知る喜びと、撮る喜びのつぶやき通信  (読める限り読み文章にする。 歩ける限り撮り続ける『花鳥風月から犬猫太陽』まで)

興味のあることは、何でも調べて文章にする。   写真は「光と影」と言われるが、この理解には、まだまだ、ほど遠い.

『日本が渇望する「天才デジタル大臣」と「指名ができるリーダー」』―どちらも可成り難しい、日本の不思議な島国風土・侵略されなかった歴史と—

2021-01-31 21:46:15 | 政治・経済

  『日本が渇望する「天才デジタル大臣」と「指名ができるリーダー」』

―どちらも可成り難しい、日本の不思議な島国風土・侵略されなかった歴史と—

 

 台湾の『天才デジタル大臣・唐鳳』と『その指名ができたリーダー蔡英文』ですが、このリーダーは総統に着任後、数か月後以内には、この世界的な天才を閣僚に向かい入れています。 その後の台湾の大発展は中国も羨むほどです。

 この天才は、名前から印象深い方です。 『唐鳳(タァン・ファン)(オードリー・タン)』です。 この方の英語名『オードリー』は、日本ひいきで、鳳の日本語読みからか? またはファンである高名な女優のオードリー・ヘップバーンからとったか? 凡人の想像を豊かにさせてくれます。

 

  先日20200722付け日経新聞の『Game Changer 挑戦者たち「天才デジタル大臣 行政を革新」』に、以下のようにありました。 抜粋と感想です。 

 

 『生後八カ月で言葉を話し始め、IQ(知能指数)は測定限界を超えた。 心と体の性が一致しないトランスジェンダーである神童に、型どおりの人生は用意されていなかった。 集団生活にはなじめず、小学校までに9回の転園と転校を繰り返した。 徐々に学校から足が遠のき、自宅で哲学やプログラミングなどのあらゆる本を読みあさる日々を送った。 11歳で古書の電子化・公開にのめりこんだ。』 

 

  知能指数ですが、小中学校での検査結果はおしえてもらえません。 しかし先生によっては、数値が異常に高い(数値は言わない)子の場合は『オタクのお子様は知能指数がかなり高いのでそれを覚えておいていただき、普段からお気をつけてください』というものでした。 11歳で古書の電子化には驚きました。

この当時に、繁体文字の台湾の古書のテキストデータでデジタル化ができたのか興味があります。日本の国会図書館でもこれからの課題です。

 

  昔、電子・電気機器のサービスマニュアルのオンライン検索可能な電子化をやったことがあります。 結局、写真・図面が多く、過去のものは、本格的なデジタル化などはできず、単純な映像コピーの取り込み・公開になりました。

 

  本題に戻ります。 カタカナによる英語混じり文は、解りやすいと考える人々が多く居るのも事実、なぜか、年配者には解りにくい、カタカナの英語を頻繁に混ぜて使うリーダーも居ます。 中には適切な日本語があるにも拘わらずです。

 

  文字なしの『大和言葉』時代に、中国からはいってきた、表意文字の漢字に、創意工夫した『ひらがな・カタカナ』を混合して素晴らしいコミュニカ―ションツールとした。 それなりに、この便利なツールと勤勉さで、日本は繁栄を築いてきました。 このツールは、アナログデータ時代には有効でした。

 

  昨今はビックデータを分析して、優れた意思決定や戦略的なビジネス行動へとつなげる時代に、さらに、事象も現象も、人の心も複雑化しているときに、日本人自身も、昔と変わってきています。 『俺・私は関係ない』とか、『リーダーたちのやることがよくわからないし、改めてもらうにも「術」がない』といった具合です。 ここで、IT後進国に重要になるのは『日本が渇望する「天才デジタル大臣」と、「指名ができるリーダー」』だと思います。 

 

 『新型コロナウイルスによって店頭からマスクが消えうせた2月初め。 台湾南部・台南で、住人の誰かが近隣店舗の在庫状況を調べて地図アプリで公開した。 チャットアプリ「スラック」上のハッカーコミュニティーで共有されたこの小さな動きを、異能の天才閣僚は見逃さなかった。「これは社会イノベーションになる。』

 

  『当局は1月下旬にマスクの流通統制を表明していた。 デジタル総括担当の政務委員(閣僚)である唐鳳(オードリー・タン、30)は統制と同時に当局が握る流通データを一般に公開し、全土の店舗の在庫数がリアルタイムで分かる地図アプリ開発環境を整えた。 このデータを活用して民間で、100種類以上のアプリが誕生。 マスクが効率的に購入できるようになった台湾を世界が称賛した。』

 

 これは中央のデジタル総括担当が、地方の小さな動きに『ひらめき』的に、気が付いたという単純なことではなく、マスク品切れがいつも念頭にあって、対応は、いつも考えていた『ビックデータ時代の、デジタル対応が解決のキーと』、その実践だったと想像しています。 日本の『アベノマスク』の『何とも言いようがないコロナ禍対策』と対照的です。

 

  『政府の情報公開やデジタル化を推進するスラック上のチャネルには7,842人の市民ハッカーが参加し、コロナ対策に571人いる。 協力して問題を解決する。 世界的なプログラマーであるタンは、ネットとリアルを自在に行き来し、部門を超えて政策のデジタル化を推進する振付師の役割を果たす。』

 

  唐鳳は、中華民国 (台湾) の政治家、プログラマー、『2016年10月』に台湾の蔡英文政権において35歳の若さで行政院に入閣し、無任所閣僚の政務委員(デジタル担当)を務めている 。 一部では疾病管制署(略称:疾管署、Taiwan CDC)のトップの女性・女傑大臣のように報道されているが、中華民国台湾)の行政院衛生福利部(日本厚生省に相当)に属する機関です。 

 

  疾病管制署(Taiwan CDC)の責任者は別人で、唐鳳ではありません。 日本の第二波を目前にして『組織変更をするとか、議事録をこれからは作る』とかとは対照的です。 唐鳳は、まだまだ凄いです。 

 

  『プログラミングの腕を見込まれて14歳で台湾IT大手にスカウトされ、その後は起業家や米アップル社の顧問などで活躍。 2016年10月に蔡英文政権がデジタル政策を狙う閣僚として白羽の矢を立てた。

 

  ここにもキーワードがありました。

『「欠点や欠陥は新たな光が差し込む入り口だ。 ネットを使えば多くの人が一瞬でつながり、ともに問題を解決できる。 閣僚は、最初は興味本位だったけど、行政の革新は楽しさ以上のやりがいがある」と話す。』

 

  この国のリーダーたちとその取り巻きは、これを見過ごしているのか、夫々の実質収入の守り・保身でいっぱい・いっぱいなのでしょうか、または両方か。 唐鳳氏はここまで言っています。

 

  『コロナ後の景気対策として、6月に行政院(内閣府)が打ち出したクーポン『三倍券』の制度設計にも参加した。 3,000台湾ドル(10,800円)分の買い物ができる商品券を1,000台湾ドルで購入できる。 

 

経済対策に真水の注入を素早くやっている。

  台北市の行政院にある執務室には『宏達国際電子』の仮想現実(VR)ゴーグルがあり、VRを通じてシンポジウムに参加することがある。 

  「一つの中国」原則を掲げる中国との関係上、台湾は国際社会から締め出されてきた。 唐鳳は「どこにいようと、私はネット上でみんなとともにある。日本などにも貢献できる」と力を込める。

  コロナは制度など社会システムの欠陥をあぶり出し、日本も硬直化した旧体制の刷新を迫られる。

  2005年に自らの性認識が体と異なる女性だと公表し、同時に名前を「唐宗漢」から「唐鳳」と改名した。 鳳凰のようにすべてを飛び越えたいという願いを込めた。 新型コロナでリアルの世界が未曾有の変化に直面するなか、デジタルの申し子がその翼を大きく羽ばたかせている。』 

 

  日本の場合ですが、せめて、ニューヨークに学び、PCR検査拡大・GPSで感染ルート追跡・陽性者隔離等の制度改善を早急にお願いします。 陽性患者の隔離はハンセン病対策の経験からその「人権侵害」がトラウマになっているような情報もあるが諸外国の状況と対応を早急に調査参考にしていただきたいものです。

                      (20200724纏め #195)

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『武器の発達は戦争(戦略論)を変えてきたか、抑止は可能か 1』―プロイセンの将軍、C・V・クラウゼヴィッツ著「戦争論 上下」はタフー

2021-01-31 21:15:51 | 兵器・戦争

      『武器の発達は戦争(戦略論)を変えてきたか、抑止は可能か 1』

―プロイセンの将軍、C・V・クラウゼヴィッツ著「戦争論 上下」はタフー 
 

 昨今、王朝時代の帝王を目指している、大国の指導者たちが居ります。 大国でなくても、世襲制の帝王が居ります。 偏見では、ありますが帝王の地位、イコール核兵器所有などと錯覚を起こしかねません。

 只今、プロイセンの将軍、カール・フォン・クラウゼヴィッツ著「戦争論 上下」を読んでいます。 今までは最もタフな著書の一つです。 あまりにタフなので、戦争についての本の並行読みを始めました。

孫子、マキアヴェリ、クラウゼヴィッツの3大家の著書:
❶ 孫武著『孫子』
❷ ニッコロ・マキャヴェリ著『戦術論』
❸ カール・フォン・クラウゼヴィッツ著『戦争論 上下』

さらに、
❹ ジョン・ルイス・ギャディス著『大戦略論』
❺ ピーター・ナヴァロ著『戦争の地政学 米中もし戦わば』

最近の『大戦略論』と『戦争の地政学 米中もし戦わば』は3大家の著書を引用しています。 

『戦争の地政学 米中もし戦わば』の中にありました。 抜粋です。 
歴史上、強大な覇権国家は、突然、新興国家が表舞台に踊り出て、当時の文明をリードする存在になると、この劇的な勃興に覇権国家はショックを受け、対抗策をとろうとして、競争から対立が生まれ、それがついに衝突に発展したケース;

『スパルタとアテネ』のペロポネソス戦争であり、
『大英帝国とドイツ帝国』の第一世界大戦である。

この実例二つだけでは、証明にならない。 世界史を概観すると、1500年以降、中国のような新興勢力がアメリカのような既存の大国に対峙した15例のうち、11例において(70%以上の確率で)戦争が起きている。

シカゴ大学教授ジョン・ミアシャイマー史が『大国政治の悲劇』の中で展開しています。 特に『第一の仮定・無政府状態』全く同感です。 人類は無法治状態であること拙備忘録『人類は、二度と核兵器は使えない(好奇心は探る-戦争のこと)』で触れております

第一の仮定
『世界体制は無政府状態だ(つまり国家を取り締まる権威をもった組織は存在しない)』

第二の仮定
『すべての国家は軍事力、つまり戦争のための兵器を増強する』

第三の仮定
『他国の真意を知ることは不可能だ』

キャプションの『武器の発達は戦争(戦略論)を変えてきたか、抑止は可能か』をこれから調べていきたいと思っています。
                  (20190721纏め、20200623追補、20210131追補、#186)

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『「マイナンバー制度」を使いこなして、新型コロナ感染症対策を』ー国まかせではなく、制度をうまく活用できるように勉強していくことが大切―

2021-01-31 19:02:29 | 政治・経済

     『「マイナンバー制度」を使いこなして、新型コロナ感染症対策を』

ー国まかせではなく、制度をうまく活用できるように勉強していくことが大切―

 

 先日、PRESIDENT Online 黒坂 健夫氏2020/06/03 11:15付けの『米外交誌が「日本のコロナ対策は奇妙に成功」と大困惑する理由』を読みました。 ズブの素人には、その内容から新たな心配が出てきましたので抜粋と備忘録に残します。

●日本人が感染症に「強い」のか?
「日本の新型コロナへの感染拡大防止策はことごとく間違っているように思える」と指摘しています。 しかし、この記事はそのあと、こう続けます。「それなのに、死者数が欧米に比べて圧倒的に少ない“奇妙な成功(“weirdly right”)を収めた”」

●米国から見た日本におけるコロナ対策の問題点
・人口比わずか0.185%しか実施されていないテスト
・強制力がない中途半端な外出自粛

●日本が強い都市封鎖を敢行できないワケ
「日本では国家緊急事態の宣言があっても、政府は人々に家にとどまるよう強制したり、企業に閉鎖を命じたりすることはできない

●日本の死者数が少ないのは数字のマジック?
被害の大きい米国、欧州と比較すると日本の被害は抑えられていることがデータで明らかになっています。しかし、手放しに喜びの声を上げるのは早いかもしれません。 この数字をアジア太平洋地域で比較すると、日本の数値は決して「断トツ優秀」とは言えないからです。

環太平洋国で最悪の日本の記録
(PRESIDENT Online 黒坂 岳央2020/06/03 11:15から引用)

100万人あたり死者数    100万人あたりのPCR検査数(ウエブ情報引用から追加)
日本      6.78人           81人    
インドネシア  5.39人           NA
韓国      5.25人           4,831人
オーストラリア 4.04人            NA
シンガポール  3.93人          2,532人
マレーシア   3.55人           127人
インド     3.28人                          NA
中国      3.22 人          2,820人(広東)
台湾      0.29人           677人

 上記のように、『人口100万人当たりのPCR検査数が、外国に比較、極端に少ない』ことです。 これにはいくつかの理由・制限条件(ヒト・モノ・カネの全部または一部と思いますが)による『目詰まりがあった』ともいわれます。 徐々に、ほんとにゆっくり緩和されつつあります。

 この状況下での、大きな心配ですが、①『不顕性感染者』が市中で知らず、知らずに『三密』状態で行動してしまう可能性があります。 ②個人向け・中小企業向けの給付金(真水)の給付のスピードがなさそうです。 この二点ともに、問題先送りで、個人は、生活保護者になる可能性もあり、これは税収源と生活保護者への給付金でダブルで効いてきます。 中小企業倒産の場合も同様で、将来に。より費用が膨らむようになります。  

 最近の新コロナ感染症対策で、分かってきたことですが、一見経済最優先にも、見えますが、とにかく急ぐのは『不顕性感染の検出と隔離』と給付金の給付スピードアップでしょう。 そのために、長文ですが、総務省のマイナンバー制度」の発表内容を抜粋、引用しました。 IT後進国のわが国では、発表内容通りに機能するには、どれだけの金と時間がかかるのか、心配ばかりですので…。 縦割りで多機能不全気味の制度には、なんとしても、一日も早い『マイナンバー制度』の徹底利用に期待してます。

 マイナンバー制度は❶行政の効率化、❷国民の利便性の向上、❸公平・公正な社会の実現のための社会基盤です。

❶行政の効率化
国や地方公共団体等での手続で、個人番号の提示、申請書への記載などが求められます。 これまで相当な時間がかかっていた情報の照合、転記等に要する時間・労力が大幅に削減され、手続が正確でスムーズになります。

❷国民の利便性の向上
社会保障・税関系の申請時に、課税証明書などの添付書類が削減されるなど、面倒な手続が簡単になります。

❸公平・公正な社会の実現
国民の所得状況等が把握しやすくなり、税や社会保障の負担を不当に免れることや不正受給の防止、さらに本当に困っている方へのきめ細かな支援が可能になります。

海外のマイナンバー制度の事例から、本制度の良い点や課題点などを見ていければと思います。 マイナンバーによって便利になった国。

スウェーデン
社会保障世界一と呼ばれています。氏名や住所といった基本的な個人情報の他にもクレジットカード情報や家族の所得・資産といった様々なことが管理されているにも関わらず、適切に機能している点は注目に値します。
スウェーデンの個人番号制は、PIN(Personal Identification Number) と呼ばれています。児童手当が親の申請がなくても自動的に支給されるというような具合です。
日本では申請しない限り、給付されないようなものでも、自動的に行政がプッシュ型で行政サービスを提供することができるわけです。 また税金に関しても、個人の収入に関するデータをすべて国が把握しているために、国が作成した確定申告の書類が届き、サインをするだけで確定申告が済んでしまいます。この方式をプレプリント方式と思います。

デンマーク
デンマークが電子政府を進めていったのは1996年ですが、それ以前の1968年に、徴税のために用意された個人番号の導入が、そもそもの原型として存在していました。
福祉制度のすべてがマイナンバーで管理されています。 その他に税金や病気、通院の履歴、その他、個人の売買契約の際にも個人番号が提示されます。
その他、民間の利用だと金融関係のやり取りにもマイナンバーが義務づけられています。 現在では国民がマイナンバーによる行政サービスの恩恵を受けています。

エストニア
資源が少なく、人口も少ない少子高齢化の危機を迎えた国でした1990年代に国がICTでエストニアを強くしていくという戦略を立て、その時期から電子政府の構想がスタートしました。現在では3000に近いサービスを官民両方合わせて、すべてIDに紐付けて提供されています。




その他に、店舗で購入した商品に対するポイントなども、IDカードに統合されるため、それぞれの店舗ごとのポイントカードを持つ必要がありません。ネットバンキングの利用も可能ですし、同じヨーロッパ内ではパスポートの役割も果たします。  それだけ国が情報管理しているので信用のあるカードということですね。

マイナンバーによって問題が起こっている国

アメリカ
マイナンバーの利用で最も悪用されやすいのが、IDのなりすまし詐欺です。アメリカの事例では、社会保障証番号を口頭で伝えることだけで、本人確認を済ませるという習慣があります。
これは逆に言うと他人の番号でも口頭で伝えてしまえば、本人確認されることはなく、他人になりすますことができてしまうということです。

その他、悪用の例としては、死亡した家族の年金の不正受給に使われたり、IDの売買の問題なども起こっています。

日本ではこのアメリカの社会保障証制度の反省を活かして、口頭の番号提示だけで本人確認を行わない予定です。本人確認の際には、写真を含めた厳格な確認が行われるとのことです。

そもそもアメリカではこの制度の始まり当初は社会保障証の利用に関して、個人を特定する用途には使わないという一文がありました。それが年月の経過とともに、順次利用範囲が拡大していった結果、今では全ての個人に関する情報は、社会保障証に紐付いているという現状があります。

韓国
クレジットカードの番号から、住民登録番号まですべてが一つの個人番号で管理されています。そして民間企業でも住民登録番号を利用することができます。このようにすべてが一元管理されているからこそ、その情報が流出したときの被害は甚大なものになります。
2014年にはクレジットカードと、預金関連の情報が1億4,000万件ほど流出した事件がありました。この事件ではクレジットカード会社の社員が、顧客情報をUSBにコピーして持ち出し、それを業者に販売したことから起こりました。そこからマーケティング会社などに情報が転売されていきました。 それだけ企業にとってはマイナンバーに紐づけられている情報は貴重なマーケティング材料という事になります。

まとめ
ここまでマイナンバーがうまく機能している事例と、そうでは無い事例を見てきました。国民のあらゆる情報を1つの番号で管理することは、使い方によっては非常に我々の日常に便利さというメリットをもたらします。 逆に使い方を誤ると、犯罪の温床にもなりかねません。私たちは、国まかせではなく、制度をうまく活用できるように努力していくことが大切でしょう。
                      (20200605 纏め、20210131追補、#174)

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『華麗なる一族』なければ『大地の子』は生まれず 1』―開明的政治家、胡耀邦が居らなければ、「大地の子「」は生まれなかったー

2021-01-31 17:00:59 | 読書・文学・文字・漢字

    『華麗なる一族』なければ『大地の子』は生まれず 1』

―開明的政治家、胡耀邦が居らなければ、「大地の子「」は生まれなかったー
 

 表題を『開明的政治家、胡耀邦が居らなければ、大地の子は生まれなかった』と言い換えたい心境です。

 余生の読書計画の『本と著者選び』を、勝手気ままに、時々更新しています。 自分の選んだ一人が山崎豊子氏です。
 
 今回、山崎氏の一冊の本からのヒントを得て、これからは、著者の取材状況も『勉強しながら』本選びをしたいと思います。 小説が『これほど凄いもの』ということ、今回知りました。 ノンフィクションに偏っていた自分に反省の機会を与えてくれました。

 山崎氏は著名な大学の医学部という聖域を暴いた『白い巨塔』を書きました。 大作を執筆中のヤマ場を越えると、『次の聖域』は何、と進めるそうです。

 『華麗なる一族』中国語版浮華世家(一見華やか、精神的に貧しい世襲家族)で金融界を描きました。 初版で10万部、その後再版のベストセラー、これが中国へのパスポートになった。 この映画版は中国で五千万人が観賞したそうです。 この反面教材は、後の首相李鵬さんも『反面教材に使いたいくらいだといわれたそうです。

 この後に、「不毛地帯」では商社を、『二つの祖国』では戦争を、『大地の子』で戦争孤児を描きました。 『不毛地帯』は1973年から1978年まで『サンデー毎日』に連載された。 連載は、およそ5年ですが『取材が命』言われる山崎氏のこと、取材にはかなりの歳月をかけられたと想像ができます。 因みに、司馬遼太郎氏の『坂の上の雲』が構想期間5年半、連載4年半を含めると、約10年を費やした作品です。

 一方『大地の子』ですが、取材開始から連載開始まで約3年、連載約4年、約7年を費やした作品です。 著者は取材期間中、中国の未開放区の農村でホームステイもしています。 残留孤児の育った環境の悲惨さに泣きながらの取材の日々だったそうです。

 この作家、作品が書き終える度に、その開放感から『完結!万歳!出獄だ(執筆室から)!』といったそうですが、『大地の子』を書き終えた時だけは、喜びが込み上げてこなかったそうです。 こんなことがあるのに驚きました。 
比較できる例ではありませんが、自分も何回試みても、最後まで見切れない映画に『火垂るの墓』があります。 あまりにも悲惨で可哀そうすぎるからです。
さて胡耀邦との出会いがなければ、取材はできず『大地の子』は世に出なかった。 まさに『事実は小説より奇なり』です。 これが『華麗なる一族』の引き合わせでした。 

さて、山崎豊子氏の名言・キーワードです。 

 『小説はスローガンではありません。 私は日中友好のために小説を書くと報道されていますが、それを前提にしては書けない。 結果的に日中友好のためになればと思っています』これに対して胡耀邦氏『中国を美しく書いてくれなくても良い。 中国の欠点も暗い影も書いても結構。それが真実であるならば』、後に失脚する改革派だから言えたのでしょうか。

 『連載小説は、第一回から第三回で勝負つく』という持論で第一回に使ったタイトルが文化大革命に変えて『小日本鬼子(シャオリ―ペンクイツ)』でした。
昔、香港で見た広東映画では、いつも字幕で見ていたのは『日本鬼子』の文字でした。

 井上靖氏曰く『川端康成さんのような特別な人を除けば、作家同士そんなに極端な差はない。 だとすれば、大切なのはテーマだ。 山崎豊子さんの小説はいつもテーマだけで50点をとっている』と。
その所為か、昨今の若手作家の小説のタイトルの難しいこと。

 作家深田裕介氏の質問、『不毛地帯の主人公のモデルは、関東軍がソ連軍の追撃を阻むため橋・道路を破壊し、開拓団を放棄した。 関東軍の参謀の一人、瀬島隆三氏ですか』と、山崎氏のアンサーは『軍人でソ連に抑留されて帰ってきて商社に入ったという履歴を頂いた』と。 

 小説のモデルのことも、又難しい課題です。
五木寛之氏と塩野七生氏が対談で言っていました。 書いたもので残ってない歴史上の人物の『心の中は、自由に書かせてもらう』と。  昔の人の心の中の真実追及の『術』あるのでしょうか?
           (20181104纏め、20190208改、20200420改 #157)

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『古代の日本は・日本人は凄かった 1(風土記)』—朝廷に『風土記』の作成を命ぜられ作成され、残っているのは、60分の5―

2021-01-31 12:46:47 | 歴史・日本

       『古代の日本は・日本人は凄かった(風土記)』

—朝廷に『風土記』の作成を命ぜられ作成され、残っているのは、60分の5―

 

 世紀末でもないのに悲観論が多い昨今です。 こんな時代だからでしょうか、古代の縄文時代・弥生時代・古墳時代関連のことを調べたくなり、さらには、悲観論に抗して、古代人の叡智からいろいろ学び、現代の情報化社会の中に、期待できるニュースを探してみたい、この頃です。

ウエブ情報から引用  
 

 この興味津々なテーマを、別冊太陽『風土記 古代の日本をひらく』を、抜粋・箇条書きで備忘録にしました。

❶有名なのになじみのない書物
『風土記』は古代奈良時代の前半に『古事記』や『日本書紀』と、ほぼ同じ時期に、当時、60ほどの国(今でいう県)が、朝廷に『風土記』の作成を命ぜられ作成され、残っているのは、60分の5です。したがって、多くの人にとって『風土記』は、なじみのあるものと言ってよいものだが、あまり記憶に残っていないもの。

❷『風土記』は国ごとに造られた
 『風土記』は、713年に中央政権の命令によって編纂が命ぜられ、内容は、

 ❶地名によい字をつけなさい。(昨今は、どんどんはやりの名称に変更する)

 ❷土地でとれる鉱物・植物・鳥・動物・魚・虫類などの産物を記しなさい。

 ❸土地の状態を報告しなさい。

 ❹山・川・原・野の名称の由来をのべなさい。(昨今は、興味も示されない)

 ❺古老の知っている伝承を記しなさい。 

❸『風土記』と土着の視座
 古代史は、一般的に資料が少なく、さらに、国家の歴史・権力者の歴史の著述が多く「中央の目線」に他ならない。 『風土記』は、地域で纏められた地誌であり、地域に生きた庶民たちの風俗・習慣・信仰・思想などがもりこまれている。  しかし、『風土記』編纂の最終段階で都人である国司のたちの手が入っている。(権力者の歴史が一般的の中で、『風土記』の庶民の記録が貴重)
 
❹『風土記』の面白さ

 ❶『風土記』は、八世紀の『地方白書』。

 ❷『風土記』は、およそ60の国から中央に提出されたが、『控え』を残してその控えを書き写したものが伝わるのが、出雲、常陸、播磨、豊後、肥前の五つの国の『風土記』で『五風土記』と呼ぶ。

 ❸地名の由来が面白い。「播磨風土記」に登場する『生野(いくの』は、もともと『死野(しの)』  であったものを、応神天皇が改めたと。(天皇が改めさせたことに驚き)

 ❹登場人物が、『古事記』『日本書紀』とは違う。 『常陸風土記』や『播磨風土記』などでは、ヤマトタケルや神宮皇后が『天皇』として登場する。(常陸や播磨へ中央から派遣されていた『国司』の見落としか、国史の誤りか)

 ❺生の声が聞こえ、生活が見えてくる。 古代の人々は、刃物で物を切る音は『フツ』、竹の葉がゆらぐ音は『アヨアヨ』、猿の鳴き声は『ココ』。(音や声を文字にする難しさは解ります。 かたかな・ヒラカナのない時代)

 ❻五風土記以外の国のことは。 後世の書物に引用されて残っている程度で『逸文』と呼ばれるが、『風土記』の記事か、疑わしいものもある。
 
 ❼『風土記』は当初、『風土記』ではなかった。 作成の命令が記されている『続日本書紀』(712年)には『風土記』という単語は出てこない。 三善清行(菅原道真ライバル)が、時の天皇に出した意見書に引用している。

古代は、中央集権のもとで余裕をもって発展していました。 この真逆にある昨今の世情と実態を背景にした本を見つけました。 次回のテーマです。

『崩壊学(コラプソロジー)人類が直面している驚異の実態』を読み始めました。 この本、人類社会の多くの分野の指標が、最近は、指数関数的に上昇し、ピーク直前にあり、ピークを過ぎると崩壊(コラプス)するという内容で、化石エネルギーに基礎をおく、われわれの文明は、消滅してしまうだろうというものですが、かなり定量的裏付けで解説されています。 これに抗して、古代の人類の凄い叡智も参照して、現代の人類の叡智で、『崩壊』から、いかに生き延びる術があるか、いろんな情報を調べてみたいと思います。
                       (20200222纏め、20210131追補、#146)

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