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斎藤秀俊の眼

科学技術分野と水難救助、あるいは社会全般に関する様々な事象を一個人の眼で吟味していきます。

水難学会指導員研修会

2013年06月09日 23時58分10秒 | 水難・ういてまて
水難学会の指導員研修会が長岡技術科学大学屋内プールでありました。
6月中旬から、全国の小学校でういてまて(着衣泳)講習会がはじまり、第一ピークは7月第2週、第二ピークは9月第1週となります。そこにあわせて、水難学会の指導員が派遣されて講師となります。

今年は指導員制度10周年にあたり、現在実施されているもっとも新しい実技を約50名の指導員で確認を行いました。写真は、浅瀬を歩いていて急に深くなっている箇所にはまった時の対処法である、災害対応の練習法を確認しているところです。これは子どもが複数名亡くなる水難のときの溺水原因です。


われわれは、派手なパフォーマンスで奇をてらうやり方でエンターテイメントするのではなく、自分が水難に遭った時にすぐに思い出して実践できる実技を単純明快に講習できるよう、このように研修を積んでいます。最後の集合写真です。今年の講習会では、このタオルを持った指導員が全国の小学校にお邪魔する予定です。


水難学会学術総会2

2013年06月09日 00時45分23秒 | 学校.学会訪問記
特別講演では、日本水泳・水中運動学会 会長、愛教大体育 特別教授の合屋十四秋先生に、「泳げる」ことより「溺れない」ことーその教育と水中安全文化をめざしてーというご講演をいただきました。印象深かったのは、水泳を含めて水中運動を3次元的に捉えること、エビデンスに基づいた実技実践を行うこと、という2点でした。


宮鹿野充、安行由美子、金子満の3氏による、「講習会の感想文を絵日記形式で書いてもらうこと」は圧巻でした。浮いて待て講習会が終了するとすぐに参加者に絵日記風に感想を書いてもらうのです。書いたほうは記憶の整理ができますし、受講者に内容がきちんと伝わったか、どの部分の印象が強かったか、指導員は一発でわかります。子どもは文章で記憶を整理する力がまだ未熟ですが、記憶を絵に描くことは低学年からできます。ここに目をつけて実践したすばらしい発表でした。


今年度から、水難学会オリジナル絵日記テンプレートを作り、さっそく希望者には使ってもらう予定です。”浮いて待て”、”通報”、”陸から助けよ”が絵日記にどう表現されるか、楽しみです。