パパとりの雑記帳

酉年生まれの後期高齢者。健康不安を抱えながら、新聞、TV等からの情報を元に、好奇心に駆られて、近郊の社寺を中心に散策。

京都冬の風物詩 「大根焚き」

2016年12月11日 | 日記
京都の冬の風物詩の一っとして「大根焚き」があります。
12月7、8日は西陣千本釈迦堂(大報恩寺)のお釈迦様が悟りを開かれた「成道会」.
12月9,10日は鳴滝了徳寺の「報恩講」。
中風封じ・諸病平癒・健康増進祈願の「大根焚き」が振る舞われます。

千本釈迦堂(大報恩寺)
宗派 真言宗智山派
山号 瑞應山
寺号 大報恩寺
通称 千本釈迦堂

 

 


ご朱印


都の大部分を灰燼に帰した応仁の乱の「西陣」にあって、
戦火を潜り抜けた貴重な、京洛最古の国宝の本堂の柱には刀傷が残っています。
「霊宝殿」を拝観すると、重文・快慶作の「釈迦十大弟子像」十軆、重文・定慶作「六観音像」六軆など
素晴らしい仏さまが揃って収納展示されています。

大根だきは、大報恩寺の第三世鎌倉後期に慈禅上人が始めました。
お釈迦さまが悟りを開いた12月8日の「成道会(じょうどうえ)」に合わせ、
4本の大根を縦半分に切って8本とし、切り口に釈迦の種子(梵字)を書いて供え、
参詣者への「悪魔除け」としてふるまったのが起源とされています。
今では、断面に釈迦・不動尊・観音の種字(梵字)を書いた約5千本の大根が、参拝者に振舞まわれています。境内西側に直径1mを越す大鍋が幾つも置かれ、大根を炊く香ばしい匂いが立ち込めていました。


案内の幟と看板


種字の書かれた生大根       大きな釜       接待されている信徒の方々

       
         大根炊き引換券(有料)   お揚げが入った大根焚き    「合掌」と書かれた箸紙


大根の断面に記されている種字の三仏



了徳寺
宗派 浄土真宗大谷派
山号 法輪山
寺号 了徳寺
通称 大根焚寺

 


毎年、12月9日10日の大根焚きの行事で知られています。
その由縁は、鎌倉時代の建長4年(1252年)、親鸞が愛宕山中の月輪寺よりの帰途、
鳴滝で説法をし、それに感銘を受けた里人が、他に何ももてなすものがないので、塩炊きの大根を馳走した。
それに応えて、親鸞はすすきの穂を束にして筆代わりとし、「歸命盡十方無礙光如來」の十字名号を書いて、その礼とした。
この故事に因んで行なわれる「報恩講」の通称が、大根焚きである。
寺の前庭には「すすき塚」がある。

 
案内の幟      案内の掲示 

 
了徳寺の山門    「大根焚寺」の石標

 
亀岡市篠町の青首大根約3,000本

  
2時間近くかけて、湯がき、炊き込み

 
竈で「焚く」薪             俎板 

  
大根焚きの由来       箸紙「なつかしや きょう鳴瀧の 大根焚」
                 (奈津可しや けふ鳴瀧の 大根焚)

 
大きく輪切りにされたホクホクの大根とお揚げが一枚入った大きな大根焚き

本堂の奥に行くと、庭を見乍ら、また庭の床几でゆっくりと大根が頂けます。
本堂の、本尊阿弥陀如来像を中央にして、鎌倉時代の仏師湛慶の作とされる親鸞聖人坐像が安置され
大根焚きがお供えされており、村人のもてなしのお礼に記したという、
すすきの穂を束ねて書いた「すすきの十字名号」の軸が架かっていました。

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