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戦車の砲弾でブロックも粉々

2014年03月22日 | eつれづれ

工業都市ドネツクから約120キロ南、アゾフ海沿いのノボアゾフスク検問所。幅約12メートルの路上に置かれた6個のブロックの間をトラックなどがジグザグにすり抜ける。巨大な戦車は通れない幅だ。
検問所に近付くと、銃を構えた兵士数人に囲まれた。日本の記者だと告げたが、身分証や所持品を調べられ、上官らしき人物が無線で連絡。その後「すぐに去れ。写真は撮るな」と言われた。
検問所付近の雑貨店の女性は「私はロシア生まれで、ロシアが特別に怖いわけではない。でも日に日に緊迫してくる今の雰囲気は異常だ」と語り、名前や年齢を明かすのを拒んだ。ブロックは15日ごろに設置され、通行する住民は詳細に往来目的を聞かれるようになったという。皮肉なことに、ブロックには第二次大戦中の旧ソ連軍をたたえる絵も描かれている。
検問所付近の草原には深さ約2メートルのざんごうが掘られているが近付けなかった。地元紙によると国境警備隊はこの数日で国境沿いに約160キロもざんごうを掘り進めた。これもロシアの軍用車両を通さない措置だ。親欧州派のウクライナ新政権を支持するセルゲイ・タルタ・ドネツク州知事は地元紙に「国境は決して強固ではないが武装車両の通行は阻止できる」と語った。
ウクライナ東部はロシア系住民が多く、ドネツク州は親露派のヤヌコビッチ前大統領の出身地でもある。ドネツクでは13日、親露派住民と親欧州派住民の衝突で3人が死亡。ハリコフでも15日までに2人が死亡するなど、東部主要都市では散発的な衝突も起きている。クリミア編入の根拠となった「ロシア系住民の保護」を口実に、ロシアが侵攻してくる可能性も指摘され、ドネツクの食品販売業アンドレイさん(34)は「プーチン大統領がクリミアだけで満足するわけがない」と語った。