七技会のひろば

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更新:毎月9日と24日が努力目標

リハビリ病院覗き見の記

2019年07月24日 | お話サロン
        リハビリ病院覗き見の記

                             2019.07.24
  三月半ばのある朝、Oさんからの「脳梗塞発症、左半身マヒ。言語不明瞭」
 と書かれたメールで事が始まりました。そのメール以来約四ヶ月、もうそろそ
 ろ症状が安定したのではないかと思い、お見舞いを試みました。

  「何日の何時何分」と予告するのも大袈裟と考えて、昼食時間帯ならばリハ
 ビリのお邪魔にはなるまいと、平日の正午頃お伺いすることにしました。
  某月某日の昼飯時、病院の受付で必要な手続きを終えて真っ直ぐ食堂へ向か
 いました。
 (この病院は、常時面会可能です。)
 (この病院は、「回復期リハビリテーション施設」を名乗るリハビリ専門施設
 です。)

  食堂は、四人掛けのテーブルが十卓程並んだ大広間でした。食事のために集
 まって居るのは入院患者。各テーブルには、食事を始めている人、配膳を待つ
 人、更には食事を終えて食後のお茶の人、等々が静かに座っています。半分を
 超える人が車椅子でした。
  皆それ相当の高年齢ですが、中には中年或いは青年と思しき人も居ます。し
 かし、いずれも生活行動不如意の様子です。入院生活で会得した忍耐力なのか、
 諦めの境地なのか、とても静かです。顔の生き生き感が少ないです。

  一方、その間を介護の人(以下「介護者」と言います。)がスルリスルリと
 忙しく行き交っています。介護者は、ベテランに混じって若いつやつやした肌
 の若者が混じっています。

  「入院患者」と「介護者」
  「静」と「動」
  「お年寄り」と「若者」
  「今の社会を築いて来た後期高齢者」と「面倒を診て下さる介護軍団」

  わたくしの目には、広い食堂の中に全く流れの速さが違う空間(層)が上下
 に二つ存在している様に見えました。
  「時の流れの速い層」の中を介護者が泳ぎ回り、もう一つの「時の流れの遅
 い層」に入院患者が静かに佇んでいるのです。例えが悪いかも知れませんが、
 池の水面近くをすいすい泳ぐメダカと池の底の泥に静かに目玉だけを出して潜
 るドジョウとのような。

  いいえ、決してけっした介護の仕方を云々しているのではありません。介護
 者と入院患者が分離していると言っているのでもありません。
  今、思い返せば、介護者が一生懸命になって働き回ればまわるほど二つのグ
 ループが溶け合えない両者の脈拍(動きのテンポ)の違い!を、そのように感
 じたのではないか、と思います。

  入院患者の中には、介護者にスプーンで口に運んでもらっている方もいます。
 この場合、介護者はやさしく声を掛けながらスプーンを口元へ操っています。
 でも、介護者は約10分毎にバトンタッチ、交替していました。

  また、ままならぬ手を操って懸命に食事をしている隣で、悟りきったお顔の
 お年寄りが黙然と座って配膳を辛抱強く待っている姿は、とても印象的で頭に
 残っています。

  他方では「お願いします、お願いします」と手を振るおばあさん入院患者は、
 順番が来ないのか?いつもの事なのか?なかなかお相手になってもらえません。

  こう書くと入院患者は、個々に孤独・孤立なのか?と疑問が浮かぶでしょう
 が、おしゃべりこそしませんが、それとなく相互に視線を合わせて目で挨拶し
 ているのです。なんとも不思議な世界です。

  長く生きてきた人の知恵「長いものには巻かれろ」「老いては子に従え」を
 実践しているのかも知れません。

  ほんの一時間の覗き見で、あれこれ云々するのは僭越至極、危険極まりなく、
 また、入院患者・介護者の皆さんにとっては迷惑この上ないことかも知れませ
 んが、二層分離した時間の流れを感じたのは事実です。実感です。

  最後に申し添えます。
  「介護者は懸命に介護なさっていました」これは間違いのない事実です。額
 に汗して動き回っていらっしゃいました。如何に仕事とは言え頭の下がる働き
 ぶりでした。

  上記は、あくまで要介護予備軍であるわたくし個人の感想文「介護現場短時
 間見聞記」です。

                                以上








 2019.07.24 米田書き込み








 次回更新は8月9日の予定です。


















電気はどこから買いますか?

2019年07月09日 | お話サロン
        電気はどこから買いますか?

  最近、ガス会社やケーブルテレビ会社から「電気を買って下さい!」のお誘
 いを盛んに受けています。
  三十数年前、電気通信の自由化の波が押し寄せ、電話や専用線のサービス提
 供をたくさんの会社が名乗りを上げ、競争が始まりました。この時は紛いなり
 にもそれぞれの会社がサービスを提供する設備を構築し体制を作り窓口を設け
 ました(設けたように思いました。)。

  しかし、今次の電気の自由化では、我が家に投げ込まれるチラシその他は、
 「たゞ料金支払いの経路を変更すれば某かをオマケします」と言っている様に
 聞こえます。
  「停電した時に誰が責任を持って対応してくれるのですか?」「屋内設備の
 保安検査など安全確保に関する業務は誰がやってくれるのですか?」と尋ねる
 と「それは従来通りです」と答えるだけで、「私たちです」或いは「電力会社
 です」との声が聞こえて来ない。それでいて「○○%お得です」とハッキリ言
 う。
  しっかり調べた訳ではありませんが、何となく胡散臭い。だから分からない
 ままに電力会社との契約を継続し、従来のままの料金を支払っています。
  これって損しているのでしょうか?
  或いは、この先このような取引が当たり前の世の中になるのでしょうか?

  こんな疑問を抱えている最中に「宅食弁当屋さんのでんき」なるもののチラ
 シがポストに入っていました。
  曰く「同じ電気代なら地球にやさしい自然エネルギーを」と書いてあります。
 しかし、どれだけお得になります、とは一切書いてない。これぞまさしく支払
 い窓口(経路)を変えるだけ???金銭的なサービス一切無し???

  皆さんは、「電気はどこから買っていますか?」
 「電気料金は誰に支払っていますか?」

  そのうち、コンビニで電気を買う様になるのかもネ。

  何だかよく分からない世の中になって来ました。
  どなたか、「どうすれば安心と安価が両立した電気が使えるか?」を教えて
 ください。

                               以上




2019.07.09 米田書き込み




次回更新は7月24日の予定です。