共通テーマ「靴」でEが書いた詩を投稿します。
靴
歩く楽しみをおぼえて
まだほどない幼児用の小さな靴
偉丈夫の堂々たる
コードバンの黒い靴
幼児用の赤い靴は
手の平にのせるのがふさわしく
大丈夫の紳士靴ははいてみても
大きすぎて仕事にならない
教職員労組の長は
上げ底の靴で現れ
同席の文人連から
手ひどいひんしゅくを買った
西施の絹の靴は
雑踏にもまれ
鹿皮の底が
あえかにいたんでいたとか
靴にかぎらず身辺はすべて
身の丈が一番安気
卑下する要は当然ないし
誇示するいわれも毛頭ない
靴
歩く楽しみをおぼえて
まだほどない幼児用の小さな靴
偉丈夫の堂々たる
コードバンの黒い靴
幼児用の赤い靴は
手の平にのせるのがふさわしく
大丈夫の紳士靴ははいてみても
大きすぎて仕事にならない
教職員労組の長は
上げ底の靴で現れ
同席の文人連から
手ひどいひんしゅくを買った
西施の絹の靴は
雑踏にもまれ
鹿皮の底が
あえかにいたんでいたとか
靴にかぎらず身辺はすべて
身の丈が一番安気
卑下する要は当然ないし
誇示するいわれも毛頭ない