BIN山本の『映画にも程がある』

好きな古本との出会いと別れのエピソード、映画やテレビ、社会一般への痛烈なかくかくしかじか・・・

な し

2010年12月03日 | 古本
 今年の9月に行った根室では、雑誌に載っていた古本屋を街中で探した。住所を
訪ねたがどうも分らない。暗くなる前にコンビニでおでんを買い、20K先の道の
駅に着かねばならない。そこで探した店とは違うが、目についた古本屋へ入った。
 初めての店は作品陳列棚の系統を把握することにまず時間をとられる。ざぁーと
店内を歩いたが、真剣に悩むほどの時間はない。1冊を手にとった。500円は
予定外だが、まぁ根室古本屋記念として「2000年間で最大の発明は何か」は
いいだろう。それぞれ専門分野の学者や研究者のアンケート回答集だ。
 印刷機とかテレビ・パソコンの順当なものから消しゴム・乾草・馬のあぶみと
首あて、といったものまで。そのなかに〔なし〕という人がいた。言い分はこうだ。
<過去2000年における「最大の発明」があるとは考えない。個々の発明はすべ
て、最後は不幸な結末におわるか、無意味な脇道にそれてまったく無益なものと
堕してしまっている。わたしには人類が前進をつづけているようには思えない。
われわれは変化する時代や出来事に適応し、進化しているだけだと思う。>
 なるほど、思い当たって説得力はある。アタシは携帯電話のメール機能などは
要らないと思うのだが。絵文字の意味が分らんとです。(笑)
 ※ヘンリー・ワーウィック氏の回答 美術や作曲をよくする科学者。米国在住。

 ジョン・ブロックマン編「2000年間で最大の発明は何か」 訳 高橋 健次
  ( 草思社 定価1500円+税  2000年1月1日 第1刷発行 )

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