パパとりの雑記帳

酉年生まれの後期高齢者。健康不安を抱えながら、新聞、TV等からの情報を元に、好奇心に駆られて、近郊の社寺を中心に散策。

仏法興隆花まつり千僧法要

2017年04月28日 | 日記
生憎の雨空の中、「仏法興隆花まつり千僧法要」が東大寺大仏殿で営まれました。

この法要は、昭和43年4月26日より毎年続けられている法要で全国各地域・各宗派から、
多くの僧侶が参集し、宗派の垣根を越えお互いを尊重し合い、慶讃の一般の人々と集い、営まれています。
天気が良ければ、南大門の傍の、金鐘ホールからの500人以上の一大行列で大仏殿まで繰り広げられたそうですが、
今回は、雨のため中門から傘をさしての大仏殿への入堂でした。
太鼓が大仏殿にとどろき、雅楽が奏でられ、法螺貝の音とともに、次々と入堂してきます。


雨に煙る大仏殿


大佛・毘盧遮那仏


待機する楽人           雅楽の笙と温度保治用の電気コンロ器

 
両翼の法螺貝の音に迎えられ、僧侶が続々と入堂

 
大佛の台座周辺は、僧侶で埋め尽くされます


撒かれた散華


法螺吹奏と導師(モニター映像の写真)

  
準備された般若心経と経箱です。何巻あるのでしょう…


これぞ大般若転読と思わせる数です。堂内の参詣者にも僧侶が廻って転読の風で祈祷。

 
各宗派の団体が声明、念仏などを大佛様の前で唱えます。(読経写真はモニター映像)


法要が終わって


花まつり千僧法要
 大仏殿法要 次第
  先、 開式の辞      司 会
  次、 惣  礼      会長行発声
  次、 法螺吹奏      金峯山青年僧の会
  次、 声明散華      天台仏教青年連盟
  次、 大衆着座
  次、 表  白
  次、 開経偈
  次、 加盟団体法要
      声明(四智梵語) 全真言宗青年連盟
      声明念仏     融通念仏宗青年会
      般若心経     全国曹洞宗青年会
        大般若経転読
      妙法蓮華経観世音菩薩普門品偈
      木  剣     全国日蓮宗青年会
      念  仏     全国浄土宗青年会
  次、 回  向
  次、 四弘誓願(しぐせいがん)
  次、 法螺吹奏     金峯山青年僧の会
  次、 大衆起立
  次、 惣  礼     会長行発声
  次、 閉式の辞     司 会

       終了後、アショカピラー法要

  
                      この像はブッダによる初転法輪(初めての説法)の地で知られる
                      サルナートの獅子柱頭・アショカピラーを模ったものです。

インドのアショカ王が建立した石柱「アショカピラー」の頭部を復元した3匹の獅子の記念碑です
1988年に法要を記念してこの宝塔が建立されました。

今、世界ではイスラム国によるテロ事件が頻発し、多くの人々が殺傷され、被害者、難民問題が生じる中、
国内の宗教者が一堂に会し、平和を祈願、東北はじめ震災で命を亡くされた方々を追悼する場があることは
素晴らしいことです。
日本人こそ「神仏習合」、「拘らない心」を世界に発信していかねばならない…と感じました。

世界の宗教指導者が延暦寺(大津市)に集う「比叡山宗教サミット」が30周年を記念し、
今年8月に「世界宗教者平和の祈りの集い」が同寺や京都市で開かれるそうです。
行けるものなら行ってみたいと思っています。

帰路こんな光景も…
 
鹿が松の新芽を…口の中、松ヤニ大丈夫?

岐阜県郡上市 「天空の郡上八幡城」

2017年04月25日 | 日記
天空の城

(パンフレット写真)
「天空の城」として話題になっている…
日本最古の木造再建城と言われる「郡上八幡城」

天空の城と言えば…
 有名になった兵庫県朝来市「竹田城跡」を元祖として?
 他に「越前大野城」、「備中松山城」、「津和野城跡」など 


歴代城主の家紋の画かれた入場券


珍しいお城のご朱印・登閣記念 郡上八幡城」
手漉き黒皮楮美濃紙に歴代城主家紋の朱印が押印
熊本城震災復興支援を目的に始められたそうです。

お城のご朱印は、全国で4カ所あるそうです
 「国宝松本城」、「会津鶴ヶ城」、「元離宮二条城」
  いずれのお城も行きましたが、知りませんでした。


  
虎口 


天守閣               隅櫓越の天守


天守閣からの市街眺望                虎口・隅櫓を望む

 
二代目稲葉氏家紋の烏帽子形兜      観光ボランティア
 
  
円形・三角形・矩形(くけい)などの,矢狭間・鉄砲狭間


信長の「馬揃え」では、千代の内助の功があったといわれている逸話による、
「山内一豊・妻千代と馬の像」 
賢夫人千代の出生地 (初代郡上八幡城主遠藤盛数の娘)

「鬼くすべ」?

2017年04月19日 | 日記
毎年4月18日に謹修される、山崎・天王山の中腹にある「寶積寺(ほうしょうじ)・通称 寶寺」の法要で、
「大厄除追儺式」のことです。

先ず、「寶積寺」について
宗 派 真言宗智山派 総本山「智積院」
山 号 銭原山
寺 号 寶積寺
本 尊 十一面観世音菩薩
沿 革 参拝の栞より
    




ご朱印

  
「十一面観世音菩薩」        「龍神傳来」        「閻魔大王」

鬼くすべは、大厄除追儺式です。
奈良時代に疫病が流行り、煙により疫病を鎮めたと言われています。
また、昔の災いの象徴として鬼をおそれ、退散を願う為に煙で燻りだした事から、
「鬼くすべ」と言われるようです。
鴨居に75個の鏡餅を懸け、檜葉(ひば)を燻べ、
桃の弓、蓬の矢で悪い鬼を追い出します。
開祖行基より1260余年間続いている儀式と言われています。
今の鬼くすべは、厄除け・無病息災・家内安全を祈って行われています。
閉め切られた堂内の煙で、鬼だけでなく、参詣者も厄を取り除くとともに、
心の内に潜む邪心、良くない心も燻べられ追い出す意味もあるのでしょうね。


参道から山門(仁王門)を潜り本堂へ

参道案内には大黒天神の小槌    天王山登口で昇り坂


参道途中に「大念寺」への急な階段  山門まで最後の石畳階段(振り返る)


山 門            「仁王門」の扁額


左「吽形」、右「阿形」の仁王像


五重塔           秀吉が一夜で築いたとのこと

 


参 道                    本 堂


本堂に掲げられた次第

        大厄除追儺式 法要式次第
         先 上堂
         次 吹螺
         次 着座
         次 酒盛
         次 謡曲
         次 導師登礼盤
         次 尊供
         次 祭文
         次 三礼
         次 如来唄
         次 九条錫杖
         次 吹螺
         次 観音経
         次 吹螺
         次 心経
         次 諸真言
         次 鬼加持
         次 導師下礼盤
         次 導師 鬼 福男 七福神
                 本堂御寶前***     
         次 追儺
         次 出道場

        これより本堂正面
         次 追儺
         次 鬼出山門
         次 閉門 再び 開門
         次 導師 信徒加持
         次 福餠撒き
         次 観音経偈文 吹螺 慈枝咒
         次 退堂
         次 集会の閉に至る
         次 散会

         平成二十九年丁酉
         大厄除追儺式勤修畢

 
本堂内陣の護摩壇と礼盤         本尊「十一面観世音菩薩」

 
本堂内陣左               本堂内陣右

 
法要の法具               「祭文」


酒盛に準備された勅使席の杯        内陣に懸けられた75個の鏡餅

赤、青2、黄2の鬼の面を付けた5名が、いったん宝積寺の門を出て整列して待機します。
一旦、門を閉めた後に、鬼くすべが始まり、外から、門をたたくと門が開かれ、
法螺貝を鳴らした山伏の後を鬼達の列が本堂に向かいます。


鬼の入堂                               導師礼盤着座


尊供             祭文            護摩供             読経


読経と護摩       大団扇で堂内に煙拡散          鬼加持


鬼加持                               松明着火


鬼は松明を持って本堂から出ていき、山門の外に退散


住職のご挨拶  本堂回廊の左手に年男、右手に七福神が餅撒きに勢ぞろい

 
「健康・智慧・財産」の福種  赤、白、緑(蓬)のお餅が、住職、七福神、福男、福女の皆様から撒かれます

 
三福種餅と枡


参拝の皆さんは福を頂いて散会


  
鬼の持っていた松明    鴨居に懸かっていた鏡餅    牛王宝印の護符

鴨居に懸かっていた鏡餅とは、
悪鬼は竹に挟んで鴨居に掛けてある75個の餅に写る自身の姿に驚き、
悔い改め、退散するという特異な儀式です。(鏡餅の起源?)

 
小槌宮                         扁額「小槌宮」
一般に財宝を打ち出す小槌(打出の小槌)と云われますが、当寺は、打出と小槌がそれぞれあり、
つまり、打出は弁財天神、小槌は大黒天神の如意御神器であります。
「小槌宮」には「大黒天神」が祀られています(参拝案内より)


 
親子の狛犬                      玉を持つ狛犬

  
屋根の上にも狛犬が一対

 
打出の弁財天神の社殿は池の中央     桜守・佐野藤右衛門氏苗床より移植の枝垂れ桜

 
亀の注水口をもつ手水舎                秀吉が座ったと伝わる「出世石」

 
良縁成就「待宵の鐘」(室町時代の1519年、大山崎・松田宗誠寄進)


鎌倉時代の石造五重塔(積み重なって?九重塔が実像)



《おまけ》 
追儺式の行われる内陣に「勅使」の席が設けられており…何故なのかなと。
やはり、山崎という土地から「四角四堺(境)祭」との関わりとみてもいいのかもしれない。

(詳しいブログより)
大内裏の四隅で「四角祭」、都に通じる山崎・逢坂・和迩(龍花)・大江(大枝)では、
陰陽師によって外部から侵入する悪霊・疫病を祓う四堺(境)祭が行われ、
祭祀には陰陽寮の役人と勅使には滝口があてられたとあります。

陰陽道により東北が鬼門とされてからも、古くから我国では
西北に黄泉の国があるとされ、不吉な方角と恐れられ、
丹波・山城国境の大江が四堺(境)祭の最も重要な祭場でした。
祭は日没から夜にかけて行われ、祭壇に供えられた酒、米、魚、貝、鮑、塩等が、
疫神にふるまわれ陰陽師が災厄を除く儀式を行い、
途中放した鶏の鳴き声で疫神を退散させ、都に入るのを防ぎました。

「鬼くすべ」は祭文の中に疫神祓がうたわれ、
毘沙門天の代わりに大黒天が出るなど多少形は変わってきていますが、
四堺祭を今日まで受けついだ祭礼のようです。





御所市・鴨都波神社

2017年04月08日 | 日記
小雨降る生憎の空模様の中、奈良県薬事研究センターの公開に行ってきました。
近鉄御所の駅から、古い商店街を通り抜け徒歩で10分ほど。

 
奈良との薬用植物言えば、「正倉院の種々薬帳」と大峰山の「陀羅尼助」…を
想像しますが、「富山の置き薬」と同様、「大和の置き薬」も有ったのですね。
薬用植物が植えられていたり、鉢で栽培され様々な研究がされている所だそうです。
苦い「センブリ茶」、馴染みのある「甘茶」など試飲もさせてもらいながら庭散策。
通常の植物名とは別に「生薬名」が併記されているので、よくわかります。
花を期待していたのですが…少なかったので残念。
「黄柏」、「黄檗」樹の皮が少し剥がしてあり「黄色」。「キハダ」そのもの。

  
「キハダ」               「イカリソウ」

 
「シロタンポポ」            「テンダイウヤク」



雨の中ながら、桜の花が見えたので足を向けると「柳田川」堤がほぼ満開。
「鴨口橋」と橋に書かれ、その袂に「鴨口安産地蔵」の祠がありました。
この橋を下るとまもなく「葛城川」と合流するそうです。

 
「鴨口橋」              「鴨口安産地蔵」


JR和歌山線の踏切には、「加茂口」と書かれてあり、地元の方に聞くと、
近くに「鴨都波神社」があるから「鴨」…「鴨・賀茂・加茂」の使い分けはあるのでしょうか?
もう直ぐ和歌山線の電車が来るから…と勧められました。
川沿いの桜とカーブが「撮鉄」のポイントとのこと。


柳田川畔


小雨の中、桜並木を愛でながら気持ちは「鴨都波神社」に向いていました。

 
「下街道(24号線)」に架かる「柳田橋」の柳田川橋標と神社表示

 
24号線沿いの裏参道入口の鳥居        扁  額


神社参拝栞


御朱印


由  緒  (「鴨族」の発祥の地…)


拝殿正面

 
古そうな狛犬が、左右、雌雄一対で鎮座

 

 
狛犬に名前が…?奉納された方に因んだものか… 左「東風」 右「初嵐」

 
本殿は現在修復工事中

 
表参道には鳥居がありません…   手水舎

 
表参道の狛犬(獅子)は左右とも口を開けた(阿形)雄です。 

 
小雨の中ですが桜が咲いていました。
                  

社務所 (「御所市医師会」の表札も架かっていました)

  
「いちい」のご神木
            

遥拝所


《由緒・参考》
皇居の宮中三殿の神殿には、宮中八神と呼ばれる神々が鎮座しています。
宮中八神とは、天皇をはじめ、国家を守護する働きの神々ですが、
実は民衆や個人をも守護しているとても重要で、ありがたい神々です。

その八神とは、次の通りです。<表記は延喜式>

・神産日神(カミムスビノカミ)
・高御産日神(タカミムスビノカミ)
・玉積産日神(タマツメムスビノカミ)
・生産日神(イクムスビノカミ)
・足産日神(タルムスビノカミ)
・大宮売神(オオミヤノメノカミ)
・御食津神(ミケツノカミ)
事代主神(コトシロヌシノカミ)