明石市立博物館で、パレットと絵画の展覧会を観てきました。
ピカソ、マティス、梅原龍三郎、小磯良平、東郷青児、宮本三郎など、国内外の41作家のパレットと作品約100点が展示されて、会期は11月7日(日)までです。
知る人ぞ知る―なのかもしれませんが、私はこんなパレットのコレクションがあるなんて知りませんでした。
博物館の学芸員さんによると、
画家が絵を描き込んだパレットのルーツは、フランスの画家ユトリロが愛用のパレットにモンマルトルの風景を描き、交流のあった画商にプレゼントしたことにある。
・・・そうです。
今回展示されている作品の多くが笠間日動美術館蔵であるのも納得です。
笠間日動美術館は日本画廊界の草分け的存在、日動画廊の創業者、長谷川仁によって、彼の故郷笠間市に1972年開館した美術館で、現在では350点を超えるパレットコレクションを擁しているそうです。
絵が描かれたパレットだけではなく、重い大理石に絵の具が盛り上がったもの、折りたたみの携帯用のパレットも展示されていますが、しぼり出した色自体にも画家の個性が表れています。
パレットの絵は素朴で、あたたかくて、何より小ぶりですから、家の居間に飾ってみたい親しみやすさがありました。