共産党にも「見放されていた」福山競馬

2010/10/14 福山市営競馬―「事業継続」はありえない（日本共産党福山市議会議員団）

福山市営競馬事業は、20億円以上の赤字を生み存廃が議論されています。競馬事業の今後のあり方を協議する「市営競馬検討委員会」は、「事業廃止」を前提にしながらも、継続の道も残した答申を市長に提出しました。この方針を考えます。

あらゆる努力は限界を超える

　市営競馬事業は、10年度当初から賞典奨励費などの経費引き下げにも関わらず既に４９３万円の赤字です。他の競馬場との連携の強化や、サラブレッドなど馬資源の確保、新イメージキャラクターによるアピールなど様々な振興策が取り組まれましたが、収益は増加しませんでした。
　単年度での黒字の確保には、さらなる賞典奨励費の引下げが必要ですが、もはや経費削減も限界です。
厩務員など、関係者の生活は、今でさえワーキングプアの状態ですが、賞典奨励費をさらに削減した場合、２０１１年度の収入推計は、生活保護基準以下という予測です。競馬事業の「継続」は、非現実的、非人道的とも言える深刻な事態に直面しています。

福山市は廃止後の方策を出すべき

　いま福山市がやるべきことは、事業を廃止し、競馬従事者の雇用の確保、生活再建、競馬場の跡地利用など、廃止後の方策を作るために知恵を出し合うことです。レジャーの多様化が進み、収益増のあらゆる努力も限界を超えた中、競馬は役割を終えたと言えます。


今から2年前、日本共産党は福山競馬廃止やむなしの提言を行っていた。

ま、共産党というと、公営競技については、場外を含めて、新規オープンには断固反対姿勢だが、逆に廃止話が出たときにも「断固反対」の姿勢を取るのが通例だった。

しかし、上記に示す通り、賞典費が極限まで削減されている現状はもはや尋常ならざる事態だとして、過去の「前例」を覆し、廃止やむなしの結論を出した、ということだな。


ところで、福山競馬場の跡地はすでに「イオン」に決まっているという話もあるみたいだが・・・

福山競馬場跡地計画は「未定」の筈が・・・・、既に「イオン」進出が決定的に／誘致目的の廃止か？（2012.11.29）＜新・競馬ニュース＞

来年３月末での「廃止表明」が地元紙等で報じられた福山競馬。
報道では羽田皓・福山市長が
「福山競馬場跡地の利用計画については未定」と述べている、とされているが、
跡地に大手スーパー「イオン」が進出する予定となっており、
この「イオン」誘致を目的とした廃止の可能性があることが判明した。
福山競馬関係者から当サイトへの情報提供により、明らかとなったもの。

この関係者によると
福山市側から厩舎関係者等に対する廃止の経緯を説明する場が設けられた際、
この「イオン」進出についても既に話が出ていたとのこと。
廃止決定について厩舎関係者等から反対運動・署名活動等の動きがないのは、
この「イオン」進出が既に決定的である為に
廃止決定を覆すことが非常に難しく、
存続を諦めざるを得ない状況にあるからだと、この関係者は述べている。

また１２月に入る前の地元紙による廃止報道、
羽田市長による廃止表明も、
「イオン」誘致との兼ね合い（契約や記者発表等だと思われる）で
このタイミングになったのではないかと、この関係者は説明している。

こうした類の話は「デマ」だとして、福山競馬側は「事実無根」であるとの告知を出した。

現在、福山市において福山競馬場の跡地利活用については白紙の状態であり、Webサイトやツイッター等に掲載されている様な事実はありません。


しかしながら、イオンができようができまいが、共産党の言うように、仮に来年度以降も事業継続したところで、もはや福山競馬には未来は「ない」のは確かだ。