていませんよね。これはなぜなのでしょうか?

阿武野 みんなが流れていく方向に行くのはあまり好きではないというのもありますね。一人の世界で、ネットで楽しんでもらうよりも、映画館に足を運んでもらい、不特定多数の人とともに、周囲の息遣いを感じながら作品を見てもらいたいというのが希望です。テレビがパーソナルメディアになっていっているからこそ、ネット配信やDVDといったよりパーソナルな方向ではなく、映画というソーシャルな方に向かうことが大事なのではないかと考えています。

──パーソナルな形で受容されてしまう一方、より多くの人々に見てもらうことがでるのがネット配信の魅力です。それを捨てでもやらないのは、どんな考えからなのでしょうか?

阿武野 ネット配信の場合、どうしてもお手軽で「消費」というイメージがあります。そうではなく、自分たちの作品の、もっと大事な手渡し方があるのではないか。それに、もしも、これまでの作品もネット配信をしていたら、ここまで東海テレビのドキュメンタリーに注目してもらえることはなかったでしょう。映画館でしか見られないからこそ、特別感がある。ただ消費されるものにならないような手渡し方の工夫があってもいいんじゃないかなと

圡方 僕自身、通勤途中などでNetflixを見ていますが、どうしても細切れになってしまいますよね。映画館で見た時には涙するほど感動的だったはずの作品が、配信で通勤時間で細かく割って少しづつ見ると、あの時の感動がすっかりと抜け落ちてしまうんです。ディレクターとしては、自分の作ったドキュメンタリーがそのように消費されるのはやはり寂しいなと思ってしまうんですよね。最後まで集中して見た結果、生まれるリアクションを見たいんです。
 映画館ならば、最初から最後まで集中して見てもらうことができる。そして、上映後には見た人のリアクションにも直接触れることができます。テレビやネットなどでは、視聴者のリアクションを見ることはできないですからね。


■観客の反応が帰ってくる場所に身を置くと気持ちが生き返る

阿武野 私たちの製作スタッフは、映画館に足を運び「お客さんがこんなふうに笑っていた」「こんなポイントで泣いていた」と報告しあいます。テレビとは違って、観客の反応が帰ってくる場所に身を置くと、作り手としての気持ちが生き返るような気がします。ネット配信に比べれば少ない人数なのでしょうが、そんな反応を得ることは代え難いものです。

──では最後に。『さよならテレビ』は、映画館でどんな反応が返ってくると思いますか?

阿武野 怖いですよね。テレビも不特定多数に出す怖さがありますが、映画はお金を出して映画館に観に来てくれる生身の人たちですから、凄く怖いです。でも、それは、すごく楽しみでもあります。

圡方 自分たちのことを描いているので、極論すれば「これはドキュメンタリーなのか」さえも自分ではよくわからないんです。自分自身20年以上テレビの現場で働いているベテラン選手なので、用語とか業務の流れとか当たり前に感じていることが多すぎて、一般の人たちが見て何がわからないのかもわからないんですよね。どこに常識のラインを置くかということもとても気をつけました。

──業界で話題になったときとはまた違った種類の感想も出てくるかもしれないですね。

圡方 おそらく、みんなが「満足せず」に帰るのではないかと思っています。『さよならテレビ』は、テレビのいい部分を描くわけでもなく、かといって、ありがちな『テレビの闇』を描いているわけでもない。テレビを取り巻く構造には問題が多いものの、そこで働く個人を見れば、決して憎めないことがわかります。スッキリとわかりやすい結論を得られる内容ではないんです。よくまとまっていた、って言われるのが作り手としては一番悲しいんですよね。


インタビュー|森永真弓
構成|萩原雄太(かもめマシーン)
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●東海テレビ…《テレビの危機的な現状を自ら裸になって提示…とはいえ…「テレビ局が抱える闇はもっと深い」》

2020年01月06日 00時00分26秒 | Weblog


日刊ゲンダイのコラム【高野孟 永田町の裏を読む/「さよならテレビ」はテレビ局が抱える“闇”の一端が見える】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/263030)。

 《東海テレビ制作の映画「さよならテレビ」の試写を見た。数々のドキュメンタリー作品を世に問うたことで知られる同社の取材班が、なんと、自社の夕方のニュース番組を制作する報道局の現場を2年間にわたって追跡し、2018年の同社開局60周年記念番組として放送。言論機関としてのテレビの危機的な現状を自ら裸になって提示しようという、その蛮勇ともいえる試みが話題になった》。

   『●『学校が教えないほんとうの政治の話』(斎藤美奈子著)読了
                …《あなたの政治的ポジションを見つけて…》
    《だいたいみんな、このごろ、まちがえてんのよね。
     「偏らないことがいいことだ」「メディアは中立公正、不偏不党であるべきだ」
     「両論を併記しないのは不公平だ」。そういう寝言をいっているから、
     政治音痴になるのよ、みんな。》
    《あのね、政治を考えるのに「中立」はないの。メディアの役目は
     「中立公正、不偏不党な報道」ではなく「権力の監視」なんです。
     それ、常識。》
    《党派性をもたずに政治参加は無理である。》

 アベ様の政で〝唯一うまく行っている〟《メディアコントロール》。「自主規制、政権を忖度、報道の萎縮」なテレビ業界で…。アベ様のNHK下足番新聞など、メディアがアベ独裁広報機関・広報紙・広報誌となって久しい。そんな中、東海テレビは注目に値する。
 《言論機関としてのテレビの危機的な現状を自ら裸になって提示…とはいえ…「テレビ局が抱える闇はもっと深い」》。《メディア再生の試み》はどこまで功を奏しただろうか。

   『●『創 (12月号)』読了 (2/2)
    「森達也さん『極私的メデェア論』第38回「視点が違えば世界は違う」
     …《フジテレビで一本のドキュメンタリー番組が放送された。タイトルは
     「光と影~光市母子殺害事件弁護団の300日」。…プロデューサーの
     名前は阿武野勝彦。そしてディレクターは斎藤潤一。…テレビ業界で
     煩悩し格闘している人は決して少なくない。…「鬼畜弁護士を被写体に
     するお前が鬼畜だ」と罵倒されたという。…非当事者である僕たちが、
     本当の意味で共有など出来るはずがない》」

   『●ドキュメンタリー『死刑弁護人』: 
      バッシングされ続ける「死刑弁護人」安田好弘さん
   『●司法権力の〝執念〟: 映画『約束 名張毒ぶどう酒事件 死刑囚の生涯』
   『●子供にもSLAPPする国: 三上智恵監督・
        映画『標的の村 ~国に訴えられた沖縄・高江の住民たち~』
   『●木下昌明さん、『死刑弁護人』映画評
   『●血の通わぬ冷たい国の冷たい司法: 「奥西勝死刑囚(87)
                     ・・・・・・死刑囚の心の叫び」は届かず
   『●無残!……『朝日』は、素人に《人を裁くという経験を通じ、
               死刑と向き合い、是非を考え》させたいらしい

   『●「テレビ業界で煩悩し格闘している人は決して少なくない」
              …「隠された歴史を掘りおこす」地方テレビ局
    「優れたドキュメンタリーが、東海テレビ琉球朝日放送南海放送
     といった地方のテレビ局で生み出され、そして映画化される。
     『死刑弁護人』や『標的の村』、『放射線を浴びたX年後』といった作品
     である。
      東海テレビ阿武野勝彦プロデューサーは《映画にすることで、
     作品は命を永らえることができる》、森達也さんは《テレビ業界で煩悩し
     格闘している人は決して少なくない》、そして、木下昌明さん
     《隠された歴史を掘りおこす》と言う」

   『●「自主規制、政権を忖度、報道の萎縮」なテレビ業界で、
              「『よく撮って、知らせてくれた』…お褒めの声」
    「『LITERA 本と雑誌の知を再発見』(…)の編集部による
     インタビュー記事【東海テレビ・阿武野プロデューサーを直撃! 
     ヤクザの人権、犯罪弁護団、安保批判…萎縮状況の中で
     なぜ東海テレビだけが踏み込んだドキュメンタリーをつくれるのか】」
    「「圧力、自主規制、政権を忖度、報道の萎縮…テレビ業界」で
     「異彩を放つ刺激的なドキュメンタリー」を放ち続ける東海テレビ。
     阿武野勝彦氏は「ど真ん中の仕事…ドキュメンタリーの真ん中」であり、
     そんな仕事には「『よく撮って、知らせてくれた』…
     お褒めの声のほうが多い」そうだ」

   『●「自主規制、政権を忖度、報道の萎縮」なテレビ業界で…
             東海テレビ『ヤクザと憲法』の意味が、今、分かる
    《東海テレビが半年間、ヤクザに密着したドキュメンタリー映画
     「ヤクザと憲法」…▼暴排条例人ごとと思っていたが、別の法律が
     ブーメランのように自分の身に降りかかろうとしている… 
     ▼…金田勝年法相のあいまいな答弁の理由の一つが鮮明になった》


   『●《新聞を含むマスコミは…「客観中立で、常に事実と
     正論を語る」という自画像を描き、自ら縛られてきた》
    「沖縄タイムスの阿部岳さんのコラム【[大弦小弦]
     「さよならテレビ」、とテレビが言う。】…《東海テレビ
     制作したドキュメンタリー番組のタイトルである…
     ▼新聞を含むマスコミは逆に「客観中立で、常に事実と正論を語る
     という自画像を描き、自ら縛られてきた…▼澤村ディレクターは今、
     「番組はメディア再生の試みだと受け止めている」と話す。
     さよならマスコミ、さよなら予定調和、さよなら自主規制。
     こんにちは、自由で新しい表現。(阿部岳)》」

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https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/263030

高野孟 ジャーナリスト
永田町の裏を読む
「さよならテレビ」はテレビ局が抱える“闇”の一端が見える
2019/10/10 06:00

     (東海テレビ公式HPから)

 東海テレビ制作の映画「さよならテレビ」の試写を見た。数々のドキュメンタリー作品を世に問うたことで知られる同社の取材班が、なんと、自社の夕方のニュース番組を制作する報道局の現場を2年間にわたって追跡し、2018年の同社開局60周年記念番組として放送。言論機関としてのテレビの危機的な現状を自ら裸になって提示しようという、その蛮勇ともいえる試みが話題になった。それをさらに映像シーンを追加して劇場用の映画として仕立て直したのがこの作品である。

 そのニュース番組は視聴率が低迷していて、同時間帯の各局比較でほぼ常時4位。キャスターを交代させ、グルメ系のコーナーが受けがいいと見ればそちらに傾きそうになったり、見た目に面白いだけのいわゆる「絵になる」シーンを多用したりと四苦八苦。報道局長は見学に来た小学生たちに「権力を監視するのが報道の使命だ」と建前を語るが、現実にはそんな青くさいことを言うスタッフはおらず、ただ一人、契約社員として加わっている50歳のフリー記者のSが周囲の反応にめげそうになりながらも「共謀罪」の問題で番組を作って気を吐いている

 「働き方改革」とかで残業が月100時間を超えることは絶対禁止とお達しがあり、サラリーマン社員としてはそれに従わざるを得ないけれども、視聴率を上げるために取材を増やそうとすれば、契約社員や下請け制作会社からの派遣社員にしわ寄せがいくばかり。そういう中で、「Z印」の番組も増えていく。Zは「ぜひもの」、スポンサー企業からの注文通りの「よいしょ番組」である

 このような、テレビのニュース番組の制作現場の悪循環スパイラルともいうべき現実が、生々しく描かれていて、そこにこの作品の価値がある。

 テレビ放映を見た同社の重役が「会社のイメージを毀損した」と取材班を激しく非難したそうだが、むべなるかな。とはいえ、長年にわたりテレビ報道の現場で仕事をした経験がある私から見ると、この描き方はまだ甘すぎる。社内取材ゆえの奥歯にモノが挟まったかの表現では、私なら何を指摘しようとしているのか容易に想像がつくけれども、一般の観客にそれが伝わるかどうか。

 終わり近くでSが語っているように「テレビ局が抱える闇はもっと深い」のである。ともあれ、映画は来年1月2日から東京・ポレポレ東中野と名古屋・シネマテークでロードショー公開されるので、ぜひご覧下さい。
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●《新聞を含むマスコミは…「客観中立で、常に事実と正論を語る」という自画像を描き、自ら縛られてきた》

2019年04月27日 00時00分47秒 | Weblog

[『学校が教えないほんとうの政治の話』(斎藤美奈子著、ちくまプリマ―新書257)↑]



沖縄タイムスの阿部岳さんのコラム【[大弦小弦]「さよならテレビ」、とテレビが言う。】(https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/408962)。

 《東海テレビが制作したドキュメンタリー番組のタイトルである…▼新聞を含むマスコミは逆に「客観中立で、常に事実と正論を語るという自画像を描き、自ら縛られてきた…▼澤村ディレクターは今、「番組はメディア再生の試みだと受け止めている」と話す。さよならマスコミ、さよなら予定調和、さよなら自主規制。こんにちは、自由で新しい表現。(阿部岳)》

   『●『学校が教えないほんとうの政治の話』(斎藤美奈子著)読了
                …《あなたの政治的ポジションを見つけて…》
    《だいたいみんな、このごろ、まちがえてんのよね。
     「偏らないことがいいことだ」「メディアは中立公正、不偏不党であるべきだ」
     「両論を併記しないのは不公平だ」。そういう寝言をいっているから、
     政治音痴になるのよ、みんな。》
    《あのね、政治を考えるのに「中立」はないの。メディアの役目は
     「中立公正、不偏不党な報道」ではなく「権力の監視」なんです。
     それ、常識。》
    《党派性をもたずに政治参加は無理である。》

 「自主規制、政権を忖度、報道の萎縮」なテレビ業界で…。アベ様のNHK下足番新聞など、メディアがアベ独裁広報機関・広報紙・広報誌となって久しい。そんな中、東海テレビは注目に値する。
 以前の東京新聞の記事【地方TV局からスクリーンへ ドキュメンタリーの魅力発信】で、《東海テレビ・阿武野勝彦プロデューサー…「ヤクザと憲法」を作ったが、昔なら「ヤクザ」は放送できないと思ってしまっていた。知らないうちに思考停止になっていたが、何かを考えるようになった。停止している思考を回してみると、豊かな表現につながる映画化によってテレビにも豊かな世界を描く人がいると観客に気付いてもらえた》。

   『●『創 (12月号)』読了 (2/2)
    「森達也さん『極私的メデェア論』第38回「視点が違えば世界は違う」
     …《フジテレビで一本のドキュメンタリー番組が放送された。タイトルは
     「光と影~光市母子殺害事件弁護団の300日」。…プロデューサーの
     名前は阿武野勝彦。そしてディレクターは斎藤潤一。…テレビ業界で
     煩悩し格闘している人は決して少なくない。…「鬼畜弁護士を被写体に
     するお前が鬼畜だ」と罵倒されたという。…非当事者である僕たちが、
     本当の意味で共有など出来るはずがない》」

   『●ドキュメンタリー『死刑弁護人』: 
      バッシングされ続ける「死刑弁護人」安田好弘さん
   『●司法権力の〝執念〟: 映画『約束 名張毒ぶどう酒事件 死刑囚の生涯』
   『●子供にもSLAPPする国: 三上智恵監督・
        映画『標的の村 ~国に訴えられた沖縄・高江の住民たち~』
   『●木下昌明さん、『死刑弁護人』映画評
   『●血の通わぬ冷たい国の冷たい司法: 「奥西勝死刑囚(87)
                     ・・・・・・死刑囚の心の叫び」は届かず
   『●無残!……『朝日』は、素人に《人を裁くという経験を通じ、
               死刑と向き合い、是非を考え》させたいらしい

   『●「テレビ業界で煩悩し格闘している人は決して少なくない」
              …「隠された歴史を掘りおこす」地方テレビ局
    「優れたドキュメンタリーが、東海テレビ琉球朝日放送南海放送
     といった地方のテレビ局で生み出され、そして映画化される。
     『死刑弁護人』や『標的の村』、『放射線を浴びたX年後』といった作品
     である。
      東海テレビ阿武野勝彦プロデューサーは《映画にすることで、
     作品は命を永らえることができる》、森達也さんは《テレビ業界で煩悩し
     格闘している人は決して少なくない》、そして、木下昌明さん
     《隠された歴史を掘りおこす》と言う」。

   『●「自主規制、政権を忖度、報道の萎縮」なテレビ業界で、
              「『よく撮って、知らせてくれた』…お褒めの声」
    「『LITERA 本と雑誌の知を再発見』(…)の編集部による
     インタビュー記事【東海テレビ・阿武野プロデューサーを直撃! 
     ヤクザの人権、犯罪弁護団、安保批判…萎縮状況の中で
     なぜ東海テレビだけが踏み込んだドキュメンタリーをつくれるのか】」
    「「圧力、自主規制、政権を忖度、報道の萎縮…テレビ業界」で
     「異彩を放つ刺激的なドキュメンタリー」を放ち続ける東海テレビ。
     阿武野勝彦氏は「ど真ん中の仕事…ドキュメンタリーの真ん中」であり、
     そんな仕事には「『よく撮って、知らせてくれた』…
     お褒めの声のほうが多い」そうだ」

   『●「自主規制、政権を忖度、報道の萎縮」なテレビ業界で…
             東海テレビ『ヤクザと憲法』の意味が、今、分かる
    《東海テレビが半年間、ヤクザに密着したドキュメンタリー映画
     「ヤクザと憲法」…▼暴排条例人ごとと思っていたが、別の法律が
     ブーメランのように自分の身に降りかかろうとしている… 
     ▼…金田勝年法相のあいまいな答弁の理由の一つが鮮明になった》

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https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/408962

[大弦小弦]「さよならテレビ」、とテレビが言う。
2019年4月15日 08:04

 「さよならテレビ」、とテレビが言う。東海テレビが制作したドキュメンタリー番組のタイトルである。東海エリアで昨年9月、1度放送されただけなのに、手から手へとDVDが渡り、口コミで議論が広がっている

▼土方(ひじかた)宏史(こうじ)ディレクターが社内にカメラを向ける。上司が勝手に取材対象にされてる「やめろ」と怒る。視聴率アップと残業代カットが同時に命じられる。舞台裏の矛盾と苦悩を生々しく描く

▼前代未聞の番組作りを、それでも「ぬるい」と言い放つのは被写体の一人である澤村慎太郎ディレクター。「現実を都合よく切り取って、テレビ的現実を生産してるだけじゃないか」。そのシーンもまた、番組に収める

▼人間が取材テーマや相手を選び、番組に仕上げる以上、純粋な客観報道はあり得ない。必ず作り手の意図が入る。そのことを徹底して、正直に、告白する

▼新聞を含むマスコミは逆に「客観中立で、常に事実と正論を語るという自画像を描き、自ら縛られてきた。インターネットの普及などでより多様な情報に触れた市民が不信を抱き、離れていったのは当然なのかもしれない

▼澤村ディレクターは今、「番組はメディア再生の試みだと受け止めている」と話す。さよならマスコミ、さよなら予定調和、さよなら自主規制。こんにちは、自由で新しい表現。(阿部岳
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●《袴田巌さんは、いまも、死刑囚のまま》だ…政権や検察に忖度した東京高裁、そして、絶望的な最「低」裁

2018年10月29日 00時00分55秒 | Weblog


NTVの【NNNドキュメント’18我、生還す -神となった死刑囚・袴田巖の52年-】(http://www.ntv.co.jp/document/backnumber/archive/post-110.html)。

 《今年6月、東京高裁が再審開始を取り消した「袴田事件」。前代未聞の釈放から4年半、袴田巖さんは死刑囚のまま、姉と二人故郷浜松で暮らす》

 袴田事件…検察=《狼は本音を明かす。「おまえがどんな言い訳をしても食べないわけにはいかないのだ》。あまりに愚かしい検察、そして、東京高裁。身内が犯した犯罪を、意地でも認めない訳だ。袴田さんが自白したのかどうかも疑わしく、尋問時のテープに警察官の脅迫的尋問は残っていても、袴田さんの「自白」は残っていない。

 袴田巖袴田巌)さん「1審の裁判官の熊本」「人間、生きてりゃぁ、会えるんだね」。入院中の熊本典道さんとの10分間の面会が実現。それにしても、お姉さん袴田秀子さんは凄い人だ。東京高裁のデタラメに対しても…「50年闘ってきました。これからも闘っていきます」。
 三権分立からほど遠く、法治国家として公正に法に照らした「司法判断」ができず、アベ様ら政権に忖度した「政治判断」乱発な、ニッポン国の最「低」裁に何を期待できようか…。《巌さんは、いまも、死刑囚のまま》だ。

   『●死刑制度存置: 袴田事件にどう責任?、そして、飯塚事件の絶望感
   『●奥西勝冤罪死刑囚が亡くなる:  
        訴えることが出来なくなるのを待った司法の残酷さ!
   『●袴田冤罪事件を機に死刑制度の再考ができない我国
   『●名張毒ぶどう酒事件という冤罪
   『●「疑わしきは罰する」名張毒ぶどう酒事件、あ~っため息が・・・
   『●司法権力の〝執念〟:
           映画『約束 名張毒ぶどう酒事件 死刑囚の生涯』

   『●血の通わぬ冷たい国の冷たい司法: 「奥西勝死刑囚(87)
                     ・・・・・・死刑囚の心の叫び」は届かず

   『●名張毒ぶどう酒事件第八次再審請求審:  
         検証もせずに、今度は新証拠ではないとは!
   『●「触らぬ神にたたりなし、ということなのか」?  
      訴えることが出来なくなるのを待つ司法の残酷さ!
   『●「あたいはやっちょらん」の叫び!…
      「だれより責任の重いのが…でっち上げを追認した裁判官」
   『●39年間「あたいはやっちょらん」、
     一貫して無実を訴えてきた90歳の原口アヤ子さんに早く無罪判決を

   『●冷酷な司法…【NNNドキュメント’18/
       あたいはやっちょらん 大崎事件 再審制度は誰のもの?】
   『●袴田事件…検察=《狼は本音を明かす。
      「おまえがどんな言い訳をしても食べないわけにはいかないのだ」》
    《狼は本音を明かす。「おまえがどんな言い訳をしても食べないわけには
     いかないのだ▼袴田さんの無実を信じる人にとってはどうあっても狼に
     許されぬイソップ寓話(ぐうわ)の羊を思い出すかもしれない…
     検察と裁判所を納得させる羊の反論の旅はなおも続くのか
     ▼事件から五十二年長すぎる旅である

   『●飯塚事件の闇…2008年10月16日足利事件の
       再鑑定で死刑停止されるべきが、10月28日に死刑執行

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http://www.ntv.co.jp/document/backnumber/archive/post-110.html

NNNドキュメント’18

2018年10月14日(日) 24:55
我、生還す
-神となった死刑囚・袴田巖の52年-

今年6月、東京高裁が再審開始を取り消した「袴田事件」。前代未聞の釈放から4年半、袴田巖さんは死刑囚のまま、姉と二人故郷浜松で暮らす。

そんな袴田さんを釈放当日から記録し続けた密着映像。そこに映るのは、死刑の恐怖に晒され、精神を患い妄想に囚われた姿。そして自由の中で、再び穏やかさを取り戻していく姿だ。事件から半世紀、いまだ覆らない死刑判決。遂に袴田さんは、死刑判決を下した元裁判官との再会を果たす。


語り/萩原聖人  制作/中京テレビ  放送枠/55分

再放送     
10月21日(日)11:00~ BS日テレ
10月21日(日)5:00~/24:00~ CS「日テレNEWS24」
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●袴田事件…検察=《狼は本音を明かす。「おまえがどんな言い訳をしても食べないわけにはいかないのだ」》

2018年06月14日 00時00分46秒 | Weblog


東京新聞の社説【再審への道 「疑わしきは罰せず」だ】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2018061202000170.html)と、
コラム【筆洗】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2018061202000135.html

 《五十二年前の強盗殺人事件で死刑が確定していた袴田巌さんの再審開始決定を東京高裁が取り消した。血痕のDNA型への評価の違いだ。司法は当時の捜査手法への厳しい目があるのを知るべきだ冤罪はまず犯人とされた人に罪をかぶせる不正義がある。同時に真犯人を取り逃がす不正義を伴う。この二重の不正義がある》。
 《狼は本音を明かす。「おまえがどんな言い訳をしても食べないわけにはいかないのだ」▼袴田さんの無実を信じる人にとってはどうあっても狼に許されぬイソップ寓話(ぐうわ)の羊を思い出すかもしれない…検察と裁判所を納得させる羊の反論の旅はなおも続くのか事件から五十二年長すぎる旅である》。

 《二重の不正義》を認めたくない検察、それを見て見ぬふりする裁判所。木谷明さんや熊本典道さんの話や訴えになぜ耳を傾けようともしないのか…。4年も待たせて、この仕打ち、さらに待てという。《検察と裁判所を納得させる羊の反論の旅はなおも続くのか事件から五十二年長すぎる旅である》。検察や裁判所は、冷酷にも「沈黙」を、訴えることが出来なくなることを待っているとしか思えない。
 証拠も無く最高刑・最悪刑で罰する、死刑にする、Death Penalty…冷酷な検察、無能な裁判所。「疑わしきは罰する」「疑わしくなくても罰する」…《どうあっても狼に許されぬイソップ寓話》。検察や警察という《狼》の《本音…「おまえがどんな言い訳をしても食べないわけにはいかないのだ」》。

   『●死刑制度存置: 袴田事件にどう責任?、そして、飯塚事件の絶望感
   『●奥西勝冤罪死刑囚が亡くなる:  
        訴えることが出来なくなるのを待った司法の残酷さ!
   『●袴田冤罪事件を機に死刑制度の再考ができない我国
   『●名張毒ぶどう酒事件という冤罪
   『●「疑わしきは罰する」名張毒ぶどう酒事件、あ~っため息が・・・
   『●司法権力の〝執念〟:
           映画『約束 名張毒ぶどう酒事件 死刑囚の生涯』

   『●血の通わぬ冷たい国の冷たい司法: 「奥西勝死刑囚(87)
                     ・・・・・・死刑囚の心の叫び」は届かず

   『●名張毒ぶどう酒事件第八次再審請求審:  
         検証もせずに、今度は新証拠ではないとは!
   『●「触らぬ神にたたりなし、ということなのか」?  
      訴えることが出来なくなるのを待つ司法の残酷さ!
   『●「あたいはやっちょらん」の叫び!…
      「だれより責任の重いのが…でっち上げを追認した裁判官」
   『●39年間「あたいはやっちょらん」、
     一貫して無実を訴えてきた90歳の原口アヤ子さんに早く無罪判決を

   『●冷酷な司法…【NNNドキュメント’18/
       あたいはやっちょらん 大崎事件 再審制度は誰のもの?】

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http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2018061202000170.html

【社説】
再審への道 「疑わしきは罰せず」だ
2018年6月12日

 五十二年前の強盗殺人事件で死刑が確定していた袴田巌さんの再審開始決定を東京高裁が取り消した。血痕のDNA型への評価の違いだ。司法は当時の捜査手法への厳しい目があるのを知るべきだ

 袴田さんの事件は長く冤罪(えんざい)との疑いの声があった。一九六六年に起きた静岡県の旧清水市で一家四人が殺害された事件だ。

 再審開始を認めない決定に、十一日の東京高裁前では「不当決定」と書かれた垂れ幕が掲げられた。

 冤罪はまず犯人とされた人に罪をかぶせる不正義がある。同時に真犯人を取り逃がす不正義を伴う。この二重の不正義がある。

 元裁判官の木谷明氏の持論である。裁判官時代に約三十件もの無罪判決を書いた経験を持つ。一件を除き検察は控訴すらできなかった。その木谷氏の著書「『無罪』を見抜く」(岩波書店)にはこんなくだりがある。

   <冤罪は本当に数限りなくある、と思います。最近、いくつか有名な
     冤罪事件の無罪判決が報道されていますが、あれはあくまで
     氷山の一角ですよ。(中略)『なぜ、こんな証拠で有罪になるのだ
     と怒りたくなる判決がたくさんあります>

 袴田さんの事件では一審で死刑判決に関わった元裁判官の熊本典道氏が「無罪だと確信したが、裁判長ともう一人の陪席判事が有罪と判断し、合議の結果で死刑判決が決まった」と二〇〇七年に明かした。熊本氏自身も判決言い渡し後に、良心の呵責(かしゃく)に耐えかねて裁判官を辞職したとも語った。

 「疑わしきは被告人の利益に」という言葉は刑事裁判の原則で、再審でも例外ではない。ところが日本の検察はまるでメンツを懸けた勝負のように、再審開始の地裁決定にも「抗告」で対抗する。間違えていないか。再審は請求人の利益のためにある制度で、検察組織の防御のためではない

 かつ、検察はかき集めた膨大な証拠も不利なものは隠したりする。今回も新たに開示された取り調べ録音テープから、捜査員が袴田さんをトイレに行かせず、取調室に持ち込んだ便器に小便をさせた行為などがわかった。

 着衣に付いた血痕のDNA型の判定などで地裁と高裁の判断は分かれた。だが、問題なのは再審制度の在り方にもある。無実の人を救済せねばならないのは検察も同じではないか。最高裁では死刑囚の再審という究極の人権問題にも道筋を示してもらいたい。
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http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2018061202000135.html

【コラム】
筆洗
2018年6月12日

 羊が川で水を飲んでいるのを見かけた狼(おおかみ)がもっともらしい理由をつけてその羊を食べてしまおうと考えた。「おい、おれの水をにごらせているぞ」▼羊は反論する。「私はほんの口先で飲んだだけです。それに飲んでいるのはあなたよりも川下です」。あきらめない狼は別の理由を考える。「そういえば、おまえは去年、俺の親父(おやじ)の悪口を言った」。羊はこれにも反論する。「去年なら、まだ生まれていません」。狼は本音を明かす。「おまえがどんな言い訳をしても食べないわけにはいかないのだ」▼袴田さんの無実を信じる人にとってはどうあっても狼に許されぬイソップ寓話(ぐうわ)の羊を思い出すかもしれない。一九六六年、一家四人が殺害された事件で、東京高裁は死刑が確定した袴田巌さんの再審開始を認めた静岡地裁の決定を取り消した。つまりは、袴田さんが「犯人」なのだと▼検察の主張に対して反論、反証を積み重ねた結果、静岡地裁の再審開始を勝ち取ったのは二〇一四年。同時に釈放され、死刑は執行停止となっていた。今回、死刑と拘置の執行停止は取り消されなかったものの、再びの重い日々となるだろう▼東京高裁が再審を退けた最大の理由は袴田さん犯人説と結び付かなかったDNA鑑定に対する信ぴょう性。検察と裁判所を納得させる羊の反論の旅はなおも続くのか事件から五十二年長すぎる旅である。
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●「死刑という刑罰」: 飯塚事件では「冤罪被害者」を死刑…「冤罪被害者」の命を、最早、償いようもない

2018年05月04日 00時00分02秒 | Weblog


レイバーネットのコラム【●木下昌明の映画の部屋 第239回/死刑映画週間『獄友』『白と黒』など8本を上映〜「死刑という刑罰」を考える】(http://www.labornetjp.org/news/2018/0216eiga)。

 《金聖雄(キム・ソンウン)監督の『獄友(ごくとも)』は、日本で起きた狭山袴田布川足利といったよく知られた殺人事件で長期拘束された5人の「冤罪(えんざい)被害者」に焦点を当てたドキュメンタリー。彼らはなぜウソの自白をしたのか、獄中で何があったのか? 互いに「獄友」と励まし合ってきたことなどが描かれる》。

   『●氷見事件(富山冤罪事件)の冤罪被害者のいま
                 ・・・「人生の歯車は狂ったまま」
   『●「人生の歯車は狂ったまま」:
       東京新聞・桐山桂一さん「冤罪とは犯罪よりも罪深い刑罰」

   『●名張毒ぶどう酒事件という冤罪
   『●「疑わしきは罰する」名張毒ぶどう酒事件、あ~っため息が・・・
   『●司法権力の〝執念〟:
           映画『約束 名張毒ぶどう酒事件 死刑囚の生涯』

   『●血の通わぬ冷たい国の冷たい司法: 「奥西勝死刑囚(87)
                     ・・・・・・死刑囚の心の叫び」は届かず

   『●名張毒ぶどう酒事件第八次再審請求審:  
         検証もせずに、今度は新証拠ではないとは!
   『●「触らぬ神にたたりなし、ということなのか」?  
      訴えることが出来なくなるのを待つ司法の残酷さ!
   『●司法権力の〝執念〟: 映画『約束 名張毒ぶどう酒事件 死刑囚の生涯』
   『●奥西勝冤罪死刑囚が亡くなる: 
        訴えることが出来なくなるのを待った司法の残酷さ!
   『●血の通わぬ冷たい国の冷たい司法: 「奥西勝死刑囚(87)
                     ・・・・・・死刑囚の心の叫び」は届かず

 例えば、氷見事件では、今も「人生の歯車は狂ったまま」だそうだ。
 例えば、名張毒ぶどう酒事件奥西勝さんは、訴えることが出来なくなるのを…冷酷。
 例えば、飯塚事件では、冤罪者・久間三千年さんを死刑・殺人・私刑。「冤罪被害者」の命を、最早、償いようもない。
 《安倍政権下での死刑執行は31》…だそうだ。

   『●NNNドキュメント’13: 
      『死刑執行は正しかったのか 飯塚事件 “切りとられた証拠”』
   『●①飯塚事件冤罪者を死刑執行:「死刑存置か? 
         廃止か?」…話題にも上らない、死刑賛成派8割なニッポン
   『●②飯塚事件冤罪者を死刑執行:「死刑存置か? 
         廃止か?」…話題にも上らない、死刑賛成派8割なニッポン
   『●飯塚事件冤罪者を国家が死刑執行、
       「この重すぎる現実」: 無惨…「死刑執行で冤罪を隠蔽」

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http://www.labornetjp.org/news/2018/0216eiga

木下昌明の映画の部屋 : 死刑映画週間『獄友』『白と黒』など8本を上映


木下昌明の映画の部屋 第239回
死刑映画週間『獄友』『白と黒』など8本を上映〜「死刑という刑罰」を考える

 死刑って何だろう。なぜ廃止にならないのか。これまで映画でも絞首刑をはじめ、ガス室、銃殺、首に金輪をはめてネジで絞めあげるなどの数々の処刑を見てきたが、そんな残酷シーンに衝撃を受けても、いつしか忘れてしまう。

 死刑は世界的にみれば廃止に向かっている。隣国の韓国では20年間も執行されていない。が、日本をはじめ中国や北朝鮮はいまだに続いている。これでいいのか?

 「死刑という刑罰」を考える映画週間と銘打ち、8本の映画と8人の「語る人」によるイベントを2月17日に開催する。

 新作の金聖雄(キム・ソンウン)監督の『獄友(ごくとも)』は、日本で起きた狭山袴田布川足利といったよく知られた殺人事件で長期拘束された5人の「冤罪(えんざい)被害者」に焦点を当てたドキュメンタリー。彼らはなぜウソの自白をしたのか、獄中で何があったのか? 互いに「獄友」と励まし合ってきたことなどが描かれる。

 イスラエルの『スペシャリスト~自覚なき殺戮(さつりく)者』は、ユダヤ人を強制収容所に送り込んだナチスの親衛隊中佐アイヒマンの裁判記録。ここから哲学者ハンナ・アーレントが追究した‟凡庸”な悪の本質もあぶり出されてくる。

 中山節夫監督の『新・あつい壁』は、ルポライターの主人公が、無実なのに死刑にされた男の事件を追った劇映画。

 堀川弘道監督の『白と黒』は1963年と旧作ながら面白い。死刑廃止論者の弁護士が妻を殺されたのに犯人の弁護を買ってでる――犯人像が二転三転するミステリー。そこから何がみえてくるのか?

 その他『プリズン・エクスペリメント』『HER MOTHER 娘を殺した死刑囚との対話』『弁護人』『ヒトラーへの285枚の葉書』など。『ヒトラー……』にはギロチンがちらりと出てくるが、胸にぐさり――。これらの作品を素材に金聖雄、鵜飼哲(さとし)、黄英治(ファン・ヨンチ)、坂上香、森達也、佐藤慶紀、太田昌国氏らが語る。

 ちなみに安倍政権下での死刑執行は31人。(『サンデー毎日』2018年2月25号)

※2月17日~23日東京・渋谷ユーロスペースにて。問い合わせ03-3461-0211

〔追記〕『ヒトラーへの285枚の葉書』についてわたしが語ることになりました。改めて見直すと、死刑がどうのの問題を超えて、なかなか奥行の深い作品で、考えさせられました。
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●冷酷な司法…【NNNドキュメント’18/あたいはやっちょらん 大崎事件 再審制度は誰のもの?】

2018年05月01日 00時00分06秒 | Weblog


NTVのテレビ【NNNドキュメント’18/あたいはやっちょらん 大崎事件 再審制度は誰のもの?】(http://www.ntv.co.jp/document/backnumber/archive/post-82.html)。

 《原口アヤ子さん(90)。…出所後「自白は強要されたものだ」と主張した。原口さんが再審を求めて22年。…再審制度の目的は「罪のない人の救済」。だがなぜ再審は始まらないのか。制度の在り方を問う》。

   『●「「3.11」から2年③ 東北復興と壁」
         /『週刊金曜日』(2013年3月15日、935号)について
    「山口正紀さん【裁判長の訴訟指揮も報じるべきだ 大崎事件再審請求】、
     「冤罪は警察・検察だけで作られるものではない。…
     マスメディアにも責任…。だが、だれより責任の重いのが、
     無実の訴えに耳を貸さず、でっち上げを追認した裁判官だろう」」

   『●知らなかった冤罪事件: 鹿児島大崎事件
   『●「飯塚事件」「福岡事件」「大崎事件」
       ・・・・・・に係わる弁護士たちで『九州再審弁護連絡会』発足

   『●「あたいはやっちょらん」の叫び!…
      「だれより責任の重いのが…でっち上げを追認した裁判官」
    《「やってないものは、やってない」-。殺人罪で服役した原口アヤ子さんは
     一貫して無実を叫んだ。その願いは第三次の再審請求でやっと重い扉を
     開けた。裁判所は早く無実を認めるべきである》。
    「《あたいはやっちょらん》…《だれより責任の重いのが…
     でっち上げを追認した裁判官》、《鹿児島地裁は証拠開示を認めず、
     原口さんの無実の訴えに再審の重い扉を開くことはなかった》。
       年老いた原口アヤ子さん…。無慈悲な司法、長年月に渡る放置
     というか見殺し。司法の「」だ…《原口さんは既に九十歳。三審制でも
     過去二回の再審請求でも救えなかった。司法界の恥と刻まれる》」

   『●39年間「あたいはやっちょらん」、
     一貫して無実を訴えてきた90歳の原口アヤ子さんに早く無罪判決を

    《重い再審の扉が大きく開き、光が差し込んだ。「大崎事件」の
     第3次再審請求即時抗告審。昨年6月の鹿児島地裁決定に続き、
     福岡高裁宮崎支部も再審開始を認めた12日、弁護団や
     支援者たちは喜びに包まれた。逮捕から39年一貫して無実
     訴えてきた原口アヤ子さんも今は90歳で、残された時間は限られる。
     「命あるうちに無罪判決を」。願いは今度こそ届くのか-》

 逮捕から39年間の「あたいはやっちょらん」の叫び!…「だれより責任の重いのが…でっち上げを追認した裁判官」。そして、今、《昨年6月の鹿児島地裁決定に続き、福岡高裁宮崎支部も再審開始を認めた》にも係わらず、なぜ再審は始まらないのか? 2回も再審開始を地裁が決めたにもかかわらず、検察の抗告がいたずらに時間を浪費し、有罪か無罪かを争うのではなく、再審開始かどうかをいつまでも争う。また、証拠を警察が独占し、場合によっては隠蔽している可能性すら指摘されている。
 冷酷な司法。警察・検察・裁判所は、原口アヤ子さんが「沈黙すること」を、冷酷にも、待っているのではないのか? 彼/彼女らは、自分たちがソレに加担しているという意識はないのか?
 冤罪者を死刑によって、「沈黙させて」もいる。飯塚事件では、決して再審は認められない…《司法権力の“執念”》。《再審制度の目的…「罪のない人の救済」》は、死刑後に達成されても…。
 原口さんは、かつて言っていたそうだ、「やっていない罪を受けて、死ぬことはできません」。

   『●血の通わぬ冷たい国の冷たい司法: 「奥西勝死刑囚(87)
                     ・・・・・・死刑囚の心の叫び」は届かず
   『●司法権力の〝執念〟: 映画『約束 名張毒ぶどう酒事件 死刑囚の生涯』
    《別の意味で恐るべし、司法権力の“執念”

   『●NNNドキュメント’13: 
      『死刑執行は正しかったのか 飯塚事件 “切りとられた証拠”』
   『●①飯塚事件冤罪者を死刑執行:「死刑存置か? 
         廃止か?」…話題にも上らない、死刑賛成派8割なニッポン
   『●②飯塚事件冤罪者を死刑執行:「死刑存置か? 
         廃止か?」…話題にも上らない、死刑賛成派8割なニッポン
   『●飯塚事件冤罪者を国家が死刑執行、「この重すぎる現実」:
                       無惨…「死刑執行で冤罪を隠蔽」

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http://www.ntv.co.jp/document/backnumber/archive/post-82.html

2018年2月18日(日) 24:55
あたいはやっちょらん
大崎事件 再審制度は誰のもの?

1979年鹿児島県大崎町で男性が牛小屋の堆肥の中から遺体で発見された。逮捕されたのは義姉の原口アヤ子さん(90)。共犯とされた親族3人の自白が決めてだったが、出所後「自白は強要されたものだ」と主張した。原口さんが再審を求めて22年。鹿児島地裁は2度も再審開始の決定を出したが、検察側の不服申し立てに阻まれている。再審制度の目的罪のない人の救済。だがなぜ再審は始まらないのか。制度の在り方を問う。

ナレーター/湯浅真由美 制作/鹿児島読売テレビ 放送枠/30分

再放送
2月25日(日)11:00~ BS日テレ
2月25日(日)5:00~/24:00~ CS「日テレNEWS24」
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●39年間「あたいはやっちょらん」、一貫して無実を訴えてきた90歳の原口アヤ子さんに早く無罪判決を

2018年04月08日 00時00分25秒 | Weblog


西日本新聞の記事【無実の叫び、壁破る 大崎事件高裁再審決定】(https://www.nishinippon.co.jp/nnp/national/article/400629/)。

 《重い再審の扉が大きく開き、光が差し込んだ。「大崎事件」の第3次再審請求即時抗告審。昨年6月の鹿児島地裁決定に続き、福岡高裁宮崎支部も再審開始を認めた12日、弁護団や支援者たちは喜びに包まれた。逮捕から39年一貫して無実を訴えてきた原口アヤ子さんも今は90歳で、残された時間は限られる。「命あるうちに無罪判決を」。願いは今度こそ届くのか-》。

   『●「「3.11」から2年③ 東北復興と壁」
         /『週刊金曜日』(2013年3月15日、935号)について
    「山口正紀さん【裁判長の訴訟指揮も報じるべきだ 大崎事件再審請求】、
     「冤罪は警察・検察だけで作られるものではない。…
     マスメディアにも責任…。だが、だれより責任の重いのが、
     無実の訴えに耳を貸さず、でっち上げを追認した裁判官だろう」」

   『●知らなかった冤罪事件: 鹿児島大崎事件
   『●「飯塚事件」「福岡事件」「大崎事件」
       ・・・・・・に係わる弁護士たちで『九州再審弁護連絡会』発足

   『●「あたいはやっちょらん」の叫び!…
      「だれより責任の重いのが…でっち上げを追認した裁判官」
    《「やってないものは、やってない」-。殺人罪で服役した原口アヤ子さんは
     一貫して無実を叫んだ。その願いは第三次の再審請求でやっと重い扉を
     開けた。裁判所は早く無実を認めるべきである》。
    「《あたいはやっちょらん》…《だれより責任の重いのが…
     でっち上げを追認した裁判官》、《鹿児島地裁は証拠開示を認めず、
     原口さんの無実の訴えに再審の重い扉を開くことはなかった》。
       年老いた原口アヤ子さん…。無慈悲な司法、長年月に渡る放置
     というか見殺し。司法の「」だ…《原口さんは既に九十歳。三審制でも
     過去二回の再審請求でも救えなかった。司法界の恥と刻まれる》」

 《やってないものは、やってない》《あたいはやっちょらん》。39年間「あたいはやっちょらん」、一貫して無実を訴えてきた90歳の原口アヤ子さんに、早く、《命あるうちに無罪判決を》。

 飯塚事件名張毒ぶどう酒事件など、さらには、核発電絡みの裁判や高江・辺野古の沖縄イジメ判決など…これまで、司法の冷酷さを嫌というほど見せつけられている…。原口さんは、《「あたいはやっちょらん」。何度も繰り返してきたその言葉を発することすら難しくなった》…そうだ。《今なお固い一念をうかがわせていた》…司法は誤りを、今こそ直ぐに、認めるべきではないのか?

   『●名張毒ぶどう酒事件という冤罪
   『●「疑わしきは罰する」名張毒ぶどう酒事件、あ~っため息が・・・
   『●司法権力の〝執念〟:
           映画『約束 名張毒ぶどう酒事件 死刑囚の生涯』

   『●血の通わぬ冷たい国の冷たい司法: 「奥西勝死刑囚(87)
                     ・・・・・・死刑囚の心の叫び」は届かず

   『●名張毒ぶどう酒事件第八次再審請求審:  
         検証もせずに、今度は新証拠ではないとは!
   『●「触らぬ神にたたりなし、ということなのか」?    
         訴えることが出来なくなるのを待つ司法の残酷さ!
   『●「福島の声」を聞き、避難者に寄り添っていたのはアベ様ら?、
                   それとも、経産省前テントひろばの皆さん?
   『●飯塚事件冤罪者を国家が死刑執行、「この重すぎる現実」:
                       無惨…「死刑執行で冤罪を隠蔽」

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https://www.nishinippon.co.jp/nnp/national/article/400629/

無実の叫び、壁破る 大崎事件高裁再審決定
2018年03月12日 17時00分

 重い再審の扉が大きく開き、光が差し込んだ。「大崎事件」の第3次再審請求即時抗告審。昨年6月の鹿児島地裁決定に続き、福岡高裁宮崎支部も再審開始を認めた12日、弁護団や支援者たちは喜びに包まれた。逮捕から39年一貫して無実を訴えてきた原口アヤ子さんも今は90歳で、残された時間は限られる。「命あるうちに無罪判決を」。願いは今度こそ届くのか-。

 午前11時すぎ、裁判所前。弁護団の2人が「高裁で初の再審開始決定!」と書かれた幕を広げると「おおー」「やった」と歓声が上がり、万歳三唱が響いた。森雅美弁護団長は「万感の思いでここまでたどり着いた。アヤ子さんに喜びを伝え、声を聞きたい」。“吉報”に笑みが浮かんだが、その後は表情を引き締め「これで確定して再審を開始し、無罪を勝ち取りたい」と力を込めた。

 原口さんは高裁の“壁”にはね返されてきた。最初の再審請求は2002年、鹿児島地裁が再審開始を認めたが、高裁宮崎支部で04年に取り消された。第2次請求も退けられ、今回は3度目の請求。それゆえ、弁護団や支援者はこの日の決定を万感の思いで迎えた。

 歓喜の輪の中に原口さんの姿はなかった。体は弱り、昨年秋からは入院生活を送る。「あたいはやっちょらん」。何度も繰り返してきたその言葉を発することすら難しくなった。それでも、再審の話になると目の色が変わる。

 12日、入院先の病院で知らせを聞いた原口さんは「ありがとう」と絞り出したという。今月4日、鴨志田祐美弁護団事務局長が「潔白」の意味を込めたダリアを手に訪問した際、「良い知らせを持ってくるよ」と語り掛けると、原口さんは何度もうなずいた。そのまなざしは、今なお固い一念をうかがわせていた

=2018/03/12付 西日本新聞夕刊=
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●「テレビ業界で煩悩し格闘している人は決して少なくない」…「隠された歴史を掘りおこす」地方テレビ局

2016年11月03日 00時00分02秒 | Weblog


東京新聞の砂上麻子記者による記事【地方TV局からスクリーンへ ドキュメンタリーの魅力発信】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/entertainment/news/CK2016103002000175.html)。

 《地方テレビ局のドキュメンタリー映画の先駆けとなったのが、東海テレビ…。11月3日には「ドキュメンタリーの現在」と題して、映画監督の森達也さんや東海テレビの阿武野勝彦さんによるシンポジウムも行われる。また12~18日には「標的の村」や「みんなの学校」など東海テレビ以外の地方局によるドキュメンタリー映画も特集上映…阿武野勝彦プロデューサー(57)に番組を映画化する意義について聞いた》。

 優れたドキュメンタリーが、東海テレビ琉球朝日放送南海放送といった地方のテレビ局で生み出され、そして映画化される。『死刑弁護人』や『標的の村』、『放射線を浴びたX年後』といった作品である。
 東海テレビ阿武野勝彦プロデューサーは《映画にすることで、作品は命を永らえることができる》、森達也さんは《テレビ業界で煩悩し格闘している人は決して少なくない》、そして、木下昌明さん《隠された歴史を掘りおこす》と言う。

   『●『創 (12月号)』読了 (2/2)
    「森達也さん『極私的メデェア論』第38回「視点が違えば世界は違う」
     …《フジテレビで一本のドキュメンタリー番組が放送された。タイトルは
     「光と影~光市母子殺害事件弁護団の300日」。…プロデューサーの
     名前は阿武野勝彦。そしてディレクターは斎藤潤一。…テレビ業界で
     煩悩し格闘している人は決して少なくない。…「鬼畜弁護士を被写体に
     するお前が鬼畜だ」と罵倒されたという。…非当事者である僕たちが、
     本当の意味で共有など出来るはずがない》」

   『●ドキュメンタリー『死刑弁護人』:
      バッシングされ続ける「死刑弁護人」安田好弘さん
    「監督は、東海テレビの斎藤潤一さん。ディレクターは阿武野勝彦さん。
     ヒットすべき、多くの人に是非見てもらいたい映画ですが…
     難しいでしょうかね。死刑制度について考えを巡らせる良い機会になる
     と思うのですが…」
    《阿武野勝彦プロデューサーは映画にすることで、作品は命を永らえる
     ことができる」と話す。昨年、戸塚ヨットスクールの戸塚宏校長を取材した
     「平成ジレンマ」、四日市公害訴訟を取り上げた「青空どろぼう」を
     劇場公開、今回が第三弾。一年半で三本というのは制作者の
     強い思いだろう》

   『●司法権力の〝執念〟: 映画『約束 名張毒ぶどう酒事件 死刑囚の生涯』
    《事件発生当初から蓄積した圧倒的な記録と証言を再検証し、
     本作を作り上げたのは、『平成ジレンマ』『死刑弁護人』の
     齊藤潤一斎藤潤一)(脚本・監督)と阿武野勝彦(プロデューサー)。
     これは、東海テレビ放送の名物ドキュメンタリー「司法シリーズ」を
     手掛ける二人が、カメラが入ることが許されない独房の死刑囚を
     描き出す野心作である》
    《wataitakeharu 東海テレビの司法ドキュメンタリーの中でも、
     名張毒ぶどう酒シリーズは、どれも秀作だが、今回の『約束』
     (2月16日から劇場公開)はその中でも最高傑作だった。 
     http://t.co/75pUkmi9 恐るべし東海テレビの執念、そして、
     別の意味で恐るべし、司法権力の“執念”!02/10 05:22》

   『●子供にもSLAPPする国: 三上智恵監督・
        映画『標的の村 ~国に訴えられた沖縄・高江の住民たち~』
    《木下昌明の映画の部屋・第166回 ●三上智恵監督『標的の村
     「オスプレイ」反対運動の真実――本土には伝えられない「沖縄」》
    《作品は三上が一人で取り組んだものではなく、沖縄の琉球朝日放送
     というローカル局が、三上を中心とした報道スタッフを編成、テレビの
     枠を超えて映画として仕上げた。 最近、この種のドキュメントが目につく
     愛知・東海テレビ放送の『青空どろぼう』、愛媛・南海放送
     『放射線を浴びたX年後』など。その地域放送局ならではの豊富な
     映像資料を使い、過去から引きずっている事件に焦点をあてて、
     隠された歴史を掘りおこす

   『●木下昌明さん、『死刑弁護人』映画評
    「「木下昌明の映画の部屋」(http://www.labornetjp.org/Column/)より、
     齊藤潤一監督『死刑弁護人』の映画評。安田好弘弁護士についての映画」

   『●血の通わぬ冷たい国の冷たい司法: 「奥西勝死刑囚(87)
                     ・・・・・・死刑囚の心の叫び」は届かず
    《▼その生涯を描いた東海テレビ製作の映画『約束』で、仲代達矢さん
     演じる死刑囚は、拘置所の屋上の運動場で叫ぶ。「死んでたまるか、
     生きてやる」。それは無実を信じ続けた家族の心の叫びでもある
     ▼母タツノさんは、貧しい暮らしに耐えながら面会に通い、
     手紙で励まし続けた。「してない事はしたというな。
     しんでもしないというてけ」「ほしいものがあれば母ははだかになっても
     かってやるから手紙でおしえてくれ」》

   『●無残!……『朝日』は、素人に《人を裁くという経験を通じ、
               死刑と向き合い、是非を考え》させたいらしい
    《映画「ふたりの死刑囚」(東海テレビ放送製作、ポレポレ東中野など
     1月16日公開)は、冤罪を訴える2人の死刑囚と家族の半生を
     追ったドキュメンタリー…「袴田事件」の袴田巌死刑囚(79)…
     「名張毒ぶどう酒事件」の犯人とされ、10月に獄中死した
     奥西勝死刑囚(享年89)》
    《仲代達矢(83)主演で奥西死刑囚の生涯を描いた映画「約束」を
     手掛けた東海テレビの齊藤潤一報道部長(48)がプロデュースし、
     後輩で警察や司法を担当した鎌田麗香記者(30)が監督を務めた》

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http://www.tokyo-np.co.jp/article/entertainment/news/CK2016103002000175.html

【放送芸能】
地方TV局からスクリーンへ ドキュメンタリーの魅力発信
2016年10月30日 朝刊

 地方テレビ局が製作したドキュメンタリー映画の上映が相次いでいる。フェイスブックやツイッターなどの会員制交流サイト(SNS)や口コミで評判が広がり、全国的なヒットにつながる作品も出ている。ドキュメンタリー番組に割り当てられる全国放送の枠が減る中、地方局は自局制作の番組を劇場版に再編。映画館で上映することで新たな観客を掘り起こそうとしている。 (砂上麻子)


 「見たい人に届けるにはどうしたらいいのか。浮かんだのが映画だった」。映画「みんなの学校」の監督を務めた関西テレビ(大阪市)ディレクターの真鍋俊永さん(47)は語る。

 普通の子どもと障害がある子どもが同じ教室で学ぶ大阪市立大空小学校の一年間に密着し、二〇一三年五月に放送された。その後、フジテレビ系列局による「FNSドキュメンタリー大賞」にノミネートされ、全国で深夜に放送。文化庁芸術祭大賞を受賞した後はNHKのBSプレミアムでも放送された。

 映画化に当たって、四十七分の番組に未使用の場面も追加、百六分に再編し、一五年に劇場公開した。

 これまで約三万三千人の観客を動員、現在も全国で自主上映会が続いている。真鍋さんは「テレビは放送して終わりだが、映画になって作品の寿命が長くなりうれしい」と話す。

 地方テレビ局のドキュメンタリー映画の先駆けとなったのが、東海テレビ(名古屋市)が一〇年に製作した「平成ジレンマ」。一九八〇年代に体罰事件で社会問題になった戸塚ヨットスクールの“その後”を取り上げた。同作が話題となり、同局はさらに八番組を映画化。他局も追随し、米軍基地をテーマにした琉球朝日放送の「標的の村」などが全国公開された。

 今年は「ヤクザと憲法」(東海テレビ)、「ふたりの桃源郷」(山口放送)、「五島のトラさん」(テレビ長崎)と公開が続く。「ヤクザと-」は観客動員が四万人に上り、ドキュメンタリー映画としては異例のヒットを記録した。これらの作品を公開した映画館「ポレポレ東中野」(東京都中野区)の大槻貴宏支配人(49)は「地方の課題や生活を長期的な視点で取材するのは地方局の役割。各局が競っていい作品を送り出してほしい」と期待を寄せる。


◆東中野で特集上映

 ポレポレ東中野で、東海テレビが制作したドキュメンタリー番組の特集上映「東海テレビドキュメンタリーの世界」が11月18日まで行われている。

 独房から無実を訴え続けた奥西勝死刑囚を俳優仲代達矢が演じた「約束 名張毒ぶどう酒事件 死刑囚の生涯」や、暴力団員の人権を問う「ヤクザと憲法」、来年1月から全国順次公開する最新作「人生フルーツ」など劇場版の10作品と、テレビ放送した12作品を上映する。

 11月3日には「ドキュメンタリーの現在」と題して、映画監督の森達也さんや東海テレビの阿武野勝彦さんによるシンポジウムも行われる。また12~18日には「標的の村」や「みんなの学校」など東海テレビ以外の地方局によるドキュメンタリー映画も特集上映される。

 問い合わせはポレポレ東中野=(電)03(3371)0088=へ。


◆観客の反応がいい刺激に

 東海テレビ・阿武野勝彦プロデューサー

 東海テレビで数多くのドキュメンタリー番組を手がけ、映画化にも携わってきた阿武野勝彦プロデューサー(57)に番組を映画化する意義について聞いた。

 -ドキュメンタリー番組を映画化しようと思ったきっかけは。

 テレビで放送する時間が減り、放送できても深夜など見る人が限られている。地方でじっくり作っても、全国ネットでは視聴率が取れない、賛否が分かれるなどの理由で放送しにくくなっている。いくら良い番組を作っても、情報発信が地方で留まってしまう状況を変えたかった。


 -映画化の手応えは。

 テレビでは視聴者の様子まで分からないが、映画は観客の反応を間近に感じることができ、テレビのスタッフにもいい刺激になる。

 -ドキュメンタリー番組は一年間に何本制作しているのか。

 東海テレビでは年間七~八本制作し、土日に不定期で放送している。最近、ドキュメンタリーの番組を撮っているスタッフが映画化を期待しているが、必ず映画化するわけではない。


 -映画にする番組はどうやって選ぶのか。

 取材した題材を二時間ほどに編集した第一稿を見た段階で「全国の人に見てもらいたい」と思った瞬間に映画にすると決める。番組制作費で映画化する費用はまかなうようにしている。ただ宣伝費は一本五百万ほどかかり、もうかる事業ではない。


 -映画化に期待することは。

 「ヤクザと憲法」を作ったが、昔なら「ヤクザ」は放送できないと思ってしまっていた。知らないうちに思考停止になっていたが、何かを考えるようになった。停止している思考を回してみると、豊かな表現につながる映画化によってテレビにも豊かな世界を描く人がいると観客に気付いてもらえた。
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