eつれづれ管理者(66kV特高変電所、技術者)

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満額納付でもマトモな生活など無理

2018年07月20日 | eつれづれ
「夫が、25年払えば年金はもらえるから、これ以上払ったって損だからって言うのです。」本当?嘘?
老後の生活の支えになる国民年金。Eさん(52歳)はご主人(56歳)と共に、夫婦で自営業を営んでいます。
2人ともそれぞれ、国民年金に加入しています。
Eさん宅はご主人がお金の管理や諸々の手続きをすべてしているそうですが、ある日、奥様から「夫が私の年金を払っていなかったんです」と相談がありました。
奥様によると「夫が、25年払えば年金はもらえるから、これ以上払ったって損だからって言うのです。
黙って従っていれば良いのでしょうか」、という相談でした。本当にそうでしょうか?

受給資格が取れても、受け取れる年金は?
平成29年8月1日から資格期間が10年以上あれば老齢年金を受け取ることができるようになりましが、それまでは25年必要でした。
受給資格期間が足りない人も年金を受け取れるように、短縮されたのです。
国民年金は40年間しっかり払うことで満額が受給できるものです。
40年支払ったのと同じ金額が25年の支払いや10年の支払いでもらえるのではありません。25年だったら25年分、10年だったら10年分と、原則、掛けた分しか将来の年金にならないのです。
平成30年度の国民年金は満額で77万9300円です。
25年しか払わなくて、その後「未納」の場合、Eさんの老齢年金は77万9300×25/40≒48万7000円となります。
ところが、払ってない期間が「未納」ではなく、「全額免除」に該当していた場合、その期間については払ってなくても満額の半分は年金としてもらえます。
国民年金の1/2は税金が投入されているためです。
残りの15年が満額の半分。5年間免除だとすると、77万9300/2×15/40≒14万6000円がプラスになり合計約63万3000円の年金になります。
10年支払ってあとは未納の場合、77万9300×10/40≒19万5000円の年金しかありません。
1カ月1万6000円では生活できません。
残り全部免除だとしても77万9300/2×30/40≒29万2000円が加算され48万7000円の年金になりますが1カ月約4万円です。

遺族年金・障害年金の受給ができなくなることも
国の年金保険は、老後の生活を支えるだけではありません。
遺族年金、障害年金というような、万が一に備えた保険としての役割もあります。
障害年金と遺族年金は保険料納付要件に、保険料納付済み期間(免除も含む)が国民年金加入期間の2/3以上あること(平成38年4月1日までは、前々月までの1年間保険料の滞納がなければ受給できます)とあります。
未納のままでいる期間に万が一障害になった場合、障害年金を受け取ることができなくなるかもしれません。
未納であるなら当然「前々月までの1年間に保険料の滞納がないこと」という特例措置は使えません。
原則の「保険料納付済み期間(免除も含む)が国民年金加入期間の2/3以上あること」ですが、国民年金加入期間が37.5年以内であれば25年の納付済み期間が25年/37.5年≧2/3となり条件を満たします。
しかし、それ以上の年齢になってしまった場合、例えば59歳で障害を負ってしまった場合は25年/39年≦2/3になるため、受給要件を満たさなくなり障害年金がもらえません。
老齢年金を受け取れば問題ないと思うかも知れませんが、国民年金保険料を支払った年数が少なく満額もらえないような場合でも障害2級は満額、1級は満額の×1.25倍受給できます。
しかも、障害年金は非課税です(通常の老齢年金は、公的年金控除はありますが雑所得として課税対象です)。
(遺族年金は、生活を支えている人が死亡した場合に生計を一にする遺族に支払われるものです。
自営業など国民年金加入者は子がいる場合に限り、子が18歳〈障がい等級が1級、2級の場合は20歳〉まで遺族基礎年金を受給できます。
すでにEさんのお子さんは成人しているため遺族年金は必要がなくなっています)
日本年金機構からのお知らせを無視しない
年に一度、誕生月に送られてくる『ねんきん定期便』。
これには、今までの納付状況が記されています。
そして50歳未満のねんきん定期便は今の時点で払った金額ではいくらの年金が貰えるのか、50歳以上のねんきん定期便は、このまま同じ条件ならば65歳からいくら貰えるかが記載されています。
加入状況は裏面に、直近の1年が記載されています。それを見ると、ご主人が「払ってない」という期間が「未納」なのか「免除」なのか「猶予」(納付猶予)なのかわかります。
払いたくても所得が低いために払えない場合は、お近くの年金事務所や市役所の国民年金課に相談しましょう。
「免除」や「納付猶予」に該当するかもしれません。
該当しない場合でも、少なくても障害年金の受給要件を満たしておきましょう。
もし、免除や納付猶予の場合でも少しでも将来の年金が増えるよう、追納することを考えると良いでしょう。
日本年金機構は、国民年金保険料を支払う能力があってもたび重なる督励を無視して保険料を納付する意思がない人に対し財産調査や差し押さえを集中して取り組む期間を実施しています。
昨年4月から9月の調査で財産の差し押さえが4328件、そのうち所得1000万以上が161件となっています。特別催告状が送付される人は2018年度には年間所得300万以上で7カ月の滞納者も対象となりました。
国民年金は老後の暮らしを支えるだけでなく万が一の時の保険でもあります。
払えないときは年金機構からのお知らせを無視せずに、お近くの年金事務所や市役所の国民年金課へ相談しましょう。

貰えるだけの話で問題は、その金額だ...40年間、マジメに国民年金を満額納めてもマトモな生活など出来ないのが今の現実。
セッセと稼いで余裕あれば...国民年金+県年金基金+小規模共済など節税を兼ねて上乗せして老後に備えないと逝けないが年金基金は掛け金は60歳までで65歳になると初めて貰えるが小規模共済は毎月、最大7万まで廃業するまで掛けられる(奥様を共同経営者として、これも最大7万までOK)。
年金で悠々自適な生活など今の90歳以上のお年寄りだけが満喫した話で、何せ多くの団塊の世代が納めていた結果の様だ。
現役40台~50台は年金を貰う時はスズメの涙で...散々の世代かも知れない。




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