共通テーマ「離れる」でTが書いた詩を投稿します。
覚悟
朱の蛍光ペンで一直線に描かれる飛行機雲
切り裂かれた空が左右に離れる
間からのぞく巨大な顔
目も口も空洞で
その中を一片の雲が流れる
入院手続きを終了し
帰途に就く車窓から見る空に
いつも現われる奴だ
「どうだ まいったか」
奴は常にそう言って私をあざ笑う
萎えていた私ははじかれて奴をにらむ
気付くと 飛行機雲は消え
空は透明な夕焼けに染まっている
自身でコントロール不可能な精神の病
病院は定宿と化し
夫はりっぱなリピーターだ
数々のエピソードを笑い話に変えて
やり過ごしてきた二十五年
今回も又喜劇のシナリオを書き上げる
覚悟
朱の蛍光ペンで一直線に描かれる飛行機雲
切り裂かれた空が左右に離れる
間からのぞく巨大な顔
目も口も空洞で
その中を一片の雲が流れる
入院手続きを終了し
帰途に就く車窓から見る空に
いつも現われる奴だ
「どうだ まいったか」
奴は常にそう言って私をあざ笑う
萎えていた私ははじかれて奴をにらむ
気付くと 飛行機雲は消え
空は透明な夕焼けに染まっている
自身でコントロール不可能な精神の病
病院は定宿と化し
夫はりっぱなリピーターだ
数々のエピソードを笑い話に変えて
やり過ごしてきた二十五年
今回も又喜劇のシナリオを書き上げる