七技会のひろば

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御飯の話 2題

2013年01月24日 | お話サロン
昨年、山の話題を提供してくださった七業会の八尾さんから正月早々に投稿いただきました。
以下は八尾さんからの投稿です。

                         七業 八尾さん
メシの話その1 「特盛りのメシ」

中央学園での二年間、今でも鮮明に記憶に残っているのは「メシ」のことである。
一か月三千円を支払うと(給料天引きだったかな)、一日三食が保障されていた。
もっとも給料が安く、手取り一万円を切る身には結構エンゲル係数は高かったのだが。

ご飯は白米に麦が二割くらい入っていたかな、それに時々稲藁のおまけもあったが。
しかし手持ちの金がないゲルピンでも、寮に居ればとにかく三食は保障されていた
のは大変有り難かった。

入学当初は、私が大食いだったのかどんぶりの盛りが少なかったのか、よくお腹が
空いていた。
土日になると、余剰食(残飯ではなく、食べに来なかった人の食事)の販売があった。
午後7時になると、「只今から余剰食の販売を始めます」との寮内放送があるので
飯ごうを持って駆け付けていた。
一人前10円で、顔見知りの上級生が当番の時には、多めに入れてくれていた。

そんなある時、ごはんを盛ってもらうために食堂で並んでいたら、私の前にいた某氏
(その彼氏は私と同じ七回で故人になったので名前は伏せます)の丼に、当番の女性が
大盛より多い特盛りのメシをよそっている。
後に続いた私は、あいつと同じ特盛りと言ったら、私の顔を見て多めによそってくれた。

しかしその後、その女性がごはん担当の時でも、私が特盛りと言わない限り多めに
ごはんをよそってくれなかった。
なんだコイツと思っていたら、暫くしてその彼氏と彼女が結婚するということで、
彼氏は寮を出て行った。



メシの話その2 「食費値上げ反対交渉」


一年の後期だったと思うが、食費値上げ反対の委員に選ばれて食堂側の人達と交渉した
記憶がある。
食堂側の言い分は、食事特におかずが不味いとの不満の声があるが、今の金額ではどう
考えても無理なので、食費を上げさせて欲しいということであった。

エンゲル係数の高い身にとっては、食費値上げなどとんでもないことであるから、
麦の量が増えても、切干大根や干し鱈でもいいから値上げしないで欲しい、
但し丼の盛りは多くしてほしいと食堂側に陳情した覚えがある。

食堂側は、大食の人も小食の人もいるので「大盛り」と言って貰えば対処する
ということで、その後は例の女性だけではなく皆さんが大盛りメシをだしてくれた。
在学中に、食費の値上げがあったのかどうか、今では記憶が定かではないが
その後は空腹を覚えることはなくなった、と覚えている。



2013.01.20 七業会八尾さん投稿