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●(こちら特報部)《「政治とカネ」で孤軍奮闘…毎年発覚する政治資金問題、そろそろ「上脇さん頼み」を脱却した独立の公的監視告発機関が必要》

2024年01月01日 00時00分18秒 | Weblog

[※ 《#素淮会(そわいかい)…麻生太郎財務相…「会合費」として約二千万円…支払先は料亭や会員制サロンなど》(東京新聞 2018年12月1日)↑]


(2023年11月28日[火])
本当に尊敬に値する教授、「政治資金オンブズマン」共同代表の上脇博之さん。
 《だが、その個人的な気合に頼りきりというのも、政治資金の透明化という民主主義の土台をなす問題において、あまりに不安定ではないか。政治資金規正法を含む監視制度の見直しが今すぐ必要だ》。

   『●《派閥というより党としての脱税指南があったのではないかと疑いたく
     なる。それでいて議員の給料を上げる法律は通す厚顔ぶり》(政界地獄耳)
    《神戸学院大の上脇博之教授が、各派閥の当時の会計責任者らを
     政治資金規正法違反(不記載・虚偽記入)容疑で告発した》
    「まさに、《派閥というより党としての脱税指南》(政界地獄耳)。
     《大疑獄に発展》しなきゃ、《大不祥事に発展》しなきゃ、
     変でしょ? 《4年にわたる脱税はうっかりや記載ミスでは
     なかろう》。上脇博之さん「5派閥で毎年、不記載が見つかって
     おり、手口が党内に蔓延しているという印象です。担当者の
     ケアレスミスではなく、不記載が組織的に行われている疑い
     あります」」
    《「…判明していない不記載のおカネが裏金になった可能性も否定
     できず、検察はその点も捜査すべきです」(上脇博之教授)》

 木原育子山田祐一郎両記者による、東京新聞の記事【こちら特報部/自民5派閥の過少申告も告発した…上脇博之教授が「政治とカネ」で孤軍奮闘 「チェック役」どう増やす?】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/292592?rct=tokuhou)。《自民党の5派閥がパーティー収入の過少申告を刑事告発され、東京地検特捜部が捜査している問題。この告発をした神戸学院大教授の上脇博之(かみわき ひろし)さん(65)は、政治資金収支報告書チェックの第一人者で、これまで数多くの刑事告発を行い、事件化もされてきた。ただ、こうした活動を在野でずっと続けるのは労力・費用の面で大変だ。毎年発覚する政治資金問題、そろそろ「上脇さん頼み」を脱却した独立の公的監視告発機関が必要ではないか。(木原育子山田祐一郎)》。

   『●アベ様は《本当に秘書の不正を知らなかったのか、118回も虚偽
     答弁を繰り返した…国民の政治不信を招いた事件》…さっさと責任を
    《「安倍氏に責任が及ばないよう、秘書たちが示し合わせている
     印象だ」。告発人の上脇博之・神戸学院大教授(憲法)は、
     供述調書の内容を踏まえてそう語る。「公職選挙法違反の恐れが
     ある問題を報告しないとは普通考えられないプール金から
     何百万円も勝手に補填したのも不可解だやはり安倍氏が
     知らなかったとは思えない」》

   『●《国葬業務の入札…政府は「適正な手続き」を強調するが…桜を見る会
     では内閣府が入札公告前にムラヤマと打ち合わせをしていたことが発覚》
    《上脇博之氏がこう言う。「…情報公開に後ろ向きです。…そもそも、
     競争入札に参加したのが1社では、結果的に競争が阻害されている
     し、『結論ありき』とのそしりは免れません。…岸田政権も
     安倍政権と同様、説明責任を果たす気がないのでしょう」》
    《ベールに包まれた不可解入札”》

   『●《高市早苗…政治資金規正法違反の疑い…疑惑隠蔽のために「虚偽の
     領収書」を発行…さらなる証言を突きつけられるという事態に発展》
    《事の発端は昨年、高市氏と、高市氏が代表を務める自民党奈良県
     第2選挙区支部の会計責任者(高市氏の公設第一秘書)を、
     上脇博之・神戸学院大学教授が政治資金規正法違反の疑いで
     奈良地検に刑事告発をおこなったことにはじまる》

   『●相澤冬樹さん《アベノマスクを突破口に、安倍政権の負の遺産が明らか
       になるかもしれない》…数多のアベ様案件の解明につながるか?
    「上脇博之さん「本当に妥当だって言うんだったら正々堂々と出せば
     いい。そんなに誇れるもんだったら(価格を)出してくださいよ」」

   『●「私人」の《首相夫人…安倍晋三首相の妻昭恵さんが、国有地の破格
     売却を受けた森友学園の名誉校長…「桜を見る会」の参加者推薦…》
    《神戸学院大の上脇博之教授(憲法学)は、私人を理由に昭恵さんの
     説明責任が果たされなかったことも指摘し、「首相同行ならまだ
     分かるが、配偶者だけが行けば、外交上問題が起きても何ら責任を
     負わないのでは」と問題視する。「憲法では内閣が連帯して国会に
     責任を負うが、一私人を外交で使うのは憲法が想定した外交とは
     思えない」》

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https://www.tokyo-np.co.jp/article/292592?rct=tokuhou

こちら特報部
自民5派閥の過少申告も告発した…上脇博之教授が「政治とカネ」で孤軍奮闘 「チェック役」どう増やす?
2023年11月28日 12時00分

     (開示された黒塗りの文書を見せる
      上脇博之教授=2018年、福井市で)

 自民党の5派閥がパーティー収入の過少申告を刑事告発され、東京地検特捜部が捜査している問題。この告発をした神戸学院大教授の上脇博之(かみわき ひろし)さん(65)は、政治資金収支報告書チェックの第一人者で、これまで数多くの刑事告発を行い、事件化もされてきた。ただ、こうした活動を在野でずっと続けるのは労力・費用の面で大変だ。毎年発覚する政治資金問題、そろそろ「上脇さん頼み」を脱却した独立の公的監視告発機関が必要ではないか。(木原育子山田祐一郎

     (自民党本部)


あわせて読みたい
パーティー券で「裏金」つくる自民党のやり方…5派閥の過少記載問題 関係者たちが語った実情とは


◆正月返上で自民5派閥の過少申告を調べ上げ

 「昨年はお正月がなかったです。年が明けてもずっと告発状を書いていました」。神戸学院大教授の上脇博之さんが苦笑いしつつ、今回の5派閥過少報告問題を振り返る。

 疑惑自体は昨年11月、「しんぶん赤旗」日曜版がスクープ。上脇さんは同紙記者からコメントを求められ「大変重要な指摘だ」と感じ、自身も調べ始めた。

 政治資金規正法は20万円を超える政治資金パーティー券を購入してもらった場合、購入者の名前や金額、購入日などの明細を収支報告書の収入欄に記載することを義務付けている。上脇さんは自民党5派閥の政治団体の収入明細を確認し、総務省などが公表する業界の政治団体側の支出欄と突き合わせていった。


◆「清和政策研究会」の不記載は3ヵ月がかりで解明

 まずは金額が大きかった清和政策研究会細田派)から。「報道を手掛かりにパーティー券を購入していた政治団体の収支報告書の記載を一つ一つ確認して積み上げていった」。架空の支出記載は考えにくく、派閥側の未記載と考えた。「報道以外にも未記載はないか、地べたに這(は)いつくばるように、地道に調べていった」と上脇さん。3カ月後、結果的にスクープで指摘された以上の2018〜21年分で計約4000万円に上る不記載を見つけ、東京地検に告発した。

 実際、上脇さんはどう活動しているのか。「端緒は今回のように、記者の地道な調査報道や週刊誌のスクープ報道が多い」と話す。記事を手掛かりに調べ直し、事実を補強して告発するスタイルという。


◆報道をベースに「地べたを這いつくばって」調べ上げる

 最近では、加藤鮎子こども政策担当相が代表を務める資金管理団体から、事務所の家賃代として建物を所有する加藤氏の母親に月額15万円が振り込まれていたことを夕刊紙が伝えた。上脇さんが調べ直すと、他にも加藤氏の政治団体から、規正法の上限を超える250万円のパーティー券収入を受領していたことを突き止め、9月に告発。3月にはNHKの報道を端緒に、岡山県の伊原木隆太知事後援会の政治資金収支報告書に虚偽の記載をしたとして告発。9月に会計責任者ら2人が略式起訴された。

     (上脇博之さんの著書)

 「記者さんの頑張りが下支えしている」と謙遜しながら話す上脇さん。一方、日本維新の会をめぐる政治とカネの問題を独自に追及し、告発につなげるケースも多い。

 上脇さんは鹿児島県出身。3浪の末に関西大に合格。1浪して神戸大大学院で研さんを積んだ苦労人だ。

 憲法学者として北九州市立大で教鞭(きょうべん)を執っていた1999年、旧新進党から分裂した6党の政党助成金が不正受給だったと東京新聞がスクープ。これに触発され、独自に調査し直し、憲法研究者ら17人で2000年に告発。これを契機に02年、阪口徳雄弁護士らと市民団体「政治資金オンブズマン」を立ち上げた。


◆告発100件超…「議会制民主主義がいまだ実現していない」

 「数えたことはないが、告発は単純計算で100件は超えるだろう」と上脇さん。3年前には大腸の病気を患い入退院を繰り返した。体が悲鳴を上げる中で、なぜ告発をやめないのか。

 上脇さんは「この国の議会制民主主義はいまだ実現していないからだ憲法はあっても政治資金規正法がふさわしくなく、政権も暴走する」と語気を強める。

 内閣官房機密費や自民党本部などの「政策活動費」名目の使途不明金など完全にブラックボックス化された政治資金もあり、抜け穴をふさぐ法改正が必要だとも訴え続けてきた。

 「かつてはともに活動していた仲間も年齢を重ね一線を退いた。私が倒れる前に法改正をし、本気で政治改革を進めてもらいたい」と語る上脇さん。ただ、そもそも、政治資金規正法は「国民の不断の監視」を目的としている。上脇さん頼みでは、広範な国民の監視下にあるとはいえない。


◆問題続出のウラに「与党のおごり、緊張感の欠如」

 公金の無駄遣いを監視する独立機関として会計検査院があるが、政治資金を監視する公的独立機関はない。あくまで民間頼みだ。

     (衆院予算委の冒頭に発言する岸田首相=22日、国会で)

 全国市民オンブズマン連絡会議事務局長の新海聡弁護士は「政権交代が行われていないことの与党のおごり、緊張感の欠如がある」と、政治とカネを巡る現状を批判した上で、政治活動の自由を尊重する立場から、行政による政治資金監視には否定的だ。「政治家の収支はオープンであることが求められ、それを民間がチェックしてただしていくべきだ。個人の熱意任せではなく、本来はオンブズマンや報道機関がもっと追及する必要がある」と話す。

 とはいえ民間のチェックでは限界があるのも事実だ。どうすればよいか。


◆総務省が設置する有識者委員会は、外形的なチェックだけ

 総務省は有識者による「政治資金適正化委員会」を設置しており、国会議員関係の政治団体に適用する政治資金監査制度の監査マニュアル(指針)を定めている。監査制度は、2007年の同法改正で導入した。いかにも公的な政治資金の監視役のような名前だが、その実態は違う。

 「政治資金監査というと、企業の監査のような印象を与えるが、実際には支出の帳簿と領収書が合っているかという外形的なチェックにとどまる」と説明するのは委員の1人で日本大の岩井奉信名誉教授(政治学)。「監査で『見られている』という効果からか、かつてのような有権者が疑問に思うような支出は減った。ただ、政治活動の自由を尊重するため、使途が適正かどうかを判断するわけではない。国会議員関連団体でなければ監査の対象にもならず、限界はある」


◆NPO法人でデータベースをつくったが…続かず

     (国会議員らが代表を務める政治団体の
      政治資金収支報告書(一部画像処理))

 民間で政治資金の透明化を目指したケースもあった。16年、NPO法人が政治資金収支報告書のデータを図式化し、インターネット上で見やすく公開するサイトを開設。約2000ある国会議員関連団体の収支報告書をデータベース化し、議員ごとに検索できるようにした。岩井さんは呼びかけ人の1人だが「多大な費用と労力を要し、続かなかった」。既にサイトは閉鎖されたと明かす。

 これらの経験から、岩井さんは「まずは領収書を含め収支報告書の原本をネット公開し、多くの人がチェックできるようにする必要がある」。その上で「国税庁の『マルサ(査察部)』のようなもっと強制力のある組織が必要。米国の連邦選挙委員会(FEC)のように、政治資金を管轄する総務省に告発権を与えれば抑止力になる」と訴える。


◆真相を見抜くため「常設の専門機関を」

 明治大の西川伸一教授(政治学)も「プロが時間をかけて調べないと真相が見抜けなくなっている。政治資金を監視する常設の専門機関が必要だ」と指摘する。「本来、政治資金の出納は重要で、企業でミスがあれば信用を失う。収支報告書の記載ミスは形式犯とされるが、修正すれば済むという話ではない」と現状を批判した上で、こう強調する。「今回の自民会派による過少記載は、政治家の鈍感さ、丼勘定ぶりを改めて露呈した。以前から規正法は『ザル法』と呼ばれるような構造的な問題がある。個人の力ではなく、制度として穴をふさぐ必要がある


◆デスクメモ

 上脇さんはバンダナ姿がトレードマーク。バンダナを締めると気合が入るのだという。だが、その個人的な気合に頼りきりというのも、政治資金の透明化という民主主義の土台をなす問題において、あまりに不安定ではないか。政治資金規正法を含む監視制度の見直しが今すぐ必要だ。(歩)


【関連記事】パーティー収入、自民5派閥が過少記載…「派閥の長」の岸田首相、「事務総長」を経験した閣僚の説明責任は
【関連記事】自民党女性局長の「エッフェル塔ポーズ」…フランス視察旅行を上脇博之教授はどう見た
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●《西田昌司は「差別の禁止や法的な措置を強化すると…人権侵害など逆の問題が出てくる」…。つまり差別する側の主張も守れというわけだ》

2023年03月02日 00時00分11秒 | Weblog

[※ 「自民党と旧統一教会の闇」(週刊金曜日 1386号、2022年07月22日) ↑]


(20230218[])
政界地獄耳《西田昌司は「差別の禁止や法的な措置を強化すると、一見よさそうに見えても人権侵害など逆の問題が出てくる」と差別を禁止すると逆差別になるという理屈を言い出している。つまり差別する側の主張も守れというわけだ》。
 日刊ゲンダイのコラム【ラサール石井 東憤西笑/同性婚差別、岸田坊ちゃんの“観光ツアー”…岸田政権の言い訳の程度がとにかく低すぎる】(https://nikkan-gendai.com/articles/view/life/318464)によると、《岸田首相のまわりが音を立てて崩れ始めている。マスク着用義務の緩和開始を5月8日に決めた理由が「サミットでマスクしてたら各国首脳に恥ずかしい」と誰かが言ったそうだ。医学的根拠は何もない。なんでも欧米並みにしなきゃ恥ずかしいって、江戸幕府や鹿鳴館時代の発想ではないか。そのくせ同性婚を認めてないのはG7の中で日本だけという事実だけはちっとも恥ずかしくないらしい》。

 《理解増進》ではなく、差別禁止を…《今の日本に必要なのは曖昧なLGBT理解増進法ではなく、明確な差別禁止法です》(小島慶子さん)。

   『●お維系の杉田水脈議員を、櫻井よしこ氏の助言を基に引き抜いたのは
     アベ様であり、なんとキシダメ首相は総務政務官に指名してしまったょ…
   『●朝日新聞スクープ…統一協会《関連団体…が…参院選や昨年の衆院選に
      おいて、自民党議員に対して「政策協定」への署名を求めていた》
    「日刊スポーツのコラム【政界地獄耳/「協定書」は旧統一教会側の
     保険になる】」
    《「旧統一教会側、自民議員に『政策協定』 選挙支援見返りに
     署名求める」は昨年の衆院選挙での話だが、安倍・菅政権の終えんで
     思うように付き合えなくなるのではないかという不安を抱え、
     自民党との関係を“政策協定”という形で担保しようとした
     教会側の考えが透けるが》
    「リテラ…【自民党と統一教会の新たなズブズブ関係が発覚!
     「政策協定」疑惑では大物幹部の名前、防衛副大臣は
     教団関係者に違法な便宜】」
    《関連団体が署名を求めたのは「推薦確認書」というもので、
     選挙で支援をおこなう見返りとして憲法改正、安全保障体制の
     強化」や「家庭教育支援法および青少年健全育成基本法の制定
     LGBT問題、同性婚合法化の慎重な扱い」「『日韓トンネル
     の実現を推進などといった政策を取り組むことを求める内容
     教団関係者は〈全国各地で数十人規模に署名を求めた
     証言している〉という》

   『●ド「アホウ節」の《こんな人間が国家の中枢に入り込んでいること
     自体が、麻生風に言えば「みぞうゆう」の事態なのだ》(適菜収さん)
   『●軍事費倍増や増税について「多くの国民の理解を得た」? 繰り返される
      ド「アホウ節」…いつまでヅボヅボ党・下駄の雪党の独裁が続くの?』
   『●メディアの役割放棄…ド「アホウ節」を“麻生節”などと《政治家の嘘や
      デマをそのまま垂れ流すのではなく、たしなめるのがメディアの役割》
   『●〈こちら特報部〉《であれば、今はLGBT法整備に政策転換を。荒井氏
       の発言が内閣の考えでなく、「多様性」があることを証明できる》
   『●適菜収さん《誤解と言うなら、この短い発言の正しい解釈は何なのか?》
         …ことごとくヅボヅボ自民党議員の「誤解を招いたなら謝罪する」
   『●カルトとヅボヅボな自民党には《差別解消》など無理というもの…。
     馘首で幕引き? 《問われているのは首相自身の人権意識だ》(東京新聞)
   『●《理解増進》ではなく、差別禁止を…《今の日本に必要なのは曖昧な
     LGBT理解増進法ではなく、明確な差別禁止法です》(小島慶子さん)

 カルトとヅボヅボな自民党には《差別解消》など無理というもの。《問われているのは首相自身の人権意識だ》(東京新聞)。一体どんなホシュ政党なのかね、《保守政党としての責任》(政界地獄耳)。《首相自身や政府・自民党が差別解消に後ろ向き》ということの現れ。《極めて差別指向に寛容》なキシダメ氏ら。《首相は国会で同性婚の法制化について「家族観や価値観、社会が変わってしまう課題」と答弁しており、答弁内容に荒井氏の差別意識が反映されたと疑われても仕方がない》。ヅボヅボ党は「理解増進法案」でさえ反対って、そもそも差別禁止法が必要だというのに…。
 琉球新報のコラム【<金口木舌>国が変わる時】(https://ryukyushimpo.jp/column/entry-1661316.html)によると、《▼襟を正し、同性婚の法制化やLGBT理解増進法の制定に向けてかじを切るかと思ったが、当人には別次元の話らしい。「家族観や価値観、社会が変わってしまう課題だ」との1日の答弁は撤回しなかった》。

   『●「恥」の三重塗り: 高市早苗氏・稲田朋美氏の
       「ネオナチ」写真問題・「在特会」機関紙執筆問題
    《団体は「国家社会主義日本労働者党」。HPでは
     「外国勢力から祖国民族を守護」「日本民族の優秀性を確認
     血の純血を保持」などと訴えている。撮影には高市氏のほか、
     稲田朋美政調会長と西田昌司参院議員が応じていた》

   『●選挙前「選挙戦を通して国民に説明を」、
      選挙時「国会で丁寧な説明を」、選挙後「丁寧な説明をしてきた」
    《会計検査院が値引きの根拠の不十分さなどを指摘した検査結果を
     ようやく出した
       トロいよな。べつに穴を掘ってあの土地を調べまくったってわけじゃない
     のに、なんでこんなに時間かかったんだ? 選挙が終わるの待ってたから
       結構そこは重要な部分だと思うが話がややこしくなるから置いといて、ねえ、
     これってもっと大ニュースになっていいことだよね? あたしは忘れません。
     安倍首相も、麻生財務大臣も、佐川前理財局長も、ついでに国会で質問した
     西田昌司参議院議員も、「(土地の価格は適正だっていい張ってた
       安倍首相にいたっては、国会で野党に追及され、
     「会計検査院が調べることだいい逃れしてた。》

   『●《「ストップ・プーチン」に動く気が岸田にあるのなら、あらゆる
     アベ案件から直ちに撤退しなければおかしい。二枚舌は通用しない》
    《■憲法審査会でも自民党の山田宏がウクライナを使って改憲主張、
     西田昌司教育勅語復活を主張


 支離滅裂…ヅボヅボ党にはマトモな議員がいない。
 日刊スポーツのコラム【政界地獄耳/「差別禁止は逆差別」という理屈】(https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202302140000039.html)によると、《同日、自民党政調会長代理・西田昌司は「差別の禁止や法的な措置を強化すると、一見よさそうに見えても人権侵害など逆の問題が出てくる」と差別を禁止すると逆差別になるという理屈を言い出している。つまり差別する側の主張も守れというわけだ。「差別を許すべきではない」。それによって社会の分断も起こらないこんなことも決められない政党が保守派のとりでかのように言うことに強い違和感を持つ》。

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https://ryukyushimpo.jp/column/entry-1661316.html

<金口木舌>国が変わる時
2023年2月11日 05:00
金口木舌 LGBT理解推進法 岸田文雄首相

 LGBTなど性的少数者や同性婚を巡り、差別発言をした秘書官を更迭した岸田文雄首相。8日の衆院予算委員会で、釈明に追われながら「私もニューヨークで小学校時代、マイノリティーとして過ごした」と告白してみせた

▼襟を正し、同性婚の法制化やLGBT理解増進法の制定に向けてかじを切るかと思ったが、当人には別次元の話らしい。「家族観や価値観、社会が変わってしまう課題だ」との1日の答弁は撤回しなかった

▼「国民一人一人の家族観と密接に関わり、全ての国民に幅広く関わる問題だという認識」があるからだという。ならば、さまざまな家族観が尊重されてよい

保守派がこだわる「伝統的」な家族、同性婚選択的夫婦別姓、子どもを産むか産まないか。いずれも自由に選べて、法的にも認められるべきだ

▼岸田首相は「社会が変わる」というが、社会は常に変化している。国、岸田首相が追いつけず、溝が広がり続けているのが現実だ。差別発言もその一端か。今こそ国が変わらなければ、溝はさらに深く広がりかねない。
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https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202302140000039.html

コラム
政界地獄耳
2023年2月14日7時28分
「差別禁止は逆差別」という理屈

★16年に施行された「障害者差別解消法」の第1条で「障害を理由とする差別の解消の推進に関する基本的な事項、行政機関等及び事業者における障害を理由とする差別を解消するための措置等を定めることにより、障害を理由とする差別の解消を推進し、もって全ての国民が、障害の有無によって分け隔てられることなく、相互に人格と個性を尊重し合いながら共生する社会の実現に資することを目的とする」や19年施行の「アイヌ施策推進法」の第4条「何人も、アイヌの人々に対して、アイヌであることを理由として、差別することその他の権利利益を侵害する行為をしてはならない」など当事者への差別禁止を盛り込んだ法律はすでにある。

★ところが超党派で進めてきた「LGBTなど性的少数者への理解増進法案」を自民党保守派が難色を示して頓挫して2年。当時反対派は「『差別を受けた』という訴訟が増えかねない」「男なのに女だと思って温泉に入ることが起こる」などと主張していた。知恵を出さずにつぶしたいのがわかる。7日、自民党総務会長・遠藤利明は会見で「(LGBTなどの)理解を増進することについての反対っていうのは、全くないと思っています」とまとめる方向で進み始めたように見せかけている。

★実際は「理解推進」でまとめて自民党以外が強く推す「差別は許されないを文言に入れ込むことにはなお反対したい模様だ。同日、自民党政調会長代理・西田昌司は「差別の禁止や法的な措置を強化すると、一見よさそうに見えても人権侵害など逆の問題が出てくる」と差別を禁止すると逆差別になるという理屈を言い出している。つまり差別する側の主張も守れというわけだ。「差別を許すべきではない」。それによって社会の分断も起こらないこんなことも決められない政党が保守派のとりでかのように言うことに強い違和感を持つ。(K)※敬称略
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●汚れた金(カネ)色の五つの輪…《自由競争なき利権分け合い》《汚れの祭典》《反省なく「もう一度」 札幌招致叫ぶ厚顔無恥》(長周新聞)

2023年01月19日 00時00分40秒 | Weblog

[※ 『国民のしつけ方』(斎藤貴男著、インターナショナル新書010)…《それは調査報道…「番犬(ウォッチ・ドッグ)」としての役割》↑]


(20230105[])
汚れた金(カネ)色の五つの輪
 カネ色の五つの輪一つとっても……核発電人災の原子力緊急事態宣言下でウラアリなオ・モ・テ・ナ・シだの、アンダーコントロールだの、果ては、復興五輪だのと嘯き、COVID19緊急事態事態宣言下でも《コロナに打ち勝った証》として五輪貴族やその取り巻きによる〝バカの祭典〟〝パソナ五輪〟を強行。一体どんな国?? 《スガさんの生命維持装置》としてのバカの祭典パソナ五輪スガ政権の祭典を強行する無為無策無能な政権。
 《メディアコントロール》から抜け出せなかった9年近くのアベ様・カースーオジサンの強権。さて、キシダメ首相の政権下ではどうだろうか? 未だ、抜け出せていないのでは? 《安倍政権の嘘を垂れ流し続けたメディアの責任・共犯関係に踏み込む『エルピス』》、《そのテレビをはじめとするマスコミの東京五輪における欺瞞性を真っ向から指摘》している。

 長周新聞の記事【電通絡みの五輪不正続々と 巨額公費を貪る汚れたビジネスの祭典 国民の苦難よそに荒稼ぎ】(https://www.chosyu-journal.jp/shakai/25291)によると、《東京オリンピックの開催から1年が経過した今夏以後、大会組織委員会や大会のマーケティング専任代理店を担った広告最大手「電通」、組織委理事など大会の中枢にいた者たちの間で汚れた金の動きが次から次に明らかになっている。11月末には、五輪のテスト大会の「実施計画立案」事業をめぐって企業が談合をおこなって不正に業務を受託していたことが発覚。ここでも電通が大会組織委内部と繋がって談合を主導しており、関係企業に対して東京地検特捜部と公正取引委員会が家宅捜索をおこなう事態に発展している。東京五輪が「汚れの祭典」と化していたことは誰の目にもあきらかで、このさい徹底的な捜査によって膿を洗い出す必要がある》。
 なのに《反省なく「もう一度」 札幌招致叫ぶ厚顔無恥》。

   『●金(カネ)色の五つの輪の中止を! …《フタを開ければ、おぞましい
        ほどカネにまみれているのが五輪の実態なのだ》(金子勝さん)
   『●ボイコフ教授《新型コロナウイルスのパンデミックのさなか、聖火
     リレーは五輪の虚飾のため、公衆衛生を犠牲にする危険を冒している》
   『●《五輪利権をむさぼり尽くさずにはいられない豚の卑しさと…中国に
     「証し」とやらのマウントを取られたくないド腐れ猿の哀れすぎる性》
   『●金(カネ)色の五つの輪、《中止になって「万歳」でなく、3兆
     6000億円をどぶに捨てたのは誰だと責任追及しなければならない》
   『●ボイコフ教授《五輪がごり押しされるのは「主な理由は3つ。カネ、
     カネ、カネだ」…「そのカネのほとんどはアスリートではなく…」》
   『●《「パソナ」の純利益が前年の10倍以上》―― カネカネカネの金
     (カネ)色の五つの輪に便乗して、アサマシき「なんでも金、金、金」…
   『●東京五輪、金(カネ)色の五つの輪…ボイコフ教授《五輪がごり押し
     されるのは「主な理由は3つ。カネ、カネ、カネだ」》を札幌でも…
   『●《カネ、カネ キャッシュ、キャッシュ 現金、現金 キャッシュッシュ》
     (統一協会「愛唱歌」)と同じ、カネカネカネ…金(カネ)色の五つの輪
   『●《権力の横暴とそれに従属するマスコミの報道姿勢への問題意識を燃料に
       書いてきた──。脚本家がそう明言するドラマが、地上波で放送…》

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https://www.chosyu-journal.jp/shakai/25291

電通絡みの五輪不正続々と 巨額公費を貪る汚れたビジネスの祭典 国民の苦難よそに荒稼ぎ
社会 2022年12月16日

 東京オリンピックの開催から1年が経過した今夏以後、大会組織委員会や大会のマーケティング専任代理店を担った広告最大手「電通」、組織委理事など大会の中枢にいた者たちの間で汚れた金の動きが次から次に明らかになっている。11月末には、五輪のテスト大会の「実施計画立案」事業をめぐって企業が談合をおこなって不正に業務を受託していたことが発覚。ここでも電通が大会組織委内部と繋がって談合を主導しており、関係企業に対して東京地検特捜部と公正取引委員会が家宅捜索をおこなう事態に発展している。東京五輪が「汚れの祭典」と化していたことは誰の目にもあきらかで、このさい徹底的な捜査によって膿を洗い出す必要がある。


自由競争なき利権分け合い

 11月22日に、広告会社大手の「ADKマーケティング・ソリューションズ」(旧アサツーディ・ケイ)が、東京オリンピック・パラリンピックのテスト大会をめぐる入札で不正があったことを公正取引委員会に自主申告していたことが発覚した。ここから談合をめぐる本格的な捜査が始まった。

     (電通本社への捜索(11月25日、東京都港区)

 企業が関与した入札談合やカルテルの違反内容を自主的に公正取引委員会に報告した場合、課徴金が減免もしくは免除される「課徴金減免(リーニエンシー)制度」がある。この制度は他者よりも早く申告すれば減免率が大きくなることに加え、調査開始前の最初の自主申告については課徴金や刑事告発も免れる仕組みとなっている。具体的には、1位が全額免除、2位が20%、3位~5位が10%、6位以下が5%となっている。また、2位以下はこれらに加え公取委への協力度合いにより最大40%の減免が追加されるため、2位なら最大で60%の減免を受けることができる。調査開始後の申請の場合は最大3社までが10%、それ以降は5%となっており、それぞれ協力度合いで最大20%減免が追加される。

 ADKが「抜け駆け」したような格好だが、今回の自主申告以後、この談合は大会組織委員会の窓口となるマーケティング専任代理店を担った広告最大手「電通」が主導していたことが明らかになった。そして東京地検特捜部と公正取引委員会は、独占禁止法違反(不当な取引制限)容疑で、談合疑いのある事業を落札した広告代理店やイベント製作会社9社のうち8社に対して、11月末までに一気に家宅捜索に入った。

 今回の東京五輪「テスト大会」事業をめぐる談合の構図は以下のようになっている【図①】。

 組織委は2018年、各競技の警備体制などを競技会場で確認する「テスト大会」の実施計画立案を委託する業務を発注した。同年5~8月に、計26件の一般競争入札が実施され、広告大手「電通」など9社と共同企業体1団体が落札した。

 それぞれの事業の契約額は約400万~6000万円で、総額は約5・4億円にものぼる。この契約をめぐり、業者間で事前に落札者を決めるなど、受注調整がおこなわれたとみられている。

 特捜部と公取委から家宅捜索を受けたのは、広告最大手「電通」をはじめ、広告大手「博報堂」と「東急エージェンシー」、それにいずれもイベント制作会社の「セイムトゥー」と「フジクリエイティブコーポレーション」「セレスポ」「電通ライブ」「FCC・セレスポ共同企業体」の各8社だ。

 今回の談合疑惑をめぐっては、広告代理店の「大広」だけが唯一捜索を受けていない。だがその大広も、五輪スポンサー募集業務の一部を担う「協力代理店」に選ばれるよう組織委の元理事側に働きかけ資金提供をした疑いで、9月に家宅捜索を受け役員が逮捕されている。

 この談合を主導していたのが電通だといわれている。テスト大会の運営を担っていた組織委運営局は2017年ごろ、電通側に各企業が希望する競技会場などの調査を依頼していたとされる。そして組織委に出向した電通関係者らが、各企業の意向を一覧にした表を作り、企業側と共有していたという。今月7日には「博報堂」の担当者らが特捜部の任意の事情聴取に対し、電通側に自社の受注希望を伝え、単独で応札する枠を確保してもらったなどと談合を認める供述をしたことが明らかになっている。

 さらに組織委や電通側は、企業側に対して下請けに入れたい業者まで個別に確認し、表にまとめていた疑いもある。競技によっては、落札業者だけでなく下請け業者も表の通りに決まっていたという。

 実際の落札もほとんどが事前に作成された表の通りになっていたとされるが、元々みずから受注者になることを希望していた業者が、組織委側とのやりとりの末、下請けに回ったケースが複数あったという。このように、下請けに入る代わりに入札には参加しないなど、複数の企業間で競争を制限する行為もあったとみられている。

 実際に、特捜部がおこなったADKホールディングスと電通の各グループ会社に対する家宅捜索では、下請け企業に対しても強制捜査が及んでいる。このなかで、イベント制作会社の「シミズオクト」と「トレス」の2社は下請けに入ることを条件に、談合がおこなわれていた一般競争入札には参加しなかった疑いがある。この2社はいずれも電通の下請け企業で、とくにトレスは従業員がわずか7人の小規模業者だ。こうしたところまで特捜部の捜査が及んでいることで、今後も芋づる式に新たな不正が明らかになる可能性も高いとみられている。

 今回談合が指摘されているのは、あくまでテスト大会のための「実施計画立案」事業の入札だ。しかし落札したそれぞれの企業は、その後の入札をともなわない形の「随意契約」によって、最終的な本大会の会場運営までも受託している。

 つまり、この談合はテスト大会のための「実施計画立案」事業だけのためにおこなわれ、契約額の5・4億円だけを分け合ったという話ではない。結果的にその後に連なるテスト大会の運営業務や本大会の運営業務など、すべての「実施運営」業務の契約を談合によって受託したことになる。本大会の運営まで含めると1件10数億円の業務もあり、その総額は公表されているだけでも192億円にのぼる

 これだけの規模の五輪予算を、電通を頭とする一部の企業が不正に受託し、実際の運営には大量の「ボランティア」を投入して経費を浮かし暴利を貪ったという事実を公にする必要があり、特捜部や公取委は徹底して不正を追及することが求められる。

 東京五輪で談合疑惑が浮上したのは今回が初めてではない。2014年の旧国立競技場解体工事の入札でも官製談合が疑われ、再入札がおこなわれる事態になった。

 さらに2016年には、競技施設の設計・施工の入札で極めて高い落札率が問題視された。ボートやカヌーの会場となった「海の森水上競技場」の入札をめぐっては、一つのJV(共同企業体)しか入札がなく、落札率は99・99%だった。また、バレーボールなどの会場になった「有明アリーナ」は二つのJVによる入札となったが、こちらも落札率は99・82%と異常な数字をたたき出している。


犯罪の陰に電通あり 組織委牛耳り不正談合

 東京五輪をめぐっては、現在問題になっている談合事件よりも先に、贈収賄が大きな問題となっていた。大会組織委の元理事だった高橋治之氏に対し、いくつもの企業が大会スポンサー契約に有利なとり計らいを受けるために多額の賄賂渡していたことが次から次へと発覚したのだ。「スポーツビジネスのドン」と呼ばれたこの高橋氏もまた、元電通幹部であり、ここでも電通の金に汚れた実体が浮き彫りとなった【図②】。

 まず公になったのが、紳士服大手「AOKIホールディングス」の青木前会長と高橋元理事との間での贈収賄だ。青木前会長は大会スポンサー契約などで有利なとり計らいを受けるために、2017年10月~今年3月の間に当時五輪組織委の理事をしていた高橋氏に対し、50数回にわたり5100万円の賄賂を渡していたとされる。青木会長は贈賄の過程で、
①スポンサーへの選定
②契約締結の迅速化
③公式服装優先供給権の追加
④大会延期に伴う追加スポンサー料減免
⑤公式ライセンス商品販売契約の迅速化
⑥速やかな商品の承認
 を要求し、その要求通り選手らが開会式と表彰式などで着る公式服装を担当した。

 また、青木前会長は高橋元理事への賄賂5100万円以外にも、組織委へ多くの費用を投じている。招致段階でも活動資金として約2億円を拠出し、さらに大会スポンサー料として5億円を支出。選手強化費名目で2億5000万円も投じた。この強化費は配分先や手数料を定める契約書を交わさずに電通子会社を通じて支出しており、少なくとも1億6000万円を高橋元理事が得ていたとされている。この件で高橋元理事は1度目の逮捕をされている。

 出版大手「KADOKAWA」も大会スポンサーの選定などで有利になるよう高橋元理事に依頼し、選定後に謝礼として約7600万円を高橋元理事側に送金していた。KADOKAWAは東京五輪の「オフィシャル出版サービスサポーター」として計10冊の大会関連書籍を販売して恩恵を受けた。この件では、KADOKAWAの元専務と元担当室長が逮捕され、賄賂を受託したとして高橋元理事は再逮捕、さらに高橋元理事の電通時代の後輩で、同氏と共謀して送金を受けたコンサルタント会社「コモンズ2」を経営する深見和政社長も逮捕された。

 次に問題になったのが、広告代理店「大広」だ。大広は大会スポンサー募集事業を担えるよう便宜を図ってもらった謝礼として、「コモンズ2」に計約1400万円を支払っていた。スポンサー募集業務は、組織委が「マーケティング専任代理店」として委託した電通が担っており、大広は電通からの業務を再委託される「販売協力代理店」になった。大広は自社が協力店に選ばれるよう高橋元理事に電通に働きかけるよう依頼していた。この件で大広の執行役員が逮捕され、高橋元理事は3度目の逮捕となった。

 さらに高橋元理事は、大手広告会社ADKホールディングスからも「販売協力代理店」への選定を依頼され、便宜を図った謝礼などとして計約4700万円を受領。さらに大会マスコットのぬいぐるみを販売した「サン・アロー」からも便宜を図るよう依頼され、計約700万円を受領していた。これら計約5400万円のうち、約2700万円が当時休眠状態だったコンサル会社に振り込まれていた。このコンサル会社の社長だった松井譲二氏も高橋元理事の知人だった。この件で高橋元理事は4回目の逮捕となった。

 大会組織委の理事である高橋氏や電通をも巻き込んだ一連の贈収賄事件をめぐっては収賄側3人、贈賄側12人が起訴されている。


転売される選手村 都が10分の1の価格で売却

     (東京都が路線価の10分の1で売却した選手村
      (東京都中央区))

 東京オリンピック・パラリンピックの選手村建設をめぐっても問題が浮上している。

 東京都は中央区晴海に所有していた埋め立て地約13㌶(東京ドーム3個分)を、選手村の建設用地として129億6000万円で売却することを決め、2016年に大手開発業者11社(三井不動産レジデンシャル、三菱地所レジデンス、野村不動産、住友不動産、住友商事、東急不動産、東京建物、NTT都市開発、新日鉄興和不動産、大和ハウス工業、三井不動産)で作る企業グループと譲渡契約を結んだ。

 だが、この土地について、周辺の路線価などから算出した適正価格は約1339億円で、売却額はその10分の1にも満たない。この問題をめぐって、都民の財産を不当に安く処分したとし、住民グループが都に対して、当時手続きを進めた舛添前知事などに適正価格との差額を請求するよう求めている。東京地裁は「選手村としての使用を前提とした土地で、収益や処分に制限がある」「土地の価格調査として手法や内要に問題はなく、価格は適正だ」として訴えを棄却。住民グループは東京高裁に控訴し、現在意見陳述などがおこなわれている。

 選手村を建てた大手開発事業者は、五輪終了後に選手村建物を活用して手直しし、新築マンションとして販売している。今年11月には260戸が6度目の販売で売り出されたが、すべての部屋に申し込みがあり、最高倍率は191倍にのぼった。こうして開発事業者は、都から安く買い上げた土地で大きな利幅を産みだしている。ちなみに開発事業者11社のうち7社に都幹部職員12人が天下りしているという。

 他にも、大会スポンサーだった駐車場サービス会社「パーク24」に対して今年9月、東京地検特捜部が家宅捜索に入り、幹部らを任意聴取した。同社は、2018年8月に「駐車場サービス」のために東京五輪組織委と「オフィシャルパートナー」契約を結んでいた。同社の社外取締役を務めていたのが、JOC(日本オリンピック委員会)の竹田恒和元会長である。報道陣からスポンサー契約に不正はないかと問われた竹田元会長は否定せず、「今後の結果が出ればすべてがはっきりすると思う」とのべていた。そして10月末には「一身上の都合」として社外取締役を辞任している。


反省なく「もう一度」 札幌招致叫ぶ厚顔無恥

 国際オリンピック委員会(IOC)は6日に記者会見を開き、札幌市が招致を目指している2030年冬季オリンピックの開催都市決定について、当初予定していた来年9~10月の総会(インド・ムンバイ)からさらに延期することを明らかにした。結論を先送りした理由については、「冬季五輪開催で懸案になっている気候変動への対応策協議が優先される」とした。だがこれとあわせて東京五輪をめぐる汚職事件や談合などの問題についても「疑惑を注視しており、全容解明にあらゆる関心を持っている」との見解を示した。

 2013年、IOC総会で東京五輪招致のため、安倍元首相が福島原発事故の影響について世界を欺いた「アンダーコントロール」発言から、嘘と金と疑惑にまみれた「汚れたちの祭典」は始まっていた

 招致時点では「世界一コンパクト」を旗印とし、東日本大震災からの復興を世界に示すことも目的の一つとされていた。関連予算は、13年時点では約7300億円。しかし、最終的に組織委が公表した経費は1兆6440億円へと倍増。夏季オリンピック史上最高額へと膨らんだ。

 これに加え、会計検査院は2018年度までの6年間で、国が関連経費など1兆600億円を支出したと指摘。さらに都も関連経費を7770億円と発表している。これらをすべて合わせる全体の経費は3兆円をこす

 その他、エンブレムの盗作問題から国立競技場のデザイン変更など、問題続きだった。さらに大会組織委が募集し採用された8万人のボランティアスタッフは、医療スタッフや通訳などのプロであっても「無償」、交通費や滞在費も自己負担(その後、1日1000円の交通費支給を決定)、原則10日以上稼働など、あまりのブラックぶりが問題になった。

 そして、ここへ来て大会組織委や電通など大会中枢に関わっていた人物や組織、企業による汚職や談合が次から次へと発覚する始末である。東京オリンピックの開催に対しては、もともと日本国内でも反発が強かったが、開催から1年が経過してみて改めて振り返ると「ここまでひどかったとは…」と世間の想像を遙かに上回る汚れっぷりだ。ここまで醜態を晒していながら、2030年冬季オリンピックの札幌招致は厚顔無恥にもほどがあるといえる。

 これほど“電通案件”の汚れた金の動きが明るみになっているなかで、電通は2025年大阪・関西万博にも本格的に食い込んでいる。11月末には公式キャラクター「ミャクミャク」のライセンス事業について、電通などで構成する共同企業体が「日本国際博覧会協会」と契約。万博協会は公式HPで契約情報を公開しており、これを見ると電通が落札した事業の公募要領には万博のプロモーション、企業・団体の万博参加の促進、パビリオンの設計、開閉会式や期間中のコンサートの編成とあり、イベントの中枢に居座ることとなる

 大規模なイベントが開催されるたびに巨額の公費が投入され、そこに群がった汚れたちが好き放題に暴利を貪る構図が明らかになっている。二重基準で有名な東京地検特捜部や公正取引委員会も無視できないほどの腐敗が進行しており、無条件に公費を投入する「五輪」のベールの下でおこなわれてきた不公正な取引と利権山分けの汚れたお祭り騒ぎについて徹底的にメスを入れることが求められている。
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●国葬強行とのり弁…川内博史さん「総額12.4億円以上の費用がかかってしまっているから、今すぐに正確な情報を開示したくないのではないか」

2022年12月11日 00時00分11秒 | Weblog

[※ 「国葬強行! 岸田政権を待ち受けるもの」(週刊金曜日 1394号、2022年09月30日) ↑]


(20221127[])
酷い…キシダメ政権・政権与党は、国会を無視して国葬強行しておいて、「国葬の検証」もデタラメって、一体全体何なのか?
 東京新聞の記事【「やましい印象与えた時点で失敗」なぜか非公開で進む「国葬の検証」 出席者まで徹底して隠す政府】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/213493)によると、《安倍晋三元首相の国葬を検証する政府の有識者ヒアリングが、「非公開」で行われている。「静かな環境」で考えるためで、誰にいつ聴いたかは論点公開まで明らかにしないという。議論は国会でも始まっているが、基準や経費など国葬の実施を前提とした話が中心だ。国論を二分した儀式の検証は、このままで大丈夫なのか。(特別報道部・山田祐一郎岸本拓也)》。

   『●《「もう黙ってろ」…かの権力集団の、これぞ卑しくも悲しい本質では
     なかろうか。私たちは自由な魂を湛えた主権者だ。心まで支配される…》
   『●「苦渋の判断だ」としてアベ様の「国葬みたいな追悼儀式」に「労働者
     代表として出席」する人と、「何の苦渋も感じることなく欠席」する人
   『●漸く内部から火の手が…村上誠一郎議員《安倍氏の政権運営が「財政、
     金融、外交をぼろぼろにし、官僚機構まで壊した。国賊だ」と批判》
   『●《◆議会に諮らず民主主義否定》《◆「勇み足」へのブレーキない》
    《◆制度的に不可 人物的に値せず》《◆立派だと誤認 子供の影響心配》』  
   『●息吐く様にウソをつくアベ様は如何に〝誕生〟したのか? そして、
     数多のアベ様案件の〝トドメ〟が統一協会とのズブズブ壺壺ヅボヅボ
   『●アベ様の国葬モドキを沖縄戦体験者はどう見たのか? 《国葬を見て
     思うのは戦争で命を奪われ、葬式さえあげられなかった人たちである》
   『●《■…民主主義蹂躙の集大成が安倍国葬》《■弔問外交が聞いて
     呆れる赤っ恥》《■どこを探しても見当たらなかった安倍元首相の功績》
   『●国葬モドキ《反対派が必ずしも「負けた」わけではない…個人の神格化は
         辛うじて免れた…もしみんなが黙っていたら…と思うとゾッとする》
   『●村上誠一郎議員の発言よりも、統一協会票の差配等々のアベ様案件
      こそが《国賊》であり、《党員の品位を汚す行為》だと思いますが?(1)
   『●村上誠一郎議員の発言よりも、統一協会票の差配等々のアベ様案件
      こそが《国賊》であり、《党員の品位を汚す行為》だと思いますが?(2)
   『●国葬モドキが強行され…《全額が国費負担》によるアベ様を《神格化
     しようという意図がミエミエのなんともグロテスクなものとなった》
   『●アノ「苦渋の判断」とやらは一体何だったの? 「苦渋の判断」で参列
     しておきながら、《国賊》の国葬モドキを《強く批判》する芳野連合会長
   『●《「新しい資本主義」に始まり「丁寧な説明」――。岸田文雄の宙に
     浮いた言葉の欺瞞性は見透かされている》…国葬強行、〝番号〟強制…

 《岸田首相は「丁寧に説明する」と繰り返すが、本気で説明する気があるのか》? 《総真っ黒の“のり弁”状態》が普通、とでも思っているのでは。

   『●《国葬業務の入札…政府は「適正な手続き」を強調するが…桜を見る会
     では内閣府が入札公告前にムラヤマと打ち合わせをしていたことが発覚》

 日刊ゲンダイの記事【何もかも隠す「安倍国葬費用」…警備コスト開示も“総黒塗り”の不可解】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/314516)によると、《多くの国民が反対した安倍元首相の国葬について、政府は有識者ヒアリングで総額約12.4億円の経費支出の妥当性などを検証しているが、会議は非公開。さらに、警視庁が警備にかかった費用内訳を記した文書を開示したが、これも総真っ黒の“のり弁”状態で内容の類推すら困難だ。岸田首相は「丁寧に説明する」と繰り返すが、本気で説明する気があるのか極めて疑わしい》。

 政府による「有識者ヒアリング」ねぇ? 
 再度書きますが…この有識者会議とか、諮問会議とか、アホらしいシステムではないか? 政府や自民党の御望みを叶える「有識者」で構成するんですから。諮問の答えは、「軍事費倍増」、「消費税増税」、「赤字国債の乱発社会保障のさらなる削減」、「核発電再稼働」、「処理水 (という名の核汚染水) の海洋放出」、「核発電所新規建設」、「市民の反対を押し切っての国葬強行、全く問題なし」…等々、バンザ~イ!!、になるに決まっています。あほら~しぃ。

 (東京新聞)《以前、1980年ごろに書かれた有識者会議の議事録を取材した。事務局で議論を誘導するような発言をしていた元官僚を訪ねると、国が間違った方向に行かないようにするのが自分たちの役割言い放った国民不在の「審議会行政」。》
 最「低」裁を頂点とする司法に失望してばかりだが、最近、衝撃を受けたことを再掲。(斎藤貴男さん)《当時、「週刊文春」の記者だった私は、彼を殺人犯に仕立てた連中に、「今のお気持ちは」と尋ねて回る取材を仰せつかったのだが、凄まじい成果を得てしまった。「犯人は梅田だと上が言うから逮捕したまで証拠なんかねえよ」と、元刑事は笑ったし、元裁判官は、「判決とは国家の意思なんだ真犯人なんか誰でもいい裁判所が死刑だと言えば吊るせばいい無期だと言ったらつなげばいいんだ」と、力説してくれたものである》…。凄まじい。行政も同様。

   『●裁判員制度反対…「冤罪もあることですし、あたしは死刑制度に反対
       です。人の命を、自民党の人たちみたいに軽く考えられないので」

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https://www.tokyo-np.co.jp/article/213493

「やましい印象与えた時点で失敗」なぜか非公開で進む「国葬の検証」 出席者まで徹底して隠す政府
2022年11月14日 06時00分

     (国葬に関する有識者ヒアリングをしている内閣府
      =東京・永田町で)

 安倍晋三元首相の国葬を検証する政府の有識者ヒアリングが、「非公開」で行われている。「静かな環境」で考えるためで、誰にいつ聴いたかは論点公開まで明らかにしないという。議論は国会でも始まっているが、基準や経費など国葬の実施を前提とした話が中心だ。国論を二分した儀式の検証は、このままで大丈夫なのか。(特別報道部・山田祐一郎岸本拓也


◆結果公表の時期も「できるだけ早期

 政府のヒアリングは、内閣府の「国葬儀事務局」が主体となって実施。9月27日に行われた国葬の経費約12億4000万円について、支出の妥当性や法的根拠を検証している。

 「こちら特報部」はまず、対象となるのはどの分野の有識者か聞いてみた。担当者は「憲法や行政法、政治、外交などの専門家20~30人を想定している」と説明。具体的に誰を選んだのか尋ねたが、「差し控える」とし、基準も明らかにしなかった。意見と論点を整理した上で公開し国会にも報告するというので、その時期を聞いたが、「現時点ではできるだけ早期にとしか言えない」。

 非公開とした理由は「静かな環境で進めることが重要」と、松野博一官房長官と同様の説明に終始。既に終わった国葬について有識者の氏名や意見を公開すると、どんな不都合があるのか。重ねて質問したが、「会議で一度に意見を聴くわけではないので、個別の発言が報告前に外部に漏れることがないようにするため。最終的に対象者は公表することになる」と、答えはかみ合わなかった。

 事務局は、7月の国葬実施の閣議決定に合わせ、内閣府が入る中央合同庁舎8号館内に設置され、国葬後も業務を継続している。「既に部屋は閉じており、必要に応じて職員が集まって業務をしている」との理由で撮影は断られた。


◆そもそも閣議決定で国葬強行「最初から最後まで…」

 どんな有識者に声を掛けているのか知るため、関連する分野の人たちに取材を申し込んだ。「この件で取材には応じられない」と断られたり、返信がない人もいる中、ある専門家が「(要請については)言えないことになっている。一般論」と断って対応。「政府は、発言が取り上げられ、圧力がかかったりすることを心配しているのだろう。(非公開は)理解できなくもない」と語った。

 国民の目に触れない状態で進む検証に、安倍政権と対峙たいじした有識者は手厳しい。上智大の中野晃一教授(政治学)は「もちろん要請は来ていない」としたうえで、「結論ありきでないと議論を見せることが重要なのに、非公開で、やましいことをしている印象を与える国葬を正当化する意味では失敗」と指摘。公表が有識者に影響を与えるとの理由に「学問はもともと匿名ではやらない研究者は責任を持って意見を発信している」と反論した。

 元外務省国際情報局長の孫崎享氏も要請はないとしたうえで、内閣府の対応を「国葬を評価する人が限られ、人選が偏っているのだろう。少なくとも、外交面で評価することはできない」と分析。名古屋学院大の飯島滋明教授(憲法学)にも連絡はないといい、「国葬が憲法上、問題だと指摘するような学者には声を掛けないでしょうある程度問題点を指摘するが、全体としては評価するような人を呼んでいるのでは」とみる。閣議決定で国葬を強行し、検証も非公開で進める姿勢を「最初から最後まで民主主義の点から正当化できない」と批判する。


◆生前退位を巡るヒアリングの際は

 この種の政府ヒアリングは公開するのが原則ではないのか。有識者らへの意見聴取が多く行われる国の審議会などの運営指針には「会議または議事録を速やかに公開することを原則とし、議事内容の透明性を確保する」とある。

 非公開にされるのは「特段の事情」がある場合に限られる。個人情報や企業機密、国防に関する機密情報などを扱うときだ。ただ、聴取そのものを非公開とするときでも、ほとんどの場合、誰に聴取するかは、事前や開催直後に明らかにされる

 例えば、天皇陛下(現在の上皇さま)の生前退位を巡って2016年に政府が設けた会議。今回の国葬ヒアリングと同様に「静かな環境で、率直に自由な意見交換をするため」として、有識者ヒアリングの詳細な議事録は明らかにされなかったが、聴取する10人以上の有識者の名前と肩書は事前に公表されていた。

 NPO法人「情報公開クリアリングハウス」の三木由希子理事長は「名前を明らかにすることでヒアリングの目的を損なう特殊な事情がなければ、誰から意見を聴くのかを非公表にする意味はない事後にまとめて誰だったかを公表すると、『聞くべき人に聞いていない』という批判を招く原因にもなる事前にオープンにするのが望ましい」と指摘する。


◆「憲法の性格が問われる」求められる議論の本質

     (国会議事堂)

 国葬の検証を巡る議論は、政府とは別に国会でも始まっている。衆議院の与野党協議会は今月から議論を始めた。ただ、その論点は、政府が国葬決定前に国会へ説明しなかったことや、政府が公表した12億4000万円の経費が適切だったかどうか、国が主催する葬儀の今後の基準の在り方などが中心だ。

 10日の衆院憲法審査会では、立憲民主党の谷田川元・衆院議員が「国葬は天皇の地位にあった方のみ対象とすべきだ」としたうえで、首相経験者を対象に国葬に次ぐ格式の「国民葬」を新設するよう提案。「首相になれば大関で、2度続けて衆院選に勝利すれば横綱だ。横綱級の首相経験者を国民葬の対象とする」などと持論を展開した。

 だが、国民が期待しているのはそうした形式論ではなく、国民の過半数が反対したにもかかわらず強行された国葬自体の是非の検証ではないのか。

 衆議院事務局の職員を務めた元参院議員の平野貞夫さんは「国葬の問題の本質的な位置付けが各党にできていない」と憤る。

     (安倍晋三元首相の国葬会場=2022年9月、
      東京都千代田区の日本武道館で)

 本質とは何か。「国葬とは、故人を特別扱いして人を差別するもので、自由と平等と国民主権を掲げる憲法に反する。その意味で国葬問題とは、憲法の性格そのものが問われている」と指摘する。「憲法に関わることなので、本来は議長が主導して(衆院議長の諮問機関である)議会制度協議会で検証すべきだ。このままでは岸田首相が行った『国葬儀』を正当化する作業になってしまう


◆結局、批判回避とアリバイ作り?

 透明性も目的も曖昧な検証作業。国葬前は国民の批判に対して、自慢の「聞く力」を一切発揮しなかったのに、終わった途端に検証を打ち出した岸田首相の思惑はどこにあるのか。

 政治アナリストの伊藤惇夫さんは「単純に批判回避とアリバイ作りだろう」とばっさり。「政府は検証と言いながら、オープンな議論をするわけでもない。今のままでは、数十人の識者から話を聞き、その意見をまとめましたという形に終わる可能性が高い。それは本来の検証ではないし、国民が納得するような結論が出るとは思えない。少なくとも、誰からヒアリングするのかをオープンにして、議論の過程を明らかにすることが不可欠だ


◆デスクメモ 国民不在なら

 以前、1980年ごろに書かれた有識者会議の議事録を取材した。事務局で議論を誘導するような発言をしていた元官僚を訪ねると、国が間違った方向に行かないようにするのが自分たちの役割言い放った国民不在の「審議会行政」。今も残っているなら、消し去らなくては。(本)


【関連記事】国葬で「感動的」と称賛された菅義偉前首相の弔辞…冷静に読むとにじむ「弱者切り捨て、身内優遇」
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https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/314516

何もかも隠す「安倍国葬費用」…警備コスト開示も“総黒塗り”の不可解
公開日:2022/11/16 13:50 更新日:2022/11/16 13:50

     (何も読み取れない(川内博史
      元衆院議員のツイッターから))

 多くの国民が反対した安倍元首相の国葬について、政府は有識者ヒアリングで総額約12.4億円の経費支出の妥当性などを検証しているが、会議は非公開。さらに、警視庁が警備にかかった費用内訳を記した文書を開示したが、これも総真っ黒の“のり弁”状態で内容の類推すら困難だ。岸田首相は「丁寧に説明する」と繰り返すが、本気で説明する気があるのか極めて疑わしい。

 「安倍元総理国葬警備関する経費」(ママ)と題された警視庁の文書を入手したのは、立憲民主党・元衆院議員の川内博史氏だ。8月27日に国葬の警備を担当した全都道府県警に対し、警備費の内訳を示す文書の開示請求を申請。今月14日に警視庁から文書が開示されたが、中身はほぼ真っ黒にマスキングしてある。

 「積算内訳」と記された資料には「詳細は別紙1のとおり」とある。その別紙1には「麹町」「丸の内」「神田」など、都内97署と5つの方面本部などの名称が記載されているが、警備にかかった人数や費用は総黒塗り何もかも隠されている

 川内氏によると、警視庁は文書を黒塗りにした理由について「警備上の安全確保の観点から詳細は明かせない」という趣旨の説明をしたが、これではいくら費用がかかったのか全く読み取れない。

 解せないのは、警視庁以外の道府県警が文書を「非開示」としたり、開示請求から2カ月以上経過しているのに「未回答」としていることだ。政府の説明では国葬経費のうち、警備費にかかったのは4.8億円。巨額の税金がつぎ込まれているのだから、早期に詳細を国民に示すべきだろう。


■詳細公表はまさかの「来秋」見込み

 一体、いつになったら正確な中身を公表するのか。内閣府に聞くと「会計検査院の検査を受けた後の、来年秋ごろになる見込み」(国葬儀事務局)というからあまりに悠長だ。改めて川内氏に話を聞いた。

「警視庁が安全確保のため詳細を明かせないのは理解できます。しかし、総額くらいは明かすべきではないでしょうか。道府県警の態度も消極的すぎる。結局、実際は総額12.4億円以上の費用がかかってしまっているから、今すぐに正確な情報を開示したくないのではないか。そう疑われても仕方ないでしょう」

 時が経てば国民は忘れるとでも思っているのか。ゴマカシは許されない。
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●《GDP…「600兆円達成」…単に統計をイジっただけ》《自慢の“成果”は全て虚構だったのに、いまだ「経済を成長させるためには…」》

2022年02月19日 00時00分39秒 | Weblog

[※ ↑ 闘う主張、現場の声支えに 経済評論家・内橋克人さんを悼む (金子勝さん) (朝日新聞 2021年09月08日(水))]


(2022年02月12日[土])
日刊ゲンダイの記事【アベノミクスの“成果”はすべて虚構! 国交省不正統計13~19年度も巨額カサ上げの衝撃】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/300461)。

 《パンドラの箱が開いたのか。国交省の不正統計問題2020年度の統計が約4兆円過大になっていた疑い──。朝日新聞が25日、報じた試算内容は衝撃だ。不正のあった「建設工事受注動態統計」はGDP算出の材料でもある基幹統計。そのデータが改ざんにより兆単位でカサ上げされたとすれば、これまでのGDPの数値はおろか、この国の信頼が大きく揺らぎかねない》。

   『●GDP600兆円へ忖度…《アベノミクスの成果が数字に出ない、 
                     ならば統計のやり方を変えればいい》!?
   『●GDP600兆円へ忖度…アベ様のドアホノミクスな
       ニッポン《GDP統計は鉛筆をなめなめつくっている》
   『●《経済の素人》ても分かる《無理筋な政策》…
      バ「ズ」ーカたちによるドアホノミクスの《虚像と実像》
   『●【大嘘つきの後始末/狙撃兵】《彼らがかばっているのは、他ならぬ
     お友だちの森友学園に国有地をタダ同然で払い下げようとした…安倍晋三》
    《改ざんといえば、国交省も第二次安倍政権の発足からこの方、
     建設業の受注動向を示す基幹統計を改ざんしていたことが発覚している。
     そうやってGDPの数値を底上げして、まやかしの好景気を演出して
     いたようである。実際とは異なる統計では有効な経済政策など
     打ちようがないが、よくもこんな度外れたことができたものだ
     もうなんでもかんでも改ざんで、安倍政権八年とは嘘やはったりだらけ
     だったことをこれでもかと突きつけている。桜を見る会を巡る問題では
     国会で事実とは異なる嘘答弁118回、森友問題では139回
     虚言癖もあからさまになったが、首相の座を追われた
     (みずから放り投げた)大嘘つきの末路は、果たして狼少年と
     同じ道をたどるのであろうか。引き続き国会議員として
     居続けてはいるものの、これだけ次から次へと嘘や改ざんが発覚し
     始めて、いったい誰が相手にするというのだろうか? 常軌を逸して
     いることについて是正する力が働かなければまともではない。》

   『●《少数の権力者が国富を食いものにして私腹を肥やすこと》…どこぞの
      国の《泥棒政治(クレプトクラシー)》は何時になったら正されるの?
    《それにしても、安倍長期政権でこの国は完全に底が抜けてしまった
     公文書や統計の隠蔽、改ざんが常態化負の遺産は広く深く浸透し、
     救いようがないまでに社会を蝕んでいる。つい最近も、国交省が国の
     基幹統計でGDP算出にも使われる「建設工事受注動態統計」を改ざん
     していたことが分かった。厚労省も「毎月勤労統計調査」を不正操作
     していたことが18年に発覚したが、国の基幹統計がデタラメでは、
     何を信じればいいのか改ざんは政権の失策を糊塗するための忖度
     
なのか。都合の悪い数字は改ざんされ、文書も隠蔽、破棄されてしまう
     「真実を知りたい」と国を訴えても、
     「認諾で強引に裁判を終結させて疑惑にフタだ。》

 あぁ、ドアホノミクス(🄫浜矩子さん)のドアホウすぎる実態…統計不正のあまりに重いツケが…。《「…あとは消され、影響を検証する余地すらない。…インチキ国家は海外の信用を失ってマーケットも傷つけます由々しき国家の犯罪です」(経済評論家・斎藤満氏)》。アベ様の《GDP600兆円》へ忖度、救いがたいドアホウぶり。もう、呆れるね。腐っている。
 《「600兆円達成」目標をブチ上げたものの、単に統計をイジっただけではないのか自慢の“成果”は全て虚構だったのに、いまだ「経済を成長させるためにはアベノミクスしかないと言い切る安倍元首相は、もはや“憑き物落とし”が必要なレベルだ》。

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https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/300461

アベノミクスの“成果”はすべて虚構! 国交省不正統計13~19年度も巨額カサ上げの衝撃
公開日:2022/01/26 13:50 更新日:2022/01/26 13:50

     (兆単位のカサ上げ、恐ろしいのは安倍元首相政権時代は
      もっと巨額(C)日刊ゲンダイ)

 パンドラの箱が開いたのか。国交省の不正統計問題2020年度の統計が約4兆円過大になっていた疑い──。朝日新聞が25日、報じた試算内容は衝撃だ。不正のあった「建設工事受注動態統計」はGDP算出の材料でもある基幹統計。そのデータが改ざんにより兆単位でカサ上げされたとすれば、これまでのGDPの数値はおろか、この国の信頼が大きく揺らぎかねない

 恐ろしいのが、13~19年度のカサ上げはもっと巨額になるのが確実なことだ。国交省は00年の同統計の導入当初から改ざんを始めていた。建設業者が受注実績の提出期限に間に合わず、数カ月分をまとめて提出した場合、都道府県にそのデータを消しゴムで消すよう指示。数カ月分全てを最新1カ月だけで受注したように合算していた。

 13年4月からは未提出の業者分の受注実績に関し、提出した業者の平均を推計値として上乗せするルールを導入。従前の合算も継続したため、二重計上が生じてカサ上げはさらに膨張した。

 国交省は会計検査院に問題を指摘された直後の20年1月、都道府県に中止を指示した。ところが、担当課長は統計数値の急な変動を恐れ、合算する量を「数カ月分全て」から「2カ月分」に減らす折衷案を採用。場所を本省に移して組織ぐるみで改ざんを隠蔽し、昨年3月まで続けた。

 朝日の試算は本省での改ざん分のみ。それだけで20年度は実績全体約80兆円の5%に相当する。合算量を減らす前の各年度の二重計上によるカサ上げ額は、桁が1つ違ってもおかしくない。


■「由々しき国家の大罪

「問題を矮小化し、早期幕引きを狙う岸田政権は『GDPにおける影響は軽微』とゴマカしていますが、残っている統計の元データは19年4月分以降のみ。あとは消され、影響を検証する余地すらない。統計は連続性がいったん狂うと、二度と使えません。過去の受注実績と比較できなければ、現在の建設業の実態は掴めず、有効な政策も打てなくなる。当然それで救われない企業も出てきます。インチキ国家は海外の信用を失ってマーケットも傷つけます由々しき国家の犯罪です」(経済評論家・斎藤満氏)

 13~19年に政権を担ったのは安倍元首相。何かにつけ「名目GDPが安倍政権になってから500兆円を超えるようになった」と得意げに語り、「600兆円達成」目標をブチ上げたものの、単に統計をイジっただけではないのか自慢の“成果”は全て虚構だったのに、いまだ「経済を成長させるためにはアベノミクスしかないと言い切る安倍元首相は、もはや“憑き物落とし”が必要なレベルだ
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●アベノカビマスク《廃棄するよりも高くなるとは呆れるばかりではないか》…そもそもこんな愚策に数百億円ものドブガネをしていなければ…

2022年02月15日 00時00分31秒 | Weblog

[※ 「こんな人たち」 報道特集(2017年7月8日)↑]


(20220206[])
日刊ゲンダイの二つの記事【アベノマスク配送料10億円の衝撃!「江戸時代なら一揆が起きている」と荻原博子氏バッサリ】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/300834)と、
【抗議殺到!「アベノマスク配送料」に10億円の血税って…着払いにしなかった岸田首相の思惑】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/300851)。

 《廃棄するよりも高くなるとは呆れるばかりではないか。新型コロナウイルス対策で約8000万枚もの大量在庫が問題となっている布製「アベノマスク」。厚労省が配布希望を募ったところ、128日までに応募件数が約37万件に上り、応募枚数が推計で約28000万枚以上になる、との見通しが示された。だが、その配送料がナント! 10億円に上ると試算されたという》。
 《また税金をドブに捨てるのか。希望者全員に“無料”で配布することになった「アベノマスク」の配送料が10億円以上! となることが報道され、<税金の無駄遣いだ>と批判が噴出している。無料配布せず、すべて廃棄した場合の費用は6000万円程度だという。ざっと20倍近くも税金が使われることになる》。

   『●あとの祭り…アベノカビマスク《当初は配布の目的を「品薄対策」と
     しながら、…「再流行への備え」を強調。批判の回避に懸命》だったが…
   『●《折り重なった前政権までのさまざまな問題》(豊田洋一論説主幹)、
        アベ様案件をもう忘却? 自公お維を支持できないはずなのに…
   『●アベノカビマスク…《この問題で法律的に責任を問うのは難しい。
     しかし、…政治責任は大きい。…「政治責任に時効はない」はずだ》

 そもそもこんな最低・最悪の大愚策アベノカビマスクに、《約二百六十億円》ものドブガネをしていなければ…。《内訳はマスク調達費百八十四億円、配送費など七十六億円》《計画時点では四百六十六億円》。

 中沢佳子記者による、東京新聞の記事【アベノマスク「送料10億円」の衝撃 在庫8000万枚 「不織布」なら街で3倍の量は買えるのに…】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/158008)によると、《送料10億円也。安倍晋三元首相の主導で政府が調達した布製の「アベノマスク」を希望者に送る費用で、衝撃的な試算が出た。もちろん税金を充てることになる。これほど費やしても配るのは約8000万枚。同じ金で不織布マスクを3.4倍は買えるまさに無駄を重ねる愚行だ。「もっと早く(募集を)やればよかったとのたまわった安倍さん。あなたが送料を払い、税の無駄遣いをやめませんか。(中沢佳子)》《◆手指消毒液164万個分、PCR検査3万回以上》《◆「安倍さんなら払えるのでは?」》《◆「これ以上、無駄を重ねるのはおかしい。処分を」》。

 そもそもこんな最低・最悪の愚策アベノカビマスクに巨費をドブガネしておきながら、さらには…という酷いお話。醜悪な利権絡みか何かか? 《反省ゼロ男》ときたら…。数多のアベ様案件。たとえ汚い手を使ってでも刑事責任を逃れることが出来たとしても、(古賀茂明さん)《「政治責任に時効はない」はずだ》。
 三宅勝久さんのブログ【会計検査院報告から読み解く アベノマスクの正体/スギナミジャーナル 三宅勝久】(https://miyakekatuhisa.com/archives/1184)によると、《今回の無料配布の配送業務をどの会社が受注するのかはわからないが、仮に日本郵便だとすれば、たび重なるボロ儲けに笑いが止まらないことだろう。会計検査院の報告を一読されることをお勧めする》。

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https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/300834

アベノマスク配送料10億円の衝撃!「江戸時代なら一揆が起きている」と荻原博子氏バッサリ
公開日:2022/02/02 16:20 更新日:2022/02/02 16:20

     (開いた口がふさがらない(C)日刊ゲンダイ)

 廃棄するよりも高くなるとは呆れるばかりではないか

 新型コロナウイルス対策で約8000万枚もの大量在庫が問題となっている布製「アベノマスク」。厚労省が配布希望を募ったところ、128日までに応募件数が約37万件に上り、応募枚数が推計で約28000万枚以上になる、との見通しが示された。だが、その配送料がナント! 10億円に上ると試算されたという。

 大量在庫で多額の保管料などが問題視されていた「アベノマスク」。このまま廃棄すれば6000万円ほどで済んだとみられるから、実に10倍以上の費用が掛かることになる。「アベノマスク」は一体、どこまでムダ金を使わせるのか

 経済ジャーナリストの荻原博子氏がこう言う。

「(試算通りであれば)開いた口がふさがりません失政のツケが国民のツケにすり替わっているのです。マスクを配るのであれば、1枚いくらいくらと価格を徴収するべきでしょう。もとは我々の税金なのですから。安倍元首相も『28000万枚の応募があったよ』など喜んでいる場合じゃないでしょう」

年金は減り、社会保険料負担は上がる一方物価も上昇しており、今や家計負担は(江戸時代の祖税徴収のような)五公五民。昔なら一揆がおきていてもおかしくありません」

 これでは、いくら税収があっても足りない
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https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/300851

抗議殺到!「アベノマスク配送料」に10億円の血税って…着払いにしなかった岸田首相の思惑
公開日:2022/02/03 14:15 更新日:2022/02/03 14:15

     (アベノマスクに無駄な税金、締めて36億円なり!
      (C)日刊ゲンダイ)

 また税金をドブに捨てるのか。希望者全員に“無料”で配布することになった「アベノマスク」の配送料が10億円以上! となることが報道され、<税金の無駄遣いだ>と批判が噴出している。無料配布せず、すべて廃棄した場合の費用は6000万円程度だという。ざっと20倍近くも税金が使われることになる。


■廃棄なら6000万円

 発端は西日本新聞が2日、<アベノマスク配送料10億円? 廃棄なら6000万円 政府試算>と報じたこと。

 約8000万枚という大量の在庫が問題になっていたアベノマスクについて、政府が配布希望を募ったところ、37万件の応募があり、応募総数は28000万枚に達したという。その配送料が10億円に達するという

 さすがに、ネット上では、税金のムダ遣いに怒りが爆発。<アベノマスク配送料10億円>と<西日本新聞>の2つがツイッターのトレンドワードに入る事態になっている。

本当にひどい話><また税金の無駄遣い><わざわざそんな事をする理由は、安倍元総理や自民党の体面を保つため以外には考えられません><全てはこの反省ゼロ男のせい

 それでなくても、アベノマスクには無駄な税金が次々につぎ込まれている。「大量在庫の倉庫代に6億円」「保管マスクの検品に20億円」……。加えて配送に10億円かかることになる。


■安倍晋三のドヤ顔も怒りに火

 “反省ゼロ男”の安倍元首相が、派閥の会合で「2億8000万枚の希望があった」「もっと早くやっておけばよかった」とドヤ顔で報告したことも、国民の怒りに火をつけたようだ。政治ジャーナリストの角谷浩一氏がこう言う。

どうして岸田首相は“着払い”にしなかったのでしょうか。介護施設や学校には無料配布するが、それ以外は着払いでも文句は出なかったはずです。あるいは都道府県にまでは配送するが、欲しい人には役所まで取りにきてもらってもよかったはずです。やはり、配布希望者が少ないとマズイ、と安倍元首相に忖度したのでしょう」

 今からでも“有料”で配るように変更すべきだ。
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https://miyakekatuhisa.com/archives/1184

スギナミジャーナル SUGINAMI JOURNAL
ジャーナリスト三宅勝久のニュースブログ

会計検査院報告から読み解く
アベノマスクの正体
作成者: MIYAKE.K
投稿日 2022年2月3日

 540億円の税金をつかった失政事業「アベノマスク」の在庫約9000万枚を無料配布するにあたり、その輸送費が10億円かかるなどとして批判する声があがっている。

 会計検査院の報告書にこの事業のでたらめぶりが詳しく記載されている。

 仕様書も品質規格もなし、納入単価は業者のいい値、不良品続出した後の検品費用も税金でまかなった

 緊急随意契約によってマスクを納入した業者の上位4社は、興和伊藤忠商事マツオカコーポレーション、そしてユースビオだが、このうちユースビオは事業実績が不明な零細企業だった上に社長宅が強制競売中という、実質破綻状態にあった約30億円のマスク契約を政府とかわしたのちに、競売は取り下げられた。

 郵送は日本郵便が随契で一手に約50億円で引き受けた。そして、事業中止後は、保管業務を変更契約でまた受注する。その額じつに毎月約9500万円。6億円という高額の保管費が批判されたが、そのうち5億2000万円は日本郵便に払われたものだった。親会社・日本郵政の社長は増田寛也元総務大臣だ。

 その後、ようやく入札が行われ、佐川急便が月額2000万円で保管している。

 今回の無料配布の配送業務をどの会社が受注するのかはわからないが、仮に日本郵便だとすれば、たび重なるボロ儲けに笑いが止まらないことだろう

 会計検査院の報告を一読されることをお勧めする。
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●アベノカビマスク…《この問題で法律的に責任を問うのは難しい。しかし、…政治責任は大きい。…「政治責任に時効はない」はずだ》

2022年01月18日 00時00分04秒 | Weblog

[※ 「こんな人たち」 報道特集(2017年7月8日)↑]


(20211229[])
日刊ゲンダイの記事【倉庫に眠る「アベノマスク」8000万枚…年間保管料に血税9億円“無限ループ”の愚】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/298770)によると、《総事業費500億円を投じ、2億9000万枚も買い上げたアベノマスクサイズが小さかったり、感染予防に不適切な布製であるため、ほとんど引き取り手が現れず、倉庫に眠ったままだ。それでも岸田政権は有効活用に固執。14日の衆院予算委員会でも呆れた答弁を連発した。3月末時点のアベノマスクの在庫は8272万枚、107億円分。介護施設などへの随時配布により、10月末時点では8130万枚になっているが、7カ月でわずか142万枚しか減っていない。在庫一掃には33年かかる超スローペースだ。厚労省によると、昨年8月から今年3月の8カ月で6億円もの保管料がかかっている。1年に換算すれば9億円である。厚労省は、介護施設への配布に加え、災害備蓄、自治体や住民への配布などに活用し、在庫を減らそうとしているが、前途多難だ》。

   『●あとの祭り…アベノカビマスク《当初は配布の目的を「品薄対策」と
     しながら、…「再流行への備え」を強調。批判の回避に懸命》だったが…
   『●《折り重なった前政権までのさまざまな問題》(豊田洋一論説主幹)、
        アベ様案件をもう忘却? 自公お維を支持できないはずなのに…

 アベノカビマスクを有効活用ねぇ!? 廃棄以外の道って?? アベ様案件の一つ、アベ様は早く責任をとってくれよ。

 自公お維支持者の皆さん、すぐに忘却していていいのですか? ――― 数多のアベ様案件。たとえ汚い手を使ってでも刑事責任を逃れることが出来たとしても、(古賀茂明さん)《「政治責任に時効はない」はずだ》。
 週刊朝日のコラム【アベノマスクの本当の問題 古賀茂明/政官財の罪と罰】(https://dot.asahi.com/wa/2021121000069.html)によると、《だが、そんな安倍氏にも都合の悪い話がある。「アベノマスク」だ。2020年4月に唐突に発表された布製マスク全戸無料配布。当時の総理秘書官ら官邸官僚の発案で、安倍氏の了解のもとに官邸主導で進められた。直後に日本医師会会長に布マスクにウィルス防止の役割はあまりないと言われ、小さ過ぎるゴミや異物が含まれている調達企業の選定が不透明など悪評の極み。最後は配布断念となり、115億円が無駄となった。しかも、本件は、過去の話ではない。余剰マスク保管のために倉庫料などが毎月7500万円もかかり処分にも追加費用がかかるからだ》。
 しかも、(使う分だけを検品するのならまだしも)全く意味のない全品検品に何十億という多額のドブガネまで重ねてします...。言葉は悪いが、アタマオカシイのではないのか? さらには、《岸田首相は、アベノマスクについて「厚労省が検品を実施したところ、約7100万枚のうち約1100万枚、15%が不良品だった」と説明》…15%って、どんな技術大国の品質管理?

 ようやく認知された天下の愚策アベノカビマスク…これくらいは政治責任をとって見せてよ、自民党最大派閥安倍派会長のアベ様。
 日刊ゲンダイの記事【岸田首相「アベノマスク」強制廃棄の電撃発表! 血税485.5億円投入の成れの果て】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/299085)によると、《マサカの展開だ。キングメーカー気取りの安倍元首相の顔色をうかがっていると揶揄されてきた岸田首相が“負の遺産”の処分を電撃発表。8000万枚超も在庫がダブつくアベノマスクの廃棄を決め、世間をアッと言わせた。岸田首相が標榜する「聞く力」を「従う力」とナメていた安倍元首相は完全にコケにされた格好だ。歯ぎしりする姿が目に浮かぶようである》。

 アベノカビマスク、自公は責任を取るべきでしょ? 政党助成金、議員の給与を返上しては如何か? 戦争やるための壊憲などやってる場合か。
 日刊スポーツのコラム【政界地獄耳/「アベノマスク」廃棄 岸田文雄の勢い、安倍不要論に拍車】(https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202112230000086.html)によると、《★21日、首相・岸田文雄は国会閉会の会見で保管費用が6億円以上かかっている「アベノマスク」について「財政資金、効率化の観点から、布製マスクの政府の在庫について、ご希望の方に配布し、有効活用を図ったうえで、年度内めどに廃棄」とし懸案の日中関係は「言うべきことは言いながら安定的な関係を実現すべく努力を続けていく」「来年は日中国交正常化50年」とし、来年は積極的に外交を行うことも宣言した。また自民党「憲法改正実現本部」にも出席し、強い意欲を示した。自民党ベテラン議員は「これでは安倍の出番は何もなくなる。アベノマスクは失敗と言っているようなものだし、ますます党内の安倍不要論に拍車がかかる」と岸田の勢いに舌を巻く。党副総裁・麻生太郎、幹事長・茂木敏充との3派連合も盤石で安倍外しが進む》。

 あ~ぁ、自公お維なんかに投票するから。眠り猫として選挙に行かずに、自公お維を間接的に支持するものだから。あとの祭り。こんな腐った政権がまだ続くのかと思うと、嫌になってしまうよ、ニッポン。

   『●(中村敦夫さん)《善悪のけじめをつけるべき司法が崩壊し、
     民主主義の骨格である三権分立は、三位一体の八百長と化した》
   『●《民主主義の根幹を成す選挙にはそれだけ価値がある…1票は重い。
     責任ある行動が求められる》…選挙に行く以外に《悪政は拒否できない》

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https://dot.asahi.com/wa/2021121000069.html


アベノマスクの本当の問題 古賀茂明
政官財の罪と罰
古賀茂明
2021/12/14 07:00

     (倉庫に保管されている「アベノマスク」を含む布マスク)

 臨時国会が始まり、与野党の論戦が始まった。昨年の自民党総裁選で敗れた後、「岸田は終わった」と言われたが、今や、日本の政治は、その岸田氏を中心に動いている。菅義偉前総理も安倍晋三元総理も急速に「過去の人」になって行く感がある

 だが、最近の安倍氏の動きは、その流れに必死で抗っているかのようだ。

 11月には、党内最大派閥細田派を引き継ぎ、安倍派としてそのトップになった。岸田総理をわざわざ官邸に訪ね、岸田氏を支えると語り、菅氏と会食した事実を明かし、同氏グループとの連携をにおわせるなど、自己の影響力を誇示している。

 「モリカケ桜」に象徴される在任中の自身のスキャンダルは、どれ一つ真相が解明されていないが、総理が2回交替し、衆議院選挙も経たことで、遠い昔の話になった。刑事責任は問われないまま、順次時効が成立し、蒸し返されることもなくなるまさに「時」の効果だ

 安倍氏は、「台湾有事は日本有事であり、日米同盟の有事でもある」といった、日本を戦争に巻き込む判断について党内議論をリードし、時の総理の手足を縛ろうとしている。マスコミはこれを大きく取り上げるが、過去のスキャンダルに関する彼の政治責任については、ほとんど問題にしようとしない安倍氏は自信を深めていることだろう

 だが、そんな安倍氏にも都合の悪い話がある。「アベノマスク」だ。

 2020年4月に唐突に発表された布製マスク全戸無料配布。当時の総理秘書官ら官邸官僚の発案で、安倍氏の了解のもとに官邸主導で進められた

 直後に日本医師会会長に布マスクにウィルス防止の役割はあまりないと言われ、小さ過ぎるゴミや異物が含まれている調達企業の選定が不透明など悪評の極み。最後は配布断念となり、115億円が無駄となった。

 しかも、本件は、過去の話ではない。余剰マスク保管のために倉庫料などが毎月7500万円もかかり、処分にも追加費用がかかるからだ

 誰がどう見ても使い道がないのだから、処分するしかないのだが、それができない背景には、自民党政府に特有の政治と行政の壮大な負のループが隠されている。まず、政府は間違いを認めない。間違いを認めないから、それが生じた原因、経緯について検証が行われない。検証が行われないので責任は取られずうやむやになるそして同じ過ちが繰り返される。という悪循環だ

 アベノマスク処分となれば、その間違いが決定づけられる。そうなれば、誰がどのようにして決めたのかが問われ、責任者が特定されて処分などの措置も必要になる。本件では、安倍総理と官邸官僚の責任問題だ。決定過程の安倍忖度政治もやり玉にあがるはず。総理は辞めても最大派閥の長として大きな影響力を持つ安倍氏の手前、岸田総理も火中の栗を拾いたくない。先送りしたいのが本音だろう。

 この問題で法律的に責任を問うのは難しい。しかし、国民の税金を人気取りのための思いつき政策に注ぎ込んで壮大な無駄を生んだ政治責任は大きい。納税者としては、余ったマスクは全て安倍氏に買い取って欲しいと思うくらいだ。少なくとも、安倍氏の政治責任ははっきりさせなければならない

 「政治責任に時効はない」はずだ。

※週刊朝日  2021年12月24日号から
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https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/299085


岸田首相「アベノマスク」強制廃棄の電撃発表! 血税485.5億円投入の成れの果て
公開日:2021/12/22 13:50 更新日:2021/12/22 17:02

     (安倍元首相本人も2020年8月あたりに
      アベノマスクを封印(C)共同通信社)

 マサカの展開だ。キングメーカー気取りの安倍元首相の顔色をうかがっていると揶揄されてきた岸田首相が負の遺産の処分を電撃発表。8000万枚超も在庫がダブつくアベノマスクの廃棄を決め、世間をアッと言わせた。岸田首相が標榜する「聞く力」を「従う力」とナメていた安倍元首相は完全にコケにされた格好だ。歯ぎしりする姿が目に浮かぶようである。

   ◇  ◇  ◇

「未知のリスクである新型コロナへの対応は毎日が試行錯誤の連続です。国民のためにより良いと思えば経緯にとらわれず、迅速に対応を改めていくことも政治の役割です」

 2021年度補正予算が成立した臨時国会の閉会を受けて21日、岸田首相が会見。冒頭5分すぎ、こう前置きした上で切り出したのが、アベノマスクの廃棄だった。

「財政資金効率化の観点から布製マスクの政府在庫について、ご希望の方に配布し、有効活用を図ったうえで、年度内をメドに廃棄を行うよう指示を致しました」

 昨年のエープリルフールに安倍元首相が配布をブチ上げたアベノマスクは、飛沫の遮断性能に疑問がある布製の上、小さすぎて着用が小恥ずかしくなる代物だ。国民的不評でニーズが高まらず、会計検査院が先月発表した検査報告で8272万枚(115億円相当=3月末時点)もの在庫がダブついていたことが発覚。保管・配送費用にすでに約6億円が投じられ、年間で9億円に上るとみられている。「災害備蓄や地域住民への配布などで活用していただく」(松野官房長官)としていたが、引き受け手はほぼなし。不良在庫の山だったことも判明したから、廃棄処分しか道がないのが真相なのだろう。

 会見に先立つ参院本会議で20年度決算の概要報告と質疑を行った岸田首相は、アベノマスクについて「厚労省が検品を実施したところ、約7100万枚のうち約1100万枚、15%が不良品だった」と説明。ガーゼを裁断して縫製するだけの作業なのに、なぜそんなに不良品が納入されていたのか。議場は騒然となった。


■当初見積もり上回る総事業費485億円

     (アベノマスク事業に血税は一体どれほど投じられたのか
      (C)日刊ゲンダイ)

 ゴム成型メーカー関係者はア然としてこう言っていた。

「われわれは不安定な要素が多いゴムを加工して製品を作っているため、他業界よりも多めの不良率5%で製造ラインを流していますが、実際には2%程度に抑えています。品質向上は生産性向上に直結しますから。布マスク製造の不良品率で15%とは驚きます

 岸田首相の説明によると、厚労省や納入業者の検品費用などとして、新たに計20億9200万円を要したという。

 アベノマスク事業に血税は一体どれほど投じられたのか

 会計検査院の報告によると、厚労省による全戸向け、介護施設等向け、妊婦向け、それに文科省の学校向けに締結された調達契約は計3億1811万枚分で、計442億6338万円。

 事業スタートから半月足らずで汚れの付着や髪の毛の混入等の不良品が見つかったことによる保管・配送費等が6億96万円。さらに納入業者による検品とは別に、検品業務の委託で7億75万円。ザッと485億5709万円だ。当初見積もりの466億円を軽く上回る。

 参院本会議で野党議員が「在庫処分に要する期間は33年以上かかる計算だ」と追及していたが、浪費された血税はもとより、こんなくだらないことに国会審議の時間を割くのもアホらしい安倍一族に懺悔の身銭を切らせなければ、国民の腹の虫が治まらない。 
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●カースーオジサンもCOVID19人災という「火事場」を作り、さらには油を注ぎ、電通やパソナが《中抜きで大儲け》な「泥棒」を働く…

2021年08月25日 00時00分45秒 | Weblog

[※《自助》大好きオジサン・元最低の官房長官と学商 (日刊ゲンダイ 2020年9月7日 https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/278353)↑]


 (20210814[])
東京新聞の二つの記事。2020年12月28日の森本智之記者による記事【「多重下請け」「監視逃れ」関係者が明かす利益生むからくり 持続化給付金再委託問題】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/77138)と、
皆川剛森本智之の両記者による記事【最大9次下請け、564社関与 持続化給付金「中抜き」批判の電通再委託問題 経産省が検査の最終結果公表】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/123804)。

 《国の持続化給付金事業で再委託や外注が繰り返された問題で、不透明な業務や支出の無駄がないかを検査していた経済産業省は12日、最終結果を公表した。事業に関与した企業は564社(受注額100万円以上)に上り、下請けは最大9次まで及ぶことが明らかとなったが、経産省は手続きや取引の適切性を確認したと結論づけた。(皆川剛)》

   『●《アンダーコントロール》演出でアベ様らがCOVID19人災という
     「火事場」を作り、電通やパソナが《中抜きで大儲け》な「泥棒」を働く…
   『●《人材の宝庫》のはずが…《「経産省内閣」と揶揄される
     安倍政権は歴史に残る犯罪者集団と言われても仕方あるまい》
   『●首相会見は官邸記者クラブ主催のアベ様「慰労会」…アベ様が「思いを
      語る」独演会に始まり、「更問い」も無い《台本劇》《台本営発表》
    《一方、こちらも元経産官僚ながら、日本の先行きへの不安や官邸政治
     批判の急先鋒(せんぽう)なのが古賀茂明だ…「…電通、経産省、
     安倍政権という3チャラトリオに国を委ねた国民の悲劇」と厳しい》

   『●政府広報費予算は(第二次)アベ様政権発足以降、《悪夢のような》
       民主党政権時の倍増で約83億円…その増加分の約40億が電通へ
   『●電通とズブズブ…《政権批判の監視やメディア、野党への匿名攻撃
     などまで請け負うなど、“安倍政権の情報操作部隊”というべき存在》
   『●《巨額の税金を“言い値”でフンだくられ、リターンは「遅さ日本一の
      命綱」…まるでパソナ支援金》(日刊ゲンダイ)…大阪「ト」知事三代
   『●《「パソナ」の純利益が前年の10倍以上》―― カネカネカネの
     金(カネ)色の五つの輪に便乗して、アサマシき「なんでも金、金、金」…

 《持続化給付金事業…不透明な多重下請けは今回の問題の焦点の1つだった。事業は電通などが設立に関与したサ協受注した後、電通に再委託。電通は複数のグループ企業のほか、同様にサ協の設立に関与したパソナトランスコスモスなど「身内に外注を繰り返していた》。《電通が中心になって考案した利益率の良いビジネスモデル》だそうだ。ところが、この醜悪な〝ビジネスモデル〟について、《経産省は「手続きや取引の適切性を確認した」と結論》づけた訳です。
 市民には《自助》のみを求める一方で、金(カネ)色の五つの輪を強行して感染爆発を引き起こす。カースーオジサンもCOVID19人災という「火事場」を作り、さらには油を注ぎ、電通やパソナが《中抜きで大儲け》な「泥棒」を働く…。

 《とにかく選挙に行くこと、もちろん、その前に「忘れないこと」。それが今国民に求められている一番大事なことだ》(古賀茂明さん)。何度でも、何度でも、何度でも、#投票倍増委員会 会員として強く訴えます、自公お維トファに投票してはいけない

   『●無観客開催にすり替え…緊急事態宣言の最中、五輪貴族やその取り巻き
         連中による醜悪な〝バカの祭典〟〝パソナの祭典〟をやる気?
   『●《大会経費の赤字の尻拭いを背負わされるのは国民だ》 ―――
     どこまでも醜悪なバカの祭典、パソナ五輪。一体どちらが《反日的》か?
   『●《人々を苦しめているのは…満足に給付や補償をせずに自粛を強制
     する政権》(町山智浩さん)…一体どちらがバカで、《反日的》か?
   『●《「スガ総理」…内閣支持率の下落が止まらない。その要因は
     コロナ対策の度重なる不手際と、国民に我慢を強いながら五輪開催に…》
   『●この最悪なCOVID19禍、さらに、酷暑の中、開催強行…皆さん
     ご帰国の折、《反日》アスリートや《反日》ジャーナリスト製造な東京五輪
   『●自公お維支持者はカースー独裁《パンケーキ政権を毒見》して…
     「私は選挙に影響する映画をつくりたい」(河村光庸プロデューサー)
   『●自公お維トファに投票してはいけない、《普通の国》とするために
     ―― 《普通の国なら何度も政権が吹っ飛ぶ失態が繰り返されてきた》
   『●《空疎な小皇帝》石原慎太郎元東京「ト」知事による五輪招致が間違い
        だった…小池「ト」知事「コロナとの戦いで金メダル取りたい」…
   『●《それでもバカとは戦え/…2021年7月23日は非常に残念ながら
         悪が人類に打ち勝った日として確実に歴史に残ることになる》
   『●アベ様の害交・害遊の大きな成果 ―― 「ゴールまで、ウラジーミル、
        二人の力で、駆けて、駆け、駆け抜けようではありませんか。」
   『●アベ様を御守りするために…《「桜を見る会」の国会答弁資料の提出
       …政府は当初から説明を回避する方針だったことがうかがえる…》
   『●あぁ、《「復興五輪」「新型コロナに打ち勝った証し」…スローガン》
      の《大会経費は3兆円を超える》…そのおカネで何ができただろう?
   『●自公お維トファを間接的に支持する、投票に行かない〝眠り猫〟な
     皆さん、《パンケーキ政権を毒見》しては危険、猛毒…ついに棄民政策に
   『●倉持仁医師《どうにもならない》…武田砂鉄さん《問われなければ
     いけないことが無数に残っている。…やってよかったとは思えない》
   『●「復興五輪」!? 原状回復してから言ってくれ…片山夏子記者【「原発
      事故前の故郷に戻して」 浪江町・津島訴訟の原告団長が語った決意】
   『●《「やめることは一番簡単なこと」「挑戦するのが政府の役割だ」と
     発言。意味不明。…日本が再び焦土と化す日も近い》(適菜収さん)
   『●《政府の新型コロナウイルス対策が国民の理解や共感を得られない
     背景には、政治家の発信力不足だけでなく、政策決定過程の不透明さが》

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https://www.tokyo-np.co.jp/article/77138

「多重下請け」「監視逃れ」関係者が明かす利益生むからくり 持続化給付金再委託問題
2020年12月28日 20時00分

 「この仕組みはかなりもうかる」。本業の広告業の売り上げが低迷する中、一般社団法人を介した国相手のビジネスは利益率が良く、電通社内でも有望視されていたという。同社関係者が仕組みの一端を語った。(森本智之

【関連記事】持続化給付金、50%超の再委託は容認のまま 経産省がルール見直し案


◆「サ協は窓口、実態は電通」

 電通は2015年度以降、4つの一般社団法人を通じて経済産業省の事業を72件受注している。問題となった持続化給付金事業もその一つだった。

 関係者は「サービスデザインは窓口で、実態は電通だ」と明かす。その上で「一般社団法人を間に挟むことで国の検査の目を逃れやすくなる」と利点を挙げた。法律上、会計検査院が直接検査対象にできるのは委託先までだ。野党議員は「一般社団法人が予算監視を逃れる隠れみのになっている」などと批判する。

 利益を生むポイントは多重下請け構造にあるという。下請けとして身内企業に外注を繰り返せば、1社ごとの利益は小さくてもグループ全体として積み上げれば大きくなる。

 コスト削減という利点もある。たとえば、サ協が入居する東京・築地のビルは事業開始当時、2フロアに分かれ、電通が国から直接受託した6事業の事務局が同居していた。事務局をまとめれば、賃貸費用は圧縮できる。別の法人は電通子会社のビルに入居し、この場合、賃貸料はグループ内で行き来するだけにとどまる。賃貸費用などは経費として国に請求できるので利益を増やすことができる


◆独法の整理縮小で浮上

 電通や経産省の関係者によると、こうしたビジネスモデルが確立したのは、国の行財政改革がきっかけだ。従来は、独立行政法人が省庁の手足として国の補助金給付などの業務を執行してきたが、独法の整理縮小により、事業の担い手がいなくなった。11年設立の環境共創イニシアチブは、エネルギー関係の補助金を配るため、経産省側の相談を受けて電通が設立を決めた。その5年後の16年に設立されたのがサ協で、初代トップは環境共創のトップが兼務。電通から20年以上にわたりコンサルティング料として報酬を得るなど、同社と関係が深い人物だ。

 民間委託そのものは悪いことではないが、税金の使い方は無駄がないこととともに透明性の高さが求められる。一般社団法人を介すとお金の流れが不透明になる


◆電通広報部「検査逃れ一切ない」

 サ協などの一般社団法人について、電通広報部は「多くの専門性を有する団体・企業で構成され、弊社1社が設立したものではなく、会計検査院からの検査を逃れやすくする意図なども一切ない」と回答した。

【関連記事】経産省事業の再委託問題 記事まとめ
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https://www.tokyo-np.co.jp/article/123804

最大9次下請け、564社関与 持続化給付金「中抜き」批判の電通再委託問題 経産省が検査の最終結果公表
2021年8月13日 06時00分



 (https://www.tokyo-np.co.jp/article_photo/list?article_id=123804&pid=428585

 国の持続化給付金事業で再委託や外注が繰り返された問題で、不透明な業務や支出の無駄がないかを検査していた経済産業省は12日、最終結果を公表した。事業に関与した企業は564社(受注額100万円以上)に上り、下請けは最大9次まで及ぶことが明らかとなったが、経産省は手続きや取引の適切性を確認したと結論づけた。(皆川剛

【関連記事】「多重下請け」「監視逃れ」関係者が明かす利益生むからくり 持続化給付金再委託問題


◆国からサ協へ669億、95%の640億で電通へ再委託

 国と元請けの一般社団法人サービスデザイン推進協議会(サ協)との当初の契約額は769億円だったが、昨夏以来の申請件数の減少に伴い、実際の支払額は669億円で確定。うち約95%にあたる640億円が電通への再委託費に当たる

 検査対象となったサ協が担当した給付(昨年5月から9月の申請分)は約336万件。給付額は計約4兆3700億円だった。


◆外注費の1割「一般管理費」58億円 一部は電通の利益に

 一方、再委託先の電通は約561億円を外注に回し、外注先の企業は560社近くに上った。国が事業を発注した昨年4月時点の経産省の規則では、外注費など費用総額の10%をかけた金額を一般管理費名目で支払うことになっていたため、電通は一般管理費58億円を計上した

 一般管理費のお金は事業者の家賃や光熱費などに充てられるが、残りは事業者の利益となる。電通は他の国の受託事業の事務局と同じビルに入居するなどして費用を圧縮したとされ、58億円の一部が利益に回る。本紙の取材に対して、電通の担当者は「一般管理費の内訳は開示していないが、全てが利益になるわけではない」と回答した。

 外注を重ねて利益が膨らむこの構造を巡っては、野党から「中抜き」との批判も上がり、経産省は外注費を一般管理費の計算に含めず、割合も最大8%に見直した。電通などには見直し前の規則が適用されるが、経産省は「不当な請求とは言えない」としている。

  ◇   ◇


◆不透明な多重下請け 「身内」に外注繰り返す

 一般社団法人サービスデザイン推進協議会が元請けとなった持続化給付金事業で、関与した企業は9次下請けまでで500社を超えた。これまで明らかになっていたのは受注額1億円以上の64社のみで、当初は「それ以上は把握しきれない」(経産省)と説明していた。不透明な多重下請けは今回の問題の焦点の1つだった。

 事業は電通などが設立に関与したサ協受注した後、電通に再委託。電通は複数のグループ企業のほか、同様にサ協の設立に関与したパソナトランスコスモスなど「身内に外注を繰り返していた


◆関係者「電通が中心になって考案した利益率の良いビジネスモデル」

 電通関係者へのこれまでの取材によると、一般社団法人を元請けにすることで予算監視の目が逃れやすくなる上、グループ企業に外注を繰り返せば1社ごとの利益は小さくともグループ全体では利益を最大化できる。電通は公式には否定しているが、関係者は「電通が中心になって考案した利益率の良いビジネスモデル」と証言していた。

 持続化給付金のように前例のない巨大事業を受注できる企業は限られ、今回は同種事業の受注実績のあるサ協が、経産省側に重宝がられた面がある。だが、発注する国にとっては外注が増えればそれだけ予算の無駄につながる懸念がある。


◆ルール見直しも、サ協のような受発注は現在も可能

 経産省は今回の検査に先立ち昨年12月、民間委託のルールを見直した。しかし理由が説明できれば、一部の省庁では禁止している金額ベースで50%を超える再委託や、グループ企業への外注を認めた。サ協のような受発注の仕方は現在も可能になっている。(森本智之
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●【赤木俊夫さんの死を無駄にしないために】《どうすれば俊夫さんを死なさずに済んだのかなどを考えた》(ビデオニュースドットコム)

2021年07月14日 00時00分10秒 | Weblog

[※ 2017年2月17日はアベ様のタンカ記念日というトリガー(『報道特集』、2021年06月26日)↑]


(20210711[])
神保哲生さんのビデオニュースドットコムの二つの記事【インタビューズ/「再調査が行われるまで私は戦い続ける」赤木ファイル公開を受けて故俊夫氏の妻・雅子氏が抱負を語る】(https://www.videonews.com/interviews/akagi-masako-intv)と、
【赤木俊夫さんの死を無駄にしないために マル激トーク・オン・ディマンド (第1056回)】(https://www.videonews.com/marugeki-talk/1056)。

 《雅子氏は自身が長らく求めてきた、決裁文書の改竄にいたる経緯を夫が詳細に記したとされる「赤木ファイル」が公開されたことは歓迎しながらも、公開された文書では肝心な部分が黒塗りにされていたことなどから、自分の夫がなぜ自殺に追い込まれたかは依然として明らかになっていないとして、政府が改竄の経緯を再調査し、夫を死に追いやった原因が究明されるまでは、政府と戦い続ける意向を明らかにした》。
 《そこで今週のマル激では、赤木さんの自殺の真相を明らかにすべく、国と佐川氏を相手取り損害賠償訴訟を起こしている俊夫さんの妻・雅子さんの代理人を務める生越照幸弁護士をゲストに招き、赤木雅子さんや、俊夫さんの主治医だった精神科医の岩井圭司医師などへのインタビューも交えながら、何が俊夫さんを自殺に追い込んだのかや、どうすれば俊夫さんを死なさずに済んだのかなどを考えた。元々森友学園との交渉を担当していたわけではなかった赤木俊夫さんが、文書の改ざん作業に駆り出されたのは2017年の2月26日のことだった。安倍首相が国会で「私や妻が関与していれば総理も議員もやめると大見得を切った9日後のことだ》。

   『●《決定的に重要な証拠》《改ざんの詳細が記されたという“赤木ファイル”》
            …その存否さえ明らかにしない卑劣な国に「文書提出命令」を
   『●《赤木ファイル…国会では裁判に影響があると言い、裁判では影響がない
         と言う財務省の二枚舌》、そして、麻生太郎財務相の卑劣・冷酷
    《3月7日、3年前に財務省近畿財務局の職員赤木俊夫氏が命を絶った
     日だ。赤木氏は、森友学園への国有地売却決裁文書を改ざん
     させられた。不当な安値売却に安倍晋三総理(当時)の夫人昭恵氏の
     関与が疑われたが、安倍氏は「私や妻が関係していたということに
     なれば、総理大臣も国会議員も辞める」と答弁した。ところが、
     決裁文書には昭恵夫人らの名前があったので、これを消すために
     改ざんが行われたのだ》

   『●赤木俊夫さんが残してくれた証拠・記録「赤木ファイル」を《すべて
     黒塗りにされた「のり弁」状態》にするなど、絶対に絶対に許されない
   『●「赤木ファイル」を《探しもせず、目も通さずに調査を終えたのならば、
       調査の信頼性そのものを疑わざるを得ない》…黒塗りなど許されない
   『●《つまり、赤木雅子氏の裁判の勝敗は、私たち国民が「諦めないこと」
      「忘れないこと」にかかっている…私たちは、雅子さんとともに…》
   『●赤木ファイルと沖縄…《無視された小さな声を拾い集めることでしか、
         この国の正義は取り戻せない。今の政府にできるだろうか。》
   『●《国を動かすのはメディアにもできなかったこと》な赤木ファイルの
      黒塗りは許されない…アベ様ら=「カラスはやっぱり「黒い」です」
   『●赤木雅子さん「麻生大臣、安倍昭恵さん、安倍元首相の名前も出てくる。
        …再調査される側の立場。再調査しないという立場ではないと…」
   『●「第三者による再調査を」…《またも涙ぐんだ》赤木雅子さん、
     《その時、傍聴席から拍手が起きた。一人、また一人と数人が呼応した》
   『●《職員1人を自殺に追い込んだ公文書改ざんという重大な不正を
     起こし、今なお遺族に誠実に向き合わない官庁の責任者が取る態度》か?
    《赤木さんが書いたとみられる「現場として厚遇した事実もないし」
     という一文についての麻生氏の見解だ。この一文に関し、
     安倍晋三前首相のツイッターの公式アカウントが
     「赤木氏は明確に記している」などと投稿。国が森友学園を優遇した
     疑惑を赤木さんが否定し、疑いが晴れたと言わんばかりだったからだ
      これに対して、麻生氏の答えは「あまり細かく知らない」と
     にべもなかった。森友学園に国有地を売却した当時、
     赤木さんは担当ではなかった同僚の話を信じていただけの
     可能性はなかったか。》


 財務相はさっさと「第三者による再調査を」! ドロナワは許されない。赤木ファイルの黒塗りは許されない!

 2017年2月17日はアベ様のタンカ記念日…アベ様のタンカ「私や妻が関係していたということになれば、総理大臣も国会議員も辞める」が改ざんの引き金として、《元々森友学園との交渉を担当していたわけではなかった赤木俊夫さんが、文書の改ざん作業に駆り出された》。元最低の官房長官の現首相カースーオジサンやウルトラ差別主義者な財務相が、赤木さんに改ざんを強いた。国家公務員倫理カードを持ち歩き、「国民のために働」くことを身上とした赤木さんに。本省の無理難題に、近畿財務局(?)は赤木さんの部下にも改ざんさせようとしていたようだが、赤木さんはそれを部下にはさせられないと自分一人で改ざん作業をしていた。
 《一見、大人数で改ざんが行われる集団に俊夫さんも駆り出されたかのように受け止められがちだが、その実態は俊夫さんだけが改ざん作業を強いられ、上司は俊夫さんに命じるたけで実際の改ざん作業には手を染めていなかった。また俊夫さんは後輩にはこんなことはやらせてはいけないと考え、自分一人で違法行為の汚名を背負った。結果的に俊夫さんが違法行為の「実行犯」となった》。《組織ぐるみで籠絡させられ、自らの意に反する違法行為を強いられ「実行犯」にされ、ただ一人問題の部署に残される人事が行われた。これは典型的なパワハラ以外の何物でもない》。

 アベ様ご夫妻をはじめとして、元最低の官房長官の現首相カースーオジサンやウルトラ差別主義者な財務相、さらには財務省幹部の誰一人として責任をとっていないが、一体どういうこと? 《職員1人を自殺に追い込んだ公文書改ざんという重大な不正を起こし、今なお遺族に誠実に向き合わない官庁の責任者が取る態度》のあまりの酷さに、何時もながらに、唖然とする。
 こんな腐りきった政権下で、《どうすれば俊夫さんを死なさずに済んだのか》? 重い課題だ。まずは、マシな政権に交代して数多のアベ様案件を一つ一つ丁寧に解明し、責任をとらせることから。《俊夫氏を支えるべき日本の労働医療のシステムや公益通報などの法制度はあまりに脆弱だった》、《俊夫氏を支えきれなかった制度の弱点や欠点を徹底的に見直し、新たな対応を考えることで、俊夫氏と同じような辛い経験をしなければならない人を一人でも減らすことこそが、森友学園問題のもう一つの真相に迫ることにつながるのではないか》。

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https://www.videonews.com/interviews/akagi-masako-intv


https://youtu.be/idyXfMc-l88


「再調査が行われるまで私は戦い続ける」赤木ファイル公開を受けて故俊夫氏の妻・雅子氏が抱負を語る
インタビューズ 
公開日 2021年06月26日



概要

政府が「赤木ファイル」の公開に踏み切ったことを受けて、故赤木俊夫氏の妻・雅子氏が6月24日、ビデオニュース・ドットコムのインタビューに応じた。

雅子氏は自身が長らく求めてきた、決裁文書の改竄にいたる経緯を夫が詳細に記したとされる「赤木ファイル」が公開されたことは歓迎しながらも、公開された文書では肝心な部分が黒塗りにされていたことなどから、自分の夫がなぜ自殺に追い込まれたかは依然として明らかになっていないとして、政府が改竄の経緯を再調査し、夫を死に追いやった原因が究明されるまでは、政府と戦い続ける意向を明らかにした。

森友学園に国有地が格安で払い下げられた問題をめぐり、当初その交渉記録に記されていた安倍元首相夫人や他の政治家の名前が、後に消去されていたことが明らかになった。決裁後の公文書が改竄される過程で、当時近畿財務局の職員だった赤木俊夫氏が2018年、自らの意思に反して公文書の改竄という違法行為を強いられたことを苦に自殺に追い込まれた。俊夫氏の妻・雅子氏は、夫の自殺は政府が文書の改竄を強要したことに原因があったとして、国と当時の佐川宣寿理財局長を相手取り損害賠償を求める裁判を起こすと同時に、改竄にいたる真相の究明を求めてきた。

政府は6月22日、俊夫氏が改竄にいたる過程を克明に記録した「赤木ファイル」の公開に踏み切ったが、公開された文書では改竄を指示した俊夫氏の上司の個人名などが黒く塗りつぶされていた

ビデオニュース・ドットコムの神保哲生赤木雅子氏に現在の心境や今後の抱負を聞いた。

(本インタビューではご本人のご希望により、お顔の撮影は控えています。その理由についてはご本人がインタビューの中で触れられています。)
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https://www.videonews.com/marugeki-talk/1056


https://youtu.be/9KBAo3tZLfQ


赤木俊夫さんの死を無駄にしないために
マル激トーク・オン・ディマンド マル激トーク・オン・ディマンド (第1056回)
2021年07月03日


ゲスト
生越照幸(おごし てるゆき)
弁護士・赤木雅子氏代理人


概要

 幼稚園児に教育勅語を暗唱させ、新たに申請する小学校の名前を安倍晋三記念小学校と名付け、現職の首相の妻を名誉校長に迎えるなどして話題をさらっていた学校法人森友学園が、豊中市に国有地をただ同然で取得していた疑惑が持ち上がり、国会で追及されるなどして政治問題化したのが、いわゆる森友学園問題だった。

 これは交渉の経緯を綴った公文書が改ざんされていたり、すったもんだの末やっと公開された真正の交渉記録も黒塗りだらけだったり、カギを握るとみられる財務省の佐川宣寿元理財局(国有財産を管理する部署)長が証人喚問で刑事訴追の恐れを理由に肝心の部分の証言を拒否するなどしたために、事件の真相、とりわけ公文書の改ざんを指示した最終的な責任者が誰だったのか、例えば、佐川局長に首相官邸、とりわけ当時の菅官房長官(現首相)から改ざんの指示が出ていたのかどうかといった「疑惑」については、依然として闇に包まれたままだ。どうやら佐川氏が真相を墓場まで持って行くと心に決めていることに加え、当時黒川弘務氏の影響力下にあった検察が、真剣に事件を掘り起こそうとしなかったため、今のところこれ以上真相が明らかになる可能性は期待できそうにない。

 しかし、交渉過程を隠蔽する目的で行われた文書改ざんの過程で、公文書の改ざんという違法作業を無理矢理強いられた近畿財務局職員の赤木俊夫さんが、それを苦に自殺に追い込まれたという事実は、疑惑でも何でもない、紛れもない事実だ。森友問題はついつい「アベガー」、「スガガー」といった方向に行きがちになるし、実際に彼らの責任が重いことは論を俟たないが、「なぜ赤木さんが自殺に追い込まれなければならなかったのか」や、「どうすれば赤木さんを死なさずに済んだのか」といった論点が、ついつい大きな政治問題の中で見落とされがちになる。

 そこで今週のマル激では、赤木さんの自殺の真相を明らかにすべく、国と佐川氏を相手取り損害賠償訴訟を起こしている俊夫さんの妻・雅子さんの代理人を務める生越照幸弁護士をゲストに招き、赤木雅子さんや、俊夫さんの主治医だった精神科医の岩井圭司医師などへのインタビューも交えながら、何が俊夫さんを自殺に追い込んだのかや、どうすれば俊夫さんを死なさずに済んだのかなどを考えた。

 元々森友学園との交渉を担当していたわけではなかった赤木俊夫さんが、文書の改ざん作業に駆り出されたのは2017年の2月26日のことだった。安倍首相が国会で「私や妻が関与していれば総理も議員もやめると大見得を切った9日後のことだ

 当初俊夫さんは改ざん作業に抵抗し、強く抗議する姿勢を見せたが、財務省本省は俊夫さんの直属の上司なども通じて俊夫さんを説得し、最終的には俊夫さんは改ざん作業に駆り出される。一見、大人数で改ざんが行われる集団に俊夫さんも駆り出されたかのように受け止められがちだが、その実態は俊夫さんだけが改ざん作業を強いられ、上司は俊夫さんに命じるたけで実際の改ざん作業には手を染めていなかった。また俊夫さんは後輩にはこんなことはやらせてはいけないと考え、自分一人で違法行為の汚名を背負った。結果的に俊夫さんが違法行為の「実行犯」となった。

 実際の改ざん作業は2月26日から4月13日にかけて約10回にわたり行われ、交渉過程を記録した文書に記されていた安倍昭恵さんやその他の政治家の名前が消された他、そのような政治的な理由から森友学園が厚遇されたと受け止められる表現はことごとく消去された。改ざん、改ざんといっても、要するに政権にとって都合の悪い文章をことごとく消す作業だった。

 その間、俊夫さんは会計検査院や検察に対しても嘘の証言をさせられた。また、その間、近畿財務局では人事異動があったが、森友問題に関わった職員は俊夫さん以外は全員が別の部署に異動になったにもかかわらず、改ざん作業を強いられた俊夫さんだけその部署に残された。それ以降、俊夫さんは孤立無援の状態となった。

 雅子さんによると、改ざん作業が始まってから(雅子氏は作業の内容が文書の改ざんだったことは自殺の直前まで知らされていない)俊夫氏の精神は「みるみる壊れていった」という。そして3ヶ月後の7月17日、俊夫さんは自宅近くの精神科を訪れ、うつ病と診断される。

 この日から自殺する翌年3月まで、ほぼ2週間おきに俊夫氏を診断してきた精神科の岩井圭司医師は最初の見立てで、公務員としてのアイデンティティが強く、遵法精神や規範意識が強い俊夫氏が何か倫理的な葛藤を抱えている可能性が高いと感じたと言う。しかし、俊夫氏から岩井医師に改ざんの事実が明かされることは最後までなかった。ただ、俊夫さんのうつの原因について岩井氏は、「パワハラとか単に仕事が多いというのとは少し違うという印象を受けた」とも言う。

 これは後に公開された手記などで明らかになるが、元々自分の手帳に公務員倫理規定を貼り付けて持ち歩くほど正義感や倫理観の強かった俊夫さんは、文書の改ざんをさせられたことをことさらに重く受け止めており、雅子氏には公務員として許されないことをやってしまった」「内閣が吹っ飛ぶような大変なことをしてしまったなどと話していたという。だが、俊夫氏は文書改ざんの事実は朝日新聞が報道するまで、雅子氏にも打ち明けなかったという。

 多くの事件で自死遺族の代理人を務める生越照幸弁護士は、近畿財務局が改ざんの事実を俊夫さん一人に押しつける形になったことをとりわけ問題視する。事の重大性故に誰にも相談できないまま、俊夫さんは追い込まれていった可能性が高い。

 岩井氏は、俊夫さんのうつ病のストレサー(ストレス要因)が職場絡みであることは明らかだったので、病欠で職場から引き離すことが重要と考えていたが、近畿財務局側から委託を受けた産業医はそうは考えておらず、早く職場に戻そうとしていた。それも俊夫さんには大きなストレスになっていたと岩井氏は言う。

 生越氏は日本では職場うつなどに対応する際、患者を診ている主治医と会社側から雇われている産業医の間で意見を調整する仕組みが存在せず、患者の実際の容体を正確に把握できていない産業医が会社に的外れなアドバイスをすることで、かえって状況を悪くしているケースが多いと指摘する。

 さらに岩井氏は、2017年11月病気休暇中だった俊夫氏に検察が接触してきたことが、俊夫さんにとって大きなストレスになったとして、これを問題視する。検察から俊夫さんへの事情聴取に関する問い合わせの是非を尋ねられた岩井氏は、うつ病には不意打ちが一番よくないので、挨拶程度にとどめるよう口を酸っぱくしてお願いしていた。しかし、俊夫さんが病気休暇に入って約4ヶ月目の11月25日、検事は俊夫さんに直接電話をかけ、20分も事情を聞いたという。「20分は挨拶ではない。まさに不意打ちになってしまった。あれだけ言ってあったのに残念でならない」と岩井氏は悔やむ。


 組織ぐるみで籠絡させられ、自らの意に反する違法行為を強いられ「実行犯」にされ、ただ一人問題の部署に残される人事が行われた。これは典型的なパワハラ以外の何物でもない。また、組織内で違法行為を目撃した場合、それを通報しても自分が不利な扱いを受けずに済むことを保障する「公益通報者保護法」というものが日本にも存在するはずだが、俊夫さんがこれを利用するためには、財務省本省の通報窓口に話を持ち込まなければならない。本省の理財局長、いや場合によっては更にそれよりも高いところで意思決定された「改ざん」を、役所の一部所に過ぎない通報窓口に持ち込んだ時に、果たして正当な扱いを受けることが期待できると俊夫さんが考えられただろうか。ましてや、検察や警察に持ち込むことは、自分が実行犯でもある俊夫さんにとって、それは「自首」を意味する

 人よりとびきり倫理観や規範意識が強かった俊夫さんは、自らの意思に反して公文書の改ざんという公務員にあるまじき違法行為を強いられ、「自分がもっとも大切にしていたものを汚されてしまった」(岩井医師)。そして、事の性格ゆえに職場でも家庭でも、そして精神科医にさえそのことを相談できず、一人で悩みを抱え、最後は自らの命を絶ってしまった。その間、俊夫氏を支えるべき日本の労働医療のシステムや公益通報などの法制度はあまりに脆弱だったといわざるを得ない。

 俊夫さんの場合は特殊な事情もあるが、それでも似たような職場に起因するストレスが原因で、最終的に自殺に追い込まれている人の数は枚挙に暇が無い。また、自殺に至らずとも、重篤なうつ病に悩む人も多い。森友学園問題がこれだけ全国的に注目を浴びる事件になったのなら、俊夫氏を支えきれなかった制度の弱点や欠点を徹底的に見直し、新たな対応を考えることで、俊夫氏と同じような辛い経験をしなければならない人を一人でも減らすことこそが、森友学園問題のもう一つの真相に迫ることにつながるのではないか

 赤木雅子氏代理人であり、自殺対策全国民間ネットワークの幹事や、自死遺族支援弁護団の事務局長を務め、現在 、厚生労働省「自殺総合対策の推進に関する有識者会議」の委員も兼務する生越弁護士と、ジャーナリストの神保哲生、社会学者の宮台真司が議論した。
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コメント
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●「第三者による再調査を」…《またも涙ぐんだ》赤木雅子さん、《その時、傍聴席から拍手が起きた。一人、また一人と数人が呼応した》

2021年06月28日 02時00分44秒 | Weblog

[※ 2017年2月17日はアベ様のタンカ記念日というトリガー(『報道特集』、2021年06月26日)↑]


(2021年06月26日[土])
リテラの記事【赤木ファイル公開で明白になった佐川元理財局長の直接指示! 改ざん指示は安倍首相から菅官房長官、菅から佐川のルートが濃厚に】(https://lite-ra.com/2021/06/post-5928.html)。
今西憲之さんによる、dot.の記事【518ページの「赤木ファイル」公開 近畿財務局は実名公開で本省キャリアは黒塗りの理不尽】(https://dot.asahi.com/dot/2021062200068.html)。
日刊ゲンダイのコラム【相澤冬樹 森友遺族・夫の死を巡る法廷闘争記/赤木雅子さんに傍聴席から拍手「疑惑や不信を招く行為をこれ以上続けないで」】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/291022)。

 《ついに森友学園への国有地売却をめぐる公文書改ざんの経緯を記した「赤木ファイル」が公開された。…そして、本日明らかになった518ページにもおよぶ「赤木ファイル」は、そうやって必死に政府が隠してきた理由がわかる内容となっていた》。
 《財務省からの改ざん指示について、森友学園に配慮したこともなく、公務員として誠実、公正に対応してきたと、強い抵抗の意思を示していた》。
 《この言葉で締めくくり、またも涙ぐんだ雅子さん。その時、傍聴席から拍手が起きた。一人、また一人と数人が呼応した。数秒して拍手が収まると裁判長が静かに告げた。「静粛に願います」 そこで雅子さんの胸に去来したのは……。「超うれしいです。夫への拍手でもあるし、心から応援してくれているんだと、温かい気持ちになりました」 実は前の晩から歯が痛くなって体調は万全ではなかったのだ。それを補って余りある、すてきな拍手だった》。

 「第三者による再調査を」…《またも涙ぐんだ》赤木雅子さん、《その時、傍聴席から拍手が起きた。一人、また一人と数人が呼応した》。一方、財務相は、早くも、再調査しない旨を喧伝している。正気か?
 お得意のドロナワ泥縄は許されない。アベ様や元最低の官房長官、麻生財務相ら〝泥棒〟に再調査で真実を明らかにするという〝縄を綯う〟ことができる訳がない。調査される側である〝泥棒〟ではなく、速やかに、真の第三者による再調査を求む。

 《財務省…「二重殺人」とさえ言える》(古賀茂明氏)。
 《決定的に重要な証拠》《改ざんの詳細が記されたという“赤木ファイル”》…その存否さえ明らかにしなかった卑劣な国。漸くその存在を認め、漸く公開された。ただし、黒塗りで…。#赤木ファイル の #黒塗りは許されない、という多くの声があったにもかかわらず。
 《赤木雅子氏の裁判の勝敗は、私たち国民が「諦めないこと」「忘れないこと」にかかっている人の心を持つ善良な官僚と裁判官を後押しするために、私たちは、雅子さんとともに声を上げ、闘い続けなければならない》(古賀茂明氏)。

 《新事実が次々に読み取れた》《■随所に「重大な新事実」 戻ってきた「夫」によって数々の新事実がわかった。それでも麻生財務大臣は「再調査はしない」と言う》。
 調査される側の論理のフテブテしさ…戦犯・財務相はなぜあんなに醜悪な態度なのか? 黒塗りされた赤木ファイルを返却し、恥ずかしくないのか?。
 《遺書に〈最後は下部がしっぽを切られる〉と綴って自殺を遂げた赤木俊夫さんの口癖は「ぼくの契約相手は国民です」というもので、改ざん行為にも涙を流してまで抵抗したという。…ひとりの人間の良心と正義を、この国の政治はどのように踏みつけにしたのか──》。

 《2017年2月26日に送られたメールの文面…などという生々しい指示が。さらには、このメールには、安倍昭恵氏をはじめ、安倍晋三首相(当時)や麻生太郎財務相といった政治家の名前を削除するための修正内容を具体的に指示する資料も付けられていたのだ》。
 2017年2月17日はアベ様のタンカ記念日…アベ様のタンカ「私や妻が関係していたということになれば、総理大臣も国会議員も辞める」が改ざんの引き金だ。

 それから、《「森友学園」が、大阪府豊中市の国有地を8億円余りの値引きで購入していたことが2017年2月に発覚》…これまた、お維も絡んでるんですよね? 異常な教育方針にも、お維はずいぶんとご執心だったようだ。なぜ、認可したのか? 解明すべきことが数多有り。

   『●《決定的に重要な証拠》《改ざんの詳細が記されたという“赤木ファイル”》
            …その存否さえ明らかにしない卑劣な国に「文書提出命令」を
   『●《赤木ファイル…国会では裁判に影響があると言い、裁判では影響がない
         と言う財務省の二枚舌》、そして、麻生太郎財務相の卑劣・冷酷
    《3月7日、3年前に財務省近畿財務局の職員赤木俊夫氏が命を絶った
     日だ。赤木氏は、森友学園への国有地売却決裁文書を改ざん
     させられた。不当な安値売却に安倍晋三総理(当時)の夫人昭恵氏の
     関与が疑われたが、安倍氏は「私や妻が関係していたということに
     なれば、総理大臣も国会議員も辞める」と答弁した。ところが、
     決裁文書には昭恵夫人らの名前があったので、これを消すために
     改ざんが行われたのだ》

   『●赤木俊夫さんが残してくれた証拠・記録「赤木ファイル」を《すべて
     黒塗りにされた「のり弁」状態》にするなど、絶対に絶対に許されない
   『●「赤木ファイル」を《探しもせず、目も通さずに調査を終えたのならば、
       調査の信頼性そのものを疑わざるを得ない》…黒塗りなど許されない
   『●《つまり、赤木雅子氏の裁判の勝敗は、私たち国民が「諦めないこと」
      「忘れないこと」にかかっている…私たちは、雅子さんとともに…》
   『●赤木ファイルと沖縄…《無視された小さな声を拾い集めることでしか、
         この国の正義は取り戻せない。今の政府にできるだろうか。》
   『●《国を動かすのはメディアにもできなかったこと》な赤木ファイルの
      黒塗りは許されない…アベ様ら=「カラスはやっぱり「黒い」です」
   『●赤木雅子さん「麻生大臣、安倍昭恵さん、安倍元首相の名前も出てくる。
        …再調査される側の立場。再調査しないという立場ではないと…」

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https://lite-ra.com/2021/06/post-5928.html

赤木ファイル公開で明白になった佐川元理財局長の直接指示! 改ざん指示は安倍首相から菅官房長官、菅から佐川のルートが濃厚に
2021.06.22 11:21

     (自民党HPより)

 本日22日、ついに森友学園への国有地売却をめぐる公文書改ざんの経緯を記した「赤木ファイル」が公開された。

 「赤木ファイル」は近畿財務局職員として改ざん作業を強いられ、自死にまで追い込まれた赤木俊夫さんが記したもので、妻の赤木雅子さんが国を相手取った訴訟で提出を要求してきた。ところが、政府は国会では「訴訟に影響を及ぼす」としてファイルの存否すら明らかにせず、一方で裁判所に対しては「ファイルは裁判に関係せず、存否について答える必要がない」などと回答矛盾も甚だしい姑息な二枚舌を使って「赤木ファイル」を隠し通してきた。

 そして、本日明らかになった518ページにもおよぶ「赤木ファイル」は、そうやって必死に政府が隠してきた理由がわかる内容となっていた。

 そのひとつが、改ざん当時、財務省理財局長だった佐川宣寿氏の直接指示を示す記述だ。たとえば、2018年6月に公表された財務省による調査報告書では、2017年3月20日に〈理財局長からは、同年2~3月に積み重ねてきた国会答弁を踏まえた内容とするよう念押しがあった。遅くともこの時点までには、理財局長も、決裁文書の書き換えを行っていることを認識していたものと認められる〉と記述。佐川氏の関与は要領を得ない表現によってぼかされていた。

 ところが「赤木ファイル」では、2017年3月20日におこなわれた財務省本省からの指示について、はっきりとこう記していた。

〈売払決議書(売払調書)は佐川局長から国会答弁を踏まえた修正を行うよう指示(調書の開示により新しい情報を与えることがないよう)があったとのこと〉

 ようするに、佐川氏は「決裁文書の書き換えを行っていることを認識していた」などというようなレベルではなく、直接、具体的に改ざん指示をおこなっていたのだ。財務省の調査報告書では佐川氏の関与について、〈応接録の廃棄や決裁文書の改ざんの方向性を決定付けたものと認められる〉〈一連の問題行為の全貌までを承知していたわけではない〉などとしていたが、やはり改ざんを直接指示していたのである。

 それだけではない。今回公開された「赤木ファイル」では、財務省がはじめて近畿財務局に対して改ざん指示をおこなった2017年2月26日に送られたメールの文面も添付。そこには、〈今後開示請求があった際のことを踏まえると、現時点で削除した方が良いと思われる箇所があります〉〈近畿局の決裁文書につづられている調書等を修正・差し替えするとともに、当該修正後の文書を本省にメール送付いただけますでしょうか〉などという生々しい指示が。

 さらには、このメールには、安倍昭恵氏をはじめ、安倍晋三首相(当時)や麻生太郎財務相といった政治家の名前を削除するための修正内容を具体的に指示する資料も付けられていたのだ。


■菅に調査を命じていた安倍 菅は首相秘書官となっている寺岡光博を使って……

 このように、佐川氏による直接指示といった新事実が判明したのだから、佐川氏はもちろんのこと、近畿財務局に対して改ざんを指示した財務省の人物に対する再調査が必要だ。ところが、政府はこの期に及んでも「赤木ファイル」にマスキングを施しており、近畿財務局に改ざんを要求した財務相本省の人物の名前などを黒塗りにして提出したのだ。

 その上、麻生太郎財務相は黒塗りにしたことについて「個人のプライバシーや情報セキュリティなどに限定した」と言い張り、「財務省としてできる限りの調査を尽くしており、再調査は考えていない」などと再調査を拒否したのである。

 すでに調査報告書との矛盾は明らかになっているというのに、何が「調査を尽くした」だ。しかも、調査報告書では〈今後、新たな事実関係が明らかになるような場合には、更に必要な対応を行っていくこととなる〉と記していたのだ。「赤木ファイル」とこれまでの政府の説明の矛盾点については、明日おこなわれる大阪地裁での口頭弁論などによって今後どんどん明らかになっていくはずだが、再調査の拒否当然、許されるものではない。「赤木ファイル」に基づいた第三者による再調査によって、改ざんの経緯をいまこそ明らかにすべきだ

 そして、その再調査によって解明が必要なのは、財務省だけではなく「安倍官邸」の指揮系統、つまり最初に改ざんを指示した人物のあぶり出しだ

 安倍官邸および財務省は「佐川が自分の答弁に合わせて文書書き換えを命じた」というシナリオで事を進めてきたが、一介の理財局長がこのような大規模な国家的犯罪を独断で実行できるわけがないのは当たり前の話。そもそも、佐川氏の当初の国会答弁は「適正に処理した」という当たり障りのないもので、佐川氏の答弁が強気なものに変わるのは、安倍首相私や妻がかかわっていたら総理も国会議員も辞めるという2017年2月17日の答弁以後のことだ。大きな政治の力、つまり官邸が佐川氏に改ざんを命じなければ、こんなことはできない

 しかも、安倍首相は「総理を辞める」宣言のあと、当時の菅義偉官房長官に「私の家内の名前も出ましたから、しっかりと徹底的に調べるように」と指示を出していたことを国会でも認めている。そして、菅官房長官はこれを受けて、同月22日に財務省の佐川理財局長と中村稔・総務課長、太田充・大臣官房総括審議官(いずれも当時)を呼び出しているのである。改ざんがはじまったのは、その2日後、2017年2月24日のことだ。つまり、ここで菅官房長官が佐川氏や太田氏らに改ざんを命じた可能性が濃厚なのだ。

 さらに、日本共産党が独自入手した2017年9月7日におこなわれた太田理財局長(当時)と国交省の蝦名邦晴航空局長(当時)らの話し合いを記録した文書では、太田氏は会計検査院の報告書への介入を口にすると同時に、こうも述べている。

「両局長が官邸をまわっている姿をマスコミに見られるのはよくない。まずは寺岡を通じて、官房長官への対応をするのが基本だ」

 この「寺岡」というのは、当時、菅官房長官の秘書官を務め、今年1月からは内閣総理大臣政務担当秘書官、つまり菅首相の首席格の秘書官となっている寺岡光博氏のことを指していると思われる。ようするに、当時、菅首相は右腕の寺岡氏を使い、会計検査院の報告や国会対応をどうごまかすかなどの相談をおこなっていたのだ。


■改ざんの発端にも関わらず、何一つ責任取らず、政治的復権を狙う安倍前首相

 もちろん、ここまでして菅氏が事実の隠蔽工作に走ったのは、森友学園に8億円も値引きして国有地が売却された背景に安倍首相の妻・昭恵氏の存在があり、その不自然な土地取引の内実や、昭恵氏の秘書による財務省本省への口利きの事実などが公になれば政権が吹き飛ぶと危機感を持ったからにほかならない。つまり、当時の安倍首相を守るために、官房長官だった菅首相が佐川氏らに公文書の改ざんを命じた疑いが強いのだ。

 ところがどうだ。「私や妻がかかわっていたら総理も国会議員も辞める」などと宣言し、改ざんにいたる原因をつくった安倍氏は、森友はもちろん、加計学園や「桜を見る会」といった政治の私物化問題について何ひとつ責任をとることもなく、新型コロナ対応で後手後手だと批判を浴びると「持病」を理由に首相をやめ、よりにもよって菅氏に首相の座を禅譲。公文書改ざん問題だけでも、2017~18年のあいだに安倍政権がおこなった虚偽答弁の数は少なくとも計139回にものぼると衆院調査局も認めているというのに、である。

 その上、ここにきて安倍氏は、自民党の憲法改正推進本部最高顧問のほか、数々の議員連盟の顧問に就任。党内での発言力を高めると同時に極右発言を連発することで支持者からの求心力を再び強め、最近では「再々登板」の声まであがっている。まるで何事もなかったかのように、完全に調子づいているのだ

 遺書に〈最後は下部がしっぽを切られる〉と綴って自殺を遂げた赤木俊夫さんの口癖は「ぼくの契約相手は国民です」というもので、改ざん行為にも涙を流してまで抵抗したという。「赤木ファイル」でも、冒頭に赤木さんは以下のようなことをつづっていた。

「現場の問題意識として決裁済の文書の修正は行うべきでないと財務省本省に強く抗議した。本省が全責任を負うとの説明があったが納得できず、過程を記録する」

 ひとりの人間の良心と正義を、この国の政治はどのように踏みつけにしたのか──。あくまで「赤木ファイル」は財務省本省から改ざん指示を受けた近畿財務局職員の赤木さんが作成したものであり、財務省本省に対しておこなわれた指示、つまり佐川氏の「上」にいた誰の指示によって改ざんがおこなわれたのかを解明することは難しいだろう。だからこそ、第三者による徹底した再調査によって、いまこそ本当の“犯人”を明らかにしなくてはならない。それは赤木さんのためだけではなく、当たり前の政治を取り戻すために、国民にとって必ず必要なものなのである。

(編集部)
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https://dot.asahi.com/dot/2021062200068.html

518ページの「赤木ファイル」公開 近畿財務局は実名公開で本省キャリアは黒塗りの理不尽
今西憲之
 2021.6.22 20:00 dot.

     (ファイルを残して亡くなった赤木俊夫さん(C)朝日新聞社)
     (「赤木ファイル」開示で会見した弁護団(撮影・今西憲之))

 学校法人森友学園への国有地売却をめぐる財務省の公文書改ざん問題で、自殺した同省近畿財務局職員赤木俊夫さん(当時54)が改ざんの経緯などを記した文書「赤木ファイル」が22日、妻・雅子さん(50)による大阪地裁での国家賠償請求訴訟で公開された。代理人弁護士事務所に届いた文書は500ページ以上にのぼり、赤木さん自身の手書きメモなど、生々しい内容もある。

     (【写真】公開された518ページの赤木ファイル)

 例えば、<本省の対応(調書等の修正指示)>という文書の冒頭に赤木さんはこう記していた。

<本省において、議員説明(提出)用に、決済文書をチェックし、調書の内容について修正するとの連絡受。本省の問題意識は、調書から相手方(森友)に厚遇したと受け取られるおそれのある部分は削除するとの考え。現場として厚遇した事実もないし、検査院等にも原調書のままで説明するのが適切と繰り返し意見(相当程度の意思表示し修正に抵抗)した>

 財務省からの改ざん指示について、森友学園に配慮したこともなく、公務員として誠実、公正に対応してきたと、強い抵抗の意思を示していた。
 さらにこう続く。

<本省の修正指示を受け、3月7日午前、速やかに部長に報告。本件事業は本省と協議し当初の定期借地権契約を締結している過程等が調書から削除されることは今後の検査院への説明等に支障が生じるため、現場の問題意識として既に決裁済の調書を修正することは問題があり行うべきではないと、本省審理室担当補佐に強く抗議した>

 赤木さんは文書にアンダーラインを引いて、強く抗議を示していた。

 財務省からの回答に対してもこう不満を記載していた。

<3月9日、A部長から局長に報告。今回の対応(修正等)は、本省理財局が全責任を負う。B局長の責任で対応すると発言(部長と本省幹部間で話をしたと思われる)。当局は一切修正作業を行わず、本省が修正作業を行うとの説明受(納得できず)>

 そして当時の担当者、佐川宣寿理財局長については以下の記述がある。

<本省で議員からの資料要求に対する、佐川理財局長への説明過程や、同局長からの指示等の詳細が当局に還元(説明なし)されず、詳細が不明確のまま、本省審理室(担当補佐)からその都度メールで投げ込まれてくるのが実態。本件の備忘として、修正等の作業過程を下記の通り記録しておく>

 財務省が高圧的に修正を求め、やむにやまれず応じるしかなかった様子が書かれていた。それゆえ公文書改ざんの過程を記録した「赤木ファイル」を残すことを決めたとも書かれていた。

 赤木さんは財務省の改ざん指示を一覧表にまとめて、添付していた。

<佐川理財局長に説明後、再修正>
<売払決議書(売払調書)は佐川局長から国会答弁を踏まえた修正を行うように指示(調書の開示により新しい情報を与えないよう)があったとのこと>

 佐川氏から具体的な指示があったとしか思えない、改ざん要求も残されていた。

 3月25日土曜日深夜1:24に財務省理財局の担当者(氏名は黒塗り)がこんなメールを送信している。

<今後(会計検査、開示請求、国会、議員等)、外部提示する可能性のある文書セット(案)を送ります>

 財務省が国会議員、政治への忖度、配慮をしていたことがうかがえる内容だ。赤木さんが改ざんを余儀なくされた公文書には、政治家の名前が書かれているものがいくつもあった。担当者が後日、さらに<マーキングしておきました>と改ざんする部分を示したメールを送信していた。

 <学校法人 森友学園の概要等>という文書だ。

<理事長 籠池康博氏は「日本会議・運営委員」を始めとする諸団体に関与>

<国会においては、日本会議と連携する組織として、超党派による「日本会議国会議員懇談会」が平成9年5月に設立され、現在、役員に特別顧問として麻生太郎財務大臣、会長に平沼赳夫議員、副会長に安倍晋三総理らが就任

<(参考)森友学園への議員等の来訪状況
 平成20年11月 中山成彬議員(衆・・比例九州)講演会
 平成25年9月  平沼赳夫議員(衆・・岡山3区)講演会
 平成25年11月 日本維新の会女性局(三木圭恵議員、杉田水脈議員、
          上田小百合(原文ママ、上西の間違いと思われる)
         (いずれも衆・・比例近畿)等)視察
 平成26年4月 安倍昭恵総理夫人 講演視察

 安倍前首相、昭恵夫人、麻生財務相など政治家の名前が登場する部分は軒並み、削除をしたと記されていた。また、森友学園への国有地売却を時系列で詳細に記した<調書>の5枚目についている<別紙>には以下の記述があった。

<なお打合せの際、「本年4月25日、安倍昭恵総理夫人を現地に案内し、夫人からいい土地ですから、前に進めてくださいとのお言葉をいただいた。」との発言あり。(森友学園籠池理事長と夫人が現地の前で並んで写っている写真を提示)。>

 この4行や鴻池祥肇参院議員(故人)や北川イッセイ衆院議員、前出の平沼氏の名前も削除されていた。別紙はA4サイズで3枚に及ぶが、10行ほどを残すだけで、ほとんどが削除された。とんでもない改ざんだった

 また、メディアの動きも気にしていた模様で2月26日、財務省理財局の担当者が赤木さんに<【取扱注意】本日(26日(日))18時、森友学園がNHKの取材に応じる>というタイトルで<本日の近畿地区のNHKニュースについても、注意を払っていただき、放送されましたら、その内容を当方に送付方お願いします>と報告を求めていた。

 また、<変更後><差し替え前>など、赤木さんが手書きしている文字もある。だが、赤木ファイルの財務省の担当者の名前はほとんどが黒塗りで誰なのかわからない。一方、近畿財務局の関係者は赤木さんの上司だった人物はじめ、黒塗りになっていない人が複数いた。

 改ざんの指示をした側は隠し、赤木さんらやらざるを得なかった側はオープンになっていたのだ。

 「赤木ファイル」開示を受けて21日午後に会見した赤木さんの弁護団は、「ファイルの公開は第一歩」と評価した。

「財務省からのメールを見ると財務省、佐川氏の関与は明らか。2月に赤木さんが休日なのに呼び出されたメールでは、すでに政治家の文書が添付されている。また森友学園が有利にとれる内容がすべて訂正されているように思える。赤木さんは抵抗したが、改ざんせざるを得ない状況に追い込まれたのがよくわかります。この裁判だけではなく、国会でも真相を明らかにしてほしい」(弁護団)

 そして妻の雅子さんは弁護団に「これは主人の字と手書きの文字だ」「指示している財務省側のメールを送信した指示者の名前が黒塗りで隠されている」などと感想を語ったという。

「今後は赤木ファイル原本の開示や発見された経緯などを財務省に裁判で説明を求めたい」(弁護団)

 森友学園問題を国会で追及してきた福島伸享元衆院議員はこう語る。

「財務省は責任を赤木さんら近畿財務局に押し付けるようなやり方をしていたのではないのか」

 福島氏は財務省が赤木さんらに宛てたメールで名前が登場。福島氏からの資料要求にについて財務省が<近畿(財務局)に探させているけどなかなか…>とごまかし、引き延ばすような文言もあった。福島氏はこう話す。

「私は官僚だったので、絶対に決裁文書があると要求を続けた。引き延ばして、公文書を改ざんする時間稼ぎだったのでしょうかね。公開されたファイルは赤木さんら近畿財務局の名前は出ていて、財務省側の名前が黒塗りになっている。“キャリア隠し”ですね。本当にひどい。財務省は赤木ファイルだけではなく、まだ森友学園問題の真相にかかわる文書を隠しているはず。赤木ファイルをきっかけに、新たな文書が出てくるように期待したい」

 真相の解明が待たれる。

(AERAdot.編集部 今西憲之
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https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/291022

相澤冬樹 大阪日々新聞・元NHK記者
大阪日日新聞(新日本海新聞社)論説委員・記者。1962年宮崎県生まれ。東京大学法学部卒業。1987年NHKに記者職で入局。東京社会部、大阪府警キャップ・ニュースデスクなどを経て現職。著書『安倍官邸vs.NHK 森友事件をスクープした私が辞めた理由』(文藝春秋)がベストセラーとなった。

森友遺族・夫の死を巡る法廷闘争記
赤木雅子さんに傍聴席から拍手「疑惑や不信を招く行為をこれ以上続けないで」
公開日:2021/06/25 06:00 更新日:2021/06/25 06:00

     (口頭弁論の後、取材に応じる赤木雅子さん(C)共同通信社)

 傍聴席で拍手が沸いた。それを耳にした赤木雅子さん(50)は涙ぐんだ。

「とっちゃん、みんな味方だよ。見ててくれるかな?」

 雅子さんの夫、赤木俊夫さん(とっちゃん)は森友学園への国有地値引きを巡り公文書を改ざんさせられ命を絶った。雅子さんは国などに裁判を起こし、夫が改ざんの詳細を記録した文書「赤木ファイル」の開示を求めた。裁判前日の22日、518ページに及ぶ赤木ファイルが開示されると、新事実が次々に読み取れた

「佐川氏の名挙げ指示」「改ざん指示に抵抗の痕跡」

 報道各社が大きく伝えた。待望の赤木ファイルを見て雅子さんは法廷で何と発言するのか? それがこの日の注目点で、33席の傍聴席に214人もの希望者が詰めかけた。証言台で雅子さんが訴えたことは……。

「赤木ファイルを見て、手書きの文字が夫の字だとすぐに分かりました。夫が苦しい立場に追い込まれながら、赤木ファイルを作ってメモを残してくれたのだと思うと、涙が出そうになりました

 実際、涙で声が詰まりそうだった。

赤木ファイルには、私の知らない事実がたくさん記載されていました夫が反対をしても一方的に改ざんを指示されて苦しんでいたことが分かりました佐川さんから国会答弁を踏まえた修正を行うように指示があったという記載もありました

 新事実が明らかになっても麻生財務大臣は「再調査はしない」と言う


■「第三者による再調査を」

国が夫の代わりに、国民の皆さんに何があったのかすべてを明らかにするべきだと思いますそのためにも、赤木ファイルで明らかになった新事実をもとに、第三者による再調査を実施するべきだと思います

財務省の皆さんが改ざんの具体的経緯を明らかにしないことは、国民の疑惑や不信を招くような行為です疑惑や不信を招くような行為をこれ以上続けないことを、私は心から願っていますし、夫も同じように願っていると思います

 この言葉で締めくくり、またも涙ぐんだ雅子さん。その時、傍聴席から拍手が起きた一人、また一人と数人が呼応した。数秒して拍手が収まると裁判長が静かに告げた。

「静粛に願います」

 そこで雅子さんの胸に去来したのは……。

超うれしいです夫への拍手でもあるし、心から応援してくれているんだと、温かい気持ちになりました

 実は前の晩から歯が痛くなって体調は万全ではなかったのだ。それを補って余りある、すてきな拍手だった
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コメント
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●金(カネ)色の五つの輪、《中止になって「万歳」でなく、3兆6000億円をどぶに捨てたのは誰だと責任追及しなければならない》

2021年04月21日 00時00分07秒 | Weblog

[※《自助》大好きオジサン・最低の官房長官と学商 (日刊ゲンダイ 2020年9月7日)↑]


 (2021年04月17日[土])
マガジン9のインタビュー記事【この人に聞きたい 本間龍さんに聞いた:コロナ感染リスクと膨らむ予算、それでもオリンピック開催にこだわる理由】(https://maga9.jp/210310-6/)。
cakesのコラム【ワダアキ考 〜テレビの中のわだかまり〜 武田砂鉄/結局、橋本聖子になったけれど】(https://cakes.mu/posts/33259)。
日刊ゲンダイのコラム【斎藤貴男 二極化・格差社会の真相/権力に寄り添い、自らをアジャストさせる橋本・丸川コンビ】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/285857)。

 《無観客でも海外から数万人。コロナ対策、できるの? … 3兆5000億円?!ふくらみ続ける経費 … 諸悪の根源はメディアがスポンサーになっていること … 続出するボランティア辞退 … 女性差別から女性の政治利用へ … 中止へ、そして検証と責任追及を …中止になって「万歳」でなく、36000億円をどぶに捨てたのは誰だと責任追及しなければならないこれこそもっとも重要な問題です》。
 《なので、昨年11月にこの連載に書いた内容をそのままコピペしておく。自分で下記を読み直したが、考えは当然変わらない。東京五輪を中止すべきだ》。
 《その意味では、謝罪会見における森氏の「(老害という)老人が悪いかのような表現は極めて不愉快な話」という憤りは正しい。あられもない商業主義と国威発揚目的に徹した東京五輪そのものが、五輪の理念の対極にある。中止以外の道などあり得ないはずなのである》。

   『●《五輪利権をむさぼり尽くさずにはいられない豚の卑しさと…中国に
     「証し」とやらのマウントを取られたくないド腐れ猿の哀れすぎる性》

 斎藤貴男さんの言葉は ―――《五輪利権をむさぼり尽くさずにはいられない豚の卑しさと、来年の北京冬季五輪を控える中国に「証し」とやらのマウントを取られたくないド腐れ猿の哀れすぎる性》――― 激烈だけれども、頷くことばかりだ。どこまでも卑し過ぎるし、腐臭漂う。
 金(カネ)色の五つの輪なんて開催してはいけない。《中止へ、そして検証と責任追及を》!

 《福島はオリンピックどごでねぇ》。
 東京新聞の記事【「リレー聖火消すべき」米NBC 元五輪代表大学教授の寄稿掲載】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/93934)によると、《【ニューヨーク共同】米国内で東京五輪の放送権を持つNBCは25日、「リレーの聖火を消すべきだ」と題する寄稿を電子版に掲載した。「新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)のさなか、聖火リレーは五輪の虚飾のため、公衆衛生を犠牲にする危険を冒している」とした。…ボイコフ氏は、聖火リレーの出発地に福島を選んだことは「この儀式の偽善や害悪、ばかばかしさを際立たせただけでなく、五輪に向けて突き進む日本の問題の縮図でもある」と主張》。
 マガジン9のコラム【言葉の海へ 第159回:東京五輪、日本国民であるということ(鈴木耕)】(https://maga9.jp/210407-4/)によると、《1.招致 … 2.竹田疑惑 … 3.膨れる予算 … 4.国立競技場 … 5.エンブレム … 6.会場変更 … 7.大会延期 … 8.世論 … 9.旧体制 … 11.ボランティア … 12.聖火リレー … 13.マスメディア …この国の政治のありようをこれほどリアルに映し出したこと、腐りきった傷口から漏れ出る腐臭をこれほどはっきりと示してくれた「東京オリンピック」に、ぼくらはむしろ感謝しなければならないのかもしれない。日本という国の国民であるという身の程を、嫌というほど知らされたのだから》。

   『●東電核発電人災から9年: 金(カネ)色の五つの輪《オリンピック
              聖火リレーを前に「福島はオリンピックどごでねぇ」》
   『●バッハ会長とニッポン人だけで金(カネ)色の五つの輪を「人類が
      新型ウイルスに打ち勝った証し」「コロナ克服五輪」として開催?
   『●《ああ、すべては東京五輪のために。…国威発揚と利権漁りの国策
     サーカスが、人間の生活にも生命にも優先されるのが、現在のこの国だ》
   『●あぁぁ、〝箕部幹事長〟はブーメランも理解できな程の老醜…《事の
     発端》をお忘れか? ―――《二階の年末の「8人ステーキ会食」》
    「「エイジズム」の意図は全くないのだが、政治家個人として
     醜悪であり、「老害」「老残」だ」

   『●<金口木舌>《年齢で他者を差別をする人も老いる。矛先はいずれ
     発した側に向かう》…「エイジズム」に陥ることなく批判すべきは批判を
   『●森喜朗氏も東京オリンピック(五輪)・パラリンピック大会組織委員会
       会長を〝解任された〟し、金(カネ)色の五つの輪なんて要らない
   『●「老残・老醜」なサメ脳シンキロウ氏への大ブーメラン…過去の批判に
      学ばず、《学ぶつもりのない人が権力を握り続けている》深刻な問題
   『●金(カネ)色の五つの輪の中止を! …《フタを開ければ、おぞましい
        ほどカネにまみれているのが五輪の実態なのだ》(金子勝さん)
   『●東電核発電人災から10年: あの人災から何の教訓を得ることもなく、
     何も変わらないニッポン…核発電〝麻薬中毒〟から抜け出せないまま
   『●ボイコフ教授《新型コロナウイルスのパンデミックのさなか、聖火
     リレーは五輪の虚飾のため、公衆衛生を犠牲にする危険を冒している》

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https://maga9.jp/210310-6/

この人に聞きたい
本間龍さんに聞いた:コロナ感染リスクと膨らむ予算、それでもオリンピック開催にこだわる理由
By マガジン9編集部 2021年3月10日

昨年、ギリギリになって2021年への開催延期が決定した、東京オリンピック・パラリンピック大会。しかし現在に至っても、世界中で新型コロナウイルス感染症は収束しておらず、ワクチン接種もまだ進んでいません。首都圏では、病床の逼迫を理由に緊急事態宣言も延長されたばかりです。コロナ対策が後手にまわるなか、この状況下で本当に開催することができるのでしょうか。オリンピックに関するさまざまな問題を追い続けてきた作家の本間龍さんに伺いました。
―――――――――――――――――――――――――――――――――

無観客でも海外から数万人。コロナ対策、できるの?

──2020年開催予定だった東京オリンピック・パラリンピック大会が延期されて早1年がたとうとしています。しかし、コロナの感染はいまだ収束したとは言いがたい状況で、日本国内でも新たな感染者が出続けています。それにもかかわらず、東京オリンピック・パラリンピック大会組織委員会や政府、東京都などは「何が何でも今年の夏には開催する」と言い続けていますが、本当にできるのでしょうか。

本間 「開催できるかどうか」というだけなら、物理的にはできるでしょう。ただ、政府や組織委員会も言い出しているように、海外からの観客は入れない、無観客で開催するというなら、それはもうオリンピックとは言えないと思います。世界中からいろいろな人が会場に集まって熱気にあふれ、声援が飛び、歓声が上がる。会場の外でも外国人選手や観光客と日本人が交流する。そういうエモーショナルな感動があってこそのオリンピックでしょう。それが一切ないというなら、単なるスポーツイベントと何ら変わりません。
 オリンピックの理念や哲学など、すべてかなぐり捨ててそれでもとにかくやるんだと、「開催すること」だけが自己目的化している。そこに何兆円もの税金を投入していいのか、と言いたいですね。

──理念をさておいたとして、観客を入れず、選手だけならコロナの感染拡大を抑えることはできるでしょうか?

本間 観客は入れないとしても、選手と大会関係者だけで2〜3万人はいます。さらに世界中から数万人のメディア関係者がくる。メディアをシャットアウトしたらオリンピック自体が世界中に報道されなくなるので、それはありえません。ですから、すべて合わせると大会にあわせてやってくる人たちは5万人以上になるはずです。
 今は防疫対策として厳しく入国制限しているのに、オリンピックのために5万人以上の不特定多数の人が外国から入ってくる。それでいいんですか? 日本国民の安心安全はどうなるのでしょう。ワクチン接種も行き渡らない、特効薬もない状況で、オリンピックをやって感染が広がったら、いったい誰が責任をとるつもりなのでしょう。

──政府は、選手にはPCR検査の陰性証明を求め、厳しく行動制限するから大丈夫と言っています。

 

本間 JOC(日本オリンピック委員会)も、選手に関しては徹底管理すると豪語しています。感染していないことを担保する陰性証明を入国ビザと連動させて義務づける、出場予定の5日前に入国、滞在中の行動は厳しく管理し、競技が終わったら3日以内に帰国してもらうとか、いろいろ言っていますが、メディア関係者は対象外です。そもそもメディアの人たちは、あちこち動き回って取材するのが仕事なのですから、その自由を奪うことなんかできません。

 彼らは、24時間、競技場や選手村だけに張り付いているわけでなく、開催都市である東京の街の様子なども取材に回るでしょう。あちこち撮影したり、街頭インタビューしたりする。それが仕事ですから。で、その健康管理はどうなっているかといえば、73億円かけて感染追跡アプリを作ってるから大丈夫、というんですね。

──昨年できた新型コロナウイルス接触確認アプリCOCOAも、不具合が指摘されて使い物にならないと言われています。今から新しいシステムを作るって、大丈夫なんでしょうか?

本間 不可能でしょう。最大の問題点は、たとえそのアプリをメディア関係者のスマホに入れさせたとしても、それぞれがきちんと毎日データを入力してくれるか、何の保証もないことです。健康チェックにしろ、行動報告にしろ、嘘をつかないで正確に決められた通りにやっているか確かめようがないし、守らせるための法的な強制力もありません。

 たとえば、ちょっと熱がでてきたけど正直に報告したら取材ができなくなっちゃう、やばいから適当にごまかしておこう、という人が出てきてもおかしくない。それを誰がチェックするのか。違反したときに法的な罰則を加えることができるのか。できないでしょう。

──宿泊施設の問題もあります。選手の宿舎は個室ではないそうですね。そうすると誰かひとりでも陽性者が出たら、濃厚接触者が次々に出て、ついには選手村全体が閉鎖されるなどということもあり得るのでは?

本間 そうですよね。おそらく国ごとにフロアを割り当てるつもりなのでしょうが、もし感染者が出たらどう対処するのか。そのフロア全体の選手を2週間出場停止にするのか、そのなかに翌日の決勝戦に出場予定の金メダル候補がいてもそうするのか、あるいは検査で陰性と出ればその人だけ出場させるのか。いろいろなケースが想定されますが、それについてのマニュアルがまだ一切明らかにされていない。ぎりぎりになって決めるつもりなのでしょうが、そういう危機管理は事前にきちんと情報公開しなければ、まったく信用されません。

     (本間龍さん。インタビューはオンラインで実施)


35000億円?!ふくらみ続ける経費

──お金の問題も深刻です。招致の段階では、当時の猪瀬直樹都知事などは、これまでにない低予算のコンパクト五輪にする、7000億円でやれると言っていましたよね。

本間 オリンピックにいくらかかるのか、これはひと言では言えません。開催に直接かかる経費として組織委員会や政府が発表しているのは、1兆6400億円です。昨年の段階で1兆3400億円でしたが、延期したことでさらに3000億円が乗っかった数字です。
 ですが、実際の経費はこれだけか、というとそうではない。たとえば東京都はマラソンコースの道路整備などに8000億円使いました。マラソンは結局札幌でやることになって、無駄になったわけですが……。開催のためには膨大な環境整備費がかかるのに、組織委員会としてはそんなの東京都が勝手にやってることで、俺たちは知らないと予算に入れていないのです。でも国民からみれば同じ税金でしょう。
 まだまだあります。会計検査院の2019年12月の発表によると、招致が決まった2013年から19年の間に、国の機関がオリンピックのためとして使った予算は1兆400億円に上ります。

──具体的にはどんなことに使われているのでしょう。

本間 それがまた実にいい加減で、一例をあげれば「水素自動車の実証実験」というのがあります。オリンピックではトヨタが水素自動車を走らせる。その実証実験と称して、ある山村の一画に水素ガス供給センターを1億円かけて作ったのです。でもその村に水素自動車は2台しかないんですよ。そんなもの作って後々どうするんだ、という話です。
 ほかにもオリンピックに何の関係もない橋や道路の補修に使うなど、ここぞとばかり火事場泥棒的にあれこれ突っ込んでいるんですね。

──東日本大震災の復興予算と同じですね。

本間 そうなんです。そんなこんなで、すべて足すと3兆5000億円を超えてしまいます。それでもまだ済まない。コロナ対策費がさらに乗っかって来ます。一応、延期に伴う追加予算の3000億円のうち1000億円はコロナ対策費となっていますが、これはごく基本的な数字で、実際にやるとなったらこれで済むはずはなく、どこまで膨らむかだれにもわからないという状況です。

──空恐ろしいことです。

本間 結局いくらかかるのか、終わってみなければわからないと組織委員会の人も言っています。これまで一番金がかかったのはリオ大会の1兆5000億円と言われていますが、今回はそれを遙かに超えるはずです。


諸悪の根源はメディアがスポンサーになっていること

──膨大な税金の無駄遣い、それに加えてコロナ感染拡大によって国民の命を危険にさらすリスク。菅義偉首相は「人類がコロナに打ち勝った証としてのオリンピック」と繰り返しますが、それができないのは明々白々です。

本間 政府内でもまともに開催できると思っている人はひとりもいないでしょう。ただ、今まであまりにも多くの金をかけてきてしまったから、簡単には引き下がれないというのが正直なところだと思います。
 67社のオリンピックスポンサーに対しても、「今年は絶対開催するから」と言って、昨年12月で契約が切れたのを今年9月まで更新してもらって、それで200億円集めています。ただ、200億円といっても本当にそれだけの現金が集まっているわけではありません。業績が悪化している会社が多いので、航空会社なら選手移動のための航空券を提供しますとか、アパレル企業ならユニフォームを無料で作りますとか、バーターが多いのです。これも実際に現金があるように見せかける組織委員会のペテンですね。

──スポンサーには大手メディアも入っています。そのため中止せよという声が高まらないのではないでしょうか。

本間 諸悪の根源は、大手全国紙5社(朝日、毎日、読売、日経、産経)がすべてスポンサーになっていることだと思います。だから中止という論調が出てこない。最近はどの世論調査でも8割がオリンピック開催に反対しているのに、中止を求める社説は今のところどこの新聞も出していません。新聞が言わないので系列テレビも言わない。ワイドショーや報道番組でも、中止すべきという話が盛り上がりません。
 森喜朗組織委員会会長の辞任騒ぎはさすがに大きく取り上げましたが、では、そもそも開催する意味があるのかとか、そうした踏み込んだ問題はうまくスルーしごまかしています。世論調査では国民の8割が支持していない開催について、すべての新聞が口を閉ざしている、異様なことです。
 記者会見などでも、たとえばコロナ対策は具体的にどうなっているのか、国民の安心安全をどう担保するのかといった質問さえ出ない。戦争中の大政翼賛報道と同じです。

──オリンピックでは、スポンサーにならなければ取材ができないのですか?

本間 そんなことはないでしょう。ただスポンサー優先で、いい場所がとれないとか、後回しにされるという不利益はあるかもしれませんが……。
 僕が調べた限りでは、他国で開催された今までのオリンピックで、主な報道機関がすべてスポンサーになったという例は見あたりません。1社とか2社ならわかるけれど、全社横並びではまともな報道ができるはずはありません。

──ここまで来たら、スポンサーを降りて、はっきりものを言うマスコミが現れても良さそうなものですが……。

本間 どこの社も、そんな根性はないでしょうね。スポンサー契約の更新にしても多くの企業が年末ぎりぎりまで迷っていたのに、新聞各社はいの一番に更新したくらいですから。


続出するボランティア辞退

──オリンピックでのボランティアについても、本間さんはずっと以前から、その劣悪な待遇などについて警鐘を鳴らし続けておられました。コロナの問題などがあって、今ボランティアの状況はどうなっているのでしょう。

本間 組織委員会では延期後も、8万人のボランティア登録者に定期的にメールを出しているのですが、昨年12月のメールに返信が来たのは約2割、1万6000人だったと言われています。やるかやらないかの意思確認ではなかったようですが、2割の人からしか反応がなかった。ですから本当にやってくれるのか、蓋を開けてみなければわからないのです。
 さらに、例の森発言の後には、1000人くらいの辞退者が出たと言われています。それに対して組織委員会は、運用には問題ないとえらそうに言っているし、二階俊博自民党幹事長も「(ボランティアは)いくらでも補充できる」みたいな発言をした。まったく無神経な反応で、ボランティアに参加する人たちへの敬意が微塵も感じられません。
 ともかく、政府や組織委員会が慌てているのは確かで、今年1月にパソナが時給1650円で、ボランティアと同じ仕事内容のバイト募集を始めています。

──医療従事者にもボランティア要請が来ていると聞きます。ただでさえコロナ対応で疲弊しているのに、あり得ない話ですね。

本間 医療系スタッフだけで2万人は必要と言われていますが、今の医療逼迫状況ではオリンピックにボランティアを出す余裕なんてないのは明らかです。なのに森さんの後を継いだ橋本聖子会長は「何とかなる」みたいなことを言っている。今のところ、東京都医師会が関東全域の医師会に協力してもらってボランティアを集めることになっているのですが、それができなければ最後は国が何とかしてくれると、何の展望も無いのにたかをくくっているのだと思います。
 こうしたボランティアの問題一つとっても、本来ならメディアが徹底的に追及して、開催が不可能であることを暴き出さなければならないのに、ことごとくスルーしている。だから政府や組織委員会は「やるやる」と言い続けていられるのです。


女性差別から女性の政治利用へ

──橋本新会長の名前が出ましたが、今年2月、開催予定まで半年余りという時期に組織委員会の会長交代劇が起きました。橋本さんは本当はやりたくなかったと言われていますね? 森辞任は避けられないけれど、抗議の声を無視はできない。だから女性で、しかし森さんに近い橋本さんで何とか片をつけようという下心が透けて見えます。

本間 まあ、五輪担当相だった橋本さんが横滑りするのは、一番妥当な線だったのではないでしょうか。私はダークホース的には小谷実可子さんもありかなと思ってたけれど、行政手腕が問われる役職なので、橋本さんに落ち着いたのでしょう。
 それにしても、組織委員会というのは、オリンピックを開催してもしなくても、いずれにしろ年内で解散する組織です。会長など今さら誰がやっても同じです。橋本新会長の一番の仕事になると思われるのは、中止決断を下すこと。いわば敗戦処理です。
 にもかかわらず橋本さんは「男女平等への取り組み」として、理事会における女性理事の割合を40%に引き揚げると言って、新たに12人も理事を増やしました。今さら? 1カ月後には中止が決まるかもしれないこのタイミングで!? と思いました。
 理事を増やすと簡単に言いますが、ひとりあたり100万円くらいの月給を出すわけでしょう。そんな予算はもうどこにもないはずです。

──私たちにはわからない政治的な思惑があるんでしょうね。森さんの女性差別発言を反省して、女性を登用すると言っていますが、橋本さんも後任の五輪担当相の丸川珠代さんも、男性社会でうまくのし上がってきた「女性の皮を被った男性」という感じがします。問題から目をそらすために女性を政治利用しているとしか思えません。

本間 JOCだけでなくIOC(国際オリンピック委員会)だって、会長も副会長も男性ですよね。ジェンダー平等だのLGBTの人権だの、もっともらしいことを言って神聖化して、もはや「オワコン」であるオリンピックを存続させ、それで飯を食おうとしている人たちの集まりに過ぎません。

──オリンピックそのものが、すでに役目を終えたイベントだということですね。

本間 いわゆる「発展途上国」であれば、オリンピック開催をきっかけに経済を発展させ、「先進国」の仲間入りをするという意味で、利用価値はあるでしょう。あるいは2024年開催予定のパリやその次のロサンゼルスのように、すでにある「遺産」を使って、税金をほとんど使わないでできる、というならまだいいかもしれない。ですが、東京のような過密都市が、既存の施設をぶっ壊し、膨大な金を使って新たに作り直してまでやる意味はまったくないと思います。


中止へ、そして検証と責任追及を

──2月半ばには、島根県の丸山達也知事が、オリンピック開催には賛同できない、県内での聖火リレーの中止を検討すると発言し、注目されました。こうした声が広がって「何が何でも開催」の流れが変わる可能性はありませんか?

本間 丸山知事の発言は、非常に核心を突いていると思います。島根県は聖火リレーのために7200万円を計上しています。一つの県でたった2日くらいの聖火リレーに、これほど巨額の県民の税金を使っていいのか、という疑問は当然のことでしょう。
 しかも、聖火リレーというのは人を集めてなんぼなのに、コロナだから集めすぎるな、密になるなと、めちゃくちゃな指令を組織委員会から投げられるわけです。異議を申し立てるのは首長として当然のことで、ほかの首長もみんなそう思っているのではないでしょうか。丸山知事ひとりの発言で開催を阻止できるとは思いませんが、あとに続く知事や政治家が出てくることを期待したいところです。
 野党にしても、開催中止を明確に主張しているのは共産党だけです。立憲民主党など他の野党もいい加減に見切りをつけて、中止へと舵を切るべきです。世論の8割が開催に反対している、その風を捕まえなくてどうするんだと言いたい。

──やるにしろやめるにしろ、招致からこれまで何があったのか、いくらお金がかかって、どう使われたのかなど、しっかり検証しなくてはいけないと思います。原発事故後の事故調査委員会のような組織を作って、きちんと後始末をつけなければいけません。

本間 その通りです。僕は中止になると思っていますが、そうなったら、さらにひどいことになる。関わっていた人間は沈没船から我先にと逃げ始めるでしょうから、そのときにどれだけ証拠資料を押さえられるか、今から準備しておかねば大変なことになります。僕らのような一般人が資料開示請求しても黒塗りされたものが出てくるだけですから、会計検査院など国権を持つ機関が強制力を持って調査をできるようにしなければだめです。
 中止になって「万歳」でなく、3兆6000億円をどぶに捨てたのは誰だと責任追及しなければならないこれこそもっとも重要な問題です

(聞き手/鈴木耕、構成/板倉久子)





ほんま・りゅう ●著述家。1962年、東京生まれ。博報堂で18年間、一貫して営業を担当。2006年同社退職後、在職中に発生した損金補填にまつわる詐欺容疑で逮捕・起訴され、1年間服役。出所後、その体験をつづった『「懲役」を知っていますか?――有罪判決がもたらすもの』(学習プラス)で作家デビュー。その後、博報堂時代の経験から、原発安全神話を作った広告を調査し原発推進勢力とメディアの癒着を追及。また、東京オリンピックなど、様々な角度から大手広告代理店のメディアへの影響力の実態を発信するなど、幅広く活動している。『メディアに操作される憲法改正国民投票』(岩波ブックレット)、『原発広告』(亜紀書房)、『原発プロパガンダ』(岩波新書)、『ブラックボランティア』(角川新書)など著書多数。
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https://cakes.mu/posts/33259

ワダアキ考 〜テレビの中のわだかまり〜
武田砂鉄

結局、橋本聖子になったけれど
武田砂鉄
2021年2月24日


森喜朗の女性蔑視発言から二十日、新しい東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会会長に就任した橋本聖子。冬夏計7回のオリンピックに出場したトップアスリートから政治家に転身、2014年には男性フィギュアスケート選手へキスしたことが問題視されたこともあります。今回の就任について、武田砂鉄さんが考えます。


みんなで集まってリセットボタンを押す

 さあ、これで仕切り直して、東京五輪ですね、というムードに切り替わっているのが本当に不可思議だ。わずか20日ほど前の2月頭に吐かれた森喜朗の女性蔑視発言は、そもそも無理だらけの東京五輪にプラスされる形で新たに浮上した問題だった。森が辞め、川淵三郎がやると言い、やっぱやらないと言い、透明性を高めた上で次を決めますと述べた後で非公開の会議を行うという、国民を小馬鹿にした方法で、橋本聖子が新たに組織委員会の会長に就任した。密室では決めません、と宣言した直後に、密室で決める。この常習犯の手口に対し、「女性が就任したのは期待できる」と受け止め、メディアの人たちまで鏡割りのように集まってリセットボタンを押す光景というのは、運営する側にとっては「いやぁ、マジでチョロいなー」ってなもんだろう。


「森先生はやはり私にとっては大変特別な存在」

 橋本聖子の母の大叔父は、昭和初期に政治家をしており、母の父親は北海道で農家を営みながらその人の書生をしていた。二番目の姉の夫も政治家で、その義兄から「自分が引退したら後を継いでくれ」と言われていた。30歳の時に政治の世界に誘ったのが、当時の自由民主党・森喜朗幹事長だった。最近も、森と橋本は「今もお父さんという感じでご指導いただいております(橋本)」「私にとっても娘みたいな、そう思って大いに厳しくやろうと(森)」と、疑似親子関係を率先して周知させてきた。さすがに今回の件で「娘」が見切りをつけたかと思えば、就任会見で力強く「私自身の政治の師でもあります前会長、森先生はやはり私にとっては大変特別な存在」と述べ、来週早々にも会いに行きますと、親子関係の継続を強調したのだった。

 橋本聖子の著書『オリンピック魂 人間力を高める』には、自分が選挙に出馬できたのは、党がイメージアップを図っていたためだったことが冷静に書かれている。1995年、その直前に野党を経験していた自民党は、スポーツ選手を擁立しようと動いた。そこで白羽の矢が立ったのがメキシコ五輪サッカー日本代表だった釜本邦茂と、スピードスケート選手の橋本聖子だった。「夏と冬のオリンピックから一人ずつということだったらしいです」という一文に、そんなに適当なものなのかと呆れるが、この呆れ方は、この数週間の私たちの呆れと成分が似通っている。


「子どもを産むなら離職しろ」と言われた

 
出馬時、30歳×女性×高卒という属性やキャリアに対し、露骨なバッシングが向けられた。ある演説会で、自分の出番の前に、古参の議員が「次に挨拶する人は元オリンピック選手だから、どんな話をするか、わかりませんけどね。自民党もこういう人を招かなきゃいけなくなって、本当に力が落ちたもんだ」と言い、自分が当選した選挙では、落選した自民党の大ベテラン議員がテレビカメラの前で「橋本聖子みたいのが当選して、自分が落ちたのは……」と言われた。最悪だ。

 現職の国会議員として50年ぶりに出産すると、男性の国会議員から「国会議員は片手間にできるものではない。子どもを産むなら離職しろ」と言われた。そういうプレッシャーもあって、なんと、出産して1週間で仕事に戻ったところ、今度は「橋本聖子は一週間で職場復帰した。君もそれくらいで復帰できるだろう、と雇用主から言われた。アスリートと一般の女性は違うのに」といった意見が届いたという。超のつく男性社会に翻弄されながら、その中で女性としていかにキャリアを重ねようかと模索し続ける中で、「アスリートだから」「特別だから」という目線を内外から浴びてきた。


選手に謝らせたと認めたようなもの

 今回の森発言とその後の逆ギレや開き直りは、まさに橋本がこれまでの政治家としてのキャリアを積み重ねるなかで浴びてきた女性軽視・蔑視・無視そのものだったのに、結果的に、「森先生」と立てることを優先してしまった。

 2014年、冬季ソチ五輪閉会式後のパーティーで、男性フィギュアスケーターに抱きついてキスを強要した件については、就任会見で「軽率な行動について、当時も今も深く反省している。厳しい声は受け止めている」と述べている。7年も前のことをわざわざ引っ張り出すメディアを批判する向きもあったが、思い出さなければいけないのは、あの時、キスをされた選手側に謝らせ、同意の上だったと誤魔化そうとする動きがあったこと。極めて権限の強い日本選手団団長と、一人の選手という立場の差を考えれば、ハラスメント行為を被害者側の声明によって無効化させる手口は卑劣である。

 個人同士が同意の上でキスをするのは、どんな間柄であれ、他人に反省を表明することではない。今回、「あれは同意の上でした」ではなく、「深く反省している」と橋本は言った。反省を述べたということはつまり、選手が謝ったのではなく、選手に謝らせたと認めたようなものではないか。それって、とても重い事実だと思うのだがどうか。


問題が解決したわけではない

 今月初頭の森発言から橋本聖子就任までの20日間は、「これで五輪に向けての問題が解決した」ではなく、「新たに生じた問題をどうにかして消そうとした」だけであって、つまり、その直前まで山積していた問題が解決したわけではない。なので、昨年11月にこの連載に書いた内容をそのままコピペしておく。自分で下記を読み直したが、考えは当然変わらない。東京五輪を中止すべきだ。

 「今、メディアで、東京五輪開催への賛成・反対が問われる際、コロナ感染拡大が止まらない中で開催するべきなのかに議論が絞られているが、この絞り方では、これまでの経緯がすっぽ抜ける。議論すべきは、コロナだけではない。『東京は安全』(竹田恒和JOC元会長)などと被災地を踏み潰しておきながら『復興五輪』を名乗ってきたこと。シンガポールのペーパーカンパニーへの賄賂疑惑を放置していること。暑さ対策やボランティアの体制不備などの問題が解決されているとはいえないこと。従来の想定から膨らみ続ける開催費について根本的な検証が行われていないこと。などなど、理由はいくつもある。『コロナだけど、五輪できるの?』を議論する前に、いつの間にか外されている議題の存在を再度戻して問う必要があるし、それらを並べれば、答えはすぐに出ると思う」
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https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/285857

斎藤貴男 ジャーナリスト
1958年生まれ。早大卒。イギリス・バーミンガム大学で修士号(国際学MA)取得。日本工業新聞、プレジデント、週刊文春の記者などを経てフリーに。「戦争経済大国」(河出書房新社)、「日本が壊れていく」(ちくま新書)、「『明治礼賛』の正体」(岩波ブックレット)など著書多数。

二極化・格差社会の真相
権力に寄り添い、自らをアジャストさせる橋本・丸川コンビ
公開日:2021/03/03 06:00 更新日:2021/03/03 06:00

     (橋本聖子新組織委会長(右、=共同)と
      丸川珠代新五輪相(C)日刊ゲンダイ)

 東京五輪・パラリンピック組織委員会の新会長に橋本聖子氏、彼女の後任の五輪担当相に丸川珠代氏が就任して、そろそろ2週間。あれだけ騒いだマスコミが、もう何も言わない。何もなかったことにして“新型コロナウイルスに打ち勝った証しとしての五輪”とやらを、勝ってもいないのに強行したい政府の妄執の反映だ。

 こんな幕引きでよいはずがない。例の森喜朗・前組織委会長の「女性がたくさん入っている理事会は時間がかかる」発言は確かに、第一義的には女性蔑視であり、五輪の理念に反していた。

 そのことだけが問題なら、小池百合子東京都知事も合わせて女性ばかりの新体制で一件落着、でも結構。しかし、森氏の嘲弄は男性を含めた市民全体にも向けられていたことを忘れられては困る。

 あの発言は、“上位の力に隷従するのが正しい人間”だとする尺度が共有されていて初めて成立する。たとえば首相の汚職に手を貸して部下を自殺に追い込み、それでも偽証を繰り返すような卑劣漢こそが、この国では“期待される人間像”であり、“男の中の男”なのだ。

 その伝でいけば、橋本、丸川の両氏は申し分ない人材だろう。ともに絶えず権力の中枢に寄り添い、彼らの都合に自分自身をアジャストさせる能力で群を抜く。けれども女性であるのは確かだ。とすれば彼女らによって切り開かれていく世界とは、いわゆる“男社会”の封建構造に世の中全体が埋め尽くされる悪夢を意味してしまう。

 他方、作家の林真理子氏が「週刊文春」のエッセーで森発言に触れて、〈人々は今、根こそぎ社会を変えたいのではなかろうか〉と書いていたのが印象的だ。なるほど、最近、古いと見なされた価値観やその持ち主に対する風当たりは、かつてなく激しい。もっと言えば、高齢者の存在そのものを一掃したい集合意識さえ、私は感じている。

 では、そうして根こそぎ変えられていく社会は、どんな姿をしているのか。GAFAによる人間支配。生産性で採点される命の選別……。コロナ禍を奇貨として強行されつつある現実が完成した暁の、政治権力と巨大資本のユートピア、私たち人間にとってのディストピア。

 その意味では、謝罪会見における森氏の「(老害という)老人が悪いかのような表現は極めて不愉快な話」という憤りは正しい。あられもない商業主義と国威発揚目的に徹した東京五輪そのものが、五輪の理念の対極にある。中止以外の道などあり得ないはずなのである
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コメント
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●再び《論功行賞》…《そもそも太田氏は、森友公文書改ざん問題から安倍首相を守ってきただけではなく、深く関与している…“当事者”だ》

2020年07月12日 00時00分56秒 | Weblog

[※ 【赤木俊夫さんの妻の自筆メモ】(東京新聞 2020年3月24日)↑]



リテラの記事【財務次官にあの太田充主計局長! 森友公文書改ざんで安倍首相を守るために嘘連発、自殺した赤木さんを追い詰めた男に論功行賞人事】(https://lite-ra.com/2020/07/post-5510.html)。

 《これは安倍政権によるあまりに酷い仕打ちだ。財務省の岡本薫明・事務次官の退任に伴い、主計局長の太田充氏を次期次官に充てる人事を政府が固めたと、昨日7日の読売新聞が報じたからだ。太田氏といえば、言わずと知れた森友公文書改ざん問題の“キーマンのひとり》。

 まず、2020年7月11日『報道特集』のつぶやき:

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https://twitter.com/tbs_houtoku/status/1281786634652880897

報道特集(JNN / TBSテレビ)@tbs_houtoku

今日、午後5時半からの報道特集。特集は【森友問題・“黒塗り”に隠された事実は】です。予告動画をアップしましたので、是非ご覧下さい。
#報道特集 #TBS

午後0:05 · 2020年7月11日
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https://twitter.com/tbs_houtoku/status/1281863004812795904

報道特集(JNN / TBSテレビ)@tbs_houtoku

【#独自】 #森友問題 の公文書改ざんをめぐり、自殺した近畿財務局の職員の妻が起こした裁判が来週水曜日に始まります。「夫のために何一つ後悔したくない」等と初めてカメラの前で心境を語った妻。この後 #報道特集 で詳しくお伝えします #TBS #独自

午後5:08 · 2020年7月11日
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 赤木雅子さんにインタビューした金平茂紀さん、赤木俊夫さんが〝壊れて〟いくようだという証言について、金平さんはスタジオでは必死に涙をこらえておられた。赤木雅子さんは「裁判所、裁判官を信頼している」と…裏切られないことを、本当に祈るばかり


  
森友学園を巡る経緯 (東京新聞 2019年4月24日)↑]

   『●スゲエなぁアベ様、露骨…忖度な太田充理財局長に《論功行賞で、
                 財務省きっての花形ポストがプレゼント》
    「日刊ゲンダイの記事【安倍首相を守り栄転 太田理財局長は
     “論功行賞”で主計局長】…でも、《セクハラで辞任した次官の後任に
     スネキズ局長が昇格し、その後釜に森友疑惑隠し答弁を繰り返した
     理財局長が論功行賞で就任だ。政府は20日までに、女性記者への
     セクハラで辞任した福田淳一前財務次官の後任に岡本薫明主計局長
     (57)、岡本氏の後任の主計局長に太田充理財局長(58)を
     起用することを内定…太田理財局長は、森友疑惑で公文書改ざんまで
     して安倍首相を守って国税庁長官に栄転した佐川宣寿前理財局長の後任
     として理財局長に就任。前任者に劣らない珍答弁で安倍首相を守った
     その論功行賞で、財務省きっての花形ポストがプレゼントされた形だ》。
     いやぁ、スゲエなぁ、アベ様。それしか、言葉がない…。
     《モリカケ疑惑追及の幕は下りたと言わんばかりに、身勝手な
     「新たな決意」を語ってみせたのだ》…アベ様にこんなことを言わせて
     おいていいのか? 《昨年、佐川理財局長を国税庁長官に栄転させた
     際に起きた批判や、さらには公文書改ざんという国家的犯罪が明らかに
     なっても、安倍首相はいまだにまったく反省もなく人事権を使って
     行政を黙らせる権力の濫用をいまだに平気に繰り返している》…
     本当にオメデタイ国ニッポン。」

   『●頭から腐った自民党のその総裁・アベ様という《総理のために
              嘘をつくことが奨励される国──》ニッポン
    《総理のために嘘をつくことが奨励される国──。これが安倍政権の
     実態であることは、先日発表された財務省人事でもあきらかだ。
     森友公文書改ざん問題のキーマンである太田充理財局長を事務次官が
     約束されたも同然の主計局長に昇進させただけではなく、改ざん当時に
     官房長を務め文書厳重注意を受けた岡本薫明主計局長を事務次官に抜擢した
     のである。岡本氏といえば、森友問題で揺れる昨年4月、交渉経緯の記録
     について「職員が削除した電子データは専門家でも復元できない」という
     トンデモ答弁をおこなった人物。しかも、官房長は官邸と総理答弁を
     すり合わせ調整をおこなう立場であり、岡本氏は改ざんの際の官邸の動きも
     知る立場にある。つまり、太田理財局長と同様、真実を語らない
     ことが論功行賞人事の理由になっているのだ》

 《太田氏はいえば、言わずと知れた森友公文書改ざん問題の“キーマンのひとり》、《太田氏は会計検査院の報告を「官邸のお手盛りに仕上げた立役者だったのである》、《そもそも太田氏は、森友公文書改ざん問題から安倍首相を守ってきただけではなく、深く関与している疑いが濃厚な“当事者”だ》。《しかも、忘れてはいけないのは、太田氏は赤木俊夫さんを追い詰める役割を演じていた、ということだ》。パワハラにより森友公文書改ざんという犯罪を強要…真の犯罪者は《なんとも無責任な態度》な行政府の長や財務相、財務省幹部官僚達…そのうちの《当事者》《キーマン》の一人が太田充氏。財務省事務次官へ昇進人事。明らかな論功行賞であり、彼らのパワハラにより自死された赤木俊夫さんや妻雅子さんら遺族に対してこんな残酷な〝仕打ち〟があろうか…。行政府の長や財務相の冷酷ぶり、非道ぶりが再び。《安倍官邸の手足として動き、間違いなく森友公文書改ざん問題の重要人物のひとりである人物を、いま、安倍首相は事務次官に昇進させ、再調査を突っぱねさせようとしているのである二重三重の意味で非道な行為と言うほかないだろう》。 

   『●《改ざんを命じられたときも相当抵抗…。やっているのは犯罪。
               自分の信念や理に反して悔しかっただろう》
   『●《近畿財務局元職員の妻が…佐川宣寿氏と国を相手に…大阪地裁に提訴》
        …《前代未聞の改ざんなのに、最高責任者の麻生太郎財務相》は?
   『●近畿財務局元職員のご遺族が提訴…《刑事罰どころか出世していた
     財務省の“改ざん指示”幹部官僚たち》や行政府の長、財務相の冷酷非道
   『●パワハラにより森友公文書改ざんという犯罪を強要…真の犯罪者
     《なんとも無責任な態度》な行政府の長や財務相、財務省幹部官僚達
   『●森友公文書改ざんという犯罪を強要…泥棒(アベ様や財務相)が縄を
      綯う(まともな再調査する)訳がない…第三者性のある新たな調査を
    《新事実満載 赤木俊夫さんの「手記」 …●平成30年2月の国会で
     (中略)麻生財務大臣や、太田理財局長(当時)の説明(中略)は、
     明らかに虚偽答弁なのです。》

   『●アベ様や財務相はトップに居座り続け、財務省幹部官僚達は栄転
     …《内輪のあやふやな再調査ではなく、第三者性のある新たな調査》が必要
   『●私人の「桜を見る会」、《政府の自粛呼びかけの最中であること》
     だけ《が原因ではない》…森友問題、アベ昭恵様が〝タマ〟を込めた結果…
    《森友問題の決裁文書改ざんを強要され、自殺した近畿財務局職員・
     赤木俊夫さんが遺した遺書と手記が18日に公表されたタイミングで
     昭恵氏が花見に浮かれていた、という事実の大きさだ》。《そして、
     ついに赤木さんによる悲痛な遺書と手記が明らかになったというのに、
     昭恵氏はその内容を重く受け止めるどころか芸能人らと花見に
     興じていた──一体、どんな精神をしていたら、こんな行動を
     とることができるというのだろうか》

   『●《昭恵夫人が発案し立ち上げた事業の資金提供者》であるが故に
     《「桜を見る会」に招待されていたマルチ企業》48ホールディングス社長
   『●(西日本新聞)《桜下に羽目を外さず》…《首相は、公園の桜ではなく
      飲食店の敷地内なので「花見ではない」》…桜は見たが花見じゃない
   『●《新型コロナウイルス禍の対応に尽力している政府は絶対の正義で、
     社会防衛の前には人一人の命ごとき取るに足らないとでも言いたげ…》

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https://lite-ra.com/2020/07/post-5510.html

財務次官にあの太田充主計局長! 森友公文書改ざんで安倍首相を守るために嘘連発、自殺した赤木さんを追い詰めた男に論功行賞人事
2020.07.08 11:00

     (参議院インターネット審議中継(2018/5/28)より)

 これは安倍政権によるあまりに酷い仕打ちだ。財務省の岡本薫明・事務次官の退任に伴い、主計局長の太田充氏を次期次官に充てる人事を政府が固めたと、昨日7日の読売新聞が報じたからだ。

 太田氏といえば、言わずと知れた森友公文書改ざん問題の“キーマンのひとり。森友問題の国会審議の際、自民党の和田政宗参院議員が「アベノミクスを潰すために、安倍政権をおとしめるために、意図的に変な答弁をしているんじゃないですか」と陰謀論で財務省にだけ罪を被せようとした際には、当時理財局長だった太田氏は「それはいくら何でも、それはいくら何でもご容赦ください!」と悲痛な面持ちで答弁をおこなったことでも有名だが、実際には安倍政権をおとしめるどころか理財局長として必死に安倍首相を守ってきた人物だ

 そして、その論功行賞として、2018年7月には理財局長から現在の主計局長に昇進。主計局長は事務次官への最短ポストであり、ある意味、今回の事務次官への昇進は約束されたようなものでもあった

 だが、このタイミングで太田氏を事務次官に昇進させるという人事は、森友問題の決裁文書改ざんを強要され自殺した近畿財務局職員・赤木俊夫さんやその妻・雅子さんの訴えを踏みにじることを宣言したとしか思えない。

 ご存知のとおり、今年3月には俊夫さんが遺した遺書と手記が公開され、そこには〈元は、すべて、佐川理財局長の指示です〉〈嘘に嘘を塗り重ねるという、通常ではあり得ない対応を本省(佐川)は引き起こしたのです〉〈最後は下部がしっぽを切られる。なんて世の中だ、手がふるえる、恐い〉などという記述とともに、財務省の調査報告書とあきらかに食い違う証言が綴られていた。

 この赤木さんが命をかけておこなった告発に、多くの人たちが反応。雅子さんが真相解明のため第三者委員会による公正な再調査を求めて「Change.org」ではじめた署名は、なんと、同サイトでおこなわれた日本初のキャンペーンでは過去最多となる35万2659人を記録した。この署名は6月15日に安倍首相宛てで内閣官房に届けられたばかりだ。

 しかし、赤木さんの悲痛な最期の言葉に対して、安倍首相や麻生太郎財務相は冷酷な態度を取りつづけ、その思いを踏みにじるように再調査を拒否。雅子さんは〈安倍首相は、2017年2月17日の国会の発言で改ざんが始まる原因をつくりました〉〈この2人(安倍首相と麻生太郎財務相)は調査される側で、再調査しないと発言する立場ではないと思います〉〈夫の遺志が完全にないがしろにされていることが許せません。もし夫が生きていたら、悔しくて泣いていると思います〉とコメントを発表したが、いまも再調査をおこなう姿勢はまったく見せていない

 しかも、雅子さんは今月6日、新たに国を提訴したばかりだ。というのも、雅子さんは今年4月、俊夫さんの公務災害にかんする文書の開示請求をおこなったにもかかわらず、近畿財務局が「緊急事態宣言に伴う業務多忙」を理由に、10ページだけを部分開示しただけで残りは来年5月まで開示の可否を決める期限を延ばすと通知。これが違法ではないのかと提訴をおこなったわけだが、通常、請求から30日以内の開示決定が原則である上、緊急事態宣言が解除されたというのに約1年も延ばすことは違法性が指摘されるべきだし、なにより財務省は恣意的に隠蔽しているとしか思えない。

 その上、このタイミングで、太田氏を財務省事務方トップの事務次官に昇進させる──。これは、雅子さんや国民の抗議の声に対して、安倍首相が何が何でも真相解明などおこなわせるものかと意思表明したようなものだ。

 そして、太田氏は「安倍首相の側近官僚」として、理財局長時代に国会で見せたのと同じように、安倍首相の期待に必死になって応えるだろう

 いや、そもそも太田氏は、森友公文書改ざん問題から安倍首相を守ってきただけではなく、深く関与している疑いが濃厚な当事者だ。


■財務省トップに上り詰めた太田充氏は会計検査院の報告書にまで介入し骨抜きに

 森友の決裁文書などの公文書改ざんがはじまったのは2017年2月からのことで、太田氏が理財局長に就任した同年7月以前の問題だが、森友問題への追及が国会ではじまって約2週間後の同年2月22日に菅義偉官房長官が佐川宣寿理財局長(当時)らを官邸に呼び出して森友問題の説明をおこなわせた際には、当時、総括審議官だった太田氏も同席していたことがわかっている。つまり、太田氏が公文書改ざんの事実を知っていた可能性は、かなり高い。

 しかも、共産党が独自入手した、2017年9月7日におこなわれた太田充理財局長と国交省の蝦名邦晴航空局長(当時)らの話し合いを記録した文書では、太田氏は会計検査院の報告書への介入まで口にしていた。

 たとえば、問題の文書では、太田氏はこう語っていたことが記録されている。

「総額を消すことが重要だが、それが難しい場合には、失点を最小限にすることも考えなくてはいけない。少なくともトン数は消せないのではないか。金額よりもトン数のほうがマシ

 この「総額」「トン数」とは、国有地から出てきたゴミのことを指していると思われる。つまり太田氏は、会計検査院の報告書から「総額を消してもらおう」「総額が難しければ、トン数だけは残して金額だけでも消してもらおう」と話し合っていたのである。会計検査院は内閣から独立した機関と憲法で定められているが、その会計検査院の検査に対して、介入を相談する──これはすぐさまクビが飛んでも当然といえるほどの、とんでもない事実だ。

 その上、太田氏はこんなことまで語っている。

「両局長が官邸をまわっている姿をマスコミに見られるのはよくない。まずは寺岡を通じて、官房長官への対応をするのが基本だ」
「ないものは出せないが、これまでもある程度出してきており、個人的には出せるものはできるだけ出したほうがいいと思う。出てしまうと、案外追及されなくなるという面もある。ただし、政権との関係で、デメリットも考えながら対応する必要はある」

 「寺岡」というのは寺岡光博・官房長官秘書官(当時)のことを指していると思われるが、ようするに官邸、菅義偉官房長官ぐるみで、政権へのデメリットを計算した上で会計検査院の報告や国会対応をどうごまかすか、文書隠蔽の相談をおこなっていたのだ。

 森友学園への国有地8億円値引き問題が発覚して以降、安倍首相は「会計検査院の調査を待ちたい」「会計検査院の調査中」と、会計検査院の検査を口実にして一切の説明責任から逃げつづけていた。それが実態は、会計検査院に改ざん文書を提出しただけでなく、報告書の内容について裏工作までしていた──。ようするに、太田氏は会計検査院の報告を「官邸のお手盛りに仕上げた立役者だったのである。


■太田充氏が「近畿財務局」に責任を押し付ける答弁をした2日後、赤木さんは自殺した

 しかも、忘れてはいけないのは、太田氏は赤木俊夫さんを追い詰める役割を演じていた、ということだ。

 今年3月18日発売の「週刊文春」(文藝春秋)に掲載された記事によると、2017年12月末、赤木さんのもとに検事から電話があり、その後、赤木さんは妻の雅子さんに対してこう話していたという。

検察は恐ろしいとこや。何を言っても思い通りの供述を取る。検察はもう近畿財務局が主導して改ざんしたという絵を描いている。そのストーリーから逃げられない。ぼくが何を言っても無理や。本省の指示なのに最終的には自分のせいにされる。ぼくは犯罪者や

 じつは、この少し前から、安倍政権と財務省は責任をことごとく近畿財務局に押し付けはじめていた。

 その最たるものが、近畿財務局の法律相談記録の隠蔽工作だ。2017年4月、実地検査に入った会計検査院から森友学園との土地取引関連の文書を出すよう求められていたが、近畿財務局は法律相談の記録を検査結果が国会報告される前日まで提出しなかった。

 これは財務省が命じたもので、赤木さんも手記で言及し“法律相談の記録等の内部検討資料が保管されていることは、近畿財務局の文書所管課等の全ての責任者は承知していました”と書き、〈応接記録をはじめ、法律相談の記録等の内部検討資料は一切示さないこと、検査院への説明は「文書として保存していない」と説明するよう事前に本省から指示がありました〉と明かしている。

 ところが、情報開示請求などによってその内容が明らかになり、国会で追及がはじまると、安倍政権と財務省は、すべて近畿財務局の責任にした。実際、麻生財務相は「法律相談の文書は近畿財務局のなかにあったということで、理財局のなかにあったわけではない。まずここははっきりさせておきたい」と言い、「発見できなかったことは甚だ残念」などと答弁(2018年2月14日衆院予算委員会)。

 そして、当時理財局長だった太田氏も、「気付いていれば出していた」と答弁し、「誰が気づかなかったのか」という質問に、「近畿財務局の管財部の統括国有財産管理官というところが主として担当していた」「基本的に彼らが気付かなかったということ」と答えたのだ(2018年3月5日参院予算委員会)。

 こうした答弁に対し、赤木さんも手記で〈太田(現)理財局長が、前任の佐川理財局長の答弁を踏襲することに終始し、国民の誰もが納得できないような詭弁を通り越した虚偽答弁が続けられているのです〉と指摘しているが、このころには政権内にすべて近畿財務局のせいにするという暗黙の了解があることが見てとれた。赤木さんと同じ立場なら、誰でも自分がスケープゴートにされると恐怖するはずだ。この太田氏の国会答弁の2日後である3月7日、赤木さんは遺書に〈最後は下部がしっぽを切られる〉と綴り、手記にも〈本省がすべて責任を負うべき事案ですが、最後は逃げて、近畿財務局の責任とするのでしょう〉と記し、自殺を遂げた。

 つまり、安倍官邸の手足として動き、間違いなく森友公文書改ざん問題の重要人物のひとりである人物を、いま、安倍首相は事務次官に昇進させ、再調査を突っぱねさせようとしているのである二重三重の意味で非道な行為と言うほかないだろう

 新型コロナによって国会では徹底した追及がおこなわれないままで、安倍首相は国会を閉会させてしまったが、そんなことで赤木さんの問題は終わらせられるようなものではない。黒川弘務・前東京高検検事長の定年延長問題および検察庁法改正案に対して大きな声があがったように、太田氏を財務事務次官に昇進させようという人事に対しても、そして第三者による再調査を求めて、国を動かす大きな声をあげなければならない。

(編集部)
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●地上イージス計画停止、遅すぎる《当然の帰結》…辺野古の工事は中止してください! 海を殺すな! 辺野古も白紙にして原状回復を!

2020年06月26日 00時00分48秒 | Weblog

[※ 辺野古は破壊「損」 【米軍飛行場の移設先として工事が進む沖縄県名護市の海岸】(東京新聞 2020年4月3日)↑]



沖縄タイムスの【社説[地上イージス計画停止]辺野古も白紙撤回せよ】(https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/586542)。
琉球新報の【<社説>イージス計画停止 政府の説明はうそだった】(https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-1139785.html)。

 《河野太郎防衛相が、秋田県と山口県で進めてきた地上配備型迎撃システム「イージス・アショア」の配備計画を停止すると表明した。代替地を検討しない考えも示した。事実上の白紙撤回だ》。
 《当然の帰結だが、決断が遅過ぎる。河野太郎防衛相が地上配備型迎撃システム「イージス・アショア」の配備計画を停止すると表明した。事実上の白紙撤回となる》。

東京新聞のコラム【筆洗/変わった古道具を集めるのが趣味の男。ある日、古道具屋で振り…】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/36009?rct=hissen)によると、《…振り子のない古い振り子時計を買った…▼本体と振り子が一緒になって初めて時計である。ばかばかしい小咄(こばなし)だが、それを上回るばかばかしさではないか。…▼当初の見立てでは五千億円以上。ブースター問題を改善しようとすれば、さらに数千億円がかかる。米国の商売人の言いなりだった政府もようやく、その商品の購入は「合理的ではない」と気付いたようだ。無論、気付いてよかったで済まされる話ではない》。
 《「合理的ではない」と気付い》て下さい、辺野古は破壊「損」です。#辺野古の工事は中止してください#海を殺すな#辺野古も白紙にして原状回復を そして、石垣島宮古島など島嶼での対中国のための、番犬様をお守りするための〝防波堤〟・《標的の島》にすることにも反対します。 

   『●与那国島や石垣島、《沖縄は名護市辺野古だけでなく、
         宮古島もまた国防のために政府に翻弄されている》
   『●沖縄イジメ…《この74年間、沖縄戦以来、陸兵が軍服を
          着て宮古島を闊歩する姿など誰も見たことはない》
   『●直ぐに辺野古破壊の中止を! 《最悪の場合、埋め立てた盛り土が
          崩れ、護岸が崩壊する恐れ…安全な施工は保証できない》
   『●防衛省と「技術検討会」による《ずさん》な《「結論ありき」の
     出来レース》…《軟弱地盤調査せず…何のための「検討会」か》?

 日刊ゲンダイの記事【工事再開の辺野古はイージス・アショア以上の壮大なムダ】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/274724)によると、《「コストと期間を考えたら、辺野古の方がよりムダな工事」。沖縄県の玉城デニー知事は16日、安倍政権にそう苦言を呈した。名護市辺野古の新基地建設の壮大なムダは、配備計画停止の「イージス・アショア」とは比較にならないほど。河野防衛相は「フェイク大臣」の汚名を返上したければ、辺野古もあきらめたらどうか。…河野氏が「コストと配備時期」を理由に挙げるなら、辺野古の方がヒドい。政府は昨年12月、総工費が従来想定の2・7倍の約9300億円、工期が当初の8年から約12年とする見直し案を発表。これすら大甘で、沖縄県は独自の試算で総工費2兆5500億円、基地使用まで13年かかると主張している》。
 工費と工期は∞。N値はゼロの超軟弱地盤、水面下90メートル下で(どうやって?)地盤改良し、埋め立てるという愚かな計画。完成することはない。100万歩譲って、新基地が完成したとしても、普天間は返還されない。つまり、辺野古は破壊「損」。

 沖縄県議会議員選挙後、最低の官房長官は、辺野古新基地建設への沖縄の市民の〝認識〟が浸透…的な発言があったが?? 一体どこが?
 琉球新報の記事【辺野古反対61% 安倍内閣支持率18%  琉球新報・OTV・JX通信県民調査】(https://ryukyushimpo.jp/news/entry-1139957.html)によると、《安倍内閣を「支持しない」と回答した人は66・33%を占め、「支持する」の18・73%を大きく上回った。共同通信社が5月下旬に実施した全国緊急電話世論調査によると、安倍内閣の支持率は39・4%、不支持率は45・5%で、県内は全国より、現政権に対して批判的な見方が強いことが浮き彫りになった》。
 また、琉球新報の【<社説>基地 県民意識調査 辺野古反対の民意強固だ】(https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-1140399.html)によると、《新基地建設について「反対」「どちらかといえば反対」との回答が合わせて61・95%を占めた。「賛成」「どちらかといえば賛成」は計27・69%だった。…玉城デニー知事を「支持する」との回答は61・55%で、「支持しない」の21・31%を大きく上回った。支持率は新基地建設反対の回答とほぼ同じ数値であり、基地問題の解決を玉城知事に託しているものと考えられる。これに対し、安倍内閣の支持率は18・73%にとどまる。「支持しない」との回答は66・33%に上った。…反対意見は黙殺し、許認可権限を持つ首長を懐柔して承認を取り付ければいいのであるいずれ国策の名の下に、原発から出る高レベル放射性廃棄物(核のごみ)最終処分場の建設さえも強行されかねない。そんな暴挙が横行すれば、もはや民主国家とは言えなくなる。そのような未来は何としても避けたい》。

 琉球新報の記事【辺野古工事37件で345億円増 14~19年度発注 契約変更後、1352億に】(https://ryukyushimpo.jp/news/entry-1140610.html)によると、《8割以上の76件で契約変更があったことが分かった。37件で金額が増額され、当初契約から計345億円多くなっていた。減額変更は30件で減額幅は計221億円だったが、この中には再発注のため契約を打ち切ったことで大幅減になったものが含まれ、再契約による増額も見込まれる。減額分を差し引いても変更後の金額は1352億円に上り、当初の1228億円よりも124億円多い。コストが膨らみ続ける一方、軟弱地盤の影響で先送りせざるを得ない契約もあり、工事の停滞ぶりもうかがえる》。
 ずっ~と反対の民意が示され続けていた中、やりたい放題やっていたわけです。デタラメ、やりたい放題。

 元職までが批判…でも、現職の時に気づいてたでしょうに…。
 琉球新報の記事【「辺野古も見直し必要」 中谷・元防衛相 イージス停止受け】(https://ryukyushimpo.jp/news/entry-1140611.html)によると、《米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設についても見直しが必要だとの認識を示した。「十数年、1兆円かかる。完成までに国際情勢は変わっている」と述べ、辺野古移設の不合理性を説明》。

 なにもかも、杜撰の極み。
 【春秋/レーダーとミサイルの最高の共演である。地上配備型迎撃システム…】(https://www.nishinippon.co.jp/item/n/617620/)によると、《▼この計画は「ありき」と「ずさんのひどい共演である。米国からの巨額の武器購入ありき、山口と秋田への配備ありき、に見える。適地調査で民間の衛星写真を流用した上、山の高さを間違えるずさん、住民説明会で防衛省職員が居眠りするずさん ▼システムは実は危険でした、と今頃言い出すずさん。北朝鮮や中国の技術進歩で、このシステムでは対抗が難しいとの指摘もある。防衛政策そのものがずさんに思える》。

   『●「FMSは武器取引を通じて、米国が他国を
     従属させるシステムでもある。日本の対米追従は強まる一方だ」
   『●アベ様の《国民観、人間観には共通点が多すぎる…
       彼の目には私たちが己の財布、兵力、労働力だとしか…》
   『●「どっからどうもってきて出すのか」…軍事費を削り、
        弱者救済や災害復旧、防災にこそ血税を使って下さい
   『●対外有償軍事援助FMS…《アメリカからの援助》? アメリカへの
                   「援助」、狂気な「思いやり」の一種?
   『●「国策の名の下に研究者が軍事研究に加担させられた
          歴史を繰り返そうとしている…亡国の施策だ」
   『●《韓国…国防予算の削減…新型コロナウイルス対策に振り向け…極めて
        合理的な判断…その合理は日本では通用しない…》(立岩陽一郎氏)
   『●【NNNドキュメント カネのない宇宙人 信州 閉鎖危機に揺れる天文台】
         …《「経済的利益」を重視する国の政策によって…資金》大幅減

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https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/586542

社説[地上イージス計画停止]辺野古も白紙撤回せよ
2020年6月17日 07:30

 河野太郎防衛相が、秋田県と山口県で進めてきた地上配備型迎撃システム「イージス・アショア」の配備計画を停止すると表明した。代替地を検討しない考えも示した。事実上の白紙撤回だ。

 迎撃ミサイルのブースター(推進補助装置)部分を、海上や自衛隊演習場内に確実に落とせない技術的問題が分かったことを理由に挙げた。

 河野氏は衆院安全保障委員会で、計画継続は「導入を決めた当時としては正しかったが、コストと期間を考えると合理的な判断とはいえない」と語った。

 イージス・アショアは、イージス艦と同様のレーダーやミサイル発射装置で構成する地上迎撃システムだ。北朝鮮のミサイル防衛のため、2017年に2基の導入を閣議決定した。秋田県と山口県に1基ずつ設置する計画だった。

 防衛政策の柱とされる地上イージス配備計画が停止に追い込まれたのは、計画のずさんさや、住民の強い反発があったからだ

 秋田市の陸上自衛隊新屋演習場を適地とした防衛省調査では、米グーグルの衛生写真のデータを流用して、山の標高を誤って表記していたことが分かった。

 レーダー施設の設置場所は住宅地から700メートルと近く、有事に攻撃対象となる懸念やレーダー波の人体への影響を不安視する声があった。

 関係経費は4千億円以上に膨らみ、運用開始時期は当初目標の23年度から25年以降にずれ込んだ。

 配備計画の停止は当然の結論だと言っていい。

■    ■

 計画のずさんさ、住民の反発-。イージス・アショアが停止に追い込まれた要因は、まさに名護市辺野古の新基地建設で問題になっていることとピタリと重なる

 計画のずさんさで言えば、軟弱地盤だ。建設予定地の大浦湾に、政府が想定していなかった「マヨネーズ並み」の軟らかい地盤があることが明らかになり、7万本もの杭(くい)を打ち込む大規模な改良工事が必要になった。

 工期は8年から12年に延び、工費は3倍近い約9300億円に膨らんでいる。

 県民の反発で言えば、昨年2月に実施された辺野古の埋め立てを問う県民投票で明確に示された。7割が反対票を投じた。

 衆院選、知事選、参院選、県議選でも反対派が勝利し、幾度も基地建設反対の民意が示されてきた。

 現地での座り込み行動は2172日を数える

■    ■

 河野氏は「地元の皆さまにはご迷惑をお掛けしてきた。おわびを申し上げなければならない」と秋田、山口の県民に謝罪した。

 間違いがあれば認め、撤回する。ダメージを最小限に抑える基本だ。イージスではそうした。なぜそれが辺野古でできないのか

 「コストと期間を考えると、辺野古の方がより無駄な工事ではないか」

 玉城デニー知事の言葉はまさに県民の思いだ。

 辺野古も「合理的な判断」で、白紙撤回するべきだ。二重基準は許されない。
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https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-1139785.html

<社説>イージス計画停止 政府の説明はうそだった
2020年6月17日 06:01

 当然の帰結だが、決断が遅過ぎる。河野太郎防衛相が地上配備型迎撃システム「イージス・アショア」の配備計画を停止すると表明した。事実上の白紙撤回となる。

 迎撃ミサイルの発射後に切り離す推進装置「ブースター」を自衛隊演習場内や海に確実に落とせない技術的な問題が判明したためだ。そんな初歩的なことがなぜ、分からないのか

 防衛省はこれまで、イージス・アショアは安全に運用することが可能と強調していた。性能を確認せずにうその説明をしていたことになる。住民の危険を顧みない、でたらめな対応だ

 安全を確保するにはハードウエアの改修が必要になるという。既に関係経費は4千億円以上に膨らんでいる。実現の時期も見通せなかった。当初から、断念すべき理由はいくらでもあった。

 日本の防衛力整備では、米国から高性能の兵器を調達する「対外有償軍事援助(FMS)」の増加傾向が顕著だ。

 第2次安倍政権以降、一気に増えて、2019年度で過去最高の7013億円に達し、20年度も4713億円を計上した。地上イージスの配備計画では調査費などで、約1800億円分が契約されている。

 FMS米側の提示額や納期を日本政府が受け入れるため、事実上、米側の言い値だ。それにもかかわらず、米側による納入遅れや過払い金の未精算が頻発している。会計検査院は防衛省に対し、繰り返し改善を求めてきた。国費のずさんな運用は目に余る

 トランプ米大統領の要求に応じた米国製兵器の「爆買い」の一環と言えよう。

 イージス・アショアが本当に必要だったとは思えない。北朝鮮や中国の最新鋭ミサイルには対応できないとみられていたからだ。導入すれば無用の長物になる可能性が大きかった。

 河野防衛相が16日、代替地を検討しない考えを示し「この投資はすべきではない」と述べたのはその証左だ。

 候補地とされた秋田、山口の両県は米ハワイ、グアムと北朝鮮を結ぶ直線上にある。米国を守るためともいわれる防衛装備に巨額の国費を支出するのは極めて疑問だ。

 計画の停止は技術的な問題が理由とされた。技術的な問題が大きいのは名護市辺野古の新基地建設も同じだ。大浦湾側にマヨネーズ並みの軟弱地盤が存在し、実現性は見通せない。しかも、県民投票で7割超が埋め立てに反対しており、地上イージスの配備候補地以上に民意が具体的でかつ明確に示されている。

 地上イージスの計画停止は技術的問題を理由にしているが、配備候補地の根強い反発が判断を後押ししたことは間違いない。辺野古の埋め立て強行は二重基準と言える。

 沖縄でも、民意を重く受け止め、新基地建設は断念すべきだ
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●パワハラにより森友公文書改ざんという犯罪を強要…真の犯罪者《なんとも無責任な態度》な行政府の長や財務相、財務省幹部官僚達

2020年03月23日 00時00分00秒 | Weblog

森友学園を巡る経緯 (東京新聞 2019年4月24日)↑]



リテラの二つの記事。【近畿財務局職員を自殺に追い込んだ「森友公文書改ざん」は財務省・佐川局長だけの責任じゃない 事実上、安倍首相の指示だった】(https://lite-ra.com/2020/03/post-5320.html)と、
【近畿財務局職員「遺書と手記」で麻生太郎財務相の答えが酷い! 財務省も赤木さんを“嘘つき”扱いの説明】(https://lite-ra.com/2020/03/post-5323.html)。

 《佐川宣寿・理財局長(当時)の改ざん指示や財務省の圧力、そして赤木さんが犯罪を強いられて悩み苦しみ、心身を蝕まれ、ついには死を選択するまで追いつめられる様子に、ネット上でも「怒りで手が震えた」「こんなことが許されていいはずがない」といった感想が数多く投稿されている。だが、そんななかで、なんとも無責任な態度を見せた人間がいた。ほかでもない、改ざんの原因をつくった安倍首相だ》。
 《麻生財務相はこう述べた。「手記に基づいて新たな事実が判明したとは、ちょっと私ども読んでおりませんからわかりませんけど、(財務省が発表した調査報告書とは)大きな乖離があるであろうというふうには考えていない」 どうして赤木さんの遺書と手記がここまで大きな関心を集めているかといえば、その内容が財務省の報告書を根底から覆すものでもあるからだ。にもかかわらず、麻生財務相は「(遺書と手記を)読んでいない」と言ったくせに、調査報告書とは「大きな乖離があるとは考えていない」と宣ったのである》。

   『●《改ざんを命じられたときも相当抵抗…。やっているのは犯罪。
               自分の信念や理に反して悔しかっただろう》
   『●《近畿財務局元職員の妻が…佐川宣寿氏と国を相手に…大阪地裁に提訴》
        …《前代未聞の改ざんなのに、最高責任者の麻生太郎財務相》は?
   『●近畿財務局元職員のご遺族が提訴…《刑事罰どころか出世していた
     財務省の“改ざん指示”幹部官僚たち》や行政府の長、財務相の冷酷非道

 2017年2月17日はアベ様のタンカ記念日」をキッカケに、《文書に「安倍昭恵首相夫人」》とあったが故に、ウルトラ差別主義者の麻生太郎財務相の下、公文書の改ざんが近畿財務局元職員に強要された。様々な〝種〟を撒きまくる「私人」のアベ昭恵様が〝タマ〟を込め、アベ様の啖呵が〝トリガー〟となり、〝マフィアのボス〟な財務相の下で《刑事罰どころか出世していた財務省の“改ざん指示”幹部官僚たち》が忖度して、無理やり改ざんさせた
 パワハラにより森友公文書改ざんという犯罪を強要したのだ。一方、真の犯罪者達は…《なんとも無責任な態度》な行政府の長や財務相、財務省幹部官僚達…。《信じられないような言動を繰り広げているのが、告発を突きつけられた「当事者」たちだ》。倫理観の欠片もない行政府の長と財務相らの冷酷非道。
 特に、ウルトラ差別主義者な財務相。《この男は改ざんがおこなわれた際の財務省のトップだ公文書改ざんという国家的犯罪が引き起こし、ひとりの命を奪ったというのに、安倍首相は辞任せず続投させた。それ自体が異常だったのだが、挙げ句、この態度……。ようするに、反省がまるでないだけではなく、自分たちが何をしでかしたかという罪の意識さえ持っていないのだ》!! 《赤木さんと遺族への冒涜、“2度目の殺人行為に等しいもの》。
 そして、検察の堕落。《政治的独立性を保持すべき検察の捜査結果に、官邸が法務省を通じて介入していた》、《この官邸─黒川というラインが大阪地検特捜部の捜査に介入していた》。なぜアベ様らは、黒川弘務・東京高検検事長の定年延長(再延長・再々延長可)に拘っているのか?

 沖縄タイムスの【社説[森友改ざん 遺族が提訴]手記を基に真相解明を】(https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/549738)によると、《命を懸けた「告発」を公文書改ざんの真相解明につなげなければならない。…訴状などによると、安倍晋三首相が2017年2月、国会で「私や妻が関係していたら総理大臣も国会議員も辞める」と答弁したのが改ざんのきっかけである。財務省理財局長だった佐川氏は17年2~3月、部下に「森友学園を厚遇したと取られる疑いがある箇所は全て修正するようになどと具体的に指示した》。
 リテラの記事【俳優・伊勢谷友介が自殺した近畿財務局職員の手記を読み危機感表明!「この問題国民として放っておいて良いわけない」】(https://lite-ra.com/2020/03/post-5319.html)によると、《〈この問題国民として放っておいて良いわけない。官僚は誰のために働いているのか? 政治家ではなく、国民のためのはず。そうでない現状は政治の仕組みが崩壊しているという事。国会は政治家が嘘をつく場所になり、官僚が公文書と言う事実を抹消する日本の政治。放っておいて良いわけない。〉 伊勢谷は政治的な発言をすることはそう多くはないが、空気には流されず、社会問題に対しても本質を見抜く鋭い洞察力をもっている》。
 西江昭吾記者による、沖縄タイムスのコラム【[大弦小弦]声なき叫びは届かないのか】(https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/549377)によると、《▼「最後は下部がしっぽを切られるなんて世の中だ」。震える手で書かれた文字。無念さは察するに余りある ▼これだけの新事実が明るみに出てもなお、安倍晋三首相は再調査の必要性を拒む。「検察で既に捜査を行い、結果が出ている」。前代未聞の不祥事を起こしながら、誰もまともに責任を負わない…上からの命令に苦しみ、絶命した赤木さん。その声なき叫びを歯牙にもかけない為政者の姿は、職員たちの目にどう映るだろうか。(西江昭吾)》。

 横山大輔記者による、東京新聞の記事【森友再調査 首相拒否 職員遺族提訴「検察が既に結果」】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/202003/CK2020032002000151.html)によると、《「検察が既に捜査を行い、結果が出ている麻生太郎財務相の下で事実関係を徹底的に調査し、明らかにした」と野党側が求めた再調査を拒否した。(横山大輔)》。行政府の長も財務相も冷酷無比にも再調査を拒否。
 検察も犯罪を犯している。黒川弘務・東京高検検事長の定年延長(再延長・再々延長可)したい理由がよくわかる。リテラによると、《佐川前理財局長ら財務省全員不起訴は最初から決まっていた!“法務省の安倍官邸代理人”黒川事務次官が捜査潰し》だそうです。
 非常に期待されていた大阪地検の山本真千子元特捜部長がアノザマ…。(リテラ)《にもかかわらず、大阪地検特捜部がこの改ざんを立件できなかったのは、もちろん、官邸から圧力がかっていたためだ。いま、“官邸の番犬”と呼ばれる黒川弘務・東京高検検事長の違法な定年延長が問題になっているが、当時法務省事務次官だったこの黒川氏が官邸の意を受けて捜査ストップに動き山本真千子・大阪地検特捜部長(当時)と裏取引をおこなったという情報も流れていた》。

   『●アベ様政権は大阪地検特捜部長を函館地検検事正に昇進させ、
                  「森友問題の幕引きを一気に図る魂胆」
    「日刊ゲンダイの記事【安倍政権また忖度に“ご褒美” 森友不起訴の
     特捜部長が栄転】…。《露骨な論功行賞だ――。法務省は25日、
     大阪地検の山本真千子特捜部長(54)の函館地検「検事正」への異動を
     発表した。山本氏は、森友問題で刑事告発されていた
     佐川宣寿前理財局長ら38人を全員不起訴にした責任者。地検トップの
     検事正への異動は栄転だ。森友問題の渦中にあっても国税庁長官に
     昇格させた佐川氏同様、安倍首相を守り抜いたご褒美である》」


 琉球新報の【<社説>森友問題の職員手記 組織的不正を再調査せよ】(https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-1092915.html)によると、《政府の隠蔽体質が色濃く浮かび上がった。…安倍晋三首相が「私や妻が関係していたなら首相も国会議員も辞める」と答弁したことをきっかけに、財務省の隠蔽工作は始まった。理財局は昭恵夫人らの名前が記載された書類の存否を調べ、近畿財務局に伝えて交渉記録を廃棄していた。改ざんを強制された赤木さんは「学園への厚遇と受け取られる箇所は修正するよう指示があったと聞いた」「抵抗したとはいえ、関わった者として責任をどうとるかと良心の呵責に苦しんでいた。改ざんに直接関わった職員の告発だけに、公になった証言内容が持つ意味は重い。手記を公表した赤木さんの妻は、真相解明を求めて提訴に踏み切った。これに対し、麻生太郎財務相は新たな事実が判明したことはないとして再調査を否定している。18年6月の財務省の調査報告書は、佐川氏の指示を明確には認めておらず、改ざんに抵抗した職員がいたことにも触れていない。手記の記述と不一致がある以上、再調査は不可欠だ。手記を読んだ安倍首相は「痛ましい出来事だ」と述べる一方、再調査は否定した「胸が痛む」という言葉が本当なら、遺族の意をくんで速やかに調査を指示すべきだ》。

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https://lite-ra.com/2020/03/post-5320.html

近畿財務局職員を自殺に追い込んだ「森友公文書改ざん」は財務省・佐川局長だけの責任じゃない 事実上、安倍首相の指示だった
2020.03.20 07:48

     (首相官邸HPより)

 森友問題の決裁文書改ざんを強要され自殺した近畿財務局職員・赤木俊夫さんが遺した遺書と手記が、大きな反響を呼んでいる。

 佐川宣寿・理財局長(当時)の改ざん指示や財務省の圧力、そして赤木さんが犯罪を強いられて悩み苦しみ、心身を蝕まれ、ついには死を選択するまで追いつめられる様子に、ネット上でも「怒りで手が震えた」「こんなことが許されていいはずがない」といった感想が数多く投稿されている。

 だが、そんななかで、なんとも無責任な態度を見せた人間がいたほかでもない、改ざんの原因をつくった安倍首相だ

 19日、国会で野党から「職員の方の無念の思い、ご遺族の方の気持ちに対して、もう一度しっかりと再調査することが非常に重要だ」と追及されると、安倍首相は「検察においてすでに捜査をおこなっているものと、結果が出ているものと考えておりますが、麻生(太郎・財務)大臣のもとで事実関係を徹底的に調査し明らかにしたところです」と答え、再調査を否定したのだ。

 検察の捜査で結果が出ているとか、財務省が麻生大臣のもとで事実を徹底的に明らかにしたとか、よくもまあ、ぬけぬけとこんなことが言えたものである。赤木さんの手記の内容はまさにその検察の捜査や財務省の調査を根底から覆すものなのだそれを無視して、再調査を否定するとは……

 その前日、18日も安倍首相の態度はひどいものだった。官邸をあとにする際、記者からコメントを求められた安倍首相は「大変痛ましい出来事であり、本当に胸が痛みます」などと他人事のようなコメントをした挙げ句、国会答弁と同様に「麻生大臣のもとで徹底的に調査し明らかにした」と強弁。そのままくるりと背を向け、足早に立ち去ったのだ。逃げる背中に向かって、記者からは「総理、ご自身の責任についてはいかがでしょうか?」という声があがったが、安倍首相はその質問に答えることはなかった。

 こんな態度をこのまま許していいのか。今回の遺書と手記によって佐川理財局長の指示ははっきりしたが、この問題でもっとも問われるべきは、安倍首相の責任なのだ。なぜなら、赤木さんを死まで追い詰めた公文書改ざんは、安倍首相が国会で野党からの追及に逆ギレして述べた、この一言がすべてのはじまりだったからだ。

私や妻が関係していたということになれば、私は間違いなく総理大臣も国会議員も辞める

 この答弁が飛び出したのは2017年2月17日だったが、このあと、大きな変化が出てくる。1週間後の24日に佐川理財局長が「交渉記録は破棄した」と答弁するなど、急に強気な答弁を繰り返すようになるのだ。そして、赤木さんの手記でも、財務省の調査報告書でも書かれているとおり、2月26日に近畿財務局で決裁文書の改ざんがはじまるのである。

 しかも、安倍首相の改ざんへの関与は、けっして間接的なレベルにとどまらない。安倍首相は「総理を辞める」宣言のあと、菅義偉官房長官に指示を出していたことを国会でも認めている。安倍首相は、その指示内容を「私の家内の名前も出ましたから、しっかりと徹底的に調べるように」というものだと説明していたが、言葉がもしそうだったとしても、受け取った側は「徹底的に抑えろ」と解釈したはずだ

 実際、これを受けて、菅官房長官は22日に財務省の佐川理財局長と中村稔・総務課長、太田充・大臣官房総括審議官を呼び出している。ここで佐川氏は、昭恵夫人付職員だった谷査恵子氏が森友学園の小学校に賃料引き下げの優遇措置を適用できないかなどと財務省に照会していたことを報告しているのだ。

 そして、26日からはじまった改ざん作業では、財務省の指示により、真っ先に昭恵夫人や安倍首相の名前が入った箇所がことごとく削除されていくその作業を強要されたのが、赤木さんだったのである。


■『news23』小川彩佳「政治家は誰ひとり責任を取っていない」

 そもそも一介の官僚でしかない佐川氏が、自分の国会答弁と辻褄をあわせるために近畿財務局まで巻き込んで公文書を改ざんするよう指示をおこなうことなど現実的にはありえず、もっと大きな力が働いていたことは確実だ。しかも、少なくとも22日の段階で官邸と財務省が昭恵夫人の関与を示す文書が存在することを確認・共有していたこと、真っ先に昭恵夫人や安倍首相の名前を削除されていった事実からも、この公文書の改ざんは安倍首相の「総理を辞める」答弁が引き金となり、安倍官邸が佐川理財局長に指示をしておこなわれたとしか考えられないのだ。

 実際、財務省の背後に安倍官邸の存在があることを裏付ける証拠もある。それは、2018年8月に日本共産党が公開した「航空局長と理財局長との意見交換概要」という文書だ。

 この概要は、2017年9月7日に、国税庁長官に栄転した佐川氏に代わって理財局長となった太田氏と中村総務課長の財務省コンビと、国交省の蝦名邦晴・航空局長、金井昭彦総務課長(すべて当時)の4名が、会計検査院の検査や国会対応への協力関係を確認し意見交換をおこなった際の発言録だ。

 この文書では、太田理財局長と中村総務課長の財務省側は何度も「官邸」という言葉を持ち出し、官邸の意向を気に掛けているのだが、そのなかで、太田・中村側はこんな発言をおこなっている。

「検査院に対しては官邸だからといって通用しない。説明していくタイミングも考える必要がある。両局長が官邸をまわっている姿をマスコミに見られるのはよくない。まずは寺岡を通じて官房長官への対応するのが基本。与党へもいずれは何らかの対応が必要だろう。相手は検査院なのでこのような報告が出てしまうのはしかたがないとの認識を持たせていくことが必要」

 「寺岡」というのは寺岡光博・官房長官秘書官のことを指していると思われるが、じつは、寺岡氏は前述した2017年2月22日の菅官房長官が佐川氏や中村氏、太田氏らを呼び付けた面談にも同席していたことがわかっている。つまり、会計検査院の報告や国会対応をどうごまかすかを、財務省はパイプ役の寺岡官房長官秘書官を通して狡猾かつ綿密に安倍官邸と相談・報告をおこなっていたのだ。

 証拠はこれだけではない。2018年6月に共産党の辰巳孝太郎議員(当時)が独自入手して参院決算委員会であきらかにした財務省と国交省のやりとりをまとめたメモには、さらに衝撃的な事実が出てくるからだ。

 この文書は、財務省が森友学園側との交渉記録(応接録)と改ざん前決裁文書を2018年5月23日に国会提出することを決めたのと同時期に作成されたと思われるもので、そこには〈近畿財務局と理財局のやり取りについては、最高裁まで争う覚悟で非公表とする〉という発言が飛び出すなど、改ざんの事実が明るみに出たあとも財務省が文書を隠蔽していることを示す重要なものなのだが、さらにこんな記述も出てくるのだ。

〈5/23の後、調査報告書をいつ出すかは、刑事処分がいつになるかに依存している。官邸も早くということで、法務省に何度も巻きを入れているが、刑事処分が5/25夜という話はなくなりそうで、翌週と思われる。〉

 刑事処分の発表後に調査報告書を出す──。事実、大阪地検特捜部が佐川氏をはじめ告発されていた財務省幹部および近畿財務局職員計38人の不起訴処分を公表したのは、2018年5月31日のこと。財務省が調査報告書を公表したのは4日後の6月4日だ。つまり、財務省は佐川氏らが不起訴となる結果をすでに把握しており、その上でいつ調査報告書を出すかを決めていたのだ。財務省の調査報告書は完全な出来レースだったのである。

 だが、注目すべきは、〈官邸も早くということで、法務省に何度も巻きを入れている〉という部分だ。これは、大阪地検の不起訴処分という捜査結果を早く公表するよう、官邸が法務省に対して圧力をかけていた、ということ。ようするに、政治的独立性を保持すべき検察の捜査結果に、官邸が法務省を通じて介入していたことを、この文書は裏付けているのである。

 しかも、当時の法務省事務次官は、現在、違法な定年延長が問題になっている黒川弘務・東京高検検事長だった。本サイトでもお伝えしてきたように、当初は佐川氏らの立件を目指していた大阪地検特捜部の捜査を潰したのは黒川氏だと言われており、実際、黒川氏が官邸の意を受けて捜査ストップに動き、山本真千子・大阪地検特捜部長(当時)と裏取引をおこなったという情報も流れていた。この官邸─黒川というラインが大阪地検特捜部の捜査に介入していたことは、この文書でもあきらかなのだ。

 改ざんにいたる前の佐川氏ら財務官僚との秘密の面談、その後の国会答弁や会計検査院の検査についての綿密な相談・報告、そして大阪地検特捜部の捜査結果まで──。すべてにおいて、安倍官邸が司令塔となって取り仕切っていたことは、疑いようもない事実なのである。

 しかし、ここまで証拠がありながら、安倍首相は一向に責任を認めようとしなかった。それどころか、公文書改ざんという国家的犯罪を引き起こし、赤木さんを死まで追い詰めたというのに、あろうことか麻生財務相を続投させた。結局、安倍首相に反省の色は微塵もなく、その後も「桜を見る会」という税金の私物化や公文書廃棄といった森友疑惑と同じ問題を平気で繰り返している

 だが、赤木さんの遺書と手記が公開され、良識をもって公文書改ざんに抵抗した人物をいかに踏みつけにしてきたのかがはっきりと示されたいま、自分に責任などないという姿勢を取りつづける安倍首相を、許すことはできまい。

 実際、普段は弱腰なテレビからもそうした声もあがっている。昨日19日放送の『羽鳥慎一モーニングショー』(テレビ朝日)では、赤木さんの遺書と手記が公開されたことについて、女優の高木美保がこんなコメントをしていた。

「もしかすると佐川さんという人が(改ざんを)やらせたのかもしれないけども、それが忖度による判断だったと。誰に忖度したかって、政治家ですよね総理大臣、あるいは家族なのかもしれませんが、そういったことをやはりシラを切りつづけて、国会の場でもあれだけ『文書がありません』『残っていません』、そういったことを言いつづけたことに対して、私たち国民は『もう過ぎたことだよね』って言っちゃいけないなってことを、人間として教えられた気がします」

 また、18日放送の『news23』(TBS)では、小川彩佳キャスターが「まずは赤木さんの意志を継いだ奥様に敬意を表したいと感じるんですね。それがなければ、私たちは赤木さんから見えていた景色を見ることができなかったわけです」と言及した上で、「この件について政治家は誰ひとりとして責任を取っていないという現実があります」と指摘。それを受けて星浩氏は「安倍首相が根拠のない国会答弁をして、その答弁に合わせて官僚たちが文書を改ざんするということになって赤木さんは板挟みにあって悩んだ末に自殺に追い込まれるという前代未聞の事件」と言い、安倍首相や麻生財務相の責任は極めて重いとした。

 赤木さんから見えていた景色を、遺してくれた言葉によって私たちは知ることができた。だからこそ、私たちは、もう見過ごすことはできない。改ざん問題を引き起こした責任を、安倍首相に今度こそは認めさせなければならないのである。

(編集部)
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https://lite-ra.com/2020/03/post-5323.html

近畿財務局職員「遺書と手記」で麻生太郎財務相の答えが酷い! 財務省も赤木さんを“嘘つき”扱いの説明
2020.03.21 12:18

     (自民党HPより)

 森友文書の改ざんを強要され、2018年3月に自殺した近畿財務局職員・赤木俊夫さんが遺した遺書と手記は、大きな波紋を呼びつづけている。Twitterでは「#赤木さんを忘れない」というハッシュタグがつくられ、トレンド入りを果たした。

 だが、こうして多くの人びとが、赤木さんの「決死の告発」に悲しみと憤りの声を寄せる一方、信じられないような言動を繰り広げているのが、告発を突きつけられた「当事者」たちだ

 安倍首相は「麻生大臣のもとで事実関係を徹底的に調査しあきらかにした」などと言い募って再調査を拒否していることは既報で取り上げたが、その麻生太郎財務相の言動も相当酷い。遺書と手記が公開された18日、麻生財務相はこう述べた。

「手記に基づいて新たな事実が判明したとは、ちょっと私ども読んでおりませんからわかりませんけど、(財務省が発表した調査報告書とは)大きな乖離があるであろうというふうには考えていない」

 どうして赤木さんの遺書と手記がここまで大きな関心を集めているかといえば、その内容が財務省の報告書を根底から覆すものでもあるからだ。にもかかわらず、麻生財務相は「(遺書と手記を)読んでいない」と言ったくせに、調査報告書とは「大きな乖離があるとは考えていない」と宣ったのである。

 しかし、この「読んでいないというのは嘘だった。19日の閣議後会見で麻生財務相は再び「手記と調査報告書の内容に大きな乖離があると考えてない」と言い、「再調査をおこなうということをいま考えていない」と発言したのだが、テレビ東京の記者から「大臣はまだ遺書や手記をご覧になっていないということなのでしょうか」と質問されると、麻生財務相はこんなことを言い出したのだ。

「週刊誌で出された、あれ以上のものを見たわけではない」
「(「週刊文春」の)ゲラみたいなやつを読みましたよ。それ以上のものを、現物を読んだかといったら、私は現物をいただいてませんから」

 唖然とするような返答だが、ここでテレ東記者は“遺書や手記は財務省や麻生大臣に宛てて書いたものとも考えられる”と追及し、「感想を聞かせてもらってもいいか」と質問したのだが、麻生財務相は「読んでいないのでなんともお答えしようがない」と回答を拒否。それでも記者は「(遺書と手記は)ゲラと同じ内容だ」と食い下がったのだが、麻生財務相は「同じ内容だったかどうかはわからない。あなたの話が本当かはわからないからね」などと返したのである。

 改ざんを強要された本人が遺した告発を、むちゃくちゃな詭弁で徹底的に無視する──。当然、このあとも記者からは森友関連の質問が飛んだが、麻生財務相の態度は変わらずじまい。しかも、会見の終わりには麻生氏が記者に向かって「最後に」と言い、薄ら笑いを浮かべながらも食いかかるように、こんな説教をはじめたのだ

「ちょっとさあ、財金(財務金融)だったらさあ、WTI(原油価格)が20(ドル台まで)も下がってどうですかくらい(質問は)出んのかね? えらいことじゃないの(笑)」
「いつもだったら訊きそうな話じゃないか。(中略)みんなシラーっとして、『森友』。ここは社会部じゃない、ここは財金やってるんだから。少なくともこれぐらいでかい話、いまないと思うけどねえ」


財務省が改ざん指示について「パワハラ」と認めるも、すぐに「業務上の指示」と訂正

 繰り返すが、財務省の報告書を根底から覆す事実が出てきたことは、財務省の信用にかかわる非常に大きな問題だ。だというのに、麻生財務相は赤木さんが遺した遺書と手記の問題を“原油価格下落のほうが大きなニュースだろ”“森友などと言っている場合か”と言わんばかりに上から目線で記者を威圧し、会見場をあとにしたのである。

 言うまでもなく、この男は改ざんがおこなわれた際の財務省のトップだ公文書改ざんという国家的犯罪が引き起こし、ひとりの命を奪ったというのに、安倍首相は辞任せず続投させた。それ自体が異常だったのだが、挙げ句、この態度……。ようするに、反省がまるでないだけではなく、自分たちが何をしでかしたかという罪の意識さえ持っていないのだ。

 夫の遺志を引き継ぎ、勇気をもって遺書・手記の公開と提訴に踏み切った赤木さんの妻をはじめ、残された赤木さんの遺族がこの会見を見たら、どんな思いになるのか。この麻生財務相の態度は、赤木さんと遺族への冒涜、“2度目の殺人行為に等しいものではないか。

 だが、赤木さんと遺族を冒涜しているのは、麻生財務相だけではない。安倍政権の言いなりとなった財務省の官僚たちも、酷い答弁・説明を繰り返しているからだ。

 18日の参院外交防衛委員会では、野党統一会派の小西洋之参院議員が「この遺書を見て、本省の指示による違法な改ざん行為を強いられたことが自殺の原因だと財務省として認識しているか」と追及したが、財務省側は「パワハラ等の関係については個人のプライバシーにかかわることなのでお答えは差し控える」と答弁。これを受けて小西議員は「改ざん強要を『パワハラ』と言っているのか?」と質問すると、財務省側は「言葉を訂正します。『業務上の指示』です」と答弁し直した。つまり、パワハラを認めないばかりか、公文書の改ざんという犯罪行為を財務省はこの期に及んでも「業務上の指示」などと呼んでいるのである。

 さらに、野党4党が立ち上げた「森友問題再検証チーム」による合同ヒアリングが19日におこなわれたが、野党議員は財務省の調査報告書とは決定的に違う記述が手記にはあることを次々に指摘、佐川宣寿・理財局長(当時)ら本省側が近畿財務局に対しておこなった改ざん指示のメールがあるはずだとして、メールや指示書の提出と再調査を要求した。

 

 しかし、財務省側は麻生大臣と同様に「大きな齟齬はないとしてこれを拒否した上、本当はあった法律相談の文書を会計検査院の検査では「文書として保存していない」と説明しろと本省から指示されていたという赤木さんの手記の内容を突きつけられても、財務省側はその事実を無視して、赤木さんが〈虚偽答弁だと指摘している麻生財務相らが国会でおこなってきた説明を繰り返す始末。

 その上、財務省のこの態度に対して今井雅人衆院議員(無所属)が「赤木さんは嘘をついているってことですか?」と指摘すると、財務省側は「まあ、いろんな見解があるんだろうと思いますけれども」などと発言。これには共産党の宮本徹衆院議員が「不誠実だよ! いまの、虚偽答弁だってあきらかになっていることについてさ。その虚偽答弁にしがみついて、なに説明してるんですか! 恥ずかしくないですか!と声を荒げた


■大阪地検特捜部が押収した赤木さんの“クリアファイル”に詳細な改ざんの記録が……

 自殺に追いやっただけではなく、真実を書き残した赤木さんの遺志を「死人に口なし」という態度で踏みにじる安倍首相や麻生大臣、その言いなりになる財務官僚たち……。この調子で、赤木さんの命をかけた告発をもなかったことにしようとしているのである。

 だが、果たしてこのいつもの手が今回は通用するだろうか。というのも、赤木さんは公開された遺書や手記だけではなく、もうひとつ重要な文書を遺しているからだ。

 赤木さんの妻は18日に国と佐川氏を提訴したが、その会見で代理人弁護士が明かしたところによると、じつは赤木さんは、改ざんの経緯について詳細に記録したクリアファイルを残していたというのだ。

 弁護団の説明では、赤木さんの上司だった近畿財務局の池田靖・統括国有財産管理官が弔問に訪れた際、妻に対して「赤木さんはかなり詳細なファイルをつくっていた。そのファイルを見れば、誰の指示で、どこを改ざんしたのかは一目瞭然になっていた」というような話をしたという。そのクリアファイルは大阪地検特捜部による捜査において任意提出しされたというが、不起訴となったため、近畿財務局に戻っているのではないかと見られている。裁判では裁判所に文書提出命令を求めることで、このクリアファイルの中身があきらかになる可能性があるのだ。

 誰がいつ、どんな指示を出し、森友文書は改ざんされていったのか。内容によっては、財務省を動かしていたであろう安倍官邸の関与を示す新たな証拠が出てくることも十分考えられるだろう。

 今度こそは、何ひとつ責任をとっていない安倍首相や麻生財務相に、自分たちが何をしでかし、ひとりの人生をいかに蹂躙したのかを直視させなければならないのだ。このままで終わらせることなど、絶対にできない。

(編集部)
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コメント
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●近畿財務局元職員のご遺族が提訴…《刑事罰どころか出世していた財務省の“改ざん指示”幹部官僚たち》や行政府の長、財務相の冷酷非道

2020年03月22日 00時00分40秒 | Weblog

森友学園を巡る経緯 (東京新聞 2019年4月24日)↑]



リテラの記事【自殺した近畿財務局職員が手記であげた「刑事罰を受けるべき財務省職員」6人の実名! 佐川元理財局長含め彼らはいま……】(https://lite-ra.com/2020/03/post-5318.html)。
東京新聞の記事【麻生氏や太田氏の説明は虚偽答弁 森友問題 赤木さん手記要旨】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/202003/CK2020031902000137.html)。
望月衣塑子記者による、東京新聞の記事【どうか真実を 森友文書改ざん 遺族が提訴】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/202003/CK2020031902000132.html)。

 《〈元は、すべて、佐川理財局長の指示です。〉〈嘘に嘘を塗り重ねるという、通常ではあり得ない対応を本省(佐川)は引き起こしたのです。〉 森友問題の決裁文書改ざんを強要され、2018年3月7日に自殺した近畿財務局の職員の遺書と手記…》。
 《学校法人「森友学園」を巡る決裁文書改ざん問題は、二年前に自殺した赤木俊夫さん=当時(54)=の手記や遺書が十八日に公開され、新たな局面を迎えた。「佐川さん、どうか改ざんの経緯を、本当のことを話してください」。国と佐川宣寿(のぶひさ)元国税庁長官(62)を提訴した妻の言葉には、真相解明を求める強い思いがにじんだ》。

   『●《改ざんを命じられたときも相当抵抗…。やっているのは犯罪。
               自分の信念や理に反して悔しかっただろう》
   『●《近畿財務局元職員の妻が…佐川宣寿氏と国を相手に…大阪地裁に提訴》
        …《前代未聞の改ざんなのに、最高責任者の麻生太郎財務相》は?

 「2017年2月17日はアベ様のタンカ記念日」をキッカケに、《文書に「安倍昭恵首相夫人」》とあったが故に、ウルトラ差別主義者の麻生太郎財務相の下、公文書の改ざんが近畿財務局元職員に強要された。様々な〝種〟を撒きまくる「私人」のアベ昭恵様が〝タマ〟を込め、アベ様の啖呵が〝トリガー〟となり、〝マフィアのボス〟な財務相の下で《刑事罰どころか出世していた財務省の“改ざん指示”幹部官僚たち》が忖度して、無理やり改ざんさせた

 裁判で、どうか真実が明らかになってほしい。責任をとらせてほしい。犯罪者に罰を下してほしい。
 アベ様ご夫妻やウルトラ差別主義者の財務相、財務省幹部は今もヌクヌクと…。

 週刊朝日の記事【森友事件で公文書改ざん、自殺した近財職員の妻が提訴 <パワハラで有名な佐川局長に誰も背けない>】(https://dot.asahi.com/wa/2020031800084.html)によると、《妻の弁護士は記者会見の冒頭で妻のメッセージをこう読み上げた。「夫のように苦しんでいる人を助けるためにも佐川さん、どうか改ざんの経緯を、本当のことを話してください」》と訴えられました。
 また、【森友文書改ざん「本省の指示」 自殺職員の妻、佐川氏と国を提訴】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/202003/CK2020031902000161.html)によると、《妻は「元はすべて佐川氏の指示。パワハラで有名な佐川氏の指示には誰も背けない」とする赤木さんの手記や遺書を公表。代理人を通じて「夫が死を決意した本当のことを知りたい」と訴えた。(望月衣塑子、鷲野史彦) 訴状などによると、当時財務省理財局長だった佐川氏は、安倍晋三首相が国会で国有地売却問題について「私や妻が関わっていれば、総理大臣も国会議員も辞める」と答弁した後の二〇一七年二~四月、「野党に資料を示した際、森友学園を厚遇したと取られる疑いがある箇所は全て修正するように」などと財務省幹部に指示。幹部は近畿財務局に改ざんを命じた》。

 東京新聞の【麻生氏や太田氏の説明は虚偽答弁 森友問題 赤木さん手記要旨】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/202003/CK2020031902000137.html)の《森友学園問題で自殺した財務省近畿財務局の上席国有財産管理官赤木俊夫さん=当時(54)=の手記の要旨》によると、《最も大切な家内を泣かせ、人生を破壊したのは本省理財局です》との記述がある。


 冷酷非道。不条理。
 東京新聞の記事【森友文書改ざん 財務省、再調査せず 「新事実ない」】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/202003/CK2020031902000160.html)によると、《政府は十八日、森友学園問題で決裁文書の改ざんに関わり自殺した財務省近畿財務局職員の手記公表を受け、改ざんの経緯などを改めて調査する考えはないとした。安倍晋三首相は、官邸で記者団から手記に関する受け止めを聞かれ「財務省で事実を徹底的に明らかにした改ざんは二度とあってはならず、今後も適正に対応していくものと考えている」と語った。再調査には触れなかった自らの責任についての質問には、答えずに立ち去った》。

 行政府の長や財務相がデタラメだと省内も…。
 日刊ゲンダイの記事【森友文書改ざん 財務省“死人に口なし”で疑惑再燃潰しの卑】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/270672)によると、《名指しの6人は全員出世 …麻生氏は「お悔やみ申し上げる。公文書改ざんは由々しき問題で遺憾の極み」と原稿を読み上げたが、それくらい自分の言葉で語れないのか。財金委では、手記で「刑事罰、懲戒処分を受けるべき者」と名指しされた佐川理財局長(当時)ら6人の現ポストも明らかになった。国税庁長官、横浜税関長、外務省駐英公使など、ことごとく出世している。ぼくの契約相手は国民が口癖だった実直な公務員が改ざんを苦にして死を選び指示した側は出世するこんな不条理を放置していいのか》。

 志位和夫委員長のツイッター:

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https://twitter.com/shiikazuo/status/1240443350035001344
志位和夫@shiikazuo

佐川局長は国税庁長官
理財局次長は横浜税関長
理財局総務課長は駐英公使
理財局国有財産企画課長は内閣官房内閣参事官
理財局国有財産審理室長は福岡財務支局理財部長

改ざんさせられた職員は自殺に追い込まれているのに、それを指示した側はみな出世こんな不合理をそのままにしてはおけない

午前10:01 2020年3月19日
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 最後に、国会で批判をあびている違法な人事に関連して…。黒川弘務・東京高検検事長の定年延長(再延長・再々延長可)したい理由がよくわかる。リテラによると、《佐川前理財局長ら財務省全員不起訴は最初から決まっていた!“法務省の安倍官邸代理人”黒川事務次官が捜査潰し》だそうです。

   『●アベ様政権は大阪地検特捜部長を函館地検検事正に昇進させ、
                  「森友問題の幕引きを一気に図る魂胆」
    「日刊ゲンダイの記事【安倍政権また忖度に“ご褒美” 森友不起訴の
     特捜部長が栄転】…。《露骨な論功行賞だ――。法務省は25日、
     大阪地検の山本真千子特捜部長(54)の函館地検「検事正」への異動を
     発表した。山本氏は、森友問題で刑事告発されていた
     佐川宣寿前理財局長ら38人を全員不起訴にした責任者。地検トップの
     検事正への異動は栄転だ。森友問題の渦中にあっても国税庁長官に
     昇格させた佐川氏同様、安倍首相を守り抜いたご褒美である》」

   『●「森友、加計、準強姦事件の3つ…
      諸悪の根源である“主犯”は目の前にいるのだ」=アベ様御夫妻
   『●スゲエなぁアベ様、露骨…忖度な太田充理財局長に《論功行賞で、
                         財務省きっての花形ポストがプレゼント》
   『●《安倍政権は、官邸に近い黒川検事長を検察トップである検事総長に
            就け、検察組織を官邸の支配下に置くつもりだ》、あぁ………
    「リテラ…【佐川前理財局長ら財務省全員不起訴は最初から決まっていた!
     “法務省の安倍官邸代理人”黒川事務次官が捜査潰し】…によると、
     《そして、この捜査潰しの首謀者と指摘されているのが、“法務省の
     官邸代理人”こと、黒川弘務・法務省事務次官だ。「黒川氏は
     小泉政権下で法務大臣官房参事官を務めて以降、官房畑を歩み、
     自民党、清和会に非常に太いパイプをもっている。
     …第二次安倍政権ができると、露骨に官邸との距離を縮め、一体化
     と言っていいくらいの関係を築くようになった。とくに菅義偉官房長官
     とは非常に親しく、頻繁に会っているところを目撃されています」
     (ベテラン司法担当記者)》」

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https://lite-ra.com/2020/03/post-5318.html

自殺した近畿財務局職員が手記であげた「刑事罰を受けるべき財務省職員」6人の実名! 佐川元理財局長含め彼らはいま……
2020.03.19 07:25

     (2018年3月国会証人喚問での佐川宣寿氏)

〈元は、すべて、佐川理財局長の指示です。〉
〈嘘に嘘を塗り重ねるという、通常ではあり得ない対応を本省(佐川)は引き起こしたのです。〉

 森友問題の決裁文書改ざんを強要され、2018年3月7日に自殺した近畿財務局の職員の遺書と手記が、昨日発売の「週刊文春」(文藝春秋)に掲載された。

 これまで「近畿財務局管財部上席国有財産管理官」としか報じられてこなかったこの男性の名前は、赤木俊夫さん。赤木さんが遺書を遺していたことは、当初から噂になっていたが、その内容は公開されていなかった。

 しかし、財務省や近畿財務局の対応に不信感を抱くようになったという赤木さんの妻が今回、遺書と手記の公開に踏み切った。手記をスクープしたのは、NHKで森友問題を追及してきた相澤冬樹氏(現・大阪日日新聞記者)だ。

 しかも、その内容は改ざんを指示した理財局長の佐川宣寿氏をはじめとする財務官僚たちを徹底的に追及する、あまりに衝撃的なものだった。まず、遺書には、震える文字でこう綴られていた。

〈森友問題
佐川理財局長(パワハラ官僚)の強硬な国会対応がこれほど社会問題を招き、それにNOを誰れもいわない
これが財務官僚王国
最後は下部がしっぽを切られる。
なんて世の中だ、
手がふるえる、恐い
命 大切な命 終止府〉(原文ママ)

 佐川氏を名指しした上で「NOを誰もいわない」「最後は下部がしっぽを切られる」と訴えているように、赤木さんを死まで追い詰めたのは、佐川氏が主導した公文書改ざんにあったことはあきらかだ。

 だが、さらに重要なのは、今回公開された手記だ。赤木さんは2018年2月から死の直前まで、A4で7枚にわたる手記をパソコンに書き残していた。そしてそこには、財務省のこれまでの説明とはまるで違う、生々しい「改ざんの真実」が記されていたのである。

 まずは、あらためて問題の発端と赤木さんが死を選んだ直前の動きを振り返ろう。

 2017年2月、森友学園に8億円も値引きされて国有地が売却されていたことが発覚し、国会では連日追及がおこなわれたが、安倍首相は同月17日に「私や妻がかかわっていたのであれば私は総理大臣をやめる」と宣言。佐川理財局長も「記録は廃棄した」「すべて適正だった」の一点張りだったが、翌2018年3月2日に流れを大きく変えるスクープが飛び出す。朝日新聞が財務省の決裁文書が改ざんされていたと報じたのだ。

 財務省はこの改ざん報道を否定することはなかったが、「(3月)5日に調査結果を報告する」「6日に調査の説明を発表する」などと言いながら、その期日が来ても「捜査中」を理由に先送りにした。一方、ワイドショーなどでは安倍応援団が「朝日は証拠を出せ」「立証責任は朝日にある」などと騒ぎ立て、与党からは「書き換えがあったとしても決裁が終わる前の文書ではないか」「決裁の途中で上司が部下に修正を指示するのはよくあり、問題にならない」などという主張も出てきていた。

 もしや安倍政権はこのまま疑惑を有耶無耶にする気なのか──そんな懸念が高まっていた、そんな最中の3月7日、赤木さんは自殺する。そして、まさにその死を選んだ直前にも、「手記」に真実をこう綴っていたのだ。

〈本年3月2日の朝日新聞の報道、その後本日(3月7日現在)国会を空転させている決裁文書の調書の差し替えは事実です。〉
〈元は、すべて、佐川理財局長の指示です。
局長の指示の内容は、野党に資料を示した際、学園に厚遇したと取られる疑いの箇所はすべて修正するよう指示があったと聞きました。〉


■改ざんに抵抗する赤木さんをつぶすため財務省理財局が近畿財務局トップに圧力

 つまり、当時、安倍政権がけっして認めようとしなかった事実を、赤木さんはその手記にぶちまけていたのである。

 しかも、その記述はかなり詳細なものだ。赤木さんが公文書の改ざんを指示されたのは、2017年2月26日。本省の指示により近畿財務局で改ざんに着手したことは、財務省が2018年6月4日に公表した調査報告書でも記されているが、赤木さんの手記は、財務省の調査報告書とは印象がまるで違う、生々しい記述が出てくる。

 それは、3月7日ごろに再び修正作業を指示された際のことだ。赤木さんは〈現場として私はこれに相当抵抗しました〉と述べ、こうつづけている。

〈楠(敏志・近畿財務局)管財部長に報告し、当初は応じるなとの指示でしたが、本省理財局中村総務課長をはじめ田村国有財産審理室長などから楠部長に直接電話があり、応じることはやむを得ないとし、美並(義人)近畿財務局長に報告したと承知しています。
美並局長は、本件に関して全責任を負うとの発言があったと楠部長から聞きました。〉

 つまり、赤木さんの抵抗に対し、近畿財務局の楠管財部長も「応じるな」と赤木さんの抵抗を後押ししていたが、その楠管財部長に、財務省の中村稔・総務課長や田村嘉啓・国有財産審理室長から“圧力”がかかり、その結果、近畿財務局のトップである美並義人局長が「全責任を負う」ということで改ざん作業を担わされることになった、というのだ。

 ちなみに、財務省の報告書ではこの圧力についてはまったく触れられておらず、こう書かれているだけだ。

〈理財局の総務課長と近畿財務局の管財部長との間でも相談がなされた。〉
〈総務課長から国有財産審理室長及び近畿財務局の管財部長に対して、最低限、政治家関係者からの照会状況の記載と、それまでの国会答弁との関係が問題となりかねない箇所については書き換えが必要である旨が伝えられた。〉

 「相談」だの「伝えられた」だのと、まるで通常の業務指示のような書き方だが、実際は財務省は改ざんに抵抗する赤木さんをねじ伏せるために、近畿財務局に露骨な圧力をかけていたのである。

 しかも、赤木さんの手記には、財務省の圧力によって改ざんに手を染めた近畿財務局でも、信じられないようなことを口にする幹部もいたことが暴露されている。

〈本省からの出向組の小西次長は、「元の調書が書き過ぎているんだよ。」と調書の修正を悪いこととも思わず、本省杉田補佐の指示に従い、あっけらかんと修正作業を行い、差し替えを行ったのです。〉

 この「小西次長」というのは小西眞・管財部次長で、理財局との調整役となり、全体像を把握して改ざん作業に従事した人物だとされるが、この記述からは、財務省の言いなりになって改ざんを犯罪行為だとも思っていない様子が伺える。


■赤木俊夫さんが手記に「大阪地検特捜部はこの事実関係を全て知っている」

 このほかにも手記には改ざん指示をめぐる生々しい内情が綴られている。なかでも、衝撃的なのは、赤木さんが財務省と近畿財務局の改ざん指示の詳細のあとにつづけて記述した、こんな言葉だった。

〈(大阪地検特捜部この事実関係をすべて知っています)〉

 周知のように、大阪地検特捜部は森友学園の国有地払い下げ問題につづき、この公文書改ざんについても捜査に動いていた。一時は佐川氏の立件も視野に入れていたとされた。だが、捜査は尻すぼみ。フタをあけてみると、佐川氏どころか財務省関係者は全員が不起訴処分となった。

 大阪地検特捜部はこのとき「証拠がない」「立証が難しい」などとさかんにメディアにリークしていたが、実際は、佐川理財局長の号令のもと国家的犯罪である公文書の改ざんがおこなわれた事細かな事実を、すべて掴んでいたのだ。

 にもかかわらず、大阪地検特捜部がこの改ざんを立件できなかったのは、もちろん、官邸から圧力がかっていたためだ。いま、“官邸の番犬”と呼ばれる黒川弘務・東京高検検事長の違法な定年延長が問題になっているが、当時法務省事務次官だったこの黒川氏が官邸の意を受けて捜査ストップに動き山本真千子・大阪地検特捜部長(当時)と裏取引をおこなったという情報も流れていた。

「当時は、官邸と検察上層部の間で、財務省には触わらず、代わりに近畿財務局の職員をあげて、幕引きをはかるというシナリオが進んでいるとささやかれていた」(司法ジャーナリスト)

 ようするに、赤木さんもこうした動きを察知していたのだろう。そして、このままでは、近畿財務局と自分が「改ざんの主犯」として責任と罪を押し付けられると怯えていたのだ。

 「週刊文春」の記事によると、2017年12月末、赤木さんのもとに検事から電話があり、その後、赤木さんは妻に対してこう話していたという。

「検察は恐ろしいとこや。何を言っても思い通りの供述を取る。検察はもう近畿財務局が主導して改ざんしたという絵を描いている。そのストーリーから逃げられない。ぼくが何を言っても無理や。本省の指示なのに最終的には自分のせいにされるぼくは犯罪者や

 実際、安倍政権と財務省はこの少し前から、責任をことごとく近畿財務局に押し付け始めていた

 その際たるものが、近畿財務局の法律相談記録の隠蔽工作だ。2017年4月、実地検査に入った会計検査院から森友学園との土地取引関連の文書を出すよう求められていたが、近畿財務局は法律相談の記録を検査結果が国会報告される前日まで提出しなかった。

 これは、財務省が命じたもので、赤木さんも手記で言及し“法律相談の記録等の内部検討資料が保管されていることは、近畿財務局の文書所管課等の全ての責任者は承知していました”と書き、〈応接記録をはじめ、法律相談の記録等の内部検討資料は一切示さないこと、検査院への説明は「文書として保存していない」と説明するよう事前に本省から指示がありました〉と明かしている。

 ところが、情報開示請求などによってその内容が明らかになり、国会で追及が始まると、安倍政権と財務省は、すべて近畿財務局の責任にしたのだ。麻生財務相は「法律相談の文書は近畿財務局のなかにあったということで、理財局のなかにあったわけではない。まずここははっきりさせておきたい」と言い、「発見できなかったことは甚だ残念」などと答弁(2018年2月14日衆院予算委員会)。当時の太田充理財局長も「気付いていれば出していた」と答弁し、「誰が気づかなかったのか」という質問に「近畿財務局の管財部の統括国有財産管理官というところが主として担当していた」「基本的に彼らが気付かなかったということ」と答えていた(2018年3月5日参院予算委員会)。

 こうした答弁に対し、赤木さんも手記で〈明らかに虚偽答弁〉と指摘しているが、この頃には政権内に「すべて近畿財務局のせいにするという暗黙の了解があることが見てとれた。赤木さんと同じ立場なら、誰でも自分がスケープゴートにされると恐怖するはずだ


■刑事罰どころか出世していた財務省の“改ざん指示”幹部官僚たち

 そして、3月7日、赤木さんは遺書に〈最後は下部がしっぽを切られる〉と綴り、手記にも〈本省がすべて責任を負うべき事案ですが、最後は逃げて、近畿財務局の責任とするのでしょう〉と記し、自殺を遂げた。

 しかし、この自殺は皮肉なことに、近畿財務局にすべてを押し付けるという流れを変えることになった。同年3月9日に「近畿財務局の職員が7日に自殺」と報じられると、その日のうちに、理財局長から国税庁長官に栄転していた佐川氏が辞職し、翌10日には財務省は改ざんを認める方針を固め、12日には改ざん前文書を公開するにいたった。

 「週刊文春」の記事によると、「ぼくの契約相手は国民ですが口癖だったという赤木さんは、涙を流してまで改ざん行為に抵抗したという。

 そういう意味では、赤木さんは自らの死をもって、改ざんの事実を財務省に認めさせたといっていいだろう。そして、赤木さんの妻も、赤木さんの死後、その思いを引き継ぎ、手記と遺書を公開することよって、蓋をされかけていた疑惑に再び光を当て、本当の悪を追及する動きをつくり出そうとしている

 公文書の改ざんという国民への背信行為が許せず、何度も抵抗した赤木さんを、死を選ばなければならないほど追い詰めたのは誰か

 赤木さんは手記のなかで〈刑事罰、懲戒処分を受けるべき者〉として、〈佐川理財局長、当時の理財局次長、中村総務課長、企画課長、田村国有財産審理室長ほか幹部 担当窓口の杉田補佐(悪い事をぬけぬけとやることができる役人失格の職員)〉と具体的に列挙している。

 しかし、こうした面々がその後どうなったかといえば、全員が不起訴に終わっただけではなく、財務省の処分も佐川氏が「停職・3カ月相当」、当時の理財局次長だった中尾睦氏が「戒告」、中村総務課長が「停職・1カ月」、国有財産企画課長だった冨安泰一郎氏が「減給20%・3カ月」、田村国有財産審理室長が(減給20%・2カ月)。杉田補佐は国有財産審理室職員(課長補佐級)のことだと思われるが、「戒告」となっている。佐川氏をはじめ刑事罰に問われても不思議ではなかったのに、こんな軽い処分で終わっているのである。

 いや、それどころか、そもそも佐川氏は改ざんに手を染めたあとの2017年7月に国税庁長官に、中村総務課長は2019年8月に駐イギリス公使に栄転している。これはあからさまな論功行賞であるだけでなく、安倍昭恵夫人付きの秘書だった経産省の谷査恵子氏を在イタリア大使館の1等書記官へと栄転させ口封じしたのと同じ構図だ。

 そういう意味では、彼ら財務官僚以上に追及しなければならないのは、やはり安倍首相だろう。安倍首相が「私や妻が関係していたということになれば、私は間違いなく総理大臣も国会議員も辞める」と国会で宣言したことが引き金となって改ざんがはじまり、決裁文書に記されていた昭恵夫人の関与を示す記述などをことごとく削除する作業を強制された。そしてそれが赤木さんを死に追いやったのだ。

 昨日、赤木さんの妻は、国と佐川氏を相手取り、1億1200万円の損害賠償を求める訴えを大阪地方裁判所に起こした。これは「いったい誰が指示をして改ざんはおこなわれたのかという事実をあきらかにするための裁判とならなければならないが、今回公開された遺書と手記を受けて、これまで安倍政権が拒否しつづけてきた第三者による調査委員会を発足させる必要がある。

 そして、この機会にすべての国民に赤木さんの遺書と手記を読んでほしい。ひとりの良心と正義を、この国の政治はどのように踏みつけにしたのか。そのことを国民は知らなければならない。

(編集部)
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https://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/202003/CK2020031902000137.html

麻生氏や太田氏の説明は虚偽答弁 森友問題 赤木さん手記要旨
2020年3月19日 朝刊

 森友学園問題で自殺した財務省近畿財務局の上席国有財産管理官赤木俊夫さん=当時(54)=の手記の要旨は次の通り。


 私は二〇一七年二月から半年間、異例な事案を担当し、強度なストレスが蓄積して一七年七月から病気休暇に至りました。異例な事案とは「森友学園への国有地売却問題」です。事案の長期化・複雑化は、財務省が虚偽の答弁を貫いていることが最大の原因で、心身ともに痛み苦しんでいます。


 【本省主導】

 本件は特異な相手方で前代未聞の事案であり、社会問題化する以前から担当者は本省に応接記録などを提出しています。近畿財務局が本省の了解なしに交渉を進めることはあり得ません。資料(応接記録)を文書管理規則に従って廃棄したとの説明(答弁)は、財務省が判断したことです。財務省が学園に特別の厚遇を図ったと思われることを避けるため、当時の佐川(宣寿)理財局長が判断したと思われます。野党の追及を避けるため、資料はできるだけ開示せず、タイミングも後送りとするよう指示があったと聞いています。

 近畿財務局が会計検査院の特別検査を一七年に二回受けた際には、佐川局長の指示で本省理財局から派遣された幹部職員が、近畿財務局の説明を補足する対応を取りました。本省の対応の基本姿勢として、本省が持参した一部資料の範囲内で説明し、応接記録や法律相談の記録などの内部検討資料は一切示さず「文書として保存していない」と説明するとの指示が本省から事前にありました。

 一八年二月の国会で財務省が新たに開示した行政文書について、麻生(太郎)財務相や太田(充)理財局長による「行政文書の開示請求の中で、改めて近畿財務局で確認したところ、法律相談に関する文書の存在が確認された」との説明は虚偽答弁です。


 【前代未聞の虚偽】

 一八年一月からの通常国会では太田局長が前任の佐川局長の答弁を踏襲することに終始し、詭弁(きべん)を通り越した虚偽答弁が続けられています。違和感を持っていても、誰一人本省に反論しません


 【決裁文書の修正】

 決裁文書の調書の差し替えは事実です。佐川局長の指示です。学園への厚遇と受け取られる箇所は修正するよう指示があったと聞きました。本省理財局幹部らが過剰に修正箇所を決め、近畿財務局で差し替えました。

 修正作業の指示が複数回あり、私は相当抵抗しました。本省からの出向組の次長は「元の調書が書き過ぎているんだよ」と悪いこととも思わず、あっけらかんと差し替えましたこれが財務官僚機構の実態です。修正回数は三、四回程度と認識しています。

 抵抗したとはいえ、関わった者として責任をどう取るか、ずっと考えてきました。最も大切な家内を泣かせ、人生を破壊したのは本省理財局です。みんなに迷惑をお掛けしました。さようなら
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https://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/202003/CK2020031902000132.html

どうか真実を 森友文書改ざん 遺族が提訴
2020年3月19日 朝刊

     (赤木さんの妻の代理人が記者会見で示した労務災害に関する文書。
      情報公開請求をしたが、ほとんどが黒塗りだった=18日、大阪市で)

 学校法人「森友学園」を巡る決裁文書改ざん問題は、二年前に自殺した赤木俊夫さん=当時(54)=の手記や遺書が十八日に公開され、新たな局面を迎えた。「佐川さん、どうか改ざんの経緯を、本当のことを話してください」。国と佐川宣寿(のぶひさ)元国税庁長官(62)を提訴した妻の言葉には、真相解明を求める強い思いがにじんだ。 (望月衣塑子

 大阪市内で開かれた記者会見には、四十人以上の報道陣が集まった。赤木さんの妻に代わって二人の代理人弁護士が七枚の手記や直筆の遺書を公開し、妻のメッセージを読み上げた。

 「あの時どうやったら助けることができたのか」「心のつかえが取れないままで、夫が死を決意した本当のところを知りたい」「今でも近畿財務局の中には、話す機会を奪われ苦しんでいる人がいます」。裁判では佐川氏のほか、財務省や近畿財務局幹部らを証人申請する考えを示した。

 代理人らによると、赤木さんは高校卒業後、旧国鉄に入り、一九八七年の分割・民営化後は財務省職員に。仕事に誇りを持ち、「僕の契約相手は国民です」と友人らに話し、後輩の信頼も厚かった。

 近畿財務局での改ざん作業は「若い人にはやらせなかったと一人で抱え込んだ。書道や音楽、落語と多趣味で明るい性格だったが笑わなくなり、二十二年間けんかしなかった妻とも口論が絶えなくなった。

 赤木さんの死後、妻は「自分の半分がもぎとられたような感覚だった」と、後を追うことも考えていた。だが、妻が麻生太郎財務相の墓参りや佐川氏の謝罪と説明を求めても同省は応じず、佐川氏は「読ませていただいた」と回答したのみ。さらに夫の死の経緯を知るために請求した行政文書の大部分が黒塗りで開示され、真相がうやむやになってしまうとの懸念から提訴に踏み切った

 松丸正弁護士は「赤木さんは死に至るまで改ざんの是正を求め、近畿財務局の中にも是正を求める声があった。職員たちが違法行為に抵抗できるコンプライアンス(法令順守)につながる裁判にしたい」と話した。妻はコメントで「今でも夫のように苦しんでいる人を助けるためにも、本当のことを話してください」と佐川氏に求めた。


◆天の声、生々しく 赤木さん手記

 赤木俊夫さんの手記は、“天の声”に屈して決裁文書を改ざんした様子を生々しくつづっている。

 最初の改ざんは二〇一七年二月二十六日。財務省が一八年にまとめた調査報告書は、当時理財局長の佐川宣寿氏は「(政治家からの照会状況を記した部分の開示は)最低限の記載とすべきだ」などと示唆したが、直接的指示はなかったとの内容だった。しかし手記では、佐川氏とじかに接する本省担当者のただならぬ様子を目の当たりにし、財務局職員たちが同氏の指示と認識していたと伝える。

 一七年三月七日ごろの改ざんでは、本省から大幅な書き換えを求められた。手記によると、佐川氏の指示を受けた理財局幹部らが改ざんの範囲を次々に拡大。本省の補佐は書き換えの文面も示した。本省からの出向組の管財部次長は「元の調書が書き過ぎているんだよ」と言い放ったという。本省と地方の力関係で異論や反論は許されなかった


■弁護士が代読した妻のメッセージ全文は次の通り

 夫が亡くなって二年たちました。あの時どうやったら助けることができたのか。いくら考えても私には助ける方法がまだ見つかりません。

 心のつかえが取れないままで、夫が死を決意した本当のところを知りたいと思っています。夫が死を選ぶ原因となった改ざんは誰が何のためにやったのか改ざんをする原因となった土地の売り払いはどうやって行われたか真実を知りたいです

 今でも近畿財務局の中には、話す機会を奪われ苦しんでいる人がいます。本当のことを話せる環境を財務省と近畿財務局にはつくっていただき、この裁判で全てを明らかにしてほしいです。

 そのためには、まず佐川さんが話さなければならないと思います。今でも夫のように苦しんでいる人を助けるためにも、佐川さん、どうか改ざんの経緯を、本当のことを話してください。よろしくお願いします。
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コメント (1)
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