分子栄養学講師の気ままなブログ

メンタルを変えるために奮闘!
栄養のこと、健康のこと、分子栄養学や日常やつぶやきなど
気ままに綴っています

アスペルガーで良かった

2016年02月08日 | 発達障害

ケネス・ホール君の書いた本

ぼくのアスペルガー症候群―もっと知ってよぼくらのことを
Kenneth Hall,野坂 悦子
東京書籍



アスペルガー症候群~もっと知ってよぼくらのことを~よりご紹介

P.114~

ASと自閉症
~ASの子供たちは、ASの一番いい専門家だよ
自分たちにとって、世界でふつうじゃないみたいに思えるところを、大人におしえらるもの

~略

なかには、特別な才能のあるASの子もいる
何千本ものマッチ棒が床に落ちたとして、その数を当てられるASの子がいるって書いてあった

マッチを見ただけで正確な数がわかるんだ
これは、ほんとうにかっこいいと思う

ぼくも算数の才能があるけど、そんなふうにマッチを当てることはできない
そんなのできたらかっこいいのに
そういう子は、すごくかしこいはずだ

ジャシンタさんが言ってくれるまで、ママはぼくに算数の才能があるのを知らなかった

学校にいたころ、算数はほとんどやらなかったし、どんな種類の計算式も書くのがいやだった
教え方のせいで、学校がとてもたいくつだと思うASの子もいるんだ

ぼくにとって、ASと自閉症は同じもの

ASが何なのか、話すのはとてもむずかしい

説明するのが大変だし、じつはだれもしっかりと知っていないんだ

専門家やASのある人にだってわからない

ぼくもASが何だか、しっかり知っているわけじゃないけど、ASはもらった才能の一種だと思う

ふつうでいることが、いったいどんななのか、ぼくにはわからない
それを想像するのはとても大変だ
ぼくは、ASが障害だとは思わない

~略

ぼくにASがあることを、ふつうは人に話さないけれど、ASはぼくにとって障害じゃない
いやなのは、みんなが「苦しむ」っていう言葉を使い、ぼくが自閉症に「苦しんでる」なんて言うこと
自閉症で苦しんでいるわけじゃない、ぼくのありのままが、自閉症なんだ

~略

人はときどき、ふつうの人と自閉症のあいだに橋をかけたいって言う

ぼくは、だれにも発見できない世界の新しい国みたいで、ぼくのほうにまっすぐ向かう橋なんてかけてほしくない

ぼくはこの橋作りが始まったのがぜんぜんうれしくないし、そんなもの、ぜったい完成させちゃいけない
さもないと、ふつうの人が自閉症になろうとするかもしれないし、自閉症の人たちがふつうになろうとするかもしれない

それがついに、完成するとしたら、自閉症の人たちが、もういなくなるだろう
これは明らかに、神様の教えに反しているよ~

ケネス君が本の最終ページに綴った思いです

アスペルガー、自閉症、発達障害を抱える、今苦しいと感じる全ての人達の心に響く言葉だと思います

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アスペルガーの男の子。ケネス・ホール君

2016年02月07日 | 発達障害

ケネス・ホール君

彼はイギリス生まれでアスペルガー症候群の男の子

同じアスペルガー症候群の子達へ、また、そんなアスペルガー症候群の子達と関わる周りの人達へ向けて書かれた一冊です

ぼくのアスペルガー症候群
~もっと知ってよぼくらのこと~

ぼくのアスペルガー症候群―もっと知ってよぼくらのことを
Kenneth Hall,野坂 悦子
東京書籍



アスペルガーの持つ特性を本人がまず理解する
そして親や周りの協力でその子の特性をしっかりと活かしつつ、一般社会でしっかりと馴染めるように訓練すること

それはその特性を持って生まれてきたその子が、より良い人生を歩む為に必須な事だと思います

ケネス君は8歳の時にアスペルガーと診断されました

診断された事で彼の生活は劇的に良くなりました

それはケネス君が一生懸命努力した事
また親や周りの理解や協力を得られている事がとても大きいと思います

ケネス君はアスペルガー症候群である自分を誇りに思い、自分に与えられた才能に神様に心から感謝している事が、この本を読みながらもとても感じられました

当時10歳のケネス君が当事者の目線で自分が人とどう違うのか、どうして欲しいのかを、わかりやすく、楽しく書いてあって本当に読みやすい一冊です

ケネス君の世界観や社会、自然に関する考え方は大人顔負けです

もちろん、自分の出来ない事や意識して気をつけなければならない事
それらに対する対処法についても、ケネス君のおすすめのやり方を応用行動分析と絡めて書いてあります

アスペルガーと医師に診断される程の特性が全面に出ている子はもちろんですが、グレーゾーンに属する比較的症状が軽く少ない子、または自分でもグレーゾーンアスペルガーだと気付いていないで、でもなんだかこの世界に上手く溶け込めないと感じている人が読んでも、ケネス君が感じる事や困っている事に共感する部分が多々ある一冊だと思います

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