Jazz Contemporary/Kenny Dorham
(Time ULS-1804-V jp.reissue)
(Time ULS-1804-V jp.reissue)
ジャズではトランペットは花形楽器で、帝王マイルスをはじめ,ブラウニー,ガレスピー,そして彼らから派生した多くのスタイリストがいて,それぞれが個性のある好アルバムを残しています。本日のケニー・ドーハムは結構古いプレイヤーだが独自の音色で、本邦では人気の高いプレイヤーですよね。有名なワンホーンの“Quiet Kenny"の人気が高いですが,サックスプレイヤーを相手にした2管でも好アルバムを連発しています。ジャズプロフェッツのJR.Monterose(ts), マタドール,インタサムシンのJackie McLean(as), とならびJARO盤と本日アップの"Jazz Contemporary"で共演したCharles Davis(bs)は前2人に比べれば知名度は低いですがドーハムとの相性は個人的には最もいいと感じていますし、なかなかに捨て難い魅力のあるプレイヤーですよね。本日は,このデイビスの好演も聴けるタイム盤「Jazz Contemporary」をアップいたします。
何と言ってもメンバーが魅力的です。フロントは前述の2人。ピアノがSteve Kuhn(p)というのがまた味がありますよねぇ。Kuhnと言えば何となくArt Farmerのフリューゲルが思い浮かぶのですが,ドーハムの音色はある意味ファーマーのフリューゲルに近い物があるのかも知れませんね。ベースはJimmy GarrisonとButch Warren、ドラムはEddy Enlowという五重奏団です。A面は"A Waltz"で幕を開けますが,ドーハムのコントロールされた独自のサウンドに唸ってしまいます。続く,"Monk's Mood"のスローな曲調への対応が抜群だし,デイビスのミステリアスなソロもいいですね。B面のハードバピッシュな”Horn Salute"は一転してファンキーでキューンの新しい感覚が聴きものですが,やはりA-3の"In Your Own Sweet Way"や”B-3の"This Love Of Mine"など唄物へドーハムの対応の素晴らしさには脱帽ですね。
所有盤はテイチクが発売した国内盤です。ドーハムは自分にとって永遠のアイドルですし,Charles Davisの実力を示した一枚だと思いますよ!