明日は民事系である。3科目あるので,一番きつい日でもあり正に天王山である。明日頑張れば中日があるので,一息つける。とにかく明日を乗り切る。民事系は300点満点な上に,高得点が出やすい傾向がある。取れる人はここで大量得点すると合格が一気に近づく。逆に「沈」すると手痛い目に遭うので,ここは最悪でも「守りきる」必要がある。
民法は「独自の採点方式」を採用しているので,「攻められる!」と思ったら,その設問については強気で行くのも手である。我が国の民法はとりわけ解釈に頼る部分が多いので,「文言解釈」をしている点を特に全面に押し出すようにする。
民訴法は「判例万歳」ではお話にならないので,「判例ベース」で出発し,題意に応えるように,判例の問題点,解釈すべき点を捻り出す姿勢を見せること。特に「無理筋だけど頑張ってみて」,という問題も民訴法は多いので,「なんじゃこりゃ」と途方にくれず,とにかく「悩み・考えている」姿勢を示すこと。問題文中の「ある発言」が,どのような意味を持つのか,という点から評価すること。例えば,主要事実なのか間接事実なのか,それとも法的評価に過ぎないのか。また,定義を大切に!擬制自白っぽいけど擬制自白の事例そのものではない,などの事例を条文趣旨から「類推適用」で処理,というパターンが目立つのが民訴法である。
商法は,ここ2年かなり論点主義になってきているが,解答の際に添付資料を当てはめ部分で関連させるようにすること。また,取締役等の「注意義務」という言葉に,どのような義務なのか「修飾語」をつけること。会社法上の特殊の訴えが必要な場合が多いのでその点の指摘も忘れない。出訴期間の確認も忘れない。
民事系全体の特徴として,「設問間の論理的整合性」というものがある(特に商法)。設問間の関連性を意識した答案構成が必要である。設問間の結論における「矛盾」に気をつけたい。
それから「額」には徹底して拘る。生の事実としての「損害」と,法令に基づく「損害」賠償請求で言うところの「損害」は,ずれがあることに特に注意したい(会社法423条でいう「損害」とは「誰」にとっての「どのような」損害なのか等)。