小学生攻略法

このブログも10年目。久しぶりに担任復帰です。

保護者がうちの学校と隣の学校を比べてものを言おうとするとき

2016-08-02 21:33:30 | 保護者への攻略法
「隣のA小学校では集団登校をさせていますけど,この学校ではしないのですか?」
「B小学校では七夕集会っていう楽しい行事があるようですが,本校もしてはどうですか?」
「C小学校にはどの教室にも大型スクリーンが設置されています。うちの学校にも付けてください。」
「D小学校は水筒の持参が自由だそうです。本校も早くそうなればいいなと思います。」

こんな風に,うちの学校と他の学校を比べる保護者が時折います。
そして,比べた上で要望を出すわけです。

こんな声が届くと,学校としてまず思ってしまうのは
「うちとそっちじゃ事情が違うんですよ!」
的な否定的な感情です。
やっぱり
「比べられる」
っていうのは気持ちいいものではありませんから。
「うちはうちでがんばってるんだから,他と比べないで下さい」
そう言いたくなるものです。
(実際にはもちろんそんな言い方できるわけありませんが)

しかし,この否定的な感情には何もこの先の創造性はありません。
極めて保守的。
現状維持。
だから,ここはやっぱり「比べられる」気持ち悪さはあったとしても,一歩懐を深くして
「外部の情報を入れてくれることに感謝」
するべきだろうと思います。
教員は結構閉鎖的になってしまいがちです。
我が学級,我が学校の中しか見ようとしなくなります。
それが大きな弱点となり,その組織の発展を妨げるものです。
そこに新しい刺激を入れてくれる保護者。
それは歓迎すべきです。
教員以上に,保護者によっては外部とのネットワークを広くもっている人がいるものです。
そんな人はおおいに学校で利用させてもらいましょう。
その上で,その情報が我が学校にとってどうなのか,影響を受けるものなのかそうでないものか,それはこちらで判断すればいいことです。
門前払いするのではなく,前向きにその情報を咀嚼してみることで,本校の現状をまた新たな視点で発見することができるはずですから。

こういった懐深い姿勢は,管理職を先頭に,先生たち全員が共有しておくと,学校には新しい情報が届きやすくなります。