東逗子ふれあい広場で
新しい共通テーマ「名前」でTが書いた詩を投稿します。
路子
澄子が
役所から戻ると
路子になっていた
戸籍係の父の友人が
名づけ親になった
千四百グラムの未熟児を見て
元気に路をまっすぐ進めるように
という願いからだったという
ミチコの中ではこの字が一番気に入っている
澄子だったら
素直でやさしく
軽やかな人生になっていたのでは
森の中の小路を歩いた
旅先の知らない路も歩いた
六本木の四十年ぶりの路では迷子になった
屋敷町街の路はいつも静かだ
そこを一緒に歩いた人はもういない
今は詩の中の路を歩いている
絵美留という絵画の修復師がいた
友人の七枝は押し花作家だ
名前が人生を引き寄せることがある
新しい共通テーマ「名前」でTが書いた詩を投稿します。
路子
澄子が
役所から戻ると
路子になっていた
戸籍係の父の友人が
名づけ親になった
千四百グラムの未熟児を見て
元気に路をまっすぐ進めるように
という願いからだったという
ミチコの中ではこの字が一番気に入っている
澄子だったら
素直でやさしく
軽やかな人生になっていたのでは
森の中の小路を歩いた
旅先の知らない路も歩いた
六本木の四十年ぶりの路では迷子になった
屋敷町街の路はいつも静かだ
そこを一緒に歩いた人はもういない
今は詩の中の路を歩いている
絵美留という絵画の修復師がいた
友人の七枝は押し花作家だ
名前が人生を引き寄せることがある