自遊空間、 ぶらぶら歩き。

日々見たこと、聞いたこと、読んだこと、考えたこと

リストラなう!(新潮社)~綿貫智人さん

2010-10-01 | 

ハンドルネーム「たぬきち」さんは45歳、男性。
大手出版社の営業職を(超恵まれた)早期退職募集に応じて退職するまでの2ヶ月間のブログとコメントの一部を書籍化したものです。


リストラというと、辞めたくないのに辞めさせられるというイメージがあるけれど、始めから、「これリストラじゃないじゃん」と突っ込みたくなるような経過をたどります。

最後まで読んでいった、「あとがきにかえて」で、ブログを書き始めて2、3回目で、書籍化のオファーがあったと知って、さらに脱力しました。

被リストラ者の悲哀感、不安感が少なかったのはこんなところからきているのでしょう。

この本にはたぬきちさんのブログに届いた一部のコメントも併載されているのですが、
「ざけんなよ!(怒)」的なコメントがたくさんついたらしいのがうなづけます。


だからといってけなす気持ちはありません。
私はこの著者の誠実に仕事に取り組んだきた姿勢とか、本屋さんや店員さんとの関わりとか、紙媒体の行く末を思う気持ちとか結構、好感を持ちました。

それに、年収1100万円ぐらい(多分もっと余禄もあったでしょう)ある人はもっといていいと思うぐらいですから。

職を失う不安はブログ体の軽さに隠されてしまってるのよねー。と、私もブログ体^^で綴ってみる。


『電車男』はどうにか読了しました。
『ブラック会社に勤めているんだが、もう俺は限界かもしれない』は読み始めてすぐ挫折しました。

この『リストラなう!』は読みやすい文章だったから、横組み約400ページ、読み終えることができました。


活字媒体の電子化で本や新聞はどうなっていくんでしょう。
私がこの世にいる間は劇的な変化はないでしょうけれど、この変化にたぬきちさんは関わっていくんでしょうかね。


たぬきちさんのブログはネットでまだ読むことができます。


 

コメント
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