今年最初の読了本は、内館牧子さんの『男の無作法』。
内館さんは学生時代から、男子スポーツのマネージャーをやっていたり、脚本家、作家であり、また女性として初めて横綱審議委員会委員に就任したり、男性が多い環境でもまれていたので、男性の無作法に数多く直面していたのでしょう。
上に弱く、下に強い。過剰に自慢話をする。食べ方のマナーが悪い。得意気に下ネタを言う。思い出話に燃える等々、あるあるのオンパレードです。
一番面白かったのは「蘊蓄を傾ける」です。笑えます。
「蘊蓄」という漢字からして、うっとうしい。いや、ここも漢字で「鬱陶しい」だ。
「蘊蓄」には「鬱陶しい」がよく似合う。
辞書で「蘊蓄」を引くと、「学問や技芸に関する深い知識、素養」などと出ている。
・・・(以下略)
若いころは「物知りの人に分からないことを解説してもらいたい願望」が無くはなかったけれど、今となってはそんなタイプと出会わなくてよかった。
内館さんはズバズバ、ばっさり、男の無作法を切ってのけるから、すっきりします。
でもね、女の無作法も男女共通の無作法も半端なくあるんですよね。
自らも胸に刻みました。