十二 峰は (23) 2018.2.7
峰は、つるはの峰。あみだの峰。いや高の峰。
◆◆峰は、つるはの峰(未詳)。阿弥陀の峰(京都)。いや高の峰(弥高=滋賀と岡山両県にある)。これらがおもしろい。◆◆
十三 原は (24)
原は たか原。みかの原。あしたの原。その原。萩原。あはづの原。なし原。うなゐごが原。あべの原。篠原。
◆◆原は、たか原(未詳)。みかの原(京都)。葦田の原(奈良)。園原(長野)。萩原(定めがない)。粟津の原(滋賀)。なし原(奈良)。うなゐごが原(未詳)。あべの原(大阪か)。篠原。これらがおもしろい。◆◆
十四 市は (25)
市は、たつの市。つば市は、やまとにあまたあるなかに、長谷寺に詣づる人の、かならずそこにとどまりければ、観音の御縁あるにや、心ことなり。おふの市。しかまの市。飛鳥の市。
◆◆市は、たつの市(奈良・辰の日に立つ)。つば市(奈良・海石榴市、椿市)は、大和にたくさんある市の中で、長谷寺に参詣する人が、必ずそこに泊まるのであったから、観音の御縁があるのだろうか、特別な気がする。おふの市(未詳)、しかまの市。飛鳥の市がおもしろい。◆◆
十五 淵は (26)
淵は、かしこ淵。いかなる底の心を見えて、さる名をつきけむと、をかし。ないりその淵。たれにいかなる人の教へしならむ。青色の淵こそをかしけれ。蔵人などの身にしつべくて。いな淵。かくれの淵。のぞきの淵。たま淵。
◆◆淵は、かしこ淵(未詳)。いったいどんな底の心を見られて、人がそんな名をつけたのだろうかと、おもしろい。ないりその淵(大阪・勿入りそ)。だれに、どんな人が「入るな」と教えたのだろうか。青色の淵(未詳)こそおもしろい。蔵人などが身につけてしまいそうで。いな淵(奈良・稲淵か)。かくれの淵(未詳)。のぞきの淵(未詳)。たま淵(未詳)。どれもおもしろい。◆◆
十六 海は (27)
海は 水うみ。与謝の海。かはぐちの海。伊勢のうみ。
◆◆海は、水うみ(淡水の海、琵琶湖を指すか)。与謝の海(京都・宮津湾)。かはぐちの海(大阪、淀川口か)。伊勢のうみ(三重県)。これらがおもしろい。◆◆
十七 みささぎは (28)
みささぎは うぐひすのみささぎ。かしは原のみささぎ。あめのみささぎ。う
◆◆みささぎは うぐひすのみささぎ(仁徳陵の別名説があるが未詳)。かしは原のみささぎ(京都、桓武柏原陵か)。あめのみささぎ(未詳)。がおもしろい。◆◆
十八 わたりは (29)
わたりは しかすがのわたり。みづはしのわたり。
◆◆渡し場は、しかすがのわたり(さすがの意。心の迷いを表す名が舟渡りの心細さにつながる。愛知県)。みづはしのわたり(みづ橋は富山県)がおもしろい。
十九 家は (30)
家は 近衛の御門。二条、一条よし。染殿の宮。せかゐ。みかゐ。すが原の院。れぜいの院。とう院。小野宮。紅梅。あがたのゐど。東三条。小六条。
◆◆家は 近衛の御門(陽明門、一説に九重の御門の誤り)。二条(二条院、村上帝母后藤原穏子の領)、一条(一条院、藤原伊尹邸)がおもしろい。染殿の宮(藤原良房邸、のち娘明子(染殿后)の御所)。せかゐ清和院。清和帝母后(染殿后)の御所)。みかゐ(未詳)。すが原の院(菅原道真か父の邸)。れぜいの院(嵯峨帝以来累代の後院)。とう院(東院か)。小野宮(惟喬親王邸、のち藤原実頼が伝領)。紅梅(道真が「東風吹かば」と詠んだ邸か)。あがたのゐど(県の井戸)。東三条(藤原良房邸、のち兼家伝領)。小六条(北院をさすという)。がおもしろい。◆◆
峰は、つるはの峰。あみだの峰。いや高の峰。
◆◆峰は、つるはの峰(未詳)。阿弥陀の峰(京都)。いや高の峰(弥高=滋賀と岡山両県にある)。これらがおもしろい。◆◆
十三 原は (24)
原は たか原。みかの原。あしたの原。その原。萩原。あはづの原。なし原。うなゐごが原。あべの原。篠原。
◆◆原は、たか原(未詳)。みかの原(京都)。葦田の原(奈良)。園原(長野)。萩原(定めがない)。粟津の原(滋賀)。なし原(奈良)。うなゐごが原(未詳)。あべの原(大阪か)。篠原。これらがおもしろい。◆◆
十四 市は (25)
市は、たつの市。つば市は、やまとにあまたあるなかに、長谷寺に詣づる人の、かならずそこにとどまりければ、観音の御縁あるにや、心ことなり。おふの市。しかまの市。飛鳥の市。
◆◆市は、たつの市(奈良・辰の日に立つ)。つば市(奈良・海石榴市、椿市)は、大和にたくさんある市の中で、長谷寺に参詣する人が、必ずそこに泊まるのであったから、観音の御縁があるのだろうか、特別な気がする。おふの市(未詳)、しかまの市。飛鳥の市がおもしろい。◆◆
十五 淵は (26)
淵は、かしこ淵。いかなる底の心を見えて、さる名をつきけむと、をかし。ないりその淵。たれにいかなる人の教へしならむ。青色の淵こそをかしけれ。蔵人などの身にしつべくて。いな淵。かくれの淵。のぞきの淵。たま淵。
◆◆淵は、かしこ淵(未詳)。いったいどんな底の心を見られて、人がそんな名をつけたのだろうかと、おもしろい。ないりその淵(大阪・勿入りそ)。だれに、どんな人が「入るな」と教えたのだろうか。青色の淵(未詳)こそおもしろい。蔵人などが身につけてしまいそうで。いな淵(奈良・稲淵か)。かくれの淵(未詳)。のぞきの淵(未詳)。たま淵(未詳)。どれもおもしろい。◆◆
十六 海は (27)
海は 水うみ。与謝の海。かはぐちの海。伊勢のうみ。
◆◆海は、水うみ(淡水の海、琵琶湖を指すか)。与謝の海(京都・宮津湾)。かはぐちの海(大阪、淀川口か)。伊勢のうみ(三重県)。これらがおもしろい。◆◆
十七 みささぎは (28)
みささぎは うぐひすのみささぎ。かしは原のみささぎ。あめのみささぎ。う
◆◆みささぎは うぐひすのみささぎ(仁徳陵の別名説があるが未詳)。かしは原のみささぎ(京都、桓武柏原陵か)。あめのみささぎ(未詳)。がおもしろい。◆◆
十八 わたりは (29)
わたりは しかすがのわたり。みづはしのわたり。
◆◆渡し場は、しかすがのわたり(さすがの意。心の迷いを表す名が舟渡りの心細さにつながる。愛知県)。みづはしのわたり(みづ橋は富山県)がおもしろい。
十九 家は (30)
家は 近衛の御門。二条、一条よし。染殿の宮。せかゐ。みかゐ。すが原の院。れぜいの院。とう院。小野宮。紅梅。あがたのゐど。東三条。小六条。
◆◆家は 近衛の御門(陽明門、一説に九重の御門の誤り)。二条(二条院、村上帝母后藤原穏子の領)、一条(一条院、藤原伊尹邸)がおもしろい。染殿の宮(藤原良房邸、のち娘明子(染殿后)の御所)。せかゐ清和院。清和帝母后(染殿后)の御所)。みかゐ(未詳)。すが原の院(菅原道真か父の邸)。れぜいの院(嵯峨帝以来累代の後院)。とう院(東院か)。小野宮(惟喬親王邸、のち藤原実頼が伝領)。紅梅(道真が「東風吹かば」と詠んだ邸か)。あがたのゐど(県の井戸)。東三条(藤原良房邸、のち兼家伝領)。小六条(北院をさすという)。がおもしろい。◆◆