6月定例議会中の常任委員会は震災対策特別委員会との兼ね合いにより、初めて午前中の10時開会となった。付託議案はなく、健康福祉局と子供未来局の所管事務報告とその他。いずれについても私は以下のような質疑をおこないました。
保育所は4月1日より民間7施設が開所した。中にはJR東北本線に隣接し、設置環境が酷過ぎると某政党会派から追求されていた保育所も開所して2ヵ月、私は議決した責任上、何の問題も現在まで無いことを確認したが、追求していた某会派は全く触れることもなく。
津波被災地区では障害者施設、老人福祉施設も複数壊滅的な被害を受け残念ながら亡くなった利用者と職員もいた。これら津波被災した福祉施設の再建と再興に、市が可能な限りの支援をするよう強く求めた。
また、震災の盲点として明らかになったのは、避難所にも来ることができない要援護者、独居老人を誰が守れるかということ。要援護者支援へのこれまでの防災担当からのアプローチと福祉行政からの両面のアプローチにより、洩れることのない現実的な対応ができる体制づくりをすべきと質疑した。
その柱は包括支援センターとするならば、市内各担当地区に温度差を生まないために市からの委託契約関係を見直すべし、また民生委員や町内会組織との連動も、より具体に対処できる体制となるよう踏み込んだマニュアルを作るべし。また支援物資の供給体制も伴ったものでなければならない等。
午後からは、震災対策特別委員会が開会し、我が会派からは私と岡本あき子議員が1日目に立った。持ち時間は10分づづ。
私は、「電力不足のこの夏を私達はどう乗り切るか」について。梅雨入りしてまだ数日、しかし東北電力管内の電力使用量は供給力の9割に近くなっている。今夏は昨年の猛暑並みとは言わずとも、例年より暑い夏になると長期予報あり。復興する産業界、工場生産活動にも影響し、大電力不足に市としてどう対処していくのか。専門の担当室が必要ではないか。東北地方最大の電力消費地仙台として、節電大作戦は全国から注視される。一方で、節電大号令の中で、節電により命の支障となる方々を守らなければならない。「節電難民」を生まない方策も必要。原発の完全停止と自然エネルギーへの転換を求める意見書案も議会に出ているが、安全確認以前に原発を稼働させないと決めたなら、どれだけの恒常的な電力不足となり、市民生活や経済活動にどれほど多くの影響がもたらされるのか、目下の風潮のみで判断することは危険だと私は主張しました。
また、自然エネルギーの転換とは容易なことではなく、月日もかかるもの。仮に太陽光や風力、バイオマスなどそれらに転換したとしたなら、本市ではどれだけの太陽光パネルや風力発電機、バイオマス工場が必要となるのかと問えば、総務省から出向中の女性課長がサラサラと分かりやすい表現で答弁。あり得ない安易な自然エネルギー転換万能論。政治家は一時の風潮(情緒的)による判断が、後に禍根を残すことになることを識べしと思います。
その他、指定避難所とは、炊き出し所なのか、支援物資の供給処なのか。支援が必要な人で避難所に来ることができなかったケースは少なくなかった。
食料等支援物資の備蓄の分散化が必要であり、市民センターと場所によっては地区集会所を指定避難所とすべきだ。
最後に、国会は被災地に背を向けて屁理屈を捏ねまわしている時間があるなら、復興に向けて不可欠な第二次補正予算を一刻も早く成立させるために、最大限のあらゆる労力を注ぐべきてあると大声で訴えて、市長の所見を求めました。
今回、我が会派から「第二次補正予算の早期成立を求める」意見書案を提出しています。しかしながら、いずれの会派も本会議、委員会と異口同音に、国の補正予算を急げと繰り返しているにも関わらず、この意見書案には賛同できないとのこと。仙台市議会もどこかの議会同様と思われても仕方なし。落涙