無敗の6連勝達成だ!と誰しも思った。しかし、まさかの降着コール。
1着で入線しながらも、カワカミプリンセスの無敗神話はここで終焉となった。
坂の下りから本田優騎手が手を動かし、直線に入っておっつけながら先頭に立とうとした瞬間、残りあと250Mあたりの地点だろうか、ヤマニンシュクルの進路を塞ぎ、同馬に騎乗していた四位洋文騎手が完全に立ち上がるような形になったことは関西テレビの競馬中継でも確認できた。
10分以上にも及ぶ長い審議となったが、関西テレビの競馬中継の放送時間が残り数分ぐらいになったところで、本田騎手が勝負服を脱いだところが映し出された。
「これはまずい」
と思ったら失格・・・
判定は妥当である。そして当ブログにおいても、11月7日付で、「疑惑の判定」と証した内容をアップした。
その際、秋の天皇賞のダイワメジャー、JBCマイルのブルーコンコルド、JBCクラシックのタイムパラドックスと、いずれも1着入線馬が審議の対象となり、しかも長い審議の判定となったことを書いた。
だが、いずれのレースも「セーフ」だった。だが、G1でこうしたことが立て続けに発生していることは好ましいことではもちろんなく、最後に、
『そしてG1レースにおいてこうした事例が立て続けにあるとするならば、もっと「大きな」何かが発生する可能性も今後あるような気がしてならない。』
と締めたが、まさか無敗の快進撃を誇るカワカミプリンセスが1着降着で無敗神話が崩れようとは・・・
しかしながらこれまでJRAはG1レースにおいて審議の対象となった1着入線馬に対してあまりにも「変なことを警戒しすぎて」、降着としなかったという気がしてならない。
2002年のNHKマイルカップのテレグノシスや今年の秋の天皇賞のダイワメジャーは、NHKの中継では何度も「疑惑のシーン」が映し出されていた。つまりNHKはこれらの馬は「もうダメだ」という意思表示を行っていたわけである。
そして今回の一件を境に、規則に反するプレーはどんどん降着に取るべきだと考える。ということは、騎手にもこれまでのような「甘いプレー」は禁物だという意識が芽生えるようにも思うわけだが。
(追記)
スポニチアネックスより
▼小林善一郎JRA審判部長 降着の事象は4コーナーすぎの直線、ヤマニンシュクルに対して。本田騎手は外ムチを使って急激に内斜行している。前をカットされたシュクルは騎手も馬もバランスを崩し、その後のレースができなくなるほど甚大な被害を受けた。各馬が真っすぐ走っている中、カワカミプリンセス1頭だけが斜行している。内に行く馬に外ムチを使っており、明らかな降着対象。関係者から異議申し立てなどはなかった。
これを見ると、直線の残り300mあたりでカワカミプリンセスが内に切れ込み、直後にいたヤマニンシュクルが前をカットされるような格好になってました。netkeiba.comに掲載の本田騎手のコメントによれば、どうやら前にいたアサヒライジングが内にモタれていたので、それに対して早めに動いて対処したつもりだったそうで、その際にヤマニンシュクルに影響を与えたのでしょう(ただ同馬は入線後に鞍上の四位洋文騎手が下馬しており、故障の可能性もありますが、JRAの公式発表では同馬の状況には触れておりません)。まあ、明らかな走行妨害が認められた事で、降着も止む無しというところでしょうか。
今回ばかりは裁決委員の皆様の「妥当な決定」に納得というところですね。これを機会にJRAの裁決委員の皆様には、今後とも「甘いプレー」に対してはビシビシと取り締まって頂きたいものです。
シェルズレイの場合はぶっ飛ばしていたので、脚色が無かったように感じましたが、ヤマニンシュクルの場合はまだ脚色があったように見えたので、あれは確かに仕方がないのでしょうね。
本田がVTRを確認後、裁定ルーム(?)に呼ばれた時点で、「あ、これは降着やな」と思いました。
あと何度かVTRを見てみて、回顧で書こうと思いますが、今のところこの裁定は納得できる裁定であったと思います。
これでJRAに、もう少し威厳を持った裁定を行ってくれることを期待します。
関西テレビは放送時間終了1分前ながらもすぐさま福永騎手にインタビューを取り、CMをはさんで配当も伝えました。
確か、NHKも放送していたと思うんですが、関西のG1は関西テレビのほうがやはりいいのか。
スペースが中しかなかったのでそこを衝いてくる他なかったと思うんですが、性能が違いすぎると大きな落とし穴が待っているということなんでしょうか。
A.Inabaさん
川崎のJBCも含めての話ですが、G1では3戦連続して1着馬が審議の対象になっており、しかも完全に煽らせたというしかないケースもあったため、今回は慎重に裁定を下したのかもしれません。
ま、
>JRAが恐れをなして避けてきていた、GⅠでの1着馬降着が起きてしまいました。
というのは妥当な表現でしょうね。四位騎手が完全に立ち上がった形になっていたのは、関西テレビの中継でも確認できましたし、ある意味、「逃れられないケース」だったからともいえそうです。