幕末気象台

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150年前の農民生活  百聞は一見に如かず

2009-08-14 12:40:20 | Weblog
 江戸時代の農民は稗、粟、御粥をくい、御上に従順で、朝から晩まで働いていると思っている方がいましたら、あなたは時代劇の見すぎです。                  貧農史観に囚われています。
百聞は一見に如かずと言いますが、時代劇でいやと言うほど貧しい農民生活を見せられているために、なかなか先入観から抜けだせません。
 
今回、150年前の栗原の食復活プロジェクト hthttp://kurihara-shoku150nen.seesaa.net/と言う料理復元のプロジェクトを行って見て、いよいよ時代劇の農民像が間違っていることに確信を持ちました。
 プロジェクトが行うのは、近くの、農家民宿「たかまった」に伝わる「大秘方萬料理方全」と言う料理書の料理の復元と伝承です。
写真を御覧ください。8月4日におこなった料理本からの復元です。
鱧のかまぼこ、大麦うどん、南蛮漬け、味付け御飯、梅鰹、きゅうりもみ、ところてん、ゆべしなどです。
内陸なのに海の魚料理も多く大変ゆたかだったことが分かりました。
写真の料理を幕末の御百姓さんがたべていた訳です。
百聞は一見に如かずです。
当時の農民は自分の事を「百姓」とは言いません、必ず「御百姓」と言います。
「御」と言うにのは、例えば道や橋のような公的な普請は「御普請」といい、自分の家を作るのは「普請」とか「自分普請」とか言い「御」が付きません。百姓は必ずしも農民ではなく、民を差しますので、「御百姓」と言うのは「公民」と言う意味も含んでいたと思います。従って人権意識も強く、訴訟沙汰は現代よりも多かったのではないかとも思われます。
適度に働き、何か問題があれば村役人のところに訴え、家では時々刺身や飯寿しなどで一杯やる、そんなふてぶてしい農民像が幕末の本当の農民の姿だったのではないかと、料理で酒をのみながらそう思いました。、「今の人と変わらないなあ」


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